本シリーズは、在マレーシア日系企業の駐在員の皆様向けに、万が一の際に従業員を守る対策・リスク管理の方法について、危機管理サービスをワンストップで提供するTASKAL RESOURCES SDN.BHD.のご協力のもと、実際に起こりうる場面を想定してお伝え致します。

目次

ご相談事例:大洪水発生!その時、駐在員の安否を即時に確認したい

記録的な連続的大雨が続くマレーシア。 首都クアラルンプール周辺も洪水になっているというニュースが流れた。今、駐在員や駐在員の家族の安否が心配である。早く正確に確認する策はあるのか、アドバイスを頂きたい。

2021年12月17日からの大雨は、12月17日の1日だけで約1か月の平均降雨量分が降ったと言われています。その結果、マレーシア8州において大洪水被災が起きました。見慣れた街並みはすっかり冠水し、路上に停めていた自動車もボンネット以上に水をかぶり取り残されれています。倒れた電柱からは漏電も心配され、いくつもの発電所が非常運転になりました。

12月20日の時点で、マレーシア東海岸パハン州を中心に約5万1000人の被災した住民らは幾所の避難所へ移りました。事態は1971年以来の大洪水だそうです。

折しも新型コロナウィルスが、ワクチン接種率向上と併せ落ち着きを見せる反面、新株の流行が不安視される時期。慣れない避難先での生活は身体精神に影響します。

日系企業へも浸水や停電、物流網遮断で、操業に大きく影響を与えました。
非常時はいつ、どこで起きるか分かりません。
そして、それに巻き込まれる可能性もあります。


TASKAL RESOURCES SDN.BHD. では、このようなお問合せを受けた際には、電話回線及びメール以外の社内コミニケーションツールと危機管理ツール(海外旅行傷害保険等)を紐づけた簡易な緊急体制構築を日常から準備しておくようにアドバイスをしております。但し、企業が管理できない無料コミニケーションツール(情報漏洩対策が出来ていない)の業務利用を黙認している場合には注意が必要となり、以下のようなリスクが想定されます。

想定されるリスク

まず、緊急時連絡体制について常時複数の連絡手段を持つようにお勧めしています。
今回のように洪水による停電が発生してしまった場合、電話回線ですと、遮断や利用制限によって繋がらなくなると、繋がるまで掛け直す必要があります。
また、インターネット利用のメールやアプリ通信においても、インターネットが遮断された場合、繋がらなくなる状況は同じですが、インターネット上で発信された安否確認は、ネットが繋がり次第、受信出来ますので電話連絡より遥かに効率的で確認スピードも速くなります。
なお、e-mailでは状況により入力に手間がかかり、また、受信した内容の確認に時間がかかることがありますので、スマホで簡単に連絡が取れる通信アプリのチャット利用も考えておくとよいと思います。ただし、LineやWhatsApp等の無料アプリでは、情報セキュリティ上の問題がありますので日常の業務利用も含めて業務用通信アプリの導入をお勧め致します。

迅速正確でない安否確認にはいくつもの不安が生じます。

→社員や社員の家族の安否を早急に確認したいのに、問い合わせを何度も繰り返しかねない。

→通信やコミュニケーションツールに不安を感じ、現地での水害の状況を正確に判断できない。

→現地ローカルスタッフも同様の事態にあり、駐在員へのサポートや配慮は極めて限定的になる。

→判断出来ずに迷っている事で、安全を確保する機会を逸する場合がある。

それでは、このようなリスクにどのように備える事が出来るでしょうか?

以下4つの確認が必要です。

すぐに出来るリスク対策

企業は、業務命令で出張させる社員に対して「安全配慮義務」を負うことになります。海外出張者・駐在員は、緊急事態発生時に現地在住者と比べて大きなハンデを負っています。

それは「言葉」、「土地勘」、「現地での協力者」です。

そして、被災の可能性がある場合、「スピード」が大切になります。

①会社が公認出来る類の音声通信·チャットアプリを携帯させる。

②会社公認の音声通信·チャットアプリと自社導入済み危機管理ツール(海外旅行傷害保険やその他危機管理サポート)を日常から連携させておく。

③安否確認ツールを事前に導入し、安否確認を即時に行えるようにする。

④上記①~③の連携が機能しているか、1年に1度は訓練を行う

TASKAL RESOURCES SDN.BHD.が提供しているビジネスチャットアプリ「TASKAL」の中には、「安否確認機能」があります。管理しているグループへ、安否確認を一斉に呼びかけます。対象者はそれに簡易に返事をする事で、管理者はグループ内の安否確認を管理出来ます。

実は、 TASKAL RESOURCES SDN.BHD. 社内でも、今回の水害の際、「安否確認機能」を用いて全スタッフの安否確認を行い、即時に確認が出来ました。

新型コロナウィルスの蔓延を体験した今、以前に比べ従業員やそのご家族への安全配慮事務はより配慮しなくてはならない状況です。企業独自でも安価・簡易に対応出来るので、身近な危機管理として準備しておく事も重要な点です。

また、事前に企業で加入している医療保険、海外旅行保険などでどのようなサービスを受けられるか確認しておく事で、緊急時もスムーズな対応が可能です。
危機管理対策を外注化する事で、実際に情報収集にかかる時間を短縮し、万が一の際にも従業員を守る対策が可能です。

TASKAL RESOURCES SDN.BHD. を通してのマレーシアでの情報提供手配事例
【対応所要時間】
・現地情報収集:SOSコール入電後約1.5時間程度
・手配対応:SOSコール入電から約2時間程度

詳細はこちらからご覧頂けます。

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24時間対応サポート体験

TASKAL RESOURCES SDN.BHD. では、「マレーシアBIZナビ」ご購読者様、及び「マレーシア労務ナビ」会員様に向けに、駐在員の皆様の疑問にお答えする24時間サポート体制を確立しました。貴社の情報収集・リスク対策についてのご相談にも対応しております。