乱立するEV充電アプリを一元化へ=副投資貿易産業相

【クアラルンプール】 リュー・チントン副投資貿易産業相は2月28日の下院質疑で、電気自動車(EV)充電アプリの一元化に向けた取り組みが始まっていると明らかにした。

現時点では、各充電施設運営企業(CPO)が独自アプリをそれぞれ用意している。リュー氏は「私も7つの異なるEV充電アプリをインストールしており、それぞれ支払い方法が異なるので不便だ」と述べた。政府はアプリをひとつにまとめる計画だが、それにはCPOの協力が必要であり、現在協議を行っているとしている。

リュー氏は、2023年12月時点でのEV充電器設置数は全国750カ所にある2,020基だが、そのうち1,591基は充電速度が遅い交流(AC)充電器で、直流(DC)急速充電器は429基に過ぎず、今後はDC急速充電器の設置に注力すると述べた。

リュー氏はまた、マレーシアは国内に半導体と自動車の2つのエコシステムを有しており、グリーンエネルギーへの移行において近隣諸国よりも進んでいると指摘した。
(マレーシアン・リザーブ、2月28日)

EV購入促進に向け一時支援金の導入を検討=副投資貿易産業相

【クアラルンプール】 リュー・チントン副投資貿易産業相は2月28日の下院質疑で、電気自動車(EV)購入促進に向け、一時支援金の導入を検討していると明らかにした。

リュー氏によると、一時支援金案は国家EV運営委員会(NEVSC)経由で財務省に提出され、現在財務省内で検討段階にある。既に適用されている、EVに対する物品税、輸入税、道路税の減免措置に加えて適用される見込みだという。

併せてEVユーザーの長距離移動における不安を解消するため、直流(DC)急速充電器の拡充を急ぐ。具体的な提案については、マレーシア自動車・ロボット工学・IoT研究所(MARii)や天然資源・環境持続可能性省傘下のマレーシア・グリーン技術・気候変動公社(MGTC)などと協議の上、今年第2四半期のNEVSC会合で議論する予定。従来掲げていた「2025年までにEV充電器1万基設置」という目標に代わる新目標を策定するという。

EV業界団体のゼロエミッション自動車協会(ZEVA)によると、2023年のEV販売台数は1万3,257台に達し、稼働中のEVは1万6,763台。一方、2023年末時点でのEV充電器数は2,020基で、EV8台につき充電器1基の割合となっている。今年のEV販売台数は1万9,000ー2万台に達すると予想されており、国民車メーカーのプロトンとプロドゥアも2025年までのEV発売開始を目指しているため、さらなる充電器設置が急務となっている。
(ポールタン、エッジ、フリー・マレーシア・トゥデー、ビジネス・トゥデー、2月28日)

SST見直しで水道料金は除外、電力は大量消費家庭のみ適用

【プトラジャヤ=マレーシアBIZナビ】 財務省は2月28日、3月1日に施行される売上・サービス税(SST)の6%から8%への引き上げ、および適用範囲拡大を盛り込んだ税制改正の詳細を発表した。SST税制改正により、税収が30億リンギ増加すると見込んでいる。

国民生活への影響を最小限にとどめるため、水道料金には引き続き適用されず、電気料金に関しても月間消費量600キロワット時(kWh)未満には適用されない。また商業・産業用の電気料金にも適用されない。8%のSSTがかかるのは家庭用で600kWh以上消費した分だけで、財務省は国民の85%には影響は出ないとしている。

宿泊や専門サービス(法務、会計、エンジニアリング、ITサービス)、エンターテイメント、通信サブスクリプションサービスやデジタルサービスはサービス税が8%に引き上げられる。また新たにカラオケセンター、修理・メンテナンスサービスが課税対象となり、これまで金融サービスのみに適用されていた仲介・引受サービスは、船舶・航空機仲介、コモディティ、不動産など他の仲介業にも対象が拡大される。

なお、国民生活への影響を考慮し、飲食、通信、駐車場、物流、配送などのサービスについては、6%の旧税率が維持される。

ペトロナス、マレー半島沖DRO2カ所の生産分与契約を締結

【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は2月28日、石油管理(MPM)部門を通じ、マレー半島沖の発見済資源機会(DRO)2カ所について、生産分与契約(PSC)2件を締結した。

2件のうちBIGSTクラスターは、ペトロナスの上流部門子会社ペトロナス・チャリガリとJX石油開発(本社・東京都千代田区)の現地子会社JXニッポン・オイル&ガス・エクスプロレーション(BIGST)がそれぞれ50%の権益を取得。もう1件のテンバカウ・クラスターはIPCマレーシアとIPC SEAホールディングがそれぞれ 90%、10%の権益を取得した。

BIGSTクラスターは高濃度な二酸化炭素(CO2)を含むガス田5カ所で構成されており、天然ガス生産量は約4兆標準立方フィート(TSCF)の見込み。ガス生産時に産出するCO2は、CO2回収・貯留(CCS)技術により地中に貯留する。JX石油開発は2003年からサラワク州沖SK10鉱区で操業を行っており、米国・インドネシアなどにおいてもCO2の回収・貯留利用(CCUS)に取り組んでいる。

一方、テンバカウ・クラスターは、未開発ガス田2カ所からなる小規模開発で、約2,600億標準立方フィート(BSCF)のガス生産が見込まれている。
(ベルナマ通信、2月28日、ペトロナス発表資料)

センサーのCAST、遠隔検査のビヨンドホライズンと提携へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 センサーおよび周辺機器・ソフトウェアの研究開発、製造、販売に携わるCAST(本社・熊本県熊本市)は2月28日、マレーシア企業ビヨンド・ホライズン・テクノロジーズとの間で、営業・マーケティング、共同サービス開発などの戦略的パートナーシップに関する覚書(MoU)を締結したと発表した。

CASTは1月にサイバージャヤに海外拠点を開設。マレーシアで同社の「配管減肉モニタリングシステム」の実証導入案件の獲得を目指している。ビヨンド・ホライズンは石油・ガス、海事産業内の閉鎖空間などの困難な環境での遠隔検査によるソリューションをマレーシア全国に提供しており、2023年には、マレーシア技術革新研究加速機関(MRANTI)によるベンチャー企業の日本進出プログラムに採択され、来日している。

CASTは今回のMoUにより、ビヨンド・ホライズンと連携し、日本とマレーシアの両国での営業・マーケティング活動の協力、共同サービスの開発等の協力体制を構築し、マレーシアでの事業展開を拡大していく計画だ。

イケアマレーシア、クアラトレンガヌに商品受け取り拠点を設置

【クアラ・トレンガヌ】 スウェーデン系家具メーカー、イケア・マレーシアは26日付けで、トレンガヌ州クアラ・トレンガヌにイケア商品の受け取り拠点を開設した。

従来は店舗に出向くか、オンラインショッピングで宅配を選択して送料を支払う必要があったが、拠点を受け取り場所として指定することで、宅配よりも安く受け取れるようになった。

イケアはマレーシア国内で受け取り拠点を合計7カ所運営しており、クアラ・トレンガヌは、クアンタンに次いでマレー半島東海岸で2番目の拠点となる。マレー半島では他にイポー、マラッカ、東マレーシアではコタキナバル、ミリ、クチンに受け取り拠点を設置している。

ペナン州バトゥカワン店の村井武志ストアマネジャーは、クアラ・トレンガヌに受け取り拠点を設置することで、イケアの機能的で手頃な価格の商品を東海岸の人々に届ける手段が増え、新規顧客の開拓にもつながると述べた。
(ザ・サン、2月27日)

ペナン空港拡張計画に認可、近く着工へ=運輸相

【ランカウイ】 ペナン国際空港の拡張プロジェクト(総事業費10億リンギ)に対し、内閣から認可が下りたため、空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)は、第2四半期もしくは第3四半期に事業を開始する予定だ。MAHBとマレーシア政府観光局が主催するイベントに出席したアンソニー・ローク運輸相が明らかにした。

総事業費の一部はMAHBが負担し、残りは空港開発基金(ADF)から賄われる見通し。近く入札プロセスが開始されるが、完成までに約3ー5年かかる見通しだという。ペナン国際空港は現在、年間650万人の旅客取扱能力を持っているが、拡張によりこれが1,200万人に拡大される。

政府とMAHBが締結した新たな運営協定には、空港利用料などから構成されるADF設置が盛り込まれており、必要な際にはペナン空港の拡張プロジェクトにも利用できることになっている。MAHBが負担する経費は投資回収モデルを通じて回収されることになるという。

ローク運輸相は昨年10月、ペナン国際空港拡張のための土地取得とインフラ整備資金として9,300万リンギの資金提供を政府が承認したと発表。アンワル・イブラヒム首相は先ごろ、空港拡張のための資金承認を迅速化するよう求めていた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、2月28日)

3月のSST税率引き上げ、水道・電気代が対象外になる可能性も

【クアラルンプール】 3月1日付けで売上・サービス税(SST)が6%から8%に引き上げられることに関連し、アルミザン・アリ国内取引物価相は27日の下院議会質疑の中で、水道代と電気代については引き上げ対象から外される可能性があると述べた。

アルミザン氏によると、同省はSST引き上げの影響に関する特別調査を完了しており、2週間前の省内会議ですでに発表された。調査結果は近く検討のため国家生活費行動評議会(NACCOL)に提出される予定で、NACCOLとの間で予定されている会議で議題に上る予定だという。

これに先立ちウィー・カション議員(国民戦線=BN)は、「通信、駐車場、飲食料品を引き上げの対象から除外できるのなら、なぜ水や電気などの生活必需品を免除できないのか」、「電気料金は値上がりし、水道料金も21%値上がりした。3月には増税で国民の負担はさらに大きくなるだろう」と述べた。

3月1日からは海外拠点のデジタルサービスを含むほとんどのサービスのおけるSST課税率が8%に引き上げられ、カラオケ店、配達、仲介、保険引受サービスなど、これまで非課税だったサービスにも適用されることになっている。
(ザ・スター、2月28日)

愛知のブランド牛「下村牛」、マレーシアへ輸出開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 黒毛和牛の繁殖から肥育、流通までを一手に行っている下村畜産食肉(本社・愛知県大府市)は、黒毛和牛「下村牛(しもむらぎゅう)」の海外出荷を開始すると発表した。

「下村牛」は愛知県内外の下村グループ牧場10カ所で繁殖から肥育までを一貫して行っているブランド牛で、成長期に合わせた独自配合の飼料、血統の管理、科学的根拠に基づく母牛管理など、独自の技術で育てている。通常の和牛と比べてうまみ成分であるグルタミン酸の量が30倍もあること、オレイン酸が多いため脂が人肌で溶けるほどの口溶けが特徴となっている。

同社によると、愛知県初の試みとして、28日にハラル(イスラムの戒律に則った)認証を受けた黒毛和牛2頭をマレーシアに出荷する。初年度は年間60頭の出荷を予定している。

マレーシアでは高級レストラン「天牛おまかせ」や和牛焼肉の「天真」を運営するキュイジーン・デライトが「下村牛」を取り扱う。下村畜産食肉とキュイジーン・デライトは1月31日に、「下村牛」のプロモーションをクアラルンプール(KL)市内で行っていた。

下村畜産食肉は今後、マレーシアのみならず、他のASEAN(東南アジア諸国連合)地域など、さらなるエリア拡大、出荷数量の増大を図っていく。また、今後の需要拡大に対応するため、今期中に牛舎増築を行い、飼養頭数も500頭ほど増やす計画だ。

化粧品OEMの日進化学、マレーシア企業を完全子会社化

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 化粧品・医薬部外品の相手先ブランド製造(OEM)メーカーである日進化学(本社・大阪市中央区)は、1月18日付けで、化粧品の相手先ブランド設計・製造(ODM)・OEM会社であるマレーシア企業ボディベーシックス・マニュファクチャリング(BSX)の株式100%を取得し、完全子会社化したと発表した。

BSXは1995年に創業。セランゴール州クランに拠点を構え、ボディケアおよびパーソナルケア製品の受託製造を行っている。従業員数は280人。品質・安全性に関する国際規格ISO9001やISO22716(化粧品GMP)、マレーシア・イスラム開発局 (JAKIM)およびインドネシア・ウラマー評議会(MUI)のハラル(イスラムの戒律に則った)認証を取得しており、同社製品は中国、ロシア、中東など世界30カ国以上に輸出されている。