ハリラヤ期間中の行動制限はしない方針=首相

【ベラ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は23日、今年5月のハリラヤ(断食月明け大祭)休暇期間中には、行動制限令(MCO)の発令や帰省制限などは行なわないと明らかにした。
イスマイル首相は、新型コロナウイルス「Covid-19」の症例が特定の地域で増加した場合には、対象地域を絞り込み、その地域に限定して強化行動制限令(EMCO)を発令することになるとし、直近の感染数増加により「再度全国的にMCOが発令されるのではないか」という憶測が流れていることに対しては、国や州、地域全体を閉鎖することはないため、安心してほしいと語った。
また、22日の州議会解散によりジョホール州で州議会選挙が実施される件については、投票による感染症拡大を防ぐため、選挙に関する標準的運用手順(SOP)案を保健省が作成し、野党代表も出席する国家安全保障委員会(MKN)の特別会議で議論する予定だとした。
イスマイル首相はまた、引き続き新型コロナウイルス感染拡大を抑制する必要があるとし、今後感染者数が1,000人以下になり、エンデミックを宣言できる日が来ることを願っていると述べた。
(ベルナマ通信、1月23日)

ジョホール州議会が解散、2カ月内に選挙実施へ

【ジョホールバル=マレーシアBIZナビ】 ジョホール州議会(定数56)のスハイザン・カイアト議長が23日、正式に議会解散を発表した。憲法の規定に基づき2カ月内に選挙が行われることになるが、昨年12月15日の選挙権年齢の18歳への引き下げ(Undi-18)施行後初の選挙ということで、若者の投票行動に注目が集まっている。
与野党勢力が拮抗していたことから、情勢有利と見た与党連合側が解散・選挙に踏み切った格好。ハスニ・モハマド首相が22日に同州スルタン、イブラヒム殿下に謁見し議会解散を提言。スルタンより同意を得ていた。
同州では昨年12月21日に同州与党連合の構成党・統一プリブミ党(PPBM)所属のオスマン・サピアン議員が死去し、国民戦線(BN)と国民同盟(PN)が組織する与党連合の議席が28議席となり、野党連合・希望同盟(PH)の27議席とわずか1議席差となっていた。
BNの中核で同州第1党である統一マレー国民組織(UMNO)党中央からもゴーサインが出ていた。
昨年8月に非常事態宣言が解除されてから、11月にはマラッカ州、12月にはサラワク州で州議会選挙が行われ、いずれもBNが支援する州与党連合が圧勝していた。

セカンドホーム基準厳格化後も111件の申請=内務相

【プトラジャヤ】 昨年10月に新規受付を再開していた外国人の長期滞在を奨励する「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)」プログラムについて、ハムザ・ザイヌディン内務相は、11月以降に111件の申請を受けたことを公表。基準厳格化の影響は出ていないと強調した。
入国管理局本部内のMM2Hエグゼクティブ・ラウンジ開所に立ち会ったハムザ内務相は、ひと月当たり100件あった以前の申請数とほぼ同等レベルにあると強調。条件が厳格化されたものの、外国人からMM2Hプログラムが忌避されていないことを示していると述べた。
またこれまでに受け付けた申請件数111件のうち、すでに12件について条件付き承認が出ており、3件についてはすでにビザ交付を受けていると公表。承認件数が1,000件になれば、参加者の定期預金額が総額10億リンギになると述べた。
MM2Hの新条件では、ビザ有効期間の10年から5年への短縮、年間ビザ費用増額、滞在義務などが盛り込まれたが、特に問題視されていたのが資産証明に関する条件の厳格化。これまで月1万リンギだった海外所得が4倍の4万リンギに、これまで35万—50万リンギだった銀行への定期預金額が100万リンギに大幅に引き上げられた。
これを受けて既存のビザ取得者からは「延長ができなくなる」、ビザ斡旋業者や不動産業者といった関連業界からは「申請者が近隣諸国に逃げる」といった懸念の声があがっていた。
公式記録によると、MM2H参加者の総数は5万5,010人で、うち2万7,285人が申請者本人となっている。
(ザ・スター、1月22日、フリー・マレーシア・トゥデー、1月21日)

マレーシア人訪日者数、昨年は97.6%マイナスの1800人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日者数統計によると、2021年通年のマレーシアからの訪日者数は、前年比97.6%、2019年比99.6%マイナスの1,800人となった。12月単月では60人で、2020年比80.0%、2019年比99.9%それぞれ減少した。また前月の100人からは40人減少した。
JNTOによると、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の拡大により、マレーシアは日本政府による上陸拒否、検疫強化(検査・10日間の待機等)、査証の効力停止の対象となっている。 またマレーシア政府も日本への出国禁止措置を継続している。しかし10月11日以降、ワクチン接種完了者の日本への渡航が許可されている。マレーシア人の日本からの入国については、マレーシアへの出発3日前のPCR検査陰性証明書の提出と入国時のPCR検査、10日間の隔離および隔離施設退出2日前のPCR検査受検が義務付けられている。ワクチン接種完了者は、隔離期間が 7日間に短縮され、条件を満たせば自宅隔離が可能になっている。日本への直行便は、2022年1月も引き続き大幅な運休・減便となっている。
世界全体の訪日者数は、12月単月が前年同月比79.4%マイナスの1万2,100人。通年では同比94.0%減の24万5,900人となった。
新型コロナ感染拡大防止のため、国境をまたぐ往来が制限され、日本においても観光目的の入国が引き続き認められていないことから、昨年の訪日者数は2020年を下回り、JNTOによる訪日外客数公表開始(1964年)以来最低の数値となった。 2020年以降、感染状況に応じた、規制の緩和や強化が繰り返され、2021年はワクチン接種の普及等を受けて入国制限や入国後の行動制限を緩和する国も増加していたが、11月には新たな変異株「オミクロン株」の発生を受けて複数の国・地域で入国制限や入国後の行動制限を再び強化する動き等もあり、このような各国の出入国規制の変化や感染状況の変化を踏まえ、市場動向を引き続き注視していく必要があるとした。

新型コロナの感染者数は3214人、基本再生産数が1.08に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は24日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,214人だったと発表した。累計感染者数は283万6,159人となった。
23日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,569万6,249人で、接種率は78.7%だった。18歳以上の成人接種者数は2,291万5,836人で、接種率は97.9%。ブースター接種完了者は1,070万1,460人で、接種率は32.8%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.08に上昇。1.00を上回ったのはセランゴール州、ペナン州、ジョホール州、マラッカ州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤ、ネグリ・センビラン州、ケダ州、パハン州、ペラ州だった。
23日の新規陽性者数は3,856人。2,814人が回復し、累計治癒者は275万5,933人。死者数は9人増え、累計で3万1,892人となった。アクティブ感染者は、前日から1,033人増え4万5,120人。うち83.1%が自宅、10.3%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、6.3%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに13カ所のクラスターが発生。うち12カ所が教育機関で起きたクラスターだった。州・地域別では、クランタン州で5カ所、セランゴール州、ジョホール州で2カ所、ペラ州、パハン州、ペナン州、ネグリ・センビラン州で1カ所確認した。これまでに確認されたクラスターは6,306カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は235カ所に増えた。