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サブリ前副首相が第9代首相に決定、21日に宣誓式

PUTRAJAYA, 6 Mei -- Menteri Kanan (Kluster Keselamatan) Datuk Seri Ismail Sabri Yaakob bercakap pada sidang media harian Perintah Kawalan Pergerakan (PKP) di Perdana Putra hari ini. -- fotoBERNAMA (2020) HAK CIPTA TERPELIHARA

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 16日に辞任したムヒディン•ヤシン前首相の後任の第9代首相に、イスマイル・サブリ・ヤアコブ前副首相(統一マレー国民組織=UMNO総裁補)が就任することが決まった。

王宮事務所が20日午後、サブリ氏が下院議会(定数222)の過半数の支持を得たことをアブドラ国王が確認し、承認を与えたことを明らかにした。21日午後2時半に王宮で宣誓式がおこなわれる見通しだ。

サブリ氏は自身が所属するUMNOを含めた政党連合・国民戦線(BN)の支持をほぼ固めた上で、BNの友党で18人議席をもつサラワク政党連合(GPS)や諸派、そして50人の議員を擁する国民同盟(PN)の支持を最終的にとりつけることに成功。アブドラ国王の元には114人分のサブリ氏支持の法定宣言が提出された。アブドラ国王は19日に114人全員を王宮に呼んで、最終意思確認を行なっていた。

PN率いるムヒディン氏は、政治混乱を防ぐために敢えてUMNO所属のサブリ氏を支持することを決めたと主張しており、サブリ氏を支持する条件として、刑事告発されている人物を閣僚として登用しないことを挙げている。これは汚職で告発されているナジブ•ラザク元首相(UMNO前総裁)やアハマド・ザヒド・ハミディ元副首相(UMNO現総裁)を念頭に置いた発言であり、サブリ氏やUMNOメンバーがそのまま受け入れるかどうか不透明だ。またアブドラ国王は新型コロナによる国家の危機に際し、野党議員も入閣させて挙国一致内閣による政権運営を希望しているとされ、組閣人事が注目される。

首相指名争いに勝ったとはいえ、サブリ氏が得た支持は安定多数には程遠い。アブドラ国王は新首相に次期国会において首相信任投票を行なうことを条件を出しており、サブリ氏の人事・政権運営への不満が高まるようであれば、早々に政権が瓦解する可能性がある。

国民の間でも、新型コロナ感染対策がうまく行かなかったムヒディン政権で副首相を務めていたサブリ氏を首相に昇格させることには反発の声も少なくない。ネット上では早くも反対署名運動が行なわれており、早くも20万人分の署名が集まっているとされる。

サブリ氏は1961年生まれの61歳。マラヤ法学部出身で元弁護士。1987年に統一マレー国民組織(UMNO)入党。2004年に初当選し、その後3期連続当選している。青年スポーツ相、国内取引共同組合消費者行政相、農業農業関連産業相、地方地域開発相、国防相兼上級相を歴任し、今年7月にはムヒディン内閣で外様ながら副首相に昇格していた。

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