公用車としての電気自動車、来年から導入開始=環境水相

【ゴンバク】 トゥアン・イブラヒム環境・水相は、公用車としての電気自動車(EV)の導入を2023年から開始すると発表した。2023年から調達する公用車はすべてEVとし、最終的にすべての公用車をEVに切り替える。
トゥアン・イブラヒム大臣は、市場に出回っているEVの種類が限られるため、具体的な調達計画は決まっていないとコメント。またEVのコストが高いことについては、EVが普及していけば価格が下がるだろうと指摘。普及に向けた主な問題は全国的に利用できる充電施設の不足だとし政府はこの問題の解決に向けて関係各所と取り組んでいると述べた

自動車情報サイト「オートバズ」によると、現在マレーシアで販売されているEVは、▽ヒョンデSUV「コナEV」▽ヒョンデ「アイオニック5」▽起亜「EV6」▽BMW iX▽BMW i4▽メルセデスベンツEQA▽メルセデスベンツEQS▽ポルシェ「タイカン」▽ミニクーパーSEーーに限られている。

 同相によると、政府は輸送車両の電化を推進するため、プトラジャヤやランカウイなどの特定の地域を対象として住民の中古バイクを電動バイクに交換するパイロット・プロジェクトを計画している。
(ラクヤット・ポスト、ポールタン、マレーシアガゼット、8月10日)

グーグルクラウド、マレーシアでリージョンを新設へ

【クアラルンプール】 米IT大手のグーグルが提供するクラウドサービス「グーグルクラウド」は10日、アジア太平洋地域における需要増加に対応するため、マレーシアに新リージョンを開設すると発表した。

設置都市や時期については未定。タイ、ニュージーランドにも新リージョンを開設する計画だ。

グーグルクラウドのアジア太平洋地域担当副社長であるカラン・バジュワ氏は、新リージョンは、アジア太平洋地域のデジタル変革を支援するというグーグルの継続的なコミットメントを表すものであり、通信業界のパートナーと協力して、アプリコット、エコー、JGAサウス、インディゴ、トパーズなどの海底ケーブルや主要都市での接続拠点を設置し、地域全体の接続性拡大に引き続き投資していくと述べた。

市場調査会社IDCは、日本を除くアジア太平洋地域のクラウドサービスに対する総支出は、2025年までに2820億米ドル(1兆2600億リンギ)に達すると予想している。

IDCアジア太平洋地域クラウドサービス・ソフトウェアリサーチ・ディレクターのダフネ・チュン氏は、グーグルクラウドの新リージョンは、デジタル分野における組織のニーズに対応し、アジア太平洋地域におけるデジタル変革の機会を増加させるとし、顧客企業のハイブリッド・マルチクラウド環境への移行を支援しつつローカル・リージョンへのアクセスについて、より多くの選択肢を顧客に提供できるようになると述べた。

グーグルクラウドは現状、アジア太平洋地域で11リージョン、全世界で34リージョンを運営している。
(エッジ、8月10日)

PTP港の7月のコンテナ取扱量、100万TEUを突破

【クアラルンプール】 国内最大のコンテナターミナルであるジョホール州のタンジョン・プルパス港(PTP)は、7月単月のコンテナ取扱量が100万TEU(20フィートコンテナ換算)を突破したと明らかにした。

7月31日午後11時45分頃に行われたMTTセブの船積み作業により、月間コンテナ取扱量が100万TEUを超え、100万1,819TEUとなった。

ウィー・カション運輸相は、厳しい事業環境にも関わらず、PTPが新たな記録を達成したと言明。PTPが長年にわたり達成した業績は、マレーシア経済への海運部門の価値や貿易の重要性を明確に示すものだとし、PTPにおける効率性の向上と事業最適化は、マレーシアの競争力を維持する上で大きな役割を果たしていると述べた。

PTPのチェ・カリブ会長は、適切かつ持続可能なビジネス条件を整えるために関係者全員が献身した結果であるとコメント。日々の業務に先進的な技術戦略を適用し、総合的なサービスを提供することに注力していると述べた。

PTPは今年初めにも、国内コンテナターミナルとして初めて、年間コンテナ取扱量1,100万TEUを突破していた。
(ザ・サン、8月10日、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、8月9日)

経済回復は堅固もインフレを懸念、国際会議で中銀総裁

【クアラルンプール】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)のノル・シャムシア総裁は26日、金融犯罪・テロ資金供与に関する国際会議で基調演説し、国内経済の回復はしっかりしているがまだら模様であり、食品の値上がりが低所得層を直撃していると物価上昇に懸念を表明した。

ノル・シャムシア氏によると、政府が燃料および必需食品の価格を統制しているため、原油価格上昇の消費者物価指数(CPI)への影響は緩和されているが、国際的な一次産品の値上がりが原材料費の上昇をもたらしているという。

ノル・シャムシア氏は、物価上昇は内需の増加以外に、こうした投入費用の上昇を反映していると指摘。CPIは安定的に推移しているが、より生活実感に近いコアCPIは昨年上半期の0.7%に対し今年は高めの2.2%になった。このためBNMの金融政策委員会は、金融緩和を撤回する時と判断し、5月と7月に政策金利の引き上げを決めたという。
(ザ・サン、7月27日、エッジ、7月26日)

家庭用以外の水道料金、8月1日付で引き上げ

【クアラルンプール】 環境・水省は26日、8月1日付でマレー半島とラブアンにおける家庭用以外の水道料金を1立方メートル当たり平均で25セン引き上げると発表した。

水道料金の見直しは2016年に国家水道委員会(SPAN)が導入した料金設定制度の下で実施するもので、内閣は6月22日に実施した会合で、家庭以外の水道料金の引き上げを決定。また家庭用水道料金については、物価が上昇していることから据え置くことを決めた。

環境・水省は、引き上げはわずかであることを強調。パハン州では39年間、ペルリス州では26年間それぞれ水道料金を引き上げていないことを例に挙げて、一部の地域では数十年間に渡って引き上げが行われていないと説明。政府は国民が直面している物価上昇を懸念しているとして、各州・地域の水道事業者に対して、低所得層を対象にした払い戻し制度などを実施するよう呼びかけているとした。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、7月26日)

自動車部品業界、人手不足のため年間損失が20億リンギに

【クアラルンプール】 マレーシア自動車部品製造業者協会(MACPMA)によると、過去2年間にわたって続いている人手不足のために業界は年間20億リンギの損失を被っている。
MACPMAのチン・ジットシン会長は、自動車部品業界がマレーシアの国内総生産(GDP)の2%に貢献していると強調した上で、人手不足による操業の遅れにより結果的に納車の遅れにも繋がっていると指摘した。

チン会長によると、マレーシアの自動車部品メーカーの年間売り上げは2019年には262億リンギで、世界60カ国に50億リンギ相当(タイヤを除く)の輸出を行っていたが、人手不足により多くの部品メーカーの稼働率が60-70%にとどまっているため、注文を断らざるを得ない状態となっている。

 チン会長はまた、深刻な労働力不足が自動車産業の景気回復を阻害しており、生産停止や遅延を引き起こしていると指摘。自動車業界は数百のベンダーによって製造される数千の部品から成り立っているため100%の稼働が必要だとし、通産省による支援に期待していると述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、7月23日)

エリクソン、5G機器のAPAC製造拠点にマレーシアを選定

【クアラルンプール】 スウェーデン系通信サービスのエリクソンは23日、マレーシアをアジア太平洋(APAC)地域における第5世代(5G)無線通信機器の製造拠点として選定したと発表。第3四半期からエリクソンの最新5G無線機器の製造を開始する。

エリクソンのマレーシア、スリランカ、バングラデシュ担当社長兼最高経営責任者(CEO)であるデビッド・ハーガーブロ氏は、マレーシアは東南アジアで初めて、国内および近隣諸国向けにエリクソンの5G機器を製造する国になるとし、マレーシアを製造拠点として選定したのは、熟練労働者や強力なインフラが存在するからだと述べた。また、エリクソンは国内5Gネットワーク整備に携わっていることからも、マレーシアへの長期的なコミットメントを示しているとした。

ハーガーブロ社長は、製造計画に基づき、エリクソンは今後も投資や雇用機会を増やしていく予定であり、シャアラムの保守・サポートセンターや先月新設されたクアラルンプール国際空港(KLIA)の流通センターによって、国内製造機能が補完され、APAC地域の顧客へのサポートを改善できると述べた。

エリクソンはまた、マレーシア工科大学(UTM)および国営企業デジタル・ナショナル(DNB)との提携により、5Gや他先端技術教育を支援する「エリクソン・エデュケート」を開始したと発表。初年度は最大1,200名の学生が参加する見込みで、UTMの学生がデジタル経済やインダストリー4.0(IR4.0)の変革に参加・貢献できるようになることを目指す。

エリクソンは2016年、5G技術の研究とテストを行う国内初のイノベーションセンターをUTMに設置している。
(ベルナマ通信、7月23日)

中銀バンクネガラ、政策金利を2.25%に引き上げ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラは6日、定例金融政策会合(MPC)を開催し、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を0.25ポイント引き上げて2.25%とすることを決定した。中銀は2020年7月から1.75%で維持していたが、今年5月11日に2018年1月以来、4年4カ月ぶりに0.25ポイント引き上げており、2会合続けての利上げとなった。

中銀は声明の中で、国内経済の成長の見通しが明るいとして、2会合連続で利上げすることを決めたと説明。現在のスタンスでも緩和的で、経済成長を支えることが可能だとした。

新型コロナウイルス「Covid-19」のエンデミック(風土病)段階への移行に伴い、統計では輸出高や小売業の売り上げが増加していることが示されていると指摘。労働市場でも失業率の低下、労働力率の上昇、所得の見通しが改善していると指摘。今後は外需が減速するが、経済成長は堅調な内需に支えられると予想した。また4月1日から国境が再開したことで観光・観光関連産業の回復が加速すると予想。世界経済の回復が予想を下回る可能性、ロシアのウクライナ軍事侵攻の激化、サプライチェーンの混乱悪化が成長リスクとなり続けるとした。その上で、年初6カ月のヘッドライン・インフレ率は平均で2.4%だったとし、今年通年のヘッドライン・インフレ率の予想を2.2ー3.2%、コア・インフレ率を2.0ー3.0%で維持するとした。

一方で世界経済について中銀は、経済再開と労働市場の改善が経済成長を下支えし続けていると指摘インフレ圧力を軽減するためにマレーシア以外でも中銀による政策金利の調整が行われると予想した上で、今後の世界経済の成長見通しは、コスト圧力の上昇、ロシアのウクライナ軍事侵攻、サプライチェーンの動向、金融市場の変動などの影響を受け続けるとの見解を示した。

プロトンの納車待ちが9万台に、来年Q1までの解消目指す

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスのロスラン・アブドラ副最高経営責任者(CEO)は、9万台に上っている新車の納車待ちについて、2023年第1四半期(Q1)までに解消する計画であることを明らかにした。
自動車向け売上・サービス税(SST)の減免措置が6月30日で終了したが、駆け込み需要のため最終週の予約件数が前週比で300%も増加した。これにより今年上半期の合計予約台数は15万台に上ったが、納車済みは6万台にとどまっており、9万台が納車待ちの状態となっている。
ロスラン副CEOは、首都圏クランバレーの洪水と半導体不足の影響を除いて今年上半期の生産計画は順調に進んでいると言明。プロトンでは納車待ちの年内解消を目指しており、遅くとも来年3月末までに解消させたいと考えているとし、一部の車種については前倒しで解消できる可能性があると述べた。
一方、ロズラン氏は、米ドルに対する日本円や人民元などの他の通貨の動きに加えてリンギ安が進んだことで地元ベンダーの部品コストが上昇したと指摘。双方で負担する方向でベンダーと話し合いを行っていることを明らかにした。
(エッジ、7月5日)

MSCの後継戦略「マレーシアデジタル」を正式発表

【クアラルンプール】  イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は4日、デジタル経済成長に向けた新戦略「マレーシア・デジタル(MD)」の開始を正式発表した。
1996年に開始された、プトラジャヤ、サイバージャヤを含む、首都中心部からクアラルンプール国際空港にかけた地域をマレーシア版シリコンバレーにする「MSC(マルチメディア・スーパー・コリドー)」の後継戦略となる。ハイテク企業、人材、投資を呼び込み、地元企業や労働者が世界のデジタル経済に参加できるようにする。今年1月にアヌアル・ムサ通信マルチメディア相がMSCの改称および対象を全国に広げるなど、優遇措置の強化について発表していた。
MDの中心となるのは、▽デジタルツーリズム▽イスラムデジタル経済▽デジタル貿易▽デジタル農業▽デジタルサービス▽デジタル都市▽デジタルヘルス▽デジタル金融▽デジタルコンテンツーーの9分野。通信マルチメディア省がマレーシア・デジタル調整委員会(MD-CC)を設立し、企業へのMDステータス付与などの運営を担当する。
初期プログラムとして、デジタルノマド(ITを活用し旅行しながら働く人)を呼び込み観光を促進する「DEランタウ」や国内外のオンライン取引を促進する「デジタル・トレード」などがすでに開始されたという。
イスマイル首相は、デジタル経済は昨年、国内総生産(GDP)の22.6%に達し、2025年までに当初の目標である25.5%を超えて成長すると予想されているとし、MDは国のデジタル強化を目指すと述べた。
(ザ・スター、7月5日、マレー・メイル、7月4日)