ジョホール州でまた国旗・州旗を逆さに掲揚、工場は営業停止に

【イスカンダル・プテリ】 ジョホール州イスカンダル・プテリのタマン・ペリンダストリアンSILCにある工場が、国旗とジョホール州旗を上下逆さまに掲揚していたことが分かった。同州で国旗と州旗が逆さまに掲揚される事件が起きたのは、今月に入ってこれで2件目。

同工場は20日に行われた立ち入り検査によって無許可で操業していたことが判明し、イスカンダル・プテリ地区議会(MBIP)は営業停止を命じた。当時に工場にはマレーシア人2人と外国人12人の従業員がいたが就労許可証の状況についてさらに調査するため外国人労働者全員が拘束され、同地区警察本部へ連行された。

マレーシアでは国旗を逆さまに掲揚するなどの不敬な扱いに対しては、故意であれば「侮辱罪」に問われる可能性がある。「2019年営業・事業・産業免許細則」第45条1項では旗の掲揚に関する規定を定めており、違反した場合は営業停止などの処分が科される。

17日に同州クライ地区で起きた事件では、警察は敷地内にいたネパール人警備員とマレーシア人女性1人を拘束。2人とも現在も勾留されている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデ、8月20日)

ジョホール州、国旗・州旗を逆さに掲揚した工場を一時閉鎖

【ジョホールバル】 ジョホール州クライの工場で、マレーシア国旗とジョホール州旗が上下逆さまに掲揚されていたことが発覚し、クライ地区議会(MPKu)は17日、同工場を一時閉鎖した。同州住宅・地方政府委員会のモハマド・ジャフニ・シュコル議長が明らかにした。

事件が起きたのはオートテック・オートモティブ・マレーシアの工場。州政府は事態を重大視しており、警察が捜査を進めるとともに、工場の取締役から事情を聴く予定。ジャフニ氏は、「国旗と州旗はいずれも国と州のアイデンティティー、尊厳、主権を象徴する重要な旗であり、単なるミスとして済ませることはできない」と述べた。

MPKuは会社側から説明を受け、必要な確約書が提出されるまで、工場施設を一時閉鎖する措置を取った。逆さまになっていた両旗は直ちに正しい向きに直された。クライ地区長はMPKuや関係機関と連携し、既存法令に基づいて適切な措置を取るための対応を進めている。

今回の措置は、「2019年営業・事業・産業免許細則」に基づくもの。同細則の第49条2項では施設の閉鎖に関する規定、第45条1項は旗の掲揚に関する規定を定めている。ジャフニ氏は、州内のすべての企業、事業者、工場などに対し、国旗や州旗を正しい向きで適切に掲揚するよう呼び掛けた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、8月17日)

コタダマンサラのデータセンター建設計画、住民が反対運動

【クアラルンプール】 セランゴール州ペタリンジャヤ(PJ)の住宅街であるコタ・ダマンサラで計画されているデータセンター建設計画が、住民の反対運動に遭っている。周辺の交通渋滞、道路の安全性、環境への影響、住宅地との近接性などの懸念の声が上がっている。

同データセンター建設計画は、PJ市議会(MBPJ)が1965年国家土地法第197条および第76条に基づき、土地の譲渡および再譲渡の申請及び商業データセンターの建設許可申請を受理したとする公示で明らかになった。同公示では近隣の土地所有者および一般市民に対し、7月9日から7月15日までの期間に反対意見を提出するよう呼びかけていた。

24時間稼働による騒音公害、データセンター機器から発生する熱と電力消費量増加、水使用量が多いとされるデータセンターを住宅街に建設することへの不満の声が多く寄せられており、また通常の異議申し立て期間は14―30日であるところから、7日間では短すぎるとの声も上がっている。

地元スンガイ・ブロー選挙区のR・ラマナン下院議員(人的資源相)は、MBPJの市長に反対意見書を提出したと述べた。反対意見書は7月15日に提出されたが、MBPJからは正式な回答は得られていないという。

コタ・ダマンサラ選挙区のイズアン・カシム州議会議員も、住民と共に正式な異議申し立てを行うと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレーシアン・リザーブ、7月16日)

労働組合会議に解散の仮処分、重要書類提出怠慢で

【クアラルンプール】 団体登録局(ROS)は労働組合の総連合会、マレーシア労働組合会議(MTUC)に登録抹消の仮処分をとった。重要書類提出命令をMTUCが怠ったためだ。

メディアが入手した団体登録局命令の写しによると、MTUCは2020年から2025年までの監査済み会計報告とバランスシートの写しの提出を怠った。MTUCはまた2020年から2025年にかけ、外国居住者、外国の団体、外国政府またはその代理人から提供された資金、財産の申告を怠ったという。

処分に先立ち団体登録局は4月6日、2020年から2025年の間の会員名簿、代議員会議の議事録、外部との関係の詳細、および役員名簿を30日以内に提出するよう命じていた。

「1966年団体法」は7人以上のメンバーで構成される例外を除くすべての団体に適用されるもので、団体登録局は要請された文書の提出を怠った団体を処分できる。労働組合は通常「1959年労働組合法」の下で登録を受けるため「1966年団体法」の適用を受けないが、MTUCは労働組合法の制約を排するため、あえて団体登録局より登録を受けている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、5月7日)

ムヒディン元首相に対する汚職裁判が開始、首相経験者で2人目

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ムヒディン・ヤシン元首相(第8代首相、野党連合・国民同盟=PN前議長)の汚職を巡る裁判が9日、クアラルンプール高等裁判所で開始された。首相経験者が汚職で告発されるのはナジブ・ラザク第6代首相(現在収監中)に次いで2人目。ムヒディン氏はすべての罪状について無罪を主張しており、裁判で争っていく構えだ。

ムヒディン氏が告発されているのは、職権乱用4件と「ジャナ・ウィバワ」計画に関連したマネーロンダリング3件の合計7つの罪状。ムヒディン氏が地位を濫用し、当時党首を務めていた統一プリブミ党(PPBM)のために、コロナ禍の経済対策である「ジャナ・ウィバワ」計画に基づく政府プロジェクトに関連する複数の企業から総額2億3,250万リンギの賄賂を受け取った罪に問われている。

訴状によると、ムヒディン氏は2023年、ブカリー・エクイティ、ネプトゥリス、マムフォーの3社、そしてエンプロザーブ・グループのアズマン・ユソフ社長個人から賄賂を受け取ったとして4件の罪に問われている。ムヒディン氏はまた、2021年2月から2022年7月にかけてPPBMの銀行口座にそれぞれ1億2,000万リンギと7,500万リンギ、500万リンギの不正に受け取った金を不正に入金したとして、3件のマネーロンダリングの罪にも問われている。

検察側は冒頭陳述で、支払われた賄賂はムヒディン氏の私腹を肥やすためのものではないことを認めた上で、「被告人がPPBM党首と首相を兼任していなければ、PPBMは献金を得ることはなかった。ムヒディン氏は間接的な利益があった」と主張した。

ラフィジ前経済相が汚職疑惑の捜査対象に、英アームとの契約巡り

【クアラルンプール】 ラフィジ・ラムリ前経済相がマレーシア汚職防止委員会(MACC)の捜査対象に含まれている。アザム・バキMACC委員長は4日、記者会見を開き、ラフィジ・ラムリ氏の補佐だったジェームズ・チャイ容疑者を、政府とソフトバンク・グループ傘下の英アーム・ホールディングスとの11億リンギの契約に絡む権力、詐欺、統治容疑で指名手配したと発表した。

MACCは既に経済省、マレーシア投資開発庁、投資貿易産業省の職員12人に証言を求めており、経済大臣だった者にも証言を求めると語った。アザム・バキ氏は「関係省庁から重要な書類を押収した。閣議でのプレゼンテーションも調査する」と述べた。

マレーシアは半導体チップの後工程では強みを持つが、前工程が弱く、設計能力の強化を狙いに昨年3月、アームと契約を交わし、アームからの支援の見返りに10年間で2億5,000万米ドルを支払うことで合意した。

シンガポールのテレビ局CNAの取材に対しラフィジ氏は「政治的動機に基づく捜査。自分がアザムの停職を公の場で求めたことへの報復だ」と語った。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、CNA、ロイター通信、3月4日)

産地偽装ドリアン「ムサンキング」、中国当局と連携し監視強化

【クアラルンプール】 他国産のドリアンが、マレーシア産最高級品種「猫山王(ムサンキング)」として中国などで販売される問題が顕在化している。これを受け、モハマド・サブ農業食糧安全相は25日の下院議会で、地理的表示(GI)保護制度に基づき、中国当局と連携し監視を強めていると説明した。

GIは、地域ならではの農林水産物や食品ブランドを守るための国際的な枠組み。マレーシアは2000年に法制化し、積極的に活用を進めてきた。2014年に登録されたムサンキングをはじめ、ブラックソーンなど現在ドリアンでは4品種が登録されている。

しかし、タイやベトナム産のドリアンがムサンキングとして中国で販売されているとの報告が近年増加。マレーシアを経由して輸出することで偽装しているケースもあるという。

サブ氏は議会で、「他の国が自国のドリアンをムサンキングと呼ぶことはできない」と強調。正規品はMyベスト認証として、農夫のイラストが書かれた黄色と黒色のラベルが貼付されていると補足した。GIを管轄する連邦農業マーケティング庁(FAMA)や、マレーシア検疫検査局(MAQIS)、中国税関総署(GACC)が連携し監視体制を強め、マレーシアのブランドを保護していくとした。
(ザ・スター、マレー・メイル、2月25日)

ジョホール州で建設中のデータセンター、住民による初の抗議活動

【ジョホールバル】 ジョホール州ゲラン・パタで建設中のデータセンターに対し、近隣住民50人余りが粉塵被害を訴え建設現場で抗議活動を行った。健康被害の恐れや、上水供給に対する不安を訴えている。データセンター建設への抗議活動は国内で初めて。ブルームバーグが報じた。

中国の中聯雲港数据科技(Zデータ)のデータセンターで、開発用地をZデータに売却した不動産開発のトロピカナが建設を請け負っている。ジョホール州ではデータセンター建設がブームだが、ほとんどは工業団地やプランテーション跡地など住宅地から離れている。しかしゲラン・パタの建設地は住宅地から約1キロと近い。

着工は2025年初頭だったが、同年末、工事管理が貧弱として現地当局が2週間の工事停止命令を出した。近隣住民の不満も高まり、42歳の住民は「毎日車を洗浄しなければならない。きれいな空気は全く吸えなくなった」と語った。ほかの住民も、洗濯物を外に干せないほど粉塵で空気が汚染されていると主張している。

同データセンターの隣接地ではNTTデータによるデータセンターが計画されているが、着工はまだだ。
(エッジ、2月7日)

ナジブ元首相の新たな1MDB裁判、15年の有罪判決

【クアラルンプール】 クアラルンプール高等裁判所は12月26日、政府系ファンド1MDBの汚職事件をめぐる一連のナジブ・ラザク元首相の裁判で、新たな4件の職権乱用と21件の資金洗浄の罪についていずれも有罪を認定し、禁固15年、罰金114億リンギを言い渡した。

ナジブ元首相は先に結審した裁判で禁固12年の有罪判決を受けており、2022年から刑に服している。12年の刑は恩赦委員会により6年に半減されており、2028年8月23日に刑期が終了し、その後、今回の刑が執行される。

高裁判決言い渡しまで7年の審議を要した。ナジブ元首相は「魔女狩りであり、政治的動機に基づくもの」と容疑を否定したが、コリン・シークエラ裁判官は「被告のこうした主張は、被告が1MDBにおける立場を乱用したとの冷厳な事実により否定された」と述べた。ナジブ元首相側は控訴する方針だ。

1MDBはナジブ被告が首相時代に創設された政府系ファンドで、諮問委員会の議長を務めていた。捜査当局によれば、1MDB経由で少なくとも45億米ドルが不正に流用され、ナジブ元首相の口座にも巨額の資金が振り込まれた。ゴールドマン・サックスやハリウッドのセレブも巻き込んだ世界最大級の汚職事件となっている。
(BBC、アルジャジーラ、12月26日、エッジ、12月29日)

ナジブ元首相の自宅軟禁は認めず=高裁判決

【クアラルンプール】 汚職の罪で収監中のナジブ・ラザク元首相が「残りの刑期を自宅で過ごすことを認めるアブドラ前国王の追加命令書が存在していた」と主張していた裁判で、クアラルンプール高等裁判所は22日、追加命令は連邦憲法の範囲を超えたものであり無効だとしてナジブ氏側の訴えを棄却した。

高裁のアリス・ローク裁判長は、「君主には恩赦を与える特権があるものの、それは連邦憲法、特に恩赦権に関する憲法第42条の制約内でなければならない」とし、国王が恩赦委員会から独立して決定を下すことはできないと指摘。またこうした案件での国王命令の前例はないとし、「同追加命令は刑罰の性質を大きく変えるものであり、恩赦委員会で審議されるべき」と述べた。このままではナジブ氏は2028年8月23日まで刑務所に収監されることになるため、原告の弁護団はさらに上告する方針だ。

政府系ファンド、ワン・マレーシア・デベロプメント(1MDB)に絡む複数の汚職の罪に問われたナジブ氏は、2022年8月23日に刑が確定して収監された。しかしその約1年半後の2024年2月、連邦直轄地恩赦委員会が、ナジブ氏側から出されていた恩赦請求を受け入れて禁固12年の刑を半分の6年に減刑し、2億1,000万リンギの罰金も5,000万リンギに大幅減額した。

さらにナジブ氏側は、アブドラ元国王の追加命令書の存在を認める内容の証言に基づき、高裁に同命令書の存在の法的確認と命令内容の履行を求めたが、2024年7月の判決では「命令書に関する主張は伝聞に過ぎない」との理由で請求は棄却されていた。
(エッジ、フリー・マレーシア・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月22日)