KLIAエアロトレインは来年3月までに完成=仏アルストム

【クアラルンプール】 クアラルンプール国際空港(KLIA)のメイン・ターミナルビルとサテライトビルを結ぶ無人列車のKLIAエアロトレインの更新は来年3月までに完了する見通しだ。更新プロジェクトの調整役を務める仏系アルストム・トランスポート・システムズが明らかにした。

アルストムは新型エアロトレインのOEM(相手先ブランド生産)企業として、プロジェクトの調整作業を指揮し、2025年第1四半期までに列車3編成と軌道2本を完成させることを目指している。

アルストムのヤン・マイシャンドー社長(マレーシア・シンガポール担当)は、全利害関係者と協力し、品質や信頼性を維持しながら、期限厳守に向けて努力していると説明。アルストムは、列車や信号、メンテナンスに先端技術を取り入れており、軌道に異常が発生した場合、人工知能(AI)搭載カメラを通じて運転士に通知を送信するとし、機器運用の最適化に向けたAI予測機能や信号システムの衝突回避機能なども導入しているとした。
(ザ・バイブス、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、4月24日)

米テスラ、「モデル3ハイランド」のパフォーマンスモデルを発表

【クアラルンプール】 電気自動車(EV)メーカーの米テスラは、マレーシア市場向けに小型EVセダン「モデル3」のフェイスリフト版「ハイランド」のパフォーマンス・モデルを発表した。

価格は24万2,000リンギから。別途、注文料1,000リンギ、配送料500リンギが必要となる。

中国・上海工場「ギガファクトリー」から輸出され、最大出力は460馬力(HP)で、最高速度は時速262キロメートル(km)。0-100km時(静止状態から時速100km)加速は3.1秒で、航続距離はWLTP基準で最大528km。インテリアは標準がブラックで、ホワイトへのアップグレードは5,000リンギの追加費用が必要。走行状況に合わせて減衰力を制御する新しいアダプティブダンパーシステムが導入され、外観・インテリアも変更されている。

テスラ・マレーシアは1,000リンギの予約料で予約受付を開始しており、第2四半期中に納車するとしている。
(ポールタン、4月24日)

インドネシアの火山噴火、2万人以上の航空旅客に影響

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 インドネシアの北スラウェシ州にあるルアン山が17日夜に大規模噴火したことを受け、18日に東マレーシアの空港を発着するマレーシア航空とエアアジアのほとんどの航空便が欠航となった。影響を受けた航空旅客は2万人以上に及んだ。

マレーシア民間航空局(CAAM)によると、ルアン山はマレーシアより約800キロメートル(km)離れているが、コタキナバル飛行情報地域内で噴火による火山灰雲が観測された。火山灰雲は航空機のエンジンや電子機器、システムなどに深刻なダメージを与える可能性があるため、欠航となったという。2010年にはアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトルの噴火により、欧州の多くの空域が閉鎖されている。

マレーシア航空は、欠航の影響を受けた乗客に対し、1回限りの旅程変更(追加料金不要)または全額払い戻しを行うとしている。ウェブサイトや電話で受け付けるという。

エアアジアも、30日以内に同一路線での日程変更(1回限り、追加料金不要)あるいはエアアジア・リワードにフライト予約権を2年保持できるとした。

ルアン山の噴火は16日に始まり、17日にかけて4回発生した。現地では少なくとも800人が避難している。

ジョホールバルで自動高速輸送インフラ開発、州政府が計画

【イスカンダル・プテリ】 ジョホール州のオン・ハフィズ・ガジ首相は、州政府がジョホールバル(JB)市内の交通渋滞緩和に向けて多層的な自動高速輸送(ART)インフラの開発を目指していることを明らかにした。すでに同州スルタンであるイブラヒム国王からも同意を得ており、更なる検討に向けて連邦政府に提案するという。

16日に開催されたJBとシンガポールを結ぶ電気バス・サービスの出発式に出席したオン・ハフィズ州首相は、ART開発はJBとシンガポールを結ぶ高速鉄道輸送システム(RTS)の完成後に増加が予想されるJB経由のシンガポールへの旅行者増に備えたものだとした上で、加えて市民のJB市内外へのスムーズな移動を促進するために様々な公共交通機関の選択肢を用意することが必要だと述べた。

国境越えの電気バス・サービス開始にあたっては、運行業者であるハンダル・インダが8,000万リンギを投じて60台を購入した。運行するのはラーキン・セントラル―ジュロン・ イースト間、ラーキン・セントラル―ブーン・レイ間の2路線。
(エッジ、ポールタン、ベルナマ通信、4月16日)

 

ガソリン補助金支出の削減は年内に実施=経済相

【クアラルンプール】 ラフィジ・ラムリ経済相は17日、財政赤字の縮小を目指し、ガソリンに対する一律補助金制度を廃止し、年内にも補助金支出の削減を実施すると改めて言明した。

ラフィジ大臣は、政府は生活困窮者支援に重点を置いており、その方針は変わっていないと強調。補助金の削減によりインフレ率が上昇する危険があるため、補助金削減の順序を管理する必要があると述べた。

政府は、国内総生産(GDP)に対する財政赤字比率を、前年の5%から今年は4.3%まで減少させることを目指している。ラフィジ大臣は、昨年政府が支出した810億リンギの大部分を占めていたガソリン「RON95」への一律補助金を段階的に廃止する計画だとした。

ラフィジ大臣は現在の包括的な補助金制度では高所得者層(T20)が受給者の53%を占めているため、対象を絞った新しい補助金制度の導入が必須だとし、4.3%という財政目標を達成するためには、一定のスケジュールを守らなければならないと述べた。
(エッジ、マレーシアン・リザーブ、ブルームバーグ、ポールタン、マレー・メイル、4月17日)

YTLが「シュエンホテル」を改装、マリオットブランドに

【クアラルンプール】 YTLホスピタリティ・リアル・エステート・インベストメント・トラスト(REIT)は、先ごろ5,500万リンギを投じて買収すると発表したペラ州イポーにある「シュエン・ホテル」(290室、現在休業中)を改装し、「ACホテルズ・バイ・マリオット」として再開する計画だ。

改装費用に新たに5,500万リンギを充てる。資金は借入金により賄う。YTLコーポレーションの全額出資子会社、シャリカット・ペンベナアン・ヨー・ティオン・ライが管理会社として任命され、改装工事を担当する。2025年第3四半期の開業を目指す。

改修には、客室と共用エリアの家具、建具、備品などの交換、 ホテル外壁の再塗装、外部インテリアの刷新、イベント、スイミングプール、スポーツ施設の改造または追加、エレベーターやエスカレーターのアップグレードまたは追加、ホテルのオペレーティングシステムの保守と交換などが含まれ、冷房設備や防火設備などを整備し、マリオットブランド基準を満たす。
(ビジネス・トゥデー、4月8日)

米アップルの販売代理店マシーンズ、KLCCに5店舗目を開設

【クアラルンプール】 米アップル製品のマレーシア販売代理店であるマシーンズは5日、クアラルンプール中心部のショッピングモール「スリアKLCC」に5店舗目となるアップル製品専門店を開設した。

「スリアKLCC店」では、製品のデモンストレーションやワークショップを行う専門エリアを有しており、入口や通路を広く取り、移動しやすくしたほか、障害者専用レジデスクを設置するなど、快適さと利便性を考慮した設計となっている。マシーンズ・サービスセンターも併設し、アップル製品の修理・点検を行う専門スタッフが常駐している。

マシーンズは、スリアKLCCのほか、首都圏のショッピングモール▽パビリオン・クアラルンプール▽ワンウタマ▽IOIシティモール▽ミッドバレー・メガモールーー内に4店舗を展開している。
(ビジネス・トゥデー、4月6日、ベルナマ通信、4月5日)

MRTプトラジャヤ線、8日より女性専用車両の運用開始

【クアラルンプール】 首都圏大量高速輸送(MRT)プトラジャヤ線(2号線)で、8日より女性専用車両の運用が開始された。

昨年9月18日に女性専用車両が導入されたカジャン線(1号線)に続くもので、利用者の60%を占める女性の安全を考慮して導入を決定した。女性専用車両は編成の中央部の2両で、利用者にわかりやすいよう、36の駅と49編成の列車にピンク色のステッカーを貼付している。規定が順守されているかチェックするための監視員も配置する。

MRTの運行を手掛けるラピッド・レールのアミル・ハムダン最高経営責任者(CEO)はKLセントラル駅で行われた記者会見で、カジャン線ではひと月あたり3.2件あったセクハラの訴えが女性専用車両導入後に2件に減少したとし、その効果に期待を示した。女性専用車両2両には、300ー400人が乗車できる。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、エッジ、4月6日)

首都圏MRT、LRT駅まで片道2リンギで送迎するサービスを導入

【クアラルンプール】 首都圏大量高速輸送(MRT)や軽便鉄道(LRT)を運営するラピッドKLは、オンデマンド型交通(DRT)バンのトレック・ライズと提携し、自宅から首都圏のMRT、LRTの駅まで片道2リンギで送迎するサービスを提供すると発表した。

DRTバンは配車サービスと同様、アプリを使用してバンを指定の場所に呼び出すもの。片道2リンギの対象となる駅は、LRTでは、▽バンダル・プテリ駅▽タマン・ペリンダストリアン・プチョン駅▽IOIプチョン・ジャヤ駅▽バンダル・キンララ5駅▽ユニバーシティ駅▽ケリンチ駅▽パンダン・ジャヤ駅▽パンダン・インダ駅▽チェムパカ駅▽チャハヤ駅▽セティアワンサ駅▽ジェラタク駅▽アンパン駅ーーの合計13駅。MRTでは、コクレン駅、 UPM駅の2駅が対象となる。マラヤ大学の学生に対しては、半額の片道1リンギでサービスを提供する。
(ワールドオブバズ、4月5日)

自動車販売のステランティス、新たに28店舗の開設を計画

【クアラルンプール】 多国籍自動車メーカーのステランティス・マレーシアは今年、マレーシアでディーラー網を拡大していく方針で、東マレーシアにおける5店舗を含め、少なくとも28店舗を新たに設置する計画だ。3月1日付けで正式に設立されたステランティス・マレーシアは現在、半島部に8店舗、東マレーシアに1店舗展開している。

ステランティス・マレーシアは現時点で、プジョー、シトロエン、ジープ、電気自動車(EV)の中国リープモーターの4つのブランドに注力する方針で、厳選された各ブランド・モデルをマレーシア市場および近隣諸国への輸出向けにケダ州グルンの工場で組み立てる計画だ。

販売台数が多くないことから、通常ブランドごとに独立した店舗でおこなう販売は投資に見合わない可能性があるため、南アフリカで採用しているようなマルチ・ブランド販売方式をマレーシアでも採用する。

大型の店舗で様々なブランドを扱うというもので、アフターセールス・サポートも同じくすべてのブランドに対して提供していく戦略だ。
(モタオート、4月4日)