ICU収容のコロナ患者、初めて1千人を突破

【クアラルンプール】 保健省の最新統計によると、国内で集中治療室(ICU)で治療を受けている新型コロナウイルス「Covid-19」重症感染者が26日に初めて1,000人を突破した。
同日時点でICUに収容されているのは1,009人で、うち524人が人工呼吸器を必要としている。また同日の死者は207人で1日の死者数としては過去最悪となった。
「ザ・サン」によると、マレーシアにあるICU病床の数は人口10万人当たり3.3床にとどまっており、昨年医療崩壊に瀕したイタリアの12.5床を大きく下回っている。感染者増加を受けて重症者も増加しており、元々脆弱な医療体制がますます逼迫している。
こうしたことから保健省は先ごろ、公立病院のコロナ患者用の病床を増やすために非コロナ患者を民間病院に移すと発表した。カテゴリー1、2の軽症者については自宅隔離で対応している。
マレーシアの新規感染者数は25日に1日としては過去最高の1万7,045人を記録し、累計患者数もついに100万人を突破した。
(ザ・スター、ザ・サン、7月26日)

新規感染者の92%がワクチン未接種=保健省

【クアラルンプール】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は、26日に確認された新型コロナウイルス「Covid-19」新規感染者の92%がワクチン未接種だったと発表。ワクチンの感染予防効果は明らかだとして、まだ受けていない国民に接種を急ぐよう呼び掛けた。
同日の新規感染者数は1万4,516人で、1日の感染者数でこれまでで最も多かった25日の1万7,045人から大幅に減少した。最も重症だと診断されたカテゴリー5の95人については、97.9%がワクチンを接種していなかった。カテゴリー4(酸素吸入が必要)の77人についても、ワクチン未接種が85.7%を占めた。
このほかカテゴリー3(肺炎の症状)の83人については67.5%が未接種、カテゴリー2(軽度の症状)の7,045人については87.6%が未接種、カテゴリー1(無症状)の7,216人については95.6%が未接種だった。
入院しているコロナ患者のほとんどがカテゴリー3から5の中・重症患者で、カテゴリー1、2は要件を満たすことを条件に自宅隔離が認められている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、7月26日)

個人消費の回復、来年までずれこむ見込み=フィッチ分析

【ペタリンジャヤ】  フィッチ・グループの調査部門、フィッチ・ソリューションズは、今年の家計支出予想を前年比3%増とした。パンデミックや行動制限令の影響により前年比3.7%減となった2020年と比べると回復傾向にあるが、当初予想の11%からは下方修正されている。
フィッチによると、2021年の家計支出は9,000億リンギと予想され、2019年の9,050億リンギを下回る。ロックダウンによる経済的困難が続いており、ワクチン接種にも時間がかかっているため、個人消費の回復は2022年にまでずれこむと見ている。
国内の小売売上の60%を占める首都圏クランバレーで移動制限が続いていることも経済回復を遅らせる要因となっているが、移動制限によって電子商取引が発展している一面もある。オンライン小売売上指数は、前年同期比23.1%増となっている。
個人消費の回復を妨げるリスクとしては、消費者物価の上昇が考えられる。また、政府財政がひっ迫していることから、政府による景気刺激策は昨年発表された内容を超えるものを期待できないという。中長期的なリスクとしては、検討されているGST再導入あるいはその他の消費税導入が実施された場合、家計の可処分所得に対して悪影響を与えると分析している。
(ザ・サン、7月22日)

コロナ、40—50代の重症増加でICU占有=保健省

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は21日、呼吸補助を必要とする新たな新型コロナウイルス(Covid-19)患者数は日ごとに増加しており、新規感染者1万1,985人のうち110人がカテゴリー4(酸素吸入が必要)およびカテゴリー5(人工呼吸器が必要)の段階にあると発表した。
軽症にあたるカテゴリー1と2が全新規感染者中97.6%を占め、カテゴリー3-5にあたるのは2.4%。内訳は、カテゴリー3(肺炎発症)が178人、カテゴリー4が45人、カテゴリー5が65人。重症患者が集中治療室(ICU)を使えるようにするため、適切な住宅環境があるカテゴリー1と2の感染者については、自宅隔離で対応しているという。
高齢者へのワクチン接種の効果が出てきており、現在、ICUの病床にあるのは40代、50代が中心で60歳以上の高齢者は少なくなっている。全国のICUに927人が入院中で、そのうち459人が人工呼吸器を必要としている。
保健省のノール・ヒシャム事務次官は、ワクチン接種について、シノバックとファイザーの両ワクチンともに効果があると述べた。シノバックの効果に疑いの声が出ていることに関して、論文誌ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシンで報告されたチリでの例を引き合いに出して否定した。
チリでは、420万人の2回接種完了者と550万人の未接種者を比較した結果、シノバックの接種により、コロナ感染を65.9%、入院を87.5%、ICU入院を90.3%、死亡を86.3%減少させている。一方、ファイザーの95%という非常に高い有効性は、8人の2回接種完了者と162人の未接種者という小規模グループから出た結果にすぎないという。こうしたことからノール事務次官は、実際の使用においては、シノバックとファイザーの間に大きな違いはなく、いずれのワクチンも重症化や入院を防ぐには非常に有効だが、感染そのものを防ぐ効果については低いと強調した。

全成人へのワクチン接種目標、10月末までに前倒し

【クアラルンプール】 ムヒディン•ヤシン首相は18日、自身のフェイスブックでマレーシア国内の成人すべてに対して10月までに新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種を完了させると言明した。

新たな新型コロナ変異株が発見されたこと、新規感染者数が増加していることを踏まえ、1日の接種回数を50万回に増やすことを含むワクチン接種プログラム(NIP)の加速により目標の前倒し達成を目指す。

当初の目標は2022年第1四半期までに総人口の80%へのワクチン接種だったが、その後の接種スピードアップを受けて2021年12月に繰り上げられていた。

ムヒディン首相は、セランゴール州とクアラルンプール(KL)は8月1日までに、サラワク州は8月末までに全住民に対して最低1回の接種を目標としているとし、8月末までにほぼ全州で50%以上の接種率、9月末までに全州で70%の接種率を見込んでいると述べた。

マレーシアはこれまでに7,600万回分のワクチンを発注しており、すでに2,000万回分を受領している。ファイザーが全体の70%を占めており、その他のワクチンをシノバック、カンシノ、アストラゼネカ、ワクチンを公平に分配する国際的な枠組み「COVAXファシリティ」が占めている。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、7月18日)

 

新規感染者の98%が無症状か軽症=保健省

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省が17日発表した数字によると、新型コロナウイルス(Covid-19)感染症の新規感染者のうち98%以上は、無症状か軽症にとどまっていた。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、新規感染者12,528人のうち、カテゴリー1(無症状)が6,840人(54.6%)、カテゴリー2(軽症)が5,468人(43.6%)。重症は合計220人で、そのうちカテゴリー3(肺炎発症)が112人、カテゴリー4(酸素吸入が必要)が44人、カテゴリー5(人工呼吸器が必要)が64人。現在集中医療を受けているのは合計908人で、そのうち425人が呼吸補助を必要としている。前日16日の報告では、▽カテゴリー1が6,504人(51.9%)▽カテゴリー2が5,848人(46.6%)▽カテゴリー3が86人▽カテゴリー4が49人▽カテゴリー5が54人ーーだった。
7月16日までに13万2,935件の検査が実施された。検査数上位3つの地域は、セランゴール州(4万6,681件)、クアラルンプール(1万6,500件)、ジョホール州(1万611件)。
保健省はまた、中国シノファームが製造したワクチンおよび米ジョンソン・エンド・ジョンソンがベルギーで製造したヤンセン製ワクチンについて、緊急時使用を条件付きで承認した。
シノファームのワクチンは、製薬会社デュオファーマによって登録されたという。デュオファーマは以前、政府に640万回分のロシア製スプートニクVワクチンを供給する契約を発表していた。また、世界保健機関(WHO)から緊急使用の承認を得ている別のヤンセン製のワクチン群は先に承認されている。
保健省は、中国シノバック製ワクチンの供給が終了したら追加供給をせずに投与を中止すると発表している。インドネシアなどでシノバック製ワクチン接種済でも重症化や感染拡大が進んでいる例から、シノバックの有効性に疑問が持たれる中、ワクチンの切り替えを図っていると見られる。

クアラルンプール、8月に集団免疫獲得の見込み

【クアラルンプール】 アヌアル・ムサ連邦直轄地相は、クアラルンプール(KL)住民の約80%が新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの2回接種を完了していることから、早ければ来月にもKLが集団免疫を獲得することが可能だと述べた
同氏は、6月時点で「KLでは8月までの集団免疫獲得が可能」という発言を行なっていたが、それが達成される見通し。今は、貧しい人々やホームレスなど、取り残されている人々にワクチンを接種する時だと述べた。16日に連邦直轄地の議員らと会議を行ない、集団免疫を獲得した後の活動再開計画について議論する。

ワクチン接種率向上のための他の取り組みとして政府は、セランゴール州、クアラルンプール、セレンバンでの産業部門PPVの24時間運用や首都圏での民間医療機関によるワクチン接種を進めている。現在、首都圏では約700人の開業医がワクチン接種に参加しているが、セランゴール州で2,229カ所、クアラルンプールで1,254カ所の民間医療機関がワクチン接種できるようにする。

(ベルナマ通信、7月15日)

デルタ株による感染拡大で陽性反応者、急増の可能性

【ジョージタウン】 マレーシア科学大学(USM)のウイルス学者、クミター・テバ・ダス氏は新型コロナウイルスについて、感染力の高いデルタ変異株による感染が増加しているため陽性反応者数は2週間以内に、現在の2倍近い1日2万人近くになる可能性があると語った。
クミター氏によれば、変異株は一般に毒性が弱まるが、感染力は高まる。医療システムが感染者の増加に対応できなくなれば、コロナウイルス感染者の死亡数は増加するという。
PCR検査で陽性反応が出た国民の数は1日1万1,000人余り。今後、1日1.14倍の割合で陽性反応者が増える可能性があるという。
ほかの国の統計でもデルタ変異株の感染力の高さは確認されており、64カ国のデータによれば、デルタ株は97%の確率で他人に感染する可能性があるという。
(フリー・マレーシア・トゥデー、7月14日)

キャパシティ超えで医療崩壊の恐れも=保健相

【クアラルンプール】 保健省が本日発表したデータによると、▽クアラルンプール(KL)▽セランゴール州▽ネグリ・センビラン州▽ラブアンーーの病院で、新型コロナウイルス「Covid-19」病床の利用率がキャパシティを超えている。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、これら4地域では、10万人あたり1日平均37人以上の新規感染者が発生しており、過去1週間で平均2.6%増加しているという。この状況が続けば、地域の医療システムが崩壊するだけではなく、全国で同様の状況に陥る恐れもあるという懸念を示した。
現状、1日あたりの新規感染者数は平均6,539人となっており、国家復興計画(NRP)第1フェーズを脱するための条件である1日4千人には程遠い。この1日4千人という目標は、コロナ患者への病院の対応力、入院率、退院率に基づいて設定されている。
人口10万人あたり12.2件という基準値を超える新規感染者数を記録した地域は▽ラブアン▽ネグリ・センビラン州▽KL▽セランゴール州▽マラッカ州▽プトラジャヤ▽サラワク州▽パハン州ーーとなっている。
また、コロナ患者の集中治療室(ICU)への入院傾向は依然として高いレベルにある。ICU占有率は依然として90%を超えており、現場の医療従事者が長期にわたって多数のコロナ患者への対応を続ける必要があることから「燃え尽き症候群」に陥っているという。
保健省は、首都圏クランバレーの公立病院をコロナ対応にすることや、病床数の増加、コロナ以外の患者の私立病院への委託、他の州の医療従事者の首都圏への再配置、ワクチン接種の強化など、病床不足への対応を続けている。
7月7日のICU入院患者数は948人で、これまでで最多となっている。
(マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、7月7日)

1日の接種回数が30万回突破、1回目接種率は20%超に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は、5日の新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種回数が31万3,761回に達し、1日当たりの接種回数目標の30万回を突破したと発表。ワクチン接種プログラムが順調に進んでいると強調した。
7月中の接種目標30万回は6月15日に発表された国家復興計画(NRP)に盛り込まれたもので、8月の目標は40万回となっている。1日の接種回数は6日にはさらに34万43回に増加した。
7月5日までにワクチン接種の1回目を終えた人は658万5,002人、2回目を終えた人は273万5,474人に達した。総人口3,272万人のうち20.14%が1回目、8.37%が2回目の接種をそれぞれ終えた計算になる。
1回目に接種を受けた人数は州別ではサラワク州が123万人と最も多く、これにクアラルンプール(KL)が119万人、セランゴール州が114万人で続いた。2回目の接種を終えた人数はセランゴール州が36万7,895人と最も多く、これにサラワク州が32万6,285人、ジョホール州が29万8人で続いた。