イオン、マレーシアなどにコロナワクチン接種支援金を寄付

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イオン(本社・千葉県千葉市)は21日、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の早期の終息を目指し、マレーシア、ベトナム、インドネシア、タイ、カンボジアの東南アジア諸国連合(ASEAN)各国政府に対し、コロナワクチン接種促進を目的とする支援金として総額3億5,000万円の寄付を実施すると発表した。

イオンは、ASEAN各国の人々の豊かなくらしと持続的な発展に貢献することを目指し、小売、金融、サービスなどの事業を展開している。新型コロナウイルス感染症の拡大が続くASEAN各国では、行動制限や経済活動の停滞が続いていることから、この度の寄付は、各国政府が進めるコロナワクチン接種の促進に活用し、疫病対策と経済回復の一助となることを目的としている。イオンから1億円、ASEAN各国で事業を展開するイオンモール、イオンフィナンシャルサービス、イオンディライトよりそれぞれ6,000万円、公益財団法人イオンワンパーセントクラブより7,000万円を拠出する。

イオンは「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」という基本理念のもと、新型コロナウイルス感染症がいち早く終息し、地域全体が安心して平和な日常生活を取り戻すことができるよう、今後もグループを挙げて取り組んでいく方針だ。

首都圏における感染の散発的発生、保健事務次官が警鐘

【クアラルンプール】保健省のノール・ヒシャム事務次官は21日、首都圏クランバレーでは依然、新型コロナウイルスの散発的発生が増加していると警鐘を鳴らした

今年、感染検査で陽性反応を示した人は57万8,105人(6月19日までの統計)で、クラスター(共通の感染源を持つ5人以上の感染者集団)と無関係の散発的発生は69%に当たる39万8,846人だった。うち38%に当たる約15万人がセランゴール州居住者、11.2%がクアラルンプール居住者。

6月13ー19日の1週間でも散発的発生の陽性反応者が最多だったのはクランバレーで、地域別ではペタリン、フル・ランガット、クランが多い。

ノール・ヒシャム氏によれば、散発的感染と確認された者のほとんどは感染の症状を示していなかった。

(マレー・メイル、6月21日)

私立病院のサンウェイメディカルが一般向けワクチン接種を担当

【ペタリンジャヤ】 私立病院サンウェイ・メディカル・センター(サンウェイメディカル)は、セランゴール州ペタリン地区のヘルスケア・オーガナイザー(HCO)として、サンウェイ・ピラミッド・コンベンション・センター (SPCC)で一般向け新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種を担当する。

SPCCでは、3月10日よりワクチン接種を開始しているが、これまで公的機関が担ってきた接種を民間のサンウェイメディカルが担当することになる。ワクチン接種の加速化のため、サンウェイ・ヘルスケア・グループ傘下の医療機関従事者を動員する。

サンウェイメディカルはすでにペタリン地区の2つの公的ワクチン接種センターおよびサンメド・コンベンションセンターを運営している。サンメド・コンベンションセンターは3月より最前線のセクター従事者向けのワクチン接種センターに転用されている。

サンメド・コンベンションセンターとSPCCを合わせた接種数は1日3,000回となる見込みだが、5,000回まで徐々に増やしていく予定。ペタリン地区では160万人へのワクチン接種が目標とされている

SPCCでのワクチン接種の詳細については、専用ウェブサイト( https://www.sunway.city/kualalumpur/lindung-diri-lindung-semua/ )まで。

(マレーシアン・リザーブ、6月21日)

ワクチン接種完了者への移動制限緩和を検討=調整相

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、2度の接種を完了した個人について州を跨いだ移動を含むいくつかの行動制限の解除を検討していることを明らかにした。

他国で行なわれている手順なども参考にして、国家ワクチン接種プログラム(NIP)技術作業委員会が検討を始めている。専門家によって構成される作業委員会の検討結果は最終的に国家安全委員会(NSC)に提出され、最終的に実施の可否が決定される。

ワクチン接種情報については、スマートフォンにインストールされた情報・追跡アプリ「MySejahtera」に記録されるが、シンガポールなどいくつかの国との間で情報の相互認証の仕組みについて検討が行われている。

カイリー氏によると、「MySejahtera」に黄色のプロファイルが表示されたら2度のワクチン接種が完了したことを示しており、新型コロナ緊急事態管理技術委員会が現在認められていない海外旅行を容認した場合、アプリのQRコードを使うことになる。なおシンガポールとの間の行き来については、「ワクチンパスポート」承認の方向でほぼ合意しているという。 (マレー・メイル、6月21日)

新型コロナの新規感染者数は4743人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は22日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が4,743人となったと発表した。アクティブ感染者数は6万2,027人で、累計感染者数は70万5,762人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,566人だった。それに▽クアラルンプール(KL、635人)▽ネグリ・センビラン州(585人)▽サラワク州(507人)▽ジョホール州(239人)▽ペナン州(195人)▽サバ州(193人)▽マラッカ州(167人)▽クランタン州(165人)▽ケダ州(142人)▽パハン州(131人)▽ラブアン(104人)▽ペラ州(68人)▽トレンガヌ州(37人)▽プトラジャヤ(7人) ▽ペルリス州(2人)ーーが続いた。新たに5,557人が回復し、累計治癒者は63万9,181人となった。死者数は77人で、累計で4,554人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は21日、22カ所のクラスターを新たに確認したと明らかにした。

職場では最も多い14カ所のクラスターを確認。またコミュニティで7カ所、医療センターで1カ所のクラスターが発生した。

州別では、セランゴール州、クランタン州、ジョホール州、サラワク州でそれぞれ4カ所、ペナン州、サバ州でそれぞれ2カ所、マラッカ州、ネグリ・センビラン州でそれぞれ1カ所発生した。