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コロナ、40—50代の重症増加でICU占有=保健省

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は21日、呼吸補助を必要とする新たな新型コロナウイルス(Covid-19)患者数は日ごとに増加しており、新規感染者1万1,985人のうち110人がカテゴリー4(酸素吸入が必要)およびカテゴリー5(人工呼吸器が必要)の段階にあると発表した。
軽症にあたるカテゴリー1と2が全新規感染者中97.6%を占め、カテゴリー3-5にあたるのは2.4%。内訳は、カテゴリー3(肺炎発症)が178人、カテゴリー4が45人、カテゴリー5が65人。重症患者が集中治療室(ICU)を使えるようにするため、適切な住宅環境があるカテゴリー1と2の感染者については、自宅隔離で対応しているという。
高齢者へのワクチン接種の効果が出てきており、現在、ICUの病床にあるのは40代、50代が中心で60歳以上の高齢者は少なくなっている。全国のICUに927人が入院中で、そのうち459人が人工呼吸器を必要としている。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は、ワクチン接種について、シノバックとファイザーの両ワクチンともに効果があると述べた。シノバックの効果に疑いの声が出ていることに関して、論文誌ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで報告されたチリでの例を引き合いに出して否定した。
チリでは、420万人の2回接種完了者と550万人の未接種者を比較した結果、シノバックの接種により、コロナ感染を65.9%、入院を87.5%、ICU入院を90.3%、死亡を86.3%減少させている。一方、ファイザーの95%という非常に高い有効性は、8人の2回接種完了者と162人の未接種者という小規模グループから出た結果にすぎないという。こうしたことからノール事務次官は、実際の使用においては、シノバックとファイザーの間に大きな違いはなく、いずれのワクチンも重症化や入院を防ぐには非常に有効だが、感染そのものを防ぐ効果については低いと強調した。

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