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内閣不信任案審議求める声が相次ぐ、友党からも

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相に対する与野党双方からの不満がこれまでになく高まっており、11月2日に開幕する次期国会において内閣不信任案の審議を行なうよう求める声が相次いでいる。ムヒディン内閣は3月の組閣時点で下院(定数222)の過半数をわずかに上回る114議席しか支持を獲得できておらず、数人のくら替え議員が出ただけで退陣に追い込まれるきわどい状況に立たされている。
独立系野党・祖国戦士党(ペジュアン)は15日に開催した中央委員会会議でムヒディン首相の不信任案審議を要望する文書を提出する方針を決議。マハティール・モハマド会長(前首相)、ムクリズ・マハティール党首(前ケダ州首相)、マスズリー・マリク前教育相、アミルディン・ハムザ書記長(前副財務相)、シャハルディン・モハマド・サレー前副公共事業相——の下院議員5人全員がアズハル・アジザン・ハルン下院議長に提出した。マハティール氏は前にも下院議長にムヒディン内閣不信任案審議の要望書を提出したが、他の審議を優先するとの名目で見送られた経緯がある。
野党連合・希望同盟(PH)所属政党・国民信任党(Amanah)のハサルディン・モハマド・ユヌス党首補は、所属議員11人に対して不信任案審議要求書の提出を呼び掛けたことを明らかにした。
ムヒディン内閣を支援してきた統一マレー国民組織(UMNO)所属議員の間からもムヒディン首相への批判の声が高まっており、長老のテンク・ラザレイ元財務相は下院議長に対し、マハティール前首相が要求した不信任案の審議が行なわれなかった理由を糾した上で改めて審議を行なうよう求めた。
ムヒディン首相への不満の声を背景に政界では再編の動きが強まっており、PHを率いるアンワル イブラヒム元副首相(人民正義党=PKR党首)は先ごろ、下院における自身への支持が過半数を越えたと宣言。報告を受けたアブドラ国王が、主要各党のトップを呼んで意見聴取を行なっていた。政治的混乱を懸念するアブドラ国王は16日に特別声明を発表し、憲法に則った合法的手段に基づいて政治的対立を解消するよう呼び掛けた。

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