MRTプトラジャヤ線、8日より女性専用車両の運用開始

【クアラルンプール】 首都圏大量高速輸送(MRT)プトラジャヤ線(2号線)で、8日より女性専用車両の運用が開始された。

昨年9月18日に女性専用車両が導入されたカジャン線(1号線)に続くもので、利用者の60%を占める女性の安全を考慮して導入を決定した。女性専用車両は編成の中央部の2両で、利用者にわかりやすいよう、36の駅と49編成の列車にピンク色のステッカーを貼付している。規定が順守されているかチェックするための監視員も配置する。

MRTの運行を手掛けるラピッド・レールのアミル・ハムダン最高経営責任者(CEO)はKLセントラル駅で行われた記者会見で、カジャン線ではひと月あたり3.2件あったセクハラの訴えが女性専用車両導入後に2件に減少したとし、その効果に期待を示した。女性専用車両2両には、300ー400人が乗車できる。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、エッジ、4月6日)

【総点検・マレーシア経済】第494回 2月の製造業生産指数、底打ちの兆し


第494回 2月の製造業生産指数、底打ちの兆し

4月8日、マレーシア統計局は2月の製造業生産指数を前年同月比1.7%増と発表しました。これで、1月の3.4%増に続いて、2ヶ月連続で前年同月を上回りました。先月より上げ幅が縮小していることから、景気の先行きは予断を許さないように見えますが、旧正月の時期のズレを考慮すると、数字よりも状況は良いことが分かります。

2024年の旧正月は2月10日、対して2023年の旧正月は1月22日でした。例年、旧正月の期間には製造業の生産は低下します。したがって、1月は2024年のほうが高い数値が出る傾向があり、2月は2023年のほうが高い数値が出る傾向にあることが分かります。

図1は2022年〜24年の内需向け製造業の生産指数の推移を見たものです。2024年1月は前年同月比8.0%増でしたが、2月は3.8%増にとどまっています。ただし、上記の傾向を踏まえると、2月の数字は実態より下振れしていると考えられ、内需向け製造業は引き続き好調であると言えます。

図2は2022年〜24年の輸出向け製造業の生産指数の推移を見たものです。2024年1月の1.6%増から2月は0.1%減となりました。ただ、これも2月の数字は本来はより高いはずで、旧正月期間にもかかわらず0.1%減にとどまったのは実質的にはプラス相当と評価できます。

図3は2022年〜24年の電子・電機産業の生産指数の推移を見たものです。2024年1月は0.9%増、2月は0.3%増となりました。これも、旧正月の時期を考慮すると、1月よりも2月のほうが状況が改善している可能性があり、電子・電機産業についても底打ちの傾向が見え始めたと言えます。

このところ、マレーシアの景気は内需が牽引し、輸出関連産業が弱い状況が続いていましたが、底打ちの兆しが見えてきました。4月19日に発表される3月の貿易統計が注目されます。

熊谷 聡(くまがい さとる)
Malaysian Institute of Economic Research客員研究員/日本貿易振興機構・アジア経済研究所海外調査員。専門はマレーシア経済/国際経済学。
【この記事のお問い合わせは】E-mail:satoru_kumagai★ide.go.jp(★を@に変更ください) アジア経済研究所 URL: http://www.ide.go.jp

首都圏MRT、LRT駅まで片道2リンギで送迎するサービスを導入

【クアラルンプール】 首都圏大量高速輸送(MRT)や軽便鉄道(LRT)を運営するラピッドKLは、オンデマンド型交通(DRT)バンのトレック・ライズと提携し、自宅から首都圏のMRT、LRTの駅まで片道2リンギで送迎するサービスを提供すると発表した。

DRTバンは配車サービスと同様、アプリを使用してバンを指定の場所に呼び出すもの。片道2リンギの対象となる駅は、LRTでは、▽バンダル・プテリ駅▽タマン・ペリンダストリアン・プチョン駅▽IOIプチョン・ジャヤ駅▽バンダル・キンララ5駅▽ユニバーシティ駅▽ケリンチ駅▽パンダン・ジャヤ駅▽パンダン・インダ駅▽チェムパカ駅▽チャハヤ駅▽セティアワンサ駅▽ジェラタク駅▽アンパン駅ーーの合計13駅。MRTでは、コクレン駅、 UPM駅の2駅が対象となる。マラヤ大学の学生に対しては、半額の片道1リンギでサービスを提供する。
(ワールドオブバズ、4月5日)

【人生の知恵・仕事の知恵】Assigning task based on what he/she can do

Assigning task based on what he/she can do

★適材適所

先日、あるクライアントで部門責任者の交代がありました。明らかに適性を欠くと思われたので、本人に自覚を確認したところ、大丈夫ということでした。

しかし、上司の次の一言が引っかかり、再考するようにお願いしました。

「彼も、その立場になれば、役割を果たせるだろう。あとは部下たちが支えればいい」

★ミス配置は、最大のリスク

いうまでもなく、役職についてからパフォーマンスを期待するのではなく、そのパフォーマンスが期待できるから登用するのです。

しかし、例えば、人材がいないとか、急を要する時に、「あとは部下が支えれば良い」という部下に過度な負担を強いる人事をすれば、悪しき前例を作るだけではなく、能力不足の上司が基準となってしまいます。

★バーをあげる

人材を登用するとき、適任者がいないという状態を避けるためには、常日頃から、オール3のパフォーマンスを求めるのではなく、本人が少し背伸びをしないと届かないような仕事をやってもらう、あるいは挑戦するように仕向けることが肝要です。

普段から指示待ちの仕事しかしていない社員に、イニシアチブを取らないといけない仕事や、全体を見渡すような役割を求めることは、いくら本人ができると言ってもやらせるべきではありません(その組織が、そういう人を求めているなら別ですが。。。)

日頃から次の登用を考えた人材の育成が求められます。

【湯浅忠雄氏による社員研修がKLで開催!】
2024年4月22日(月)「報連相とPDCA」
2024年4月23日(火)「問題発見と解決の技法」
2024年4月24日(水)「中間管理者の使命と役割」
2024年4月25日(木)「日本人管理者のためのマネジメント研修」
開催時間:各9:00-17:00
使用言語:英語(25日のみ日本語)
会  場:SENTRO ( KL セントラル近くMENALA ALLIANZ38F )
問合せ先:yuasatadao@gmail.com
湯浅 忠雄(ゆあさ ただお)
アジアで10年以上に亘って、日系企業で働く現地社員向けのトレーニングを行う。「報連相」「マネジメント」(特に部下の指導方法)、5S、営業というテーマを得意として、各企業の現地社員育成に貢献。シンガポールPHP研究所の支配人を10年つとめた後、人財育成カンパニー、HOWZ INTERNATIONALを立ち上げる。
【この記事の問い合わせは】yuasatadao★gmail.com(★を@に変更ください)

自動車販売のステランティス、新たに28店舗の開設を計画

【クアラルンプール】 多国籍自動車メーカーのステランティス・マレーシアは今年、マレーシアでディーラー網を拡大していく方針で、東マレーシアにおける5店舗を含め、少なくとも28店舗を新たに設置する計画だ。3月1日付けで正式に設立されたステランティス・マレーシアは現在、半島部に8店舗、東マレーシアに1店舗展開している。

ステランティス・マレーシアは現時点で、プジョー、シトロエン、ジープ、電気自動車(EV)の中国リープモーターの4つのブランドに注力する方針で、厳選された各ブランド・モデルをマレーシア市場および近隣諸国への輸出向けにケダ州グルンの工場で組み立てる計画だ。

販売台数が多くないことから、通常ブランドごとに独立した店舗でおこなう販売は投資に見合わない可能性があるため、南アフリカで採用しているようなマルチ・ブランド販売方式をマレーシアでも採用する。

大型の店舗で様々なブランドを扱うというもので、アフターセールス・サポートも同じくすべてのブランドに対して提供していく戦略だ。
(モタオート、4月4日)

イオンビッグ、今年の売上高4ー5%増を目指す

【クアラルンプール】 イオン・ビッグ(M)は、2024年の売上高について、前年の10億リンギから4ー5%増を目指している。

5日に開催された、ネグリ・センビラン州のショッピングモール「パームモール」内の新店舗開店式典に参加したシェイク・ファローク社長は、顧客の支持を得られていることから、目標達成を楽観視していると述べた。年内にさらに2店舗をオープンし、全国で計24店舗の展開を目指す。2025年は、未進出の州を中心に、少なくとも3店舗のオープンを検討しているという。

同氏は、「パームモール店」については、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた2020年以来初の店舗拡大となり、9年ぶりにネグリ・センビラン州に復帰することになると説明。地元小売業界やセレンバンおよび近隣地域に好影響をもたらすことが期待できるとした。
(マレーシアン・リザーブ、4月6日)

米テスラ、ペナン州初となるスーパーチャージャーを稼働開始

【バターワース】 電気自動車(EV)メーカーの米テスラは、有料の急速充電器「スーパーチャージャー」4基をペナン州のセベラン・ジャヤにあるショッピングモール「サンウェイ・カーニバル」内に設置し、稼働を開始させた。

テスラ車所有者が無料で利用できる「デスティネーション・チャージング・ステーション」については、2月にペナン州内の2カ所に12基を設置していたが、「スーパーチャージャー」のペナン州設置は今回が初となる。

テスラは声明で、今回の設置は、マレーシア国内の充電ニーズに応えるだけでなく、シンガポールからジョホール経由でペナンに向かうユーザーの利便性も向上させられると述べた。

「スーパーチャージャー」の利用料金は1キロワット時(kWh)あたり1.25リンギ。現時点でテスラの国内充電施設は、「スーパーチャージャー」が8カ所・40基、「デスティネーション・チャージング・ステーション」が10カ所・61基となった。
(マレーシアン・リザーブ、モタオート、4月5日)