マレーシア航空、コタキナバルー成田線を8月3日に再開

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア航空(MAS)は、コタキナバルー成田間の直行便を8月3日に再開する。

同社は、日本とコタキナバルを結ぶ唯一の直行便となる成田ーコタキナバル間の運航を月、木曜日の週2往復を運航している。運航を4月24日まで続けた後、ゴールデンウィークの臨時便である4月29日と5月3日のフライトを最後に運休すると発表していたが、今回、運休期間を5月から7月末までとし、高需要が見込まれる夏休みに再開させることを決めたという。

再開後のスケジュールも週2往復で、運休前と同じく月、木曜日に運航する。「MH80」便がコタキナバル深夜0時50分発、成田午前7時20分着、「MH81」便が成田午前9時30分発、コタキナバル午後3時00分着となる。機材はビジネスクラス16席とエコノミークラス144席の計160席を配置したボーイング「737-800」型機。
同社の日本路線はコタキナバルー成田線を含め4路線。他の3路線はすべてクアラルンプールを発着する。成田線と関西線が1日1往復、羽田線が週5往復で、水曜から日曜まで運航している。機材は3路線ともエアバス「A350-900」型機で、関空線は一部日程で「A330-300」型機を投入する。

高速バスのウィラー、スバンジャヤで相乗り交通「モビ」の提供開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 高速バス・夜行バスのウィラー(本社・大阪府大阪市)のシンガポール子会社ウィラーズは、マレーシアの大手交通事業者ナディコープ・ホールディングスと提携し、21日よりセランゴール州スバンジャヤで、AIオンデマンド交通サービス「モビ」のサービス提供を開始した。

「モビ」は、アプリで簡単に呼べる相乗り型の共有交通で、5ー6kmの生活圏内を自由に移動できる。スバンジャヤでは自宅から公共交通機関までの移動サービスがないことから、生活圏内を自由に回遊できるオンデマンド交通を提供する。なお、同エリアにおいては、ウィラーが日本の国土交通省より受託した「デジタル技術を活用した公共交通利用促進に資するソリューションの海外展開支援に係る調査検討業務」にて調査検討を行い、サービスを開始しているという。

東南アジア諸国連合(ASEAN)においては、これまでシンガポール、ベトナムで「モビ」のサービスを提供しており、シンガポールにおいては、約4,500人が会員登録している。

今後の「モビ」展開については、マレーシアでは都心の住宅街において、サービス開始を近く予定しており、今後2年間で10エリア程度まで拡大し、将来的には100エリア程度での展開を目指す。ベトナムにおいても、新たにサービス開始を予定している。

インフレ抑制のため金融引き締めを、IMFが提言

【クアラルンプール】 国際通貨基金(IMF)のマレーシア訪問団を率いるラミン・リー氏は、インフレを抑えるために現在の緩和的なスタンスを中立に戻して、金融政策をさらに引き締めるべきだと指摘した。

3月8日から20日までマレーシアに滞在したリー氏は、外部からの逆風により、2023年のマレーシアの経済成長率が約4.5%に減速すると予想。その中にあって、インフレ率は約3.25%で上昇し続けると予測されるとし、プラスの需給ギャップと需要側の圧力の高まりからコア・インフレ率が高止まりする可能性があると指摘した。

その上でリー氏は、「急速に変化する非常に不確実な環境では、マレーシア中央銀行バンク・ネガラは政策決定の根拠を引き続き明確に伝えることが重要」と指摘。「金利が上昇し経済成長の勢いが弱まっている現在の環境下では、家計や企業のバランスシートの監視を強化する必要がある。マクロプルーデンス政策(金融システム全体のリスクの把握を重視し安定を図る政策)のツールキットを拡大することは、こうした取り組みをサポートするのに役立つ。為替レートの柔軟性は、外的ショックに対する最前線の防衛ラインとして必要となる」と述べた。

マレーシア中銀は長く3.25%で維持していた翌日物政策金利(OPR)を2019年5月、2020年1月、3月、5月、7月に引き下げ、16年ぶりの水準である1.75%としていたが、利上げに転じ2022年5月、7月、9月、11月に利上げを実施して2.75%とし、その後は維持していた。

リー氏はまた、第12次マレーシア計画(12MP)と2023年度予算で設定された協調的な政策課題の実施に向けて前進する時が来たと指摘。これらの政策は広範な生産性推進と包括的な成長、気候変動への対処、デジタル化促進、ガバナンス強化、腐敗防止の強化に適切に焦点を当てていると評価した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月21日)

トヨタの燃料電池車「ミライ」、サラワク州政府公用車として3台納車

【クチン】 サラワク州で、同州政府の公用車として使用されるトヨタの高級セダン型水素燃料電池車「ミライ」3台の納車式が22日に開催された。

すでに今年1月、アバン・ジョハリ州首相とサラワク経済開発公社(SEDC)のアブドル・アジズ会長が使用する公用車として、2台の「ミライ」が納車されている。今回受け取った「ミライ」は、アマル・ダグラス副首相、アマル・アワン副首相、シム・クイヒアン副首相の公用車となる。

アブドル・アジズ会長は、水素で走行する自動車の利用促進のため、州内で水素ステーションの設置を進めており、現在ペトラ・ジャヤですでに1カ所が稼働していると言明。2カ所目としてバトゥ・カワで建設中で、計5カ所の水素ステーション設置を計画していると述べた。

自動車情報サイト「ポールタン」によると、2020年12月に日本で発売を開始した第2世代の「ミライ」の価格は「G」が27万7,150リンギ、「Z」が30万8,380リンギからとなっている。
(ハリアン・メトロ、3月22日、マレー・メイル、3月21日)

サイエンテックスが印尼住宅不動産市場に参入、日クリードとJV

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 包装材製造や不動産開発を手掛けるサイエンテックスは、インドネシアのムスティカ・ランドと日本のクリードと提携し、インドネシアの廉価住宅不動産市場に進出したと発表した。

サイエンテックスが発表した声明によると、完全子会社のサイエンテックス・クアタリは、ムスティカ・ランドの子会社グラハ・ムスティカ・タマンサリ(PT GMT)、クリードの子会社クリード・プロパティPH-1社と合弁会社(JV)を設立した。出資比率はPT GMTが60%で、サイエンテックスとクリードがそれぞれ20%

JVはPT GMTから、ジャカルタ中央ビジネス地区やチカラン工業団地、カラワン工業団地に近い場所にある土地を取得し、面積12エーカーの土地付き廉価住宅開発「グラハ・ムスティカ・タマンサリ」の第1期に着工する。推定総開発価値(GDV)は1,900万米ドル(およそ8,500万リンギ)。

ムスティカ・ランドは、ジャカルタ周辺において1995年から18件の不動産開発プロジェクトを手がけている。一方でクリードは、東南アジアおよび南アジアの不動産市場を中心に事業を展開。シンガポールに事業本拠を置き、ベトナム・カンボジア・インドネシア・タイ・マレーシア・ミャンマー・ラオス・バングラデシュで投資を行っている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、3月22日)

9月から高速道路5本で 料金のクレカ支払いが可能に

【クアラルンプール】 アレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相は21日、9月までに5本の高速道路でデビットカードやクレジットカードを利用した支払いを開始すると発表した。

アンワル・イブラヒム首相が19日、国内の高速道路料金収受システムについて、タッチ・アンド・ゴー(TnG)による独占状態を見直す考えを示したことを受けてのもの。対象となるのは、▽スンガイ・ベシ高速道路(BESRAYA)▽新パンタイ高速道路(NPE)▽アンパン・クアラルンプール高架道路(AKLEH)▽ガスリ回廊高速道路(GCE)▽ペナン橋ーー。

ナンタ大臣は、デビットカードやクレジットカードの利用開始は、RFID(無線自動認識システム)を活用したマルチレーン・フリーフロー(MLFF)料金徴収システムへの移行に向けた第一歩であり、MLFFの導入により、全高速道路の料金徴収にオープンな支払システムが導入され、TnGによる独占が解消されることになると述べた。高速道路利用者の利便性を高め、支払方法の選択肢を増やすことを目指すという。

ナンタ大臣はまた、MLFFシステムの導入について、概念実証(PoC)を2023年10月末までに実施する予定で、実施場所については高速道路運営企業と交渉中であり、まもなく最終決定されると述べた。MLFFシステムの完全導入は2024年第3四半期までに行う予定だとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月22日、マレー・メイル、エッジ、ポールタン、3月21日)

砂糖含有量の多い飲料への物品税など、導入を延期

【クアラルンプール】 マレーシア財務省 (MOF) は、2022年度予算に盛り込まれ今年実施される予定だった砂糖含有量の多いプレミックス飲料に対する物品税、商品配送にかかるサービス税、低価格商品(LVG)にかかる売上税の導入を、後日発表する日時まで延期すると発表した。

これら新税制3項目は2023年に導入される予定だったが、準備に時間が必要な業界、特に零細、中小企業 (MSME) のニーズを考慮して延期を決めた。法律面で改善する時間が得られることも延期の理由となった。

プレミックス飲料に対する事実上の「砂糖税」となる物品税は、100グラム(g)当たり33.3gを超える砂糖を含むものが対象。糖尿病と肥満の増加を抑えるために導入が決まった。

商品配送にかかるサービス税は、配送業者間に平等な待遇を提供することを目的としたもの、LVGへの売上税は国産品と輸入品を平等に扱うことを目的としたものとなっている。
(ベルナマ通信、3月21日)

23日からモンスーン移行期へ、集中豪雨に注意を=気象局

【クアラルンプール】 マレーシア気象局は20日、23日から北東モンスーン期から南西モンスーン期への移行期が始まり、5月中旬まで続くと発表した。

ムハンマド・ヘルミ・アブドラ局長は声明の中で、モンスーン移行期には風の方向が定まらず大気の状態が不安定となるため、集中豪雨や強風、雷雨が発生することがあるとした。特にマレー半島西海岸や内陸部、サバ州西部、サラワク州中央部で午後から夕方にかけて発生する可能性が高いと予想。洪水を引き起こす可能性もあるため、移行期間中には気象局の公式サイトやアプリ、ソーシャルメディアで発信する天気予報や警報などの他、ホットラインに問い合わせるなど常に最新情報を確認して欲しいと呼びかけた。
(ザ・バイブス、ベルナマ通信、3月20日)

KLIA2にエアポートラウンジがオープン、出入国手続きも可能

【クアラルンプール】 クアラルンプール新国際空港(KLIA)の格安航空専用ターミナル(KLIA2)に、「スカイ・スイート・エアポート・ラウンジ」がオープンした。

空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)によると、ラウンジはセクター2の3階にあるもので、空港で「サマサマ・ホテル」を運営するKLエアポート・ホテルが管理する。ラウンジは24時間営業で、座り心地が快適な座席やマッサージチェア、無料の軽食、高速のWifi、衛星テレビチャンネル、化粧室、ミーティングなどに使用できるVIPルームを完備している。また入国審査や税関申告ができる「ファストトラックサービス」も提供する。

MAHBのザイヌン・アリ会長は、マレーシアの空港業界および旅行業界の回復に向けた新たな節目となるとコメント。旅客数は増加の兆しを見せており、近く国内線、国際線共に新型コロナ感染拡大前の水準に達し、それを上回ることもできると確信しているとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月21日、ベルナマ通信、3月20日)

UMWトヨタ、国内組み立ての第4世代の「ヴィオス」を発表

【シャアラム】 UMWトヨタ・モーター(UMWT)は20日、第4世代のBセグメント・セダン「ヴィオス」を発表した。

第4世代の「ヴィオス」は、セランゴール州クランのブキ・ラジャにあるアセンブリー・サービシズの工場で製造するもので、より強力なパフォーマンスが発揮できるように改良された排気量1.5リットルのDOHCデュアルVVT-iエンジンと7速の無段変速機(CVT)を搭載した。軽量化のため超ハイテン材が使用され、スポット溶接を増やし接合剛性を向上させるなど最新の技術を組み込んだ。また安全機能「トヨタ・セーフティ・センス(TSS)」を標準装備した。

バリエーションは「1.5G(AT)」と「1.5E(AT)」の2種類。価格は「1.5G(AT)」が9万5,500リンギ、「1.5E(AT)」が8万9,600リンギからで、走行距離無制限の5年間の保証が付帯する。ボディカラーは5色を用意した。

ラビンドラン・クルサミー社長によると、2月24日に予約受付を開始してからこれまで5,000件以上の予約を受け付けた。
(ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月21日、エッジ、ベルナマ通信、3月20日、トヨタマレーシア発表資料)