保健省、米ファイザーとワクチン追加購入で覚書

【プトラジャヤ】 マレーシア保健省は11日、政府を代表して米ファイザーのマレーシア子会社、ファイザー(マレーシア)と新型コロナウィルス「Covid-19」ワクチンのマレーシア市場向けの製造及び供給に関する覚書を締結した。
今回の合意は、2020年11月24日に署名された拘束力のある合意に追加されるもので、マレーシア側がファイザー・バイオNテックが製造するワクチン1,220万回分を追加購入する。これによりマレーシア政府が確保したワクチンは2,500万回分となり、全人口の39%をカバーすることになる。
ファイザーはマレーシア政府との覚書に基づき、2月末まで人口の20%をカバーする量に相当する1,279万9,800回分のワクチンを供給することになっている。
ファイザーのワクチンは独バイオNテックと共同開発したもので、2回の接種が必要だが90%に効果があるという。数日前にマレーシア保健省傘下の国家医薬品規制庁(NPRA)の承認を受けたばかり。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、1月11日)

ムスタパ首相府相ら二閣僚が感染、閣僚二人が濃厚接触

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムスタパ・モハメド首相府相(経済担当)とリナ・ハルン女性家族共同体開発相が、新型コロナウィルス「Covid-19」に感染していることが分かった。
ムスタパ氏は9日朝にクアラルンプール(KL)から空路クランタン州コタバルに到着した際、感染検査を受けて陽性反応が出た。現在コタバル市内の病院で治療を受けているが、病状は安定しているという。リナ氏は10日に陽性反応が出たため、11日からスンガイ・ブロー病院に検査入院した。
ムスタパ氏は6日に開催された閣議に出席しており、ムスタパ氏の両側に着席していたモハマド・レズアン・ユソフ首相府相とサイフディン・アブドラ通信マルチメディア相の二人が濃厚接触者として自宅待機し観察下に置かれている。二人とも症状はないという。同日の閣議には、秘書官から陽性反応が出た別の閣僚二人は出席しなかった。
ムスタパ氏はまた6日に開催された統一プリブミ党(PPBM)の党最高評議会にも出席しており、党から出席者全員に対して感染検査を受けるよう指示が出た。
昨年10月にはズルキフリ・モハマド・アルバクリ首相府相(宗教問題担当)が感染し、閣議で同席したムヒディン・ヤシン首相らが隔離される騒ぎが起きている。

 

新型コロナの新規感染者数は2232人、セランゴールで557人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は11日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から2,232人増加したと発表した。アクティブ感染者数は2万8,554人で、累計感染者数は13万8,224人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く557人だった。それに▽ジョホール州(396人)▽サバ州(374人)▽クアラルンプール(KL、204人)▽サラワク州(153人)▽ペナン島(112人)▽ネグリ・センビラン州(102人)▽クランタン州(95人)▽ペラ州(51人)▽パハン州(46人)▽トレンガヌ州(41人)▽ケダ州(40人)▽マラッカ州(37人)▽プトラジャヤ(13人)▽ラブアン(8人)▽ペルリス州(3人)ーーが続いた。新たに1,006人が退院し、累計治癒者は10万9,115人となった。死者数は4人増えて、累計で555人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は10日、感染者数の増加が続いていることについて、「最悪の時期はまだ来ていない」との懸念を表明。昨年1ー9月の死者は100人未満だったが、今年は9日間で71人が亡くなったと述べた。一方でクラスターについては、新たに5つ確認したと明らかにした。
セランゴール州の建設現場「サイバー」クラスターでは67人、工場「テクスミル」では19人の陽性を確認した。クランタンの「アロー・ドリアン」では17人、クランタン州の「ワカフ・ラナス」クラスターでは11人、サバ州の「ジャラン・シブガ」では9人に陽性反応が出た。現在感染者を出しているクラスターは254となった。