YTLが「シュエンホテル」を改装、マリオットブランドに

【クアラルンプール】 YTLホスピタリティ・リアル・エステート・インベストメント・トラスト(REIT)は、先ごろ5,500万リンギを投じて買収すると発表したペラ州イポーにある「シュエン・ホテル」(290室、現在休業中)を改装し、「ACホテルズ・バイ・マリオット」として再開する計画だ。

改装費用に新たに5,500万リンギを充てる。資金は借入金により賄う。YTLコーポレーションの全額出資子会社、シャリカット・ペンベナアン・ヨー・ティオン・ライが管理会社として任命され、改装工事を担当する。2025年第3四半期の開業を目指す。

改修には、客室と共用エリアの家具、建具、備品などの交換、 ホテル外壁の再塗装、外部インテリアの刷新、イベント、スイミングプール、スポーツ施設の改造または追加、エレベーターやエスカレーターのアップグレードまたは追加、ホテルのオペレーティングシステムの保守と交換などが含まれ、冷房設備や防火設備などを整備し、マリオットブランド基準を満たす。
(ビジネス・トゥデー、4月8日)

米アップルの販売代理店マシーンズ、KLCCに5店舗目を開設

【クアラルンプール】 米アップル製品のマレーシア販売代理店であるマシーンズは5日、クアラルンプール中心部のショッピングモール「スリアKLCC」に5店舗目となるアップル製品専門店を開設した。

「スリアKLCC店」では、製品のデモンストレーションやワークショップを行う専門エリアを有しており、入口や通路を広く取り、移動しやすくしたほか、障害者専用レジデスクを設置するなど、快適さと利便性を考慮した設計となっている。マシーンズ・サービスセンターも併設し、アップル製品の修理・点検を行う専門スタッフが常駐している。

マシーンズは、スリアKLCCのほか、首都圏のショッピングモール▽パビリオン・クアラルンプール▽ワンウタマ▽IOIシティモール▽ミッドバレー・メガモールーー内に4店舗を展開している。
(ビジネス・トゥデー、4月6日、ベルナマ通信、4月5日)

今度は靴底に「アッラー」文字、警察が1千足を押収

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 バーンズ・ホールディングスが販売していたハイヒールの靴底に入ったデザインがアラビア語で神を表す「アッラー」の文字に似ているとのクレームが上がり、警察は8日、クアラルンプールやジョホール、ケダ、ペナン州の「バーンズ」店舗から1,145足を押収し、同社の創業者であるン・チュアンフー氏を呼んで事情聴取した。

バーンズ・ホールディングスによると、一部のハイヒールの靴底の刻印は、足首を螺旋状に巻いたピンヒールのシルエットを描いていたという。 ただし、デザインの欠陥がロゴの誤解につながった可能性があるとしている。 問題の靴は直ちに販売中止し、すでに購入した顧客には返金する措置を講じたという。

バーンズはソーシャルメディアで、「宗教や信仰を軽視したり侮辱したりすることを目的としたロゴをデザインするつもりはまったくなかった」と説明した上で、 「経営陣は謹んでお詫びし、許しを求めたい」との声明を発表した。

最近では、ミニマートチェーンのKKマートで、「アッラー」の文字がプリントされた靴下が販売されていたことが発覚し、会社創業者らが起訴された。KKマートは意図していなかったとして謝罪しているが、イスラム主義者からの追及は収まらず、KKマートの支店3カ所に火炎瓶が投げ込まれる事件も起きている。

イオンクレジット(M)、第4四半期決算で大幅な増収増益に

【クアラルンプール】 イオンクレジット・サービス(M)は8日、同社第4四半期(2023年12月―2024年)決算を発表。営業収益は5億157万リンギ、純利益は1億1,892万リンギとなり、それぞれ前年同期比15.9%、24.7%の大幅な増収増益となった。主に融資の増加が寄与した。また不良債権比率は2月29日時点で前年同期の2.89%から2.57%に低下した。

2024年度通年決算(2023年3月―2024年2月)の営業収益は前年比16.6%増の19億1,249万リンギで、純利益は1.5%増の4億2,402万リンギ。減損損失の増加と支払利息の増加により営業費用が増加したため、大幅な収益増にも関わらず純利益はほぼ横ばいにとどまった。

イオンクレジットは、地政学的緊張の高まり、インフレ圧力、世界金融市場のボラティリティの高まりを理由に、今後も見通しについて引き続き慎重な見方を表明。「質の高い資産の成長に重点を置き、資金調達ポートフォリオに内在する信用リスクを注意深く監視していく」と述べた。

さらにイオンクレジットは業務効率化のための情報技術能力を強化するなどの適切な対策を講じることにより、2025年度も現在の勢いを維持できるとの見通しを示した。
(ザ・スター、4月9日、エッジ、4月8日、イオンクレジット発表資料)

グラフジェット、米ネバダ州にグラファイト生産施設を設立

【クアラルンプール】 マレーシアで設立されナスダックに上場しているグラフジェット・テクノロジーは8日、米国ネバダ州に黒鉛(グラファイト)生産施設を設立すると発表した。投資額は1億5,000万―2億米ドル(7億1,350万―9億5,134万リンギ)を予定しており、2026年の稼働を目指すとしている。

グラフジェットは農業廃棄物からグラファイトとグラフェンを製造する特許を保有しており、農業廃棄物であるアブラヤシ核殻を最大3万トン使用して、マレーシア国内でハードカーボンに加工し、ネバダ工場に輸送する。ネバダ州の生産施設は年間10万台のEVに供給できるバッテリーグレードのグラファイト1万トンを生産する。

中国は世界トップの黒鉛の生産・輸出国だが、米国は電気自動車(EV)用バッテリー部品の中国への依存を減らすことを目指している。

グラフジェットのエイデン・リー最高経営責任者(CEO)は、「グラファイトの商用生産の早期開始に向けて尽力しており、新生産施設における取引に関連して数社と協議している」と述べた。
(ザ・スター、4月9日、エッジ、4月8日、グラフジェット発表資料)