マレーシアで今年初の新型コロナ関連の死者、感染者は14%増

【クアラルンプール】 保健省は、2025年第24疫学週(6月8日ー6月14日)に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連の死者が報告されたと発表した。マレーシアで新型関連死が報告されたのは2024年5月26日以来。2024年の死者は57人だった。

死者は糖尿病や心臓病などの基礎疾患があり、ワクチンの2回目の追加接種を受けていなかった。重症化して集中治療室に収用された患者数は6人で、高血圧、糖尿病、脂質異常症、心臓病、ダウン症候群などの基礎疾患(ハイリスクグループ)を持っていた。うち4人はすでに退院し、2人は一般病棟に移っているという。

一方、感染者数は前週から14%増加して3,379人となった。累計感染者数は2万1,738人に達し、週平均で約900人となっている。

保健省は予防対策として、高齢者、基礎疾患のある人、免疫不全の青少年、妊婦、医療従事者などのハイリスクグループに対し、COVID-19ワクチンの追加接種を推奨している。また18歳以上は任意でワクチン接種を受けることができる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、マレー・メイル、6月19日)

大型車両の速度リミッター設置義務化、10月から段階的に施行

【シャアラム】 アンソニー・ロ―ク運輸相は、大型車両への速度リミッター(SLD)設置の義務化を3段階に分けて実施すると述べ、第1段階は10月から実施されると明らかにした。来年7月までの完全施行を目指す。

第1段階では、2015年1月1日以降に登録された大型商用車を対象に、今年10月までに速度制限装置の設置確認を受けなければならない。対象はすべての観光バス、高速バス、最大重量3,500キログラムを超える大型車両となっている。

設置確認は、道路運輸局(JPJ)が認定する車両メーカー、技術サービス提供者、整備工場、サービス施設提供者から取得できるほか、JPJが認定する基準局認定機関からも取得できる。新規許可の申請時や更新時にも、この書類を車両検査センターに持参しなければならない。

第2段階では、2015年1月1日以前に登録された大型車両に速度リミッター設置を義務付ける。作動確認書類は2年ごとに更新し、取り締まり検査の際には常に車両に携行しなければならない。取締活動は2026年1月に開始される。

速度リミッター設置義務化は9日に発生した15人の大学生が死亡したバス事故を受けて決まったもので、同事故ではトレンガヌ州ジェルティからペラ州タンジョン・マリムへ向かっていたスルタン・イドリス教育大学(UPSI)の学生がチャーターしたバスがゲリックのタシク・バンディング近郊の東西高速道路で多目的車(MPV)に速度超過で追突。バスは横転大破し、学生15人が死亡したほか、バスの運転手と助手、事故に巻き込まれたMPVの乗員乗客3人を含む33人が負傷した
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、6月13日)

KLIA第2ターミナル、15、17日に一時乗り入れ禁止に

【プトラジャヤ】 空港運営会社、マレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB)は、中国の習近平 国家主席による3日間のマレーシア訪問に合わせ、4月15日と4月17日の2日にわたり、クアラルンプール新国際空港(KLIA)第2ターミナルへの自動車乗り入れが一時禁止されると発表した。

MAHBのフェイスブックによると、乗り入れが禁止される時間帯は15日が午後6時―午後7時、17日が午前8時50分―午前9時50分で、第2ターミナルに接続する周辺道路が全て閉鎖され、駐車場も利用できなくなる。このため第2ターミナルの利用者はKLセントラル駅からKLIAエクスプレス、第1ターミナルからはKLIAトランジットでアクセスするよう推奨している。

また警察は、習氏の滞在期間中の15日から17日にかけて首都圏クランバレーの合計17の道路が30分から45分間閉鎖されるとして利用者に注意を呼び掛けている。
(マレーシアン・リザーブ、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、モタオート、4月14日)

トラブル時3カ国語による指差し「支援ボード」を公開=日本大使館

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 在マレーシア日本国大使館は7日、日本人がトラブルに遭遇した時用の「コミュニケーション支援ボード」をウェブで公開した。日本語、マレー語、英語の3カ国語で記載され、警察に届け出をする際、指を差しながら説明ができる。

支援ボードは、盗難被害、落とし物、交通事故のほか、最近増加している詐欺被害の4つのシチュエーションごとに対応できるようになっている。

マレーシアには現在、2万人を超える日本人が居住し、2024年は約30万人に上る日本人が訪れている。大使館は「万が一被害に遭った場合に備え、このボードを印刷や、携帯端末にダウンロードするなどして活用してほしい」としている。

URLは、https://www.my.emb-japan.go.jp/itpr_ja/newinfo_07042025.html

パイプライン火災、急がれる原因究明と住民支援

【クアラルンプール】 セランゴール州プトラハイツで1日発生したガスパイプラインの大規模火災について、被害を受けた住民らへの対応が急がれる一方、発生原因の究明と再発防止策を求める声が高まっている。

火災発生現場では縦70フィート、横80フィート、深さ32フィートのクレーター状の穴が確認され、爆発の威力の大きさを示している。地元警察や消防救助局、労働安全衛生局、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)など約20の機関により安全検査や原因の究明、復旧に向けた作業が始まった。

マレーシア消防救助局の元局長のモハマド・ハムダン・ワヒド氏は可燃性ガスが漏れると、蒸気が空気中に蓄積して発火しやすくなり、大規模な爆発につながった可能性があると指摘する。

また、マレーシア労働安全衛生協会のアハマド・ファクルル会長は、ガス漏れが起こると災害防止用の自動安全警報が作動するはずで、「なぜ今回は爆発にまでエスカレートしたのか」と疑問を呈する。さらに可燃性液体の保管と輸送には厳しい規制があり、今回のパイプラインも法的枠組みに基づいて敷設されているはずと断ったうえで、今後同様の事故を防ぐため、2,500キロに及ぶマレーシアのガスパイプライン網を管理する標準操作手順(SOP)を見直す必要性を強調する。

一方で、火災で被害を受けた115軒の住宅では、段階的に立ち入りが許可され、電気配線の点検などが行われた。アンワル・イブラヒム首相は、全損の住宅所有者には5,000リンギ、部分損壊の住宅所有者には2,500リンギの一時支援金をすでに発表。住宅の再建には1年以上かかる可能性があるため、今後も住民支援は最優先事項と強調する。被災者向けの補助金付きの賃貸住宅の提供や、運転免許証など火災で失った書類の再発行も進められている。
(エッジ、マレー・メイル、4月2日、ザ・バイブス、ディムサム・デイリー、ベルナマ通信、4月3日)

プトラハイツのガスパイプラインで大規模火災

【クアラルンプール】 1日午前8時5分ごろ、セランゴール州プトラハイツで大きな爆発音とともにガスパイプラインから出火した。パイプラインは国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)子会社のペトロナス・ガス(PGB)のもので、一時数十メートル上空まで火柱状に燃え上がり、数キロ離れた場所から目撃された。住民への避難勧告や、高速道路が通行止めになるなど周辺は混乱した。

ペトロナスはパイプラインを閉じるなど対応し、火は午後3時45分ごろまでに鎮圧された。この火事で145人が煙を吸うなどして病院に運ばれ、うち13人が重症という。また87軒の建物が火災の被害を受け、2日午後時点で約500人が避難生活を送っている。また、200台超の車が燃えたという。

現場近くでは掘削作業が行われていたという情報もあり、警察が詳しい出火原因を調べている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、4月2日)

週末からモンスーン移行期に突入、落雷などに注意=気象局

【クアラルンプール】 マレーシア気象局は、週末からモンスーン移行期に入り、午後に局地的に大雨や強風をもたらし、落雷も起こりやすくなるとして注意を呼びかけている。

モンスーン移行期の典型として、マレーシア半島全域で午前中は晴れて暑い天気となり、午後早い時間帯は大きな積乱雲が発生、その後、雷雨などをもたらす。こうした状況では落雷のほか、倒木や鉄砲水などの危険が高まる。また、クランタン州、トレンガヌ州など半島東海岸では雨が降り続く可能性がある。

気象局は気象の変化に注意し、公式ウェブサイトや公式ソーシャルメディア・チャンネル、「myCuaca」モバイルアプリを通じ、最新情報をチェックするよう喚起を促している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月11日)

すべてのLRT駅にホームドアとスマートCCTVを設置へ=運輸相

【クアラルンプール】 アンソニー・ロ―ク運輸相は、利用者の安全を確保するために公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアがすべての軽便鉄道(LRT)駅に転落防止用のホームドア(PSD)と監視用のスマートCCTVを設置すると述べた。

22日午前7時45分ごろアンパン線ティティワングサ駅で視覚障害者の高齢男性が線路に転落し、入線してきた列車に轢かれて死亡した事故を受けたもので、ローク氏は「運輸省は現在、プラサラナをはじめ関係各所と緊密に連携し、詳細な調査を行っている。私はすべての鉄道駅の安全面、特に障害者用設備を見直し、改善するよう指示した」と述べた。

障害者を含む支援が必要な乗客については、LRT駅職員または駅の補助警察に助けを求めることが推奨されているという。
(ポールタン、デイリーエクスプレス、2月24日)

道路交通局、ホンダなど6メーカー4万台超のリコールを発表

【クアラルンプール】 道路交通局(JPJ)は20日、事故につながる可能性があるとして、ホンダのシビックとCR-Vなど6メーカー計4万1,688台の大規模リコールを発表した。

対象となるのは、▽ホンダ=シビックとCR-V(2022ー2024)計3万6,678台▽起亜=ソレントXM(2010ー2015)4,245台▽マン=TGS(2021ー2023)291台▽フォード=エベレスト(2022ー2024)288台▽アウディ=E-トロンGT(2022ー2023)168台▽メルセデス・ベンツ=S580eとAMG(2017ー2023)18台。

各メーカーが対象車両所有者の費用負担なしで点検と修正を行う。対象車両所有者には各メーカーから検査予約の連絡が行くが、JPJはフェイスブック(https://www.facebook.com/photo?fbid=1026934109462998&set=pcb.1026934142796328)で詳細を公表し、早めに計画を立てるよう注意を促している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ビジネス・トゥデー、マレー・メイル、ベルナマ通信、2月20日)

軽便鉄道KLCC駅で火災、一時混乱もけが人なし

【クアラルンプール】 首都圏軽便鉄道(LRT)ケラナ・ジャヤ線KLCC駅で2日午後4時15分ごろ、火災が発生した。火はすぐに消し止められたが、列車が緊急停止し、一時的に駅が閉鎖されるなど混乱した。けが人はなかった。KLCC駅は同日午後5時半過ぎに運用を再開した。

消防レスキュー局によると、地下のポンプ配電盤付近が燃えており、詳しい原因を調べている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、1月2日)