サイトアイコン asia infonet.com

民間から第2財務相起用、政治の影響を受けないため=首相

【クアラルンプール】 11日に発表された内閣改造人事において、民間から第2財務相を起用したことについて、アンワル首相は、財務省には経済問題に集中させ、政治的圧力の影響を受けないようにするためだと説明した。

第2財務相ポストには、従業員積立基金(EPF)のアミル・ハムザ・アジザン最高経営責任者(CEO)が起用された。アミル氏は経験豊富なテクノクラートであり、シラキュース大学で金融および金融管理サービスの学士号を取得し、その後スタンフォード大学で学んだ。アンワル首相はアミル氏の起用について、「彼は十分な能力を示し、満足のいく方法でEPFを管理してきた」と説明している。 アミル氏の起用については、アナリストらからはおおむね評価する声が上がっている。

バンク・ムアマラートのチーフエコノミスト、アフザニザム・アブドル・ラシド氏は、アミル氏は金融界における豊富な知識と経験があると指摘。財政赤字を削減し、債務水準を持続可能な軌道に維持するという強いコミットメントを示すことができるだろうと述べた。

マレーシア科学技術大学のジェフリー・ウィリアムズ経済学教授は、アミル氏は政治家ではないため、政策、財政管理、統治に集中するだろうとした上で、最大の機関投資家であるEPFで実績を上げたことで投資コミュニティで尊敬を集めており、投資家からの信頼を高めるだろうと述べた。

一方、パシフィック・リサーチ・センター・オブ・マレーシアのオー・エイスン首席アドバイザーは、政策や改革に関してはアンワルム首相が依然として主導権を握るだろうと指摘。「少なくともアンワル氏の負担が軽減されたことには市場全体は前向きに反応するだろう。ただアミル氏が新たな政策や改革を打ち出すとは思えない。改革を期待するのであれば現時点での評価は時期尚早だ」と述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、12月12日)

モバイルバージョンを終了