イオンクレジットサービス、内国歳入局と法廷外で和解

【クアラルンプール】内国歳入庁(IRB)から税の納入を求められていた事件で、イオンクレジットサービス(マレーシア)は法定外の和解で合意。納税をめぐる1年半にわたる紛争に終止符が打たれた。
IRBは2019年7月、イオンクレジットサービスに税の滞納があるとして罰金を含め9,682万リンギの支払いを求める訴訟を起こした。10年から16年にわたる税だという。
両者が合意した額は1,031万リンギで、請求額の10.6%。和解を受けIRBは高等裁判所への訴えを取り下げ、イオンクレジットサービスは控訴審への控訴を取り下げる。
(エッジ、1月4日)

個人消費回復で経済は6%成長、クレディスイス予想

【クアラルンプール】金融大手クレディ・スイスは今年のマレーシアの実質国内総生産(GDP)増加率を6%と予想している。東南アジアでフィリピンに次ぐ高さだ。
マレーシア調査部門責任者のダニー・ゴー氏によると、GDPの58%を占める個人消費が急回復しGDP成長をけん引するという。
ゴー氏はリスクとして、政治の不安定、現金給付など予算の執行程度、ウイルス感染拡大の可能性を挙げた。
昨年の株式市場では外国人投資家は売り越しだったが、国内機関投資家と個人投資家が市場を支えた。今年は株価上昇が期待できるという。
ゴー氏が有望分野として挙げたのは、銀行、賭博、建設、手袋、医療サービスなどで、建設は公共投資の恩恵を受けるという。
東南アジア全体でも今年の株式市場は好況が予想され、特にシンガポールとタイで高い利回りが見込めるという。
(ベルナマ通信、1月4日)

マレーシア日通、KLIA支店が医療機器の物流品質基準を取得

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ 】 マレーシア日本通運は、クアラルンプール国際空港(KLIA)支店が医療機器物流の品質基準(GDPMD)を医療機器局より新たに取得したと発表した。
同社は2019年12月、セランゴール州クランにあるロジスティクスセンターでGDPMD認証を取得しているが、電子医療器具の倉庫保管業務に限定されていた。今回KLIA支店で取得したGDPMDは取り扱いが病院での診断、治療用機器などを含む医療器具の範囲が広がり、また倉庫保管業務だけでなく国内配送の流通業務が新たに含まれている。
同社はGDPMDに準拠した安全で高品質な輸送の提供が可能となり、KLIA発着の航空輸送とマレーシア国内配送での医療機器物流事業の拡大を目論む。
同社はまた、医薬品物流の適正基準(GDP)についての認証取得手続きも現在進めている。

新型コロナの新規感染者数は2027人、再び2千人台に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は5日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から2,027人増加したと発表した。アクティブ感染者数は2万2,887人で、累計感染者数は12万2,845人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く509人だった。それに▽ジョホール州(428人)▽サバ州(383人)▽クアラルンプール(KL、313人)▽ネグリ・センビラン州(98人)▽ペナン島(60人)▽ケダ州(47人)▽クランタン州(42人)▽ラブアン(37人)▽ペラ州(25人)▽パハン州(25人)▽マラッカ州(21人)▽プトラジャヤ(13人)▽トレンガヌ州(13人)▽サラワク州(13人)ーーが続いた。ペルリス州のみゼロだった。新たに1,221人が退院し、累計治癒者は9万9,449人となった。死者数は8人増えて、累計で509人となった。 保健省のノール・ヒシャム事務次官は4日、新たに5つのクラスターを確認したと明らかにした。
セランゴール州の「ジャラン・ドゥヨン」クラスターで110人、「パサル・ジャラン・セントサ」クラスターで61人、KLの「ジャラン・ナクホダ」で14人の陽性を確認。ペラ州の「イフサン・イボル」クラスターで22人、マラッカ州の「テロク・マス」クラスターでは13人に陽性反応が出た。
病院の収容率についてノール事務次官は、フルの状態に近くなってきたと言明。今後も増加するのならば準備が必要だと言明。一方でワクチンについては3月頃の摂取開始を見込んでいると述べた。

マレーシアでもコロナ変異種、感染力などを精査中

【クアラルンプール】 保健省は12月23日、サバ州で新型コロナウイルス「Covid-19」の新たな変異種「A701B」を確認したことを明らかにした。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は、感染力など人への影響を精査していると説明。南アフリカや豪州、オランダで見つかっている変異株に似ているとした。
医療教育機関のオセル・グループの主任臨床科学者であるクリス・シー氏は、現時点では感染力が通常のウイルスより高いかは不明であるが、コロナウイルスは絶え間なく変異していると指摘。ワクチンの有効性に関する十分な研究は行われていない上、情報がないとして、ウイルスの変異に応じてワクチンを変更する必要は出てくるとの関係を指摘した。
パンタイ・ホスピタルの内科医であるヘルミー・ハジャ・マイディン氏は、感染力は高いかもしれないが、悪性は低いと言明。新たに変異種がマレーシアに到着する可能性は高く、感染者が増えることで医療崩壊の恐れがあるとした。ワクチンは開発中であるとして、国民一人一人がコロナ対策をすることが必要だとし、「3C(混雑した場所、狭い空間、密な会話)」を避け、「3W(手洗い、公共の場所あるいは症状がある場合のマスク着用、以下のことを自分や他人に警告する)」を徹底すべきとの見解を示した。