ランカウイーイポー航空便が就航、クアラケダ発フェリーも再開

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ランカウイを対象にした「トラベル・バブル」の試験運用が16日から開始され、17日にはペラ州イポーとランカウイを結ぶ直行便が運航を開始。クアラ・ケダとランカウイを結ぶフェリーの運航再開も予定しており、今後さらにランカウイを訪れる観光客が増える見通しだ。
イポーとランカウイを結ぶ便はエアアジアが就航したもので、水、金、日曜日にエアバス「A320」を使用して運航する。同社はイポー以外からもクアラルンプールから週63便、ペナンから14便、ジョホールバルから4便、コタバルから3便を運航しており、ランカウイ便は週90便以上となった。
一方でコンソーシアム・フェリー・ライン・ベンチャーズによると、クアラ・ケダとランカウイを結ぶフェリーは、23日より1日2回運航する。フェリーターミナルには政府と民間企業が新型コロナウイルス「Covid-19」の検査場を開設する予定だ。混乱を避けて安全に旅行するためにも、出航時間の2時間前にはフェリーターミナルに来るように利用客に呼びかけた。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、18日にはランカウイに渡航する前に2,507人が新型コロナの検査を受けた。うち陽性者は1人だった。

さらなる規制緩和、オフィス出社人数も増加

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 さらなる規制緩和により、17日から小売業などの再開、オフィス出社人数の増加などが認められた。15日開催の新型コロナウイルス「Covid-19」管理に関する特別委員会で決定した。同委員会はトレンガヌ州の国家復興計画(NRP)第3フェーズへの移行も発表した。
NRPの第2フェーズの州・地域にあるオフィスでは、17日から、従業員の80%がワクチン接種完了済の場合、100%の人員で稼働できる。ワクチン接種完了率が60%の場合は80%、40%の場合は、60%の人員で稼働可能。送迎バスなどの従業員輸送においても、すべての乗客がワクチン接種を完了していれば、100%の乗車率での輸送を認める。家具工場の操業再開も認められた。
一方、第1フェーズの州・地域では以下11の小売店カテゴリーの再開も許可された。▽写真関連商品・サービス▽中古品▽フラワーショップ▽手工芸品・ギフト▽アンティーク▽おもちゃ▽ カーペット▽クリエイティブ関連製品・サービス▽アウトドア製品(キャンプ、釣りなど)▽化粧品・スキンケア・香水▽たばこ店ーー。鉱物や砂の採掘作業、採掘場のメンテナンス作業、鉱物・砂の輸出や許可を受けた建設現場、必需産業施設、公共インフラなどへの提供も可能となった。木製品やケナフの栽培・収穫も認められた。
また、複数フェーズで許可されたのは、▽チャイルドケアセンター・幼稚園の営業(第1・第2フェーズ)▽森林保護区での伐採など、林業関連の活動(第2・第3フェーズ)▽ワクチン接種完了者同士の対面ミーティング(第2・第3・第4フェーズ)▽乗客・乗組員全員のワクチン接種完了を条件としたクルーズ船の運航(定員の50%まで、全フェーズ)ーー。
スポーツに関しても第2・第3フェーズにおける規制緩和が進められており、ワクチン接種完了を条件にサッカーやバスケットボールなどの身体接触スポーツやエアロビクスやズンバなどのフィットネス(定員の50%または50人のいずれか少ない方を上限とする)を許可。ジムに関しても、ジム用の標準作業手順(SOP)が発表され次第、営業が可能となる。
経済活動の完全再開を要請していたマレーシア経営者連盟(MEF)は、今回の政府の規制緩和について支持を発表。マレーシア中小企業協会も、苦境に陥っている中小企業の再生につながるため歓迎すると発表した。

産業界、オフィスやイベントの再開を要請

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 産業界は、規制緩和が進む中でオフィスやイベントなどの制限が残っていることに対して懸念を示し、再開を求めている。
マレーシア経営者連盟(MEF)のサイド・フセイン会長は、工場の操業は許可された一方、オフィスに対してはいまだに閉鎖された状態であるため、オペレーションの効率が悪くなっていると指摘。重要な決定は生産現場ではなく経営レベルで行われているため、意思決定者がオフィスで仕事をすることが必要とし、政府に対してワクチン接種を完了した従業員のオフィスへの出社を認めるよう提案した。
一方、マレーシア・ビジネスイベント委員会(BECM)のビンセント・リム会長代理は、映画館やギャラリー、美術展などの娯楽産業は再開したのに、展示会や会議などのビジネスイベントは禁止されたままであることに疑問を呈し、標準的運用手順(SOP)を遵守した上で、直ちに再開を検討するよう求めた。ビジネスイベント業界は、常に規制を遵守し、あらゆる展示会の秩序を維持してきた経験があると強調。ビジネスイベントには最低3ヶ月の計画が必要であり、かつ全国的に新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種率が80%に近づいている中、これ以上黙っていることはできないと述べた。その背景には、世界的なビジネスイベント開催を狙っているシンガポールやタイ、インドネシアなどのライバル都市に負けてしまうという恐れがあるという。
ビジネスイベント部門の国内市場規模は、2019年時点で2,750万リンギ。イベントを開催することにより、宿泊施設や交通機関など、他の関連産業にも雇用や収益をもたらしている。

ローン返済猶予を受けた下位所得層、利払い3カ月間免除

【クアラルンプール】 財務省は14日、ローン返済猶予を受けている者に対し、10月から12月までの3カ月間の利払いを免除するよう、銀行に通達した。所得が下位50%の層が適用を受ける。
ローン返済猶予を導入したのはムヒディン・ヤシン前政権で、6月発表の政策で所得を問わず、すべての国民と零細企業に6カ月間の返済猶予を認めた。この際テンク・ザフルル財務相は、返済猶予期間中も金利は発生すると語っていた。
財務省通達は10日の閣議決定を受けたもの。閣議では財政暫定措置法の改正案を議会に提出することも了承された。
改正案にはコロナウイルスCovid-19基金の650億リンギから1,100億リンギへの増額、対国内総生産(GDP)比での政府債務上限の60%から65%への引き上げが含まれる。
ザフルル氏は14日の声明で、政府と野党連合が政治の安定で合意したことは経済にプラスと歓迎の意を表明した。
(エッジ、ポールタン、9月14日)

トップグローブが米国への輸出を再開、禁輸措置解除受け

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 米税関・国境警備局(CBP)はゴム手袋世界最大手、トップ・グローブは、米国への輸出再開が認められたと明らかにした。
米税関・国境警備局(CBP)は2020年7月、トップ・グローブで強制労働が行われていると認定、同社製ゴム手袋の輸入を禁止した。調査を実施したところ、強制労働はもう行われておらず、1930年関税法第307条に違反していないとし、禁輸措置が解除された。
トップグローブは発表した声明で、10日付で米国の全ての港湾で同社の製品が受け入れられるようになったと明らかにした。輸出再開に協力してくれたCBPやマレーシア政府、関係者に謝意を表明。今後も引き続き人々の健康や安全、幸福の向上に取り組み、業界トップの維持を目指すとした。
CBPは昨年、強制労働が行われている疑いがあるとして、トップグローブのみならず、アブラヤシ農園大手、FGVホールディングスと、サイム・ダービー・プランテーションからの輸出も禁止している。

GSCとTGVの映画館が再開、接種完了者対象に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 大手シネコンのGSCとTGVシネマズは、それぞれ映画館の再開を発表した。
国家復興計画(NRP)第2フェーズの州・地域にある映画館は、先ごろ発表された規制緩和により9日から営業が認められたが、映画館向け標準作業手順(SOP)発表待ちや上映準備のため再開に時間がかかっていたという。
GSCは、16日のマレーシア・デーに首都圏クランバレー、北部・南部地域のGSCおよびアウルムの映画館合計17カ所を再開。23日には、さらに多くの映画館を再開する。上映ラインナップの詳細は近日中にGSCのFacebookやウェブサイト上で発表される予定。TGVシネマズも、23日より全国37拠点の映画館を再開する。上映ラインナップやチケット販売についてはウェブサイトでまもなく発表される。
映画館向けSOPでは、営業時間は午前8時から午後10時まで、座席数は定員の50%まで。マスクの着用が義務付けられており、社会的距離を確保するために、顧客間に最低1メートルの間隔を確保する。映画館の全従業員は、ワクチン接種を完了し、新型コロナウイルス「Covid-19」検査で陰性の結果を得る必要がある。ワクチン接種を完了した成人のみが映画館に入場でき、入場時にコロナ情報アプリ「MySejahtera」でワクチン接種証明を提示する必要がある。18歳未満やMySejahteraで「ハイリスク」ステータスが表示されている場合には入場が不可となる。

ランカウイのトラベルバブル、マレーシア航空とエアアジアが割引

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ランカウイ島を実験的に観光客に開放する「トラベルバブル」が16日に開始されることを受け、フラッグ・キャリアのマレーシア・アビエーション・グループ(MAG)と格安航空会社のエアアジアは割引キャンペーンを実施するとそれぞれ発表した。
MAGは10日に発表した声明で、9月30日まで割引運賃キャンペーンを実施すると明らかにした。傘下のマレーシア航空はエコノミー席を89リンギから販売する。7キログラム(kg)までの手荷物を無料とする他、無料の軽食やドリンクなどのフルサービスが付く。格安航空部門のファイアフライは、ペナンーランカウイ線を19リンギ、スバンーランカウイ線を69リンギから販売。旅行部門のMHホリデーズは、「ダタイ・ランカウイ」、「ベルジャヤ・ランカウイ・リゾート」などの5つ星ホテルに宿泊できる旅行パッケージを最大50%割り引く。詳細の確認と予約はそれぞれのウェブサイトおよびアプリで行うことができる。MASのウェブサイトは、https://www.malaysiaairlines.com/my/en.html、ファイアフライは、https://www.fireflyz.com.my、MHホリデーズは、https://holidays.malaysiaairlines.com
一方でエアアジアは9日、クアラルンプール、ペナン、ジョホールバル、イポー、コタバルからランカウイに向かう便を19日まで、片道12リンギで販売すると発表した。16日から来年3月26日の便が対象。また4ー5つ星に滞在できる2泊3日のツアーパッケージを99リンギから販売する。
エアアジアは旅行を予定している渡航者に対して、ワクチン接種証明書など渡航に必要な書類などを用意する他、チェックインから手荷物を受け取るまで常に三層マスクを着用するよう求めた。また接触を避けるためセルフチェックインの利用を義務付けるとしチェックインカウンターでは子供や障害者のみ受け付けると説明。チェックインに関する詳細はウェブサイト(https://support.airasia.com/s/article/What-is-Self-Check-In-en?language=en_GB)で確認できるとし、スムーズな渡航のためにフライト予定の4時間前までには空港に到着することを推奨するとした。

KL国際空港を結ぶ高速鉄道、9月13日から運転再開

【クアラルンプール】 エクスプレス・レール・リンク(ERL)は、クアラルンプール(KL)市内とKL新国際空港(KLIA)を結ぶ高速鉄道、「KLIAエクスプレス」と「KLIAトランジット」の運行を9月13日から再開すると発表した。
イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相が、10日付けで首都圏クランバレーに位置するセランゴール州、KL、プトラジャヤを国家復興計画(NRP)第2フェーズに移行すると発表したことを受けたもの。これにより第1フェーズでは相互の行き来ができなかった3地域の移動規制が撤廃され、通勤客による鉄道利用が回復するメドがついたと判断した。従業員の99%がすでにワクチン接種を済ませている。
運行時間は毎日午前6時から午後10時10分までで、当面は1時間間隔の運転となる。運転頻度は利用者数が増えるのにあわせて増やしていく方針だ。最大83%割引となる通勤客用の「マンスリー・トラベル・カード」購入ごとに無料の「ウィークリー・トラベル・カード」が貰えるキャンペーンを11月30日まで実施する。
新型コロナウイルス「Covid-19」対策として6月1日付けで完全ロックダウン(FMCO)が発令されたことを受け、それまで細々と運転を続けていたERLも6月4日より全面運休に踏み切っていた。
(ベルナマ通信、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、9月9日)

CPTPP批准、来年第1四半期までの閣議決定を目指す=通産省

【クアラルンプール】 通産省(MITI)は、包括的及び先進的な環太平洋経済連携協定(CPTPP)の批准に向けて閣議決定のための準備を進めており、年末から来年第1四半期までの閣議決定を目指していると発表した。マレーシアはCPTPPに加盟しているが、まだ批准手続きを取っていない。
MITIによると、現在、費用便益分析や関係各所との協議、関係省庁による関連法の改正が行なわれているという。閣議決定後、批准書が提出され、その60日後にCPTPPが発効する。
CPTPPは、加盟国に優遇措置を与える貿易協定であり、電子商取引、国有企業(SOE)、知的財産権(IP)や貿易の技術的障害に関する協定など、物品及びサービスの貿易および投資を含む貿易の全域を対象としている。11カ国が署名しており、批准済なのは、▽オーストラリア▽カナダ▽日本▽メキシコ▽ニュージーランド▽シンガポール▽ベトナムーーの7カ国。ペルーは今年7月に批准書を提出、9月19日より8カ国目の批准国となる。署名国で批准していないのは、マレーシア、ブルネイ、チリの3カ国。英国もCPTPPへの正式加盟を発表し、6月より加盟手続きが開始されている。
CPTPP経済圏は、世界経済の13.5%に当たる5億人、10兆米ドル相当の市場となっているが、英国の加盟によりさらなる規模拡大が見込まれるとし、MITIは英国の加入を支持する姿勢を表明した。
(ベルナマ通信、9月8日)

中銀バンクネガラ、政策金利を1.75%で据え置き

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラは9日、定例金融政策会合(MPC)を開催し、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を1.75%で維持することを決定した。中銀は昨年7月に0.25ポイント引き下げた後は、1.75%で維持している。

中銀は声明の中で、OPRを維持した理由について、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大を防ぐために全国的なロックダウンが実施されたことで成長の勢いが弱まっていたものの、より多くの経済部門が活動できるよう規制が段階的に緩和され、企業も新しい事業環境に対する適応力を示したことで、経済は回復傾向にあると説明。今後もインフレ率や経済成長の全体的な見通しなどを考慮して政策を決定し、持続的な経済回復のための環境を整備するとした。

ヘッドライン・インフレ率については、年初からの平均は2.3%で、2021年全体でも2.0%から3.0%の間になると予想。基調インフレ率(コア指標)は、経済の余力が引き続きあることから、年間平均で0.5%から1.5%の間となり、引き続き抑制されるとの予想を示した。

世界経済について中銀は、製造業およびサービス業の活動の改善に支えられ、回復を続けているが、回復ペースは国によって異なると指摘。ワクチン接種が順調に進んでいる国では、抑制策が緩和され、国内活動の継続的な回復が可能となっている。大規模な財政・金融措置により回復の勢いを支える先進国もあるが、パンデミックの見通しの不透明性や主要国の金融政策の変更に伴う金融市場のボラティリティ上昇が、マイナスリスクとなっているとした。

マレーシアについて中銀は、今後、ロックダウンのさらなる緩和に加え、ワクチン接種プログラムの急速な進展や外需の継続的な強さによって、経済が回復へ向かうと予想。しかし、新型コロナの新しい変異株の出現や世界市場の回復の遅れなどが依然ダウンサイドリスクとなっているとした。