マレーシア航空、エコノミークラスの定額運賃を発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア航空(MAS)は7日、国内線のエコノミークラスにおいて、12月16日まで利用できる定額運賃を発表した。
定額運賃は▽オプションなしの「ライト」▽預け入れ手荷物や子供割引などのオプションが付く「ベーシック」▽座席選択や優先サービスなどのオプションが付く「フレックス」ーー3カテゴリーに分かれており、片道運賃はそれぞれ半島内路線およびサバ・サラワク内路線が179リンギ(ライト)、199リンギ(ベーシック)、259リンギ(フレックス)、半島ーサラワク線は239リンギ(ライト)、259リンギ(ベーシック)、319リンギ(フレックス)で、半島ーサバ線が299リンギ(ライト)、319リンギ(ベーシック)、379リンギ(フレックス)となる。予約は9月8ー13日間限定で、公式ウェブサイト、モバイルアプリ、指定代理店から行える。すべてのカテゴリーにおいて7キログラムまでの機内持ち込み手荷物、軽食・食事、機内エンターテインメントシステムのサービスを利用できる。
またMASは同日、国内線の需要増加に伴い主要路線を10月から増便すると明らかにした。10月からの運航数はコタキナバルが週70便、クチン線が週56便、ジョホールバル線が週48便、ペナン・ランカウ便が週35便、ミリ便が週28便、ビントゥル・ラブアン・シブ便が週21便となる。
MASグループのイズハム・イスマイル最高経営責任者(CEO)は、同プロモーションを通して国内旅行の更なる促進を図ると言明。復興のための行動制限令(RMCO)の導入以降、国内旅行市場は回復に向かっており同社の国内線の予約数が500%以上増加したと明らかにした。また同社のツアー運営部門であるMHホリデーズにおいても好調で、旅行パッケージの販売数が目標数の300%を達成したと述べた。

行動制限令下の貿易は10%減少、貿易収支は黒字を維持

【クアラルンプール】 行動制限令(MCO)が貿易に与えた影響を上院審議で問われたのに対し、モハメド・アズミン通産相は、3-7月の貿易は前年同期比10.3%減の7,007.4億リンギだったと説明した。輸出は9.5%、輸入は11.4%、それぞれ減少した。しかし収支は650.7億リンギの黒字で、6.2億リンギの増加だった。
同期間、輸入では中間財、資本財、消費財のいずれも減少した。輸出も電気・電子機器、石油製品、原油、天然ガスなどほとんどの主要部門で減少した。経済活動が制限され、また都市封鎖などで世界的に需要が減少した結果だ。
しかし輸入は6月には増加に転じ、輸出も7月には持ち直した。7月は貿易収支も大幅に改善し、黒字は251.5億リンギと過去30年で月ベースの最高を記録した。
(ベルナマ通信、マレー・メイル、9月7日)

エアアジアが資金調達へ、日本からの撤退を検討

【クアラルンプール】 アジアを代表する格安航空会社、エアアジアのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)はロイター通信との会見で、経営基盤強化のため年内に25億リンギの資金を調達すると明らかにした。日本からの撤退も検討しているという。
銀行から15億リンギの融資を得て、投資家から10億リンギを調達する方針で、非公開株投資会社、戦略的投資家など内外の複数の企業と交渉を持っており、調達には自信があるという。
中部国際空港セントレアを拠点とする日本法人、エアアジア・ジャパンについて「手持ち資金が山ほどあれば日本業務を継続できるが、真剣に撤退を考えている。近く結論を出す」と語った。エアアジア・ジャパンは仙台、新千歳への運航を停止していたが、8月に再開した。エアアジアの外国法人では最も規模が小さい。
インド・タタ財閥との合弁は現在のところ手を付けない。しかし東南アジア業務に注力する方針で、この過程でインドから撤退することもあり得るという。
航空・旅行情報のアジア太平洋アビエーション・センター(CAPA)によれば、エアアジアのマレーシア、タイ業務はウイルス禍を乗り切れるが、日本、インド、インドネシア、フィリピン業務は経営維持が困難だという。
(エッジ、9月7日)

首都圏の大規模断水、8日朝には89%復旧

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 汚水混入が原因で首都圏で発生した大規模断水について、水道会社ペングルサン・アイル・セランゴールは、8日午前6時半時点で89%以上復旧したと明らかにした。
断水エリア全体の89.47%に当たる1,156地区への給水が再開されている。残りの136地区についても復旧を急いでいる。7つの地域別の復旧率はペタリンが95.72%、ゴンバックが94.89%、クアラルンプールが85.02%、クラン/シャアラムが59.32%となっており、フルセランゴールとクアラランガット、クアラセランゴールはすでに100%復旧している。
首都圏では、スンガイ・セランゴール(セランゴール川)のフェーズ1、2、3及びランタウ・パンジャンの浄水場4カ所で原水汚染が確認され、3日午前10時から7地域、合計1,292地区で断水が発生。最大120万人に影響が出ていた。
■不法廃水投棄の工場経営者ら7人を逮捕■
原水汚染の原因についてはセランゴール州ラワンの工場から不法に投棄された廃水が上流のスンガイ・ゴングに流れ込んだためとみられており、これまでに同工場を経営している4兄弟と従業員3人の合わせて7人が逮捕された。
汚染されたスンガイ・ゴングの水は下流のスンガイ・センバに流入、さらに下流のスンガイ・セランゴールに流れ込んだとみられる。同工場は3月にも汚水を不法に投棄したとして環境局(DOE)から6万リンギの罰金を科されたばかり。

新型コロナ感染者が新たに100人、3カ月ぶりに3ケタ台に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は8日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から100人増えて9,559人になったと発表した。新規感染者数が100人に達するのは6月4日以来、およそ3カ月ぶり。
新規感染者の85人は国内感染者で、それぞれサバ州(62人)、ケダ州(22人)、ペルリス州(1人)で確認された。サバ州とケダ州の感染者はいずれもクラスター感染。残り15人はインド、インドネシア、パキスタン、フィリピンで感染した入国者だった。新たに12人が退院し治癒者数は9,136人に増加した。死者数はゼロで128人を維持した。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、医療機関で感染者が相次いでいる。ケダ州の医療センターで新たに「スンガイ・クラスター」が発生。感染者は医療従事者の2人で、接触者57人はスクリーニング検査を受け、結果を待っている段階だという。ペナン州アイル・イタムにある「O2クリニック」では訪問患者が無症状で新型コロナに感染していた。クリニックは消毒のため閉鎖措置が取られた。