ペトロナスが先行き3年間の活動を展望、強気を維持

【ペタリンジャヤ】  国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は19日、2023年から25年にかけての業務見通しを公表。海底、陸上油田の両部門とも良好との強気見通しを示した。脱炭素化に向けた企業努力も改めて強調した。

ペトロナスは強気見通しの根拠として、今年は原油価格が2021年と比べ上昇したこと、各国が経済活動を再開したことを挙げた。また生産停止中の自社油井のうち、改修対象を増やす。

保有するリグ(掘削装置)は2021年の16から今年は20に増えた。将来的に96の油井を掘削、評価、開発する計画だ。

生産油井のうち改修予定は21本で、生産量を増やすための措置を講じる。詰め物を注入し閉鎖する予定の油井は28本。

エネルギー市場の不確実性は続くとペトロナスはみている。また低炭素社会の到来に向け、エネルギー業界関係者は変化に柔軟に対応し、革新的技術を受容しなければならないとした。再生可能エネルギーなどクリーンエネルギーへの移行は早ければ早いほど良いという。
(ザ・スター、ザ・サン、12月20日)

コンテンツ制作会社34社に助成金720万リンギ支給=MDEC

【クアラルンプール】 ファーミ・ファジル通信デジタル相は、マレーシア・デジタル経済公社(MDEC)が今年、デジタルコンテンツやゲームの制作会社34社に総額720万リンギの助成金を支給したと明らかにした。

ファーミ大臣は17日開催の「マレーシア・デジタルコンテンツ・フェスティバル2022(MYDCF 2022)」の基調講演で、MDECのデジタルコンテンツ助成対象のアニメーション会社アニモンスタ・スタジオが制作したアニメ・シリーズ「メカアマト」が、東京アニメアワードフェスティバル2023の「みんなが選ぶベスト100」でマレーシア作品として唯一第4位にランクインするなど、国内アニメ制作が世界トップクラスのレベルにあることが証明されたとし、クリエイティブ産業強化に向け継続的な支援を約束すると言明。ハリウッドのピクサー・アニメーション・スタジオで働くマレーシア人クリエイターやマレーシア発のゲーム・アニメ企業レモン・スカイ・スタジオによるビデオゲームCG制作例を紹介し、海外で活躍したマレーシア人が帰国し、国内のクリエイティブ産業やデジタルコンテンツを充実させていることを誇らしく思うとした。また、パッション・リパブリック・ゲームズが制作した対戦アクションゲーム「ギガバッシュ」が国際的に注目を集めているとし、ビデオゲームを中心としたクリエイティブ産業の2022年末までの世界での売上は9,778億リンギに達すると予想した。

ファジル大臣は、通信デジタル省が、MDECを通じ外国人投資家を誘致し、地域のエコシステムをさらに活性化させていくとした上で、MDECも地元のエコシステム、ラリアン・スタジオ、バンダイナムコ、エクソラ、オーメンズ・スタジオなどのグローバル投資家間の協力を促進しており、今後より多くの合弁会社(JV)が生まれることを期待していると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月18日、エッジ、ベルナマ通信、12月17日)

電気料金値上げの詳細を発表、大規模利用者のみ値上げ

【クアラルンプール】 ニック・ナズミ環境天然資源気候変動相は、2023年1月ー6月30日の電気料金の詳細を発表。大規模工場や大型ビルなどの中・高電圧契約(大規模電力利用者)に対し、1月1日から1キロワット時(kWh)あたり20センの割増料金を課すとした。

一般消費者向けの1キロワット時あたり2センの割戻金は維持する。また、農家や畜産業者、レストラン、食料品店、パン屋、小規模工場などの商工業者については、従来の1kWhあたり3.7センの割増料金を維持。そのため、マレー半島の電力利用者の90%以上が値上げの影響を受けないという。

ニック大臣は、電気料金維持のために107億6,000万リンギの補助金費用を拠出するとし、大規模電力利用者への割増料金を設定することで41億6,000万リンギが節約でき、その分を別の補助金に充てることができると説明。石炭やガスなどの燃料価格を考慮した上で電力の基本価格(BT)を設定する、不均衡価格転嫁(ICPT)により、今後電気料金の値上げが想定されるが、87億4,000万リンギの補助金を充て、消費者や小規模商工業者に対しては値上げを行わないようにするとした。燃料価格の大幅上昇により発電コストが高騰し、ICPTによる電気料金調整が、2022年1ー6月で70億リンギ、7ー12月で161億6,000万リンギに及んでいると指摘。万が一補助金をまったく支給しない場合、2023年1月ー6月に全電力利用者が1kWhあたり27センの追加料金を支払う必要があり、一方、大規模電力利用者を含む全利用者に対して補助を行うと政府の負担が大きくなりすぎるとし、今回の措置が当面最適だと考えていると述べた。
(エッジ、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、12月16日)

電力料金、多国籍企業のみ値上げへ=アンワル首相

【プトラジャヤ=マレーシアBIZナビ】 アンワル・イブラヒム首相は14日、中小企業(SME)や家庭向けの電力料金についてはこれまで通り据え置くが、輸出を行っている多国籍企業(MNC)などに限定して引き上げを実施する考えを明らかにした。

アンワル首相は国が多額の補助金を出すことで低く抑えられている電力料金について言及し、「国の財政は来年少なくとも300億リンギのマイナスの影響を受けると予想されるため、電力料金を引き上げる緊急性がある」と言明。大きな利益を得ている大企業には補助金を出すべきではないため、輸出を行っているMNCが引き上げの対象となると述べた。

一方、マレーシア国民への負担が増えることから、提案されているような一元的な電力料金の値上げは実施せず、一般家庭や中小企業、農業関連産業、食品メーカーに対しては値上げを実施しないと述べた。新たな料金については近くニック・ナズミ・ニック・アハマド環境天然資源気候変動相が発表する予定。

政府は今年1月、電力の基本価格(BT)を決定するインセンティブ・ベース・レギュレーション(IBR)に基づき家庭向け電力料金を年内据え置くと発表。電気料金は家庭向けには1キロワット/時(kWh)当たり2センの割り戻しを、非家庭向けには3.7センの課徴金を課している。

EUの森林破壊製品に対する輸入規制、MPOBが非難

【クアラルンプール】 マレーシア・パーム油委員会(MPOB)は、欧州連合(EU)が6日に発表した、森林破壊製品に対する輸入規制が国内パーム油業界に影響を及ぼすと述べた。

EUは、パーム油、牛肉、大豆、コーヒー、ココア、木材などの製品が2020年12月以降の森林破壊により開発された農地で生産されていないことを確認する義務(デューデリジェンス、適正評価)を企業に課すことで合意に達している。

MPOBのアハマド・パルヴィーズ・グーラム・カディル長官は、EU規制は発展途上国を狙い撃ちしており、また、デューデリジェンスにより管理・生産コスト上昇が予想されると述べた。さらに、菜種やヒマワリのような他作物は対象外であるため差別があるとし、小規模農家はEU市場から排除される可能性があると強調した。
アハマド長官はまた、マレーシアは独自の持続可能なパーム油基準(MSPO)制度に従ってパーム油を生産しており、MSPOは今年、国際基準に沿ったものに改訂されたと指摘。国内パーム油産業は60以上の規制、法律によって管理され、国内で最も厳しい規制下にある産業であるとし、森林破壊に関与していないのは、その厳しい規制により保証されていることをEUは認識すべきだとした。さらに、「グローバル・フォレスト・ウォッチ2021」のデータからもわかるように、2017ー2020年まで4年連続で国内の原生林破壊が減少しているのは、国内企業が森林破壊をしていない証拠だとし、EUに対し、個別国の状況に応じて規制を考えるべきだと苦言を呈した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月14日)

BYDとサイムダービー 、EV普及に5億リンギを投資

【クアラルンプール】 中国・比亜迪汽車(BYD)と、同社の電気自動車(EV)販売独占契約を締結しているサイム・ダービーの自動車販売・組立部門、サイム・ダービー・モーターズ(SDM)は、向こう2年間で5億リンギを投じる計画だ。

両社が8日に共同で発表した声明によると、5億リンギはショールームの開設や充電施設の設置に割り当てる。1カ所目のショールームは、近くクアラルンプール(KL)の「TREC KL」にオープンする。その後、来年上半期までにセランゴール州のアラ・ダマンサラやペナン、ジョホールなどにオープンする。来年末までに国内のショールーム数を20カ所とし、2024年にはさらに40カ所に増やすことを計画している。

また両社は同日、「アット3」を発表した。BYDが独自開発したEV専用のプラットフォーム「eプラットフォーム3.0」を採用したスポーツ多目的車(SUV)。バリエーションは、バッテリー容量49.92キロワット時(kWh)で航続距離410キロメートル(km)の「SR」、バッテリー容量60.48kWhで航続距離480kmの「ER」の2つで、価格は「SR」が14万9,800リンギ、「ER」が16万7,800リンギから。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、ザ・スター、12月9日、ポールタン、12月8日)

米マテル、プロトン車ミニカー化とペナン工場拡張を発表

【ペナン州ブキ・メルタジャム】 米玩具メーカーのマテルは、ミニカーブランドの「ホットウィール」で国民車メーカーであるプロトンの「サガ」1/64スケール・モデルを発売すると発表した。2023年末に出荷を開始し、世界で販売する。

スティーブ・トツケ社長兼最高商務責任者(CCO)はマレーシア進出40周年記念式典で、「サガ」は初の国民車でありマレーシアの経済成長に重要な役割を果たしたとし、ホットウィール版「サガ」の発売は、ホットウィールの国内発売40周年を記念するものだと言明。今後も世界中のあらゆる年代のファンに高品質のミニカーを提供し続けていくと述べた。

また、現地法人であるマテル・マレーシア(MMSB)が来年ペナン工場を拡張し、2025年までにホットウィールの年間生産数を20%増の5億台以上にする計画も発表した。MMSBは現在、世界最大のホットウィール製造工場を運営しており、平均生産能力は週約900万台、年間約4.4億万台。現在の従業員数は約3,900人だが、工場拡張により10%増の約4,300人とする計画だ。

(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月7日、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、12月6日)

政治安定化でリンギ安は収束へ=アナリスト予想

【ペタリンジャヤ】 アナリストは、国内政治のリスク低下および中国のゼロコロナ政策緩和の影響により、対米ドル相場でのリンギ安は収束すると予想している。

ブルームバーグ・インテリジェンスのチーフアジア為替・金利ストラテジストであるスティーブン・チウ氏は英字紙「ザ・スター」の取材に対し、10月の米消費者物価指数のデータによると、米インフレはピークに達し下落し始めた可能性があり、米連邦準備制度理事会(FRB)が近いうちに方向転換する可能性が高くなったと述べた。また、国内の政治環境がより明確になれば、リンギへの「追い風」になるとし、アジア通貨やリンギに対し米ドルは2023年に下落すると予想しているものの、世界経済の不確実性を考慮すると、2023年前半は一定の値幅内での動きになるとした。市場はFRBの利上げ低速化を織り込み済みで、来年5%付近でピークを迎え、その後来年末までに利下げに回帰すると予想しているが、利上げ幅の増加や利下げまでの期間が長期化する可能性もあるとした。チウ氏はまた、今年は台湾や韓国など、他のアジア通貨も対米ドルで下落しており、リンギだけが安くなったわけではないと強調した。

リンギは10月末時点では、1米ドル=4.747リンギ周辺で推移していたが、2日の終値では4.383リンギまで回復している。
(ザ・スター、12月3日)

プロドゥア、年初11カ月の販売台数が通年目標超える

【ラワン=マレーシアBIZナビ】 ダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)は2日、1ー11月の販売台数が25万795台となり、今年通年の販売目標である24万7,800台を超えたと明らかにした。

11月の販売台数は2万8,592台で、前年比40.9%、前月比で10.6%共に増加し、過去最多となった。最も売れたのはAセグメント・セダン「ベザ」で、8,089台。それにBセグメント「マイヴィ」(販売台数6,624台)、Aセグメント「アジア」(同5,812台)が続いた。同月の生産台数は過去最多となる2万9,149台で、年初11カ月では25万8,960台となった。

ザイナル・アビディン社長兼最高経営責任者(CEO)は、同社が持つリソースを最大化する能力があること、新たに工場や製造拠点を追加することなく、販売および生産台数を増加することができるということが認識できたとコメント。また、売上・サービス税(SST)の減免措置対象となる6月末までに受け付けた予約分を来年3月31日までに全ての顧客により早く納車できるよう今後も努め、販売および生産好調の勢いを継続させることを目指すとした。

自動車メーカー各社、SST減免対象予約分の納車を急ぐ

【ペタリンジャヤ】 自動車メーカーは、売上・サービス税(SST)の減免措置対象となる6月末までに受け付けた予約分を来年3月31日までに納車しなくてはならないため、納車を急いでいる。

マレーシア自動車連盟(MAA)のアイシャ・アハマド会長は、一部の自動車ブランド、特に欧州のブランドは部品や半導体不足に直面しているため、全ての企業が納車期限に間に合わない可能性があると言明。キャンセルが出ているものの、期限までに納車できなくても影響はないとみているとし、新政府が寛大な対応をしてくれると期待していると示唆した。

国民車メーカー、プロトン・ホールディングスのロスラン・アブドラ副最高経営責任者(CEO)は、部品などの供給が大幅に制限されるような不測な事態が起きない限り、納車できると確信していると言明。また6月30日以降の予約についても待ち時間の管理を行っており、長期化しないように努めているとした。

マツダ車のシニア・セールス・アドバイザーであるアニソン・フランシス氏は、世界的な半導体不足の影響が同社の生産に影響を与えており、輸入完成車(CBU)、現地組立車(CKD)共に過剰在庫がないため、12月は販促キャンペーンを実施しない可能性が高いと言明。また納車が期限に間に合わない可能性があるため、注文のキャンセルが出始めていると述べた。SSTを支払うより、数千リンギ上乗せして在庫のあるモデルを購入した方が良いと考える傾向にあるという。
(ザ・スター、12月2日)