わずか27年で高齢化社会から高齢社会へ移行=経済相

【クアラルンプール】 マレーシアは高齢化社会になった2021年からわずか27年後の48年に高齢社会になる見通しで、緊急に備えが必要だという。アクマル・ナスルラー経済相が下院議会の答弁で明らかにした。政府は今の国会会期中に高齢化社会の備えに関する白書と行動計画を議会に提出する意向だ。

人口に占める65歳以上の高齢者の割合が7%以上が高齢化社会、同14%以上が高齢社会、同20%以上が超高齢社会。アクマル氏によると、高齢化社会から高齢社会への移行にかかった時間は、フランスが115年、オーストラリアが73年、米国が69年。

マレーシアはより所得の少ない層で高齢化が進んでいるのが特徴で、労働力増加率の鈍化、退職時の貯え不足といった問題が生じる。若者の都市への移動が一部地域の高齢化に拍車をかけているという。

一方で高齢社会では、高齢者介護、医療・健康管理と情報技術などを融合させたヘルステック分野でビジネス機会が生じるという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、バイブズ・ドットコム、ザ・スター電子版、10月6日)

25年の連邦政府財政は改善=会計監査長官報告

【クアラルンプール】 国家監査局は2025年度の連邦政府財政運営に関する会計監査長官報告を下院議会に提出した。財政赤字は対国内総生産(GDP)比で前年度の4.1%から3.7%へ改善した。収入は前年度比3.5%増の3,360億6,900万リンギ、経常支出は3,307億7,600万リンギで、約53億リンギの黒字だった。

連邦政府の債務増加率は21年の10.2%から25年は5.9%に鈍化した。25年の新規借り入れは前年度比8.2%減の1,855億7,700万リンギだった。新規借り入れは主に借入金の返済に利用された。約756億リンギは開発基金へ移転された。

滞納された貸付金の回収率は低く、25年の回収額は債権の5%に相当する4億6,500万リンギにとどまった。帳簿から抹消した滞納金は5億7,832万リンギで、4億5,000万リンギが利子、残りが元本。

25年の法定債務はGDP比で63.9%(額にして1兆2,950億リンギ)と法定限度(65%)以下だった。法定債務には国債、イスラム式短・長期国債が含まれる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、10月5日)

主要食料品、23品目で自給率100%超=統計局

【クアラルンプール】 統計局(DOSM)は29日、農産物の需給統計を発表。主要食料品60品目のうち23品目で自給率(SSR)が100%を超えた。

果物では、パパイヤが132.3%と最も高く、次いでスイカの124.9%となった。野菜では、サヤインゲンが114.3%、トマトが109.4%となった。畜産物ではアヒル肉が127.1%、鶏卵が108.6%、水産物ではマグロが118.6%、スズキが114.0%の順となった。

一方、輸入依存度(IDR)が高いものとして、農作物ではショウガが82.7%を記録し、トウガラシとキャベツ(丸キャベツ)もそれぞれ67.9%、59.0%だった。畜産物では、羊肉が90.7%、牛肉が82.6%、水産物ではイカが68.0%となった。

一人当たり消費量(PCC)では、主食である米は年間77.1キログラム(kg)を記録。果物では、ココナッツが年間26.4kgで最も多く、次いでドリアン(年間16.4kg)、パイナップル(年間12.2kg)の順となった。野菜では、丸キャベツが年間8.7kgで、次いでトマト(年間7.2kg)、カラシナ(年間4.7kg)となった。鶏肉は年間54.4kg、鶏卵は21.4kg(年間約357個相当)で、水産物ではサバが年間5.6kgとなった。
(ビジネス・トゥデー、9月29日)

第2四半期の国内観光客数、前年比4.3%増の7690万人

【クアラルンプール】 統計局は23日、第2四半期の国内観光に関する調査を発表。国内観光客数は7,690万人となり、2021年以降で最多を記録した。

観光客数は前年同期(7,380万人)から4.3%、前期(7,470万人)から3.0%それぞれ増加した。うち宿泊を伴った観光客は2,960万人で、前年同期比7.9%、前期比7.8%ともにプラスとなった。

観光客の支出額は328億リンギで、前年同期(292億リンギ)から12.3%増となったが、前期(340億リンギ)からは3.6%減となった。前年同期比では観光客数の伸びを上回って支出額が増加しており、観光関連の消費が拡大したことを示している。

観光関連産業の指標では、国内空港到着者数が前年同期から16.9%、前期から15.4%それぞれ減少。宿泊は前年同期比12.6%、前期比0.3%と共にプラスとなった。自動車用燃料販売は前年同期比38.4%、前期比27.8%それぞれ上昇した。飲食は前年同期比で9.8%、前期比では1.5%それぞれ増加した。
(マレーシアン・リザーブ、9月23日、統計局発表資料)

WEF報告書、マレーシアの26年GDP成長率4.7%と予測

【クアラルンプール】 世界経済フォーラム(WEF)は22日、世界経済の見通しに関する調査報告書「チーフ・エコノミスト・アウトルック(2026年9月版)」を発表。マレーシアの2026年の実質国内総生産(GDP)成長率を4.7%と予測した。テクノロジー関連の輸出・投資や、堅調な国内需要が成長を支えるとみている。

同報告書は世界経済を地域別に分析。東南アジアの国別の成長率では、ベトナム7.5%、タイ1.9%と予測した。域内では、製造業や輸出、投資、安定した国内需要が成長を支えるとみている。

今後12カ月の同地域の成長について、調査対象のチーフエコノミストの97%が「強まる」または「緩やかになる」と予想。このうち73%は「より強い」または「非常に強い」とみており、5月調査の69%から上昇した。

労働市場については、回答者の79%が今後12カ月の失業率は変わらないと予想し、14%が低下するとした。

一方、東南アジアの新興国の2026年のインフレ率は3.9%と予測。年初の予測3.2%から引き上げた。世界的なエネルギー・食料価格の上昇や為替変動による輸入コストの増加が背景にあるとしている。

また、テクノロジー需要の強さや堅調な個人消費、投資が域内経済を支える一方、再び混乱が生じればエネルギーや海運コストが上昇する可能性があると指摘した。
(エッジ、ベルナマ通信、9月22日)

観光産業、25年の付加価値は8.6%増の3230億リンギ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 統計局(DOSM)によると、2025年のマレーシア観光産業の付加価値は前年比8.6%増の3,230億リンギとなり、国内総生産(GDP)の15.9%を占めた。成長率は24年の7.8%から加速し、国内旅行と外国人旅行客による支出拡大が寄与した。

観光産業の付加価値を分野別にみると、小売業が50.6%と最大の割合を占めた。次いで飲食業が16.4%、観光特有のサービスである医療関連サービスやMICE(会議・報奨旅行・国際会議・展示会)などが13.1%、宿泊業が9.3%、文化・スポーツ・レクリエーション関連が4.3%となった。

外国人旅行客と国内旅行を合わせた「国内観光支出」は25年に15.2%増の2,369億リンギとなり、前年の2,056億リンギから拡大した。

外国人旅行客による支出は16.5%増の1,248億リンギで、全体の52.7%を占めた。外国人旅行客のうち宿泊を伴う旅行客が95.6%を占め、日帰り旅行客は4.4%だった。

国内旅行支出は13.8%増の1,121億リンギとなり、全体の47.3%を占めた。宿泊を伴う旅行客が58.3%、日帰り旅行客が41.7%を占めた。

観光関連産業は雇用面でも大きな役割を果たしている。25年の観光関連産業の就業者数は370万人で、マレーシアの総雇用者数の22.1%に相当した。前年比では3.5%増加したものの、24年の4.6%増から伸び率は鈍化した。

第2四半期の出生数、6.1%減の9万人=統計局

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 統計局は2026年第2四半期の人口統計を発表。出生数は9万726人で、前年同期比で6.1%減少した。

男児が3,203人減の4万6,953人、女児は2,740人減の4万3,773人だった。民族別ではマレー系が0.2ポイント増え67.3%で、ブミプトラ(マレー人と先住民の総称)全体で81.6%を占めた。華人は1.2ポイントダウンの7.5%、インド系は0.5ポイントダウンの3.8%だった。

死者数は前年同期比で0.6%増の4万9,827人となった。男性が151人増の2万8,390人、女性は124人増の2万1,437人だった。

総人口は3,439万人となり、前年同期(3,422万人)比で0.5%の微増となった。マレーシア国民が全体の90.2%の3,100万人、非国民が340万人となった。

男性は前年同期から10万人増え1,800万人、女性も同じく10万人増の1,640万人となった。年齢別の比率では0―14歳が730万人、15―64歳が2,420万人、65歳以上が290万人となった。民族別では、マレー系が全体の58.4%にあたる1,810万人、華人は22.0%、インド系は6.5%、その他ブミプトラは12.3%を占めた。州別ではセランゴール州が全体の21.7%の745万4,200人で最も多く、これにジョホール州、サバ州が続いた。

2026年のマレーシアの総人口は推定3440万人

【クアラルンプール】 統計局の人口動態統計によると、2026年のマレーシアの総人口は推定3,440万人となり、前年比で0.5%増となった。

総人口のうちマレーシア国民は前年比0.6%増の3,100万人となった一方、外国人は0.2%減の340万人となった。男性人口は1,790万人から1,800万人に、女性人口は1,630万人から1,640万人にそれぞれ増加した。女性100人に対し、男性が110人いる計算となる。

0―14歳の人口は740万人から730万人に減少。一方、15―64歳は2,410万人から2,420万人に、65歳以上は270万人から290万人に拡大し、高齢化が進んだ。

民族別ではブミプトラ(マレー人と先住民の総称)が全体の70.7%、華人は22.0%、インド系は6.5%、その他は0.8%を占めた。

州別ではセランゴール州が750万人で最も多く(全体の21.7%)、これにジョホール州(12.3%)、サバ州(11.0%)、ペラ州(7.5%)、サラワク州(7.4%)が続いた。

公共交通利用者131万人、27年に170万人へ=プラサラナ

【クアラルンプール】 公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアは、2025年12月時点で1日平均131万人の利用があり、2027年までに170万人に増やすことを目指している。29日に行われた同社初のサステナビリティ報告書の発表会で明らかにした。

平均利用者数は2024年の118万人から11%増加し、内訳は鉄道が103万人、バスが28万人だった。また2025年12月31日には過去最高となる163万人の利用を記録した。バスでは、2027年までに電気バスの全面導入を目指し、車両更新や充電インフラ整備を進めている。

また同社は、故障発生までの平均走行距離を示す信頼性指標(MKBF)について、一般鉄道路線で100万キロメートル(km)、モノレール線で15万kmという目標値を設定しており、軽便鉄道(LRT)ケラナジャヤ線を除く路線で達成したと説明した。

こうした取り組みを通じ、毎日約37万7,000台の自家用車削減と、年間約22万5,000トンの二酸化炭素排出量削減が見込まれるという。

同社は2023年12月に策定した戦略ロードマップ「プラサラナ・サステナビリティ・ブループリント2023ー2030」に基づき、2030年までに都市公共交通機関の利用率を40%に引き上げるという目標を掲げており、さらに取り組みを進めていく方針だ。
(マレーシアン・リザーブ、マレー・メイル、ポールタン、7月29日)

「マレーシア、高所得国入りまであと一歩」=人的資源相

【ブキ・メルタジャム】 世界銀行が今月発表した、前年の1人当たり国民総所得(GNI)に基づく国・地域別の所得分類によると、マレーシアのGNIは過去最高の1万2,380米ドルとなり、「上位中所得国」に位置づけられた。

同行は毎年、所得分類の基準を見直しており、今回は1人当たりGNIが4,636―1万4,375ドルの国を上位中所得国、1万4,375ドル超を高所得国とした。アジアでは、ベトナム、フィリピン、スリランカなどが上位中所得国入りとなった。

これについてR.ラマナン人的資源相は25日、「マレーシアは高所得国入りまであと一歩のところまで来ている」と発言。政府が経済強化、投資誘致、労働力競争力向上に向け継続的に取り組んできた結果だと評価した。さらに人材開発公社を通じ基金を適切に活用し、個々の技能向上の機会を拡大することが重要だと付け加えた。
(ビジネス・トゥデー、ザ・スター、7月25日)