老舗4つ星のコンコルドホテルKL、7億リンギで売り出し

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の老舗4つ星ホテル、コンコルド・ホテルKL(客室数581室)が、隣接する土地と共に7億リンギで売り出されているもようだ。経済紙「ビジネス・タイムズ」が関係者の話として報じた。

同ホテルのオーナーは、シンガポールを拠点とするマレーシアの実業家オン・ベンセン氏。KL市中心部のジャラン・スルタン・イスマイルに面した立地にある。買い手が見つかればホテルは取り壊され、跡地で数十億リンギ規模の総合開発が予定されている。ホテルと土地は自由土地保有権付きの物件で、総面積は約4.5エーカー。

オン氏とパートナーは、他の投資に回すためホテル資産の現金化を検討しているとみられる。ただ情報筋の1人は「絶好のロケーションであるため複数の投資家が再開発に関心を示しているが、オーナーは魅力的なオファーがない限り、急いで売却するつもりはない」と話している。

1957年から1990年まで「マーリン・ホテル」として営業していた同ホテルは、1990年代半ばのKLの経済ブームの時期に、新興5つ星ホテルとの競争が激化したため、戦略的に上層階をプレミアムスイートに改装していた。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月4日)

禁止内容含むメッセージを全面ブロック、9月1日に施行

【クアラルンプール】 マレーシア通信マルチメディア委員会 (MCMC) は、9月1日よりハイパーリンク、個人情報の要求、コールバック番号などの禁止コンテンツを含むSMSメッセージを全面的にブロックするとの通達を出した。

SMSサービスを利用したフィッシングサイトへの誘導、マルウェアの感染、公的機関を装う詐欺などからユーザーを保護するための取り組み。こうした違反SMSをまだ受け取っている場合には、電話番号またはショートコードの詳細と受信したメッセージのスクリーンショットを添えて、ウェブサイト(aduan.mcmc.gov.my)を通じてMCMCに苦情を申し立てることができる。

MCMCは今年2月14日、すべての通信事業者に禁止コンテンツを含むSMSをブロックするよう指示を出した。その後、真正なショートコードを持つ登録企業が行う必需サービスにおいては、ユーザーの利便性を考慮してURLまたは個人情報を含めることを例外的に認めることになったが、この例外措置も8月31日で終了した。

セルコムDigiなどの通信事業者は、禁止されているコンテンツを含むSMSを全面的にブロックする指示が、国内外の個人対個人 (P2P) SMS とアプリケーション対個人 (A2P)・企業SMSの両方に適用されることをFAQで発表している。ユーザーが海外にいる場合やローミングサービスを使用している場合にもブロックは適用される。

(ザ・スター、9月2、3日)

ペナンの「ヘリテージ1926ホテル」、2026年に営業再開へ

【ジョージタウン】 2020年に閉業していたペナン州ジョージタウンの「ヘリテージ1926ホテル」が改装の上、2026年に営業を再開する。同ホテルは1926年に建てられた24棟連棟式の歴史的建造物。

地元企業のジェットブルーが、ホテル所有者であるペナン開発公社(PDC)との間で15年間のリース契約を締結した。ジェットブルーは、シンガポールのホテル運営企業アスコット・インターナショナルとも提携契約を締結し、アスコットが同ホテルの改装・運営を担当する。改装費用は2,000万リンギ。

PDC会長を兼任する、ペナン州のチョウ・コンヨウ首相は、ジェットブルーは入札で選定されたとし、15年間のリース契約にさらに15年間の延長オプションが付属すると説明。改装については、歴史的価値がある建物の構造や外観は維持され、内装のみの更新を行うと述べた。客室数は小部屋の統合により、96室から78室に変更される。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、9月3日)

KLIA2内に「カプセルトランジットMAX」が正式オープン

【クアラルンプール】 クアラルンプール国際空港(KLIA)第2ターミナル内に3日、高級ホテル「カプセルトランジットMAX」が正式オープンした。「カプセルトランジット」シリーズでは最高級ブランドであり、国内線・国際線のトランジット客を対象としている。

「カプセルトランジットMAX」は、46室の客室に加え、ラウンジやスパ、ジム、会議室、イベントスペースも備える。浴槽が付属する「エグゼクティブルーム」、滑走路の眺望が楽しめる「滑走路スイート」なども用意する。ラウンジでは、植物性食品をベースとした温かい食事や軽食、ノンアルコール飲料などを提供する。

カプセルトランジットは2014年創立。KLIA第1・2ターミナルでカプセルホテルを運営している。2026年のマレーシア観光年を見据え、さらなる増床も計画しているという。

(ビジネス・トゥデー、9月3日)

格安航空エアアジア、KL―ラブハンバジョ線を開設

【クアラルンプール】 格安航空エアアジアは3日、クアラルンプール(KL)とラブハンバジョ(インドネシア東部フローレス島)を結ぶ新たな直行便運航を開始した。

火・木・土曜の週3往復の運航で、スケジュールは往路の「AK336」便がKL発11時10分、ラブハンバジョ着14時25分。復路の「AK337」便がラブハンバジョ発14時55分、KL着18時35分となっている。エアアジアは現在、マレーシアからインドネシアの15都市に乗り入れている。

KLとラブハンバジョを結ぶ国際直行便運航はこれが初めて。ラブハンバジョは世界最大のトカゲ「コモドドラゴン」の生息地で知られるコモド島観光の玄関口。インドネシアの重要観光地トップ5のひとつであり、同国政府は2024年に50万人以上の観光客を誘致することを目指している。

エアアジア直行便の就航により、KLを経由するアジア各国や豪州からの旅行客の利便性向上に寄与すると期待される。

(ビジネス・トゥデー、9月3日、エアアジア発表資料)

シャアラムのエルミナレイクサイドモール、開設週に18万人を集客

【クアラルンプール】 不動産開発大手のサイム・ダービー・プロパティは8月22日、セランゴール州シャアラムのエルミナ地区にショッピングモール「エルミナ・レイクサイド・モール」をソフトオープンし、22日―29日の週に18万人以上を集客したと発表した。

「エルミナ・レイクサイド・モール」は、クアラルンプール(KL)のKLイーストモールに次ぎ、サイム・ダービー・プロパティが完全所有する2番目のショッピングモール。5エーカー(14.16ヘクタール)のエルミナ都市公園と湖に近接し、豊かな緑と一体化したオープンコンセプトの設計で、自然採光を確保している。売り場面積は21万4,000平方フィート。アンカーテナントとしてスーパーのジャヤ・グローサーと豪州系家電量販店のハーベイ・ノーマンが入居している。100以上の店舗やサービスを取り揃え、テナント入居率は98%に達している。

新規オープンを記念して、9月16日まで、子ども向けアクティビティや限定プロモーション、ライブパフォーマンスなどのイベントを用意する。その後も継続的にイベントやプログラムが開催される予定だ。

(ザ・スター電子版、エッジ、9月2日)

KLIAエアロトレイン、2025年1月末までに再開へ

【クアラルンプール】 クアラルンプール国際空港(KLIA)のメイン・ターミナルビルとサテライトビルを結ぶ無人列車のKLIAエアロトレインが、2025年1月31日までに運行を再開する見通しだ。視察に訪れたアンソニー・ローク運輸相が明らかにした。KLIAエアロトレインは、故障が相次いだために一時運休となっている。

空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)は先ごろ、発注済みの3編成の列車のうち2編成を受領した。予備車両となる残り1編成は10月までに納入される見通し。受領した2編成は現在、試験が行われており、2025年1月中旬までに最終試験のために公共陸運局(APAD)に引き渡される予定。

エアロトレインは25年前に建設されたシステムで、2021年12月に刷新事業をペステック・インターナショナルが受注し、仏アルストムの車両が採用されていたが、刷新途上の2023年3月に114人の乗客を乗せたまま故障して動かなくなる事故が発生。改めてペステック、アルストムなどの企業連合が受注し、更新作業が進められている。

(マレーシアン・リザーブ、ビジネス・トゥデー、エッジ、9月2日)

西海岸高速道バンティン―SKVE間が開通、1カ月間通行料無料

【クアラルンプール】 西海岸高速道路(WCE)のセクション1・バンティン料金所から南クランバレー高速道路(SKVE)間(全長約12.5キロメートル)が8月31日深夜零時に開通した。アレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相が8月30日の開通式に立ち会った。

独立記念日と開通記念ということで9月29日まで1カ月間、区間通行料金は無料となる。WCEの建設は4つのセクションを残すだけとなっており、セクション1に続くセクション2は12月にも完成する見通し。全線開通すれば1日あたり約1万台の車両が通行すると見込まれている。

ナンタ氏は「新区画の開通は、セランゴール州南部、特にクアラ・ランガット地域の経済発展と進歩のきっかけとなる」と言明。バンティン周辺の住民がプトラジャヤ、バンギ、カジャンなど首都圏クランバレー南部の主要都市に行くための利便性が向上し、さらに物流ネットワーク、特にクラン港やクアラルンプール国際空港(KLIA)などの主要港からの輸送力向上に貢献すると述べた。

(ザ・サン電子版、ポールタン、エッジ、ベルナマ通信、8月30日)

ジョムチャージ、シンガポールSPとEV充電で提携

【ジョホールバル】 電気自動車(EV)充電スポット管理アプリ「ジョムチャージ」を提供するEVコネクションは8月29日、シンガポールの電力会社SPグループのEV充電部門SPモビリティとの提携を発表した。

EVコネクションの声明によると、両社のEV充電器をシームレスに利用可能にし、航続距離への不安を払拭するという。サービス統合は段階的に行われ、第1段階では、中国・広州汽車集団(GACモーター)傘下の広汽埃安新能源汽車(GACアイオン)のEVのみが利用可能となる。マレーシアでSPクレジットを購入する場合には、当初はGACアイオン店舗に赴く必要がある。最終的には、車種を問わず、両社の専用アプリのいずれかをダウンロードするだけで、マレーシアとシンガポールでEV充電を利用できるようにするという。

EVコネクションのリー・ユエンハウ社長は、ジョホール州とシンガポールを結ぶコーズウェイ(連絡道)が世界で最も通行量の多い国境のひとつであり、また両国でEV導入が急速に進んでいることから、SPモビリティとの提携は時宜を得ていると述べた。

マレーシアでは、2024年上半期のEV販売台数が前年同期比約150%と急増しており、シンガポールでも、今年1-5月に登録された新車の3台に1台がEVで、昨年のほぼ2倍に達している。

(ポールタン、8月29日、EVコネクション発表資料)

仏アコーホテルズ、来年第1四半期にKLでホテル2軒開業

【クアラルンプール】 ホテル経営大手の仏アコーホテルズは、2025年第1四半期に「グランド・メルキュール」と「イビス・スタイルズ」の2軒をクアラルンプール(KL)の中心部ブキビンタンで開業する。先ごろ、ホテル運営のシンガポール系ワールドワイド・ホテルズ・グループと覚書を取り交わした。

マレーシアでは初となる「グランド・メルキュール」の客室数は325室で、24時間営業のレストラン、フィットネスセンター、プールのほか、多目的会議室・イベントスペースを備える。

手頃な料金の「イビス・スタイルズ」の客室数は168室で、24時間営業のレストランとバー、セルフサービスのコインランドリー、フィットネスセンターが設置される。

アコーホテルズは現在、プレミアム、ミッドレンジ、エコノミー(PM&E)セグメントにおいて、▽プルマン▽モーベンピック▽ノボテル▽イビス▽イビス・スタイルズ――の5ブランドにより、マレーシアで24軒のホテルを運営している。

(SMEマガジン・アジア、8月28日、ホテルマネジメント、8月22日)