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トクヤマ、サラワクで半導体用多結晶シリコン製造工場建設

【クチン】 総合化学工業メーカーのトクヤマ(本部・東京都千代田区)は、サラワク州における高純度の半導体用多結晶シリコンの製造プロジェクトを本格化させる。

同社は2023年からマレーシアでの生産に向け準備を進めてきたが、今月8日、製造販売を手掛ける合弁会社としてOCIトクヤマ・セミコンダクター・マテリアルズ(OTSM)を設立。トクヤマと、韓国OCIホールディングスのマレーシア法人OCIテラサスが出資金9億2,200万リンギを50:50で拠出した。

プロジェクトでは、20億リンギを投資し、同州ビントゥルのサマラジュ工業団地内の13.7ヘクタールの敷地に新工場を建設。16日に起工式が予定されている。年間8,000トンの半導体グレードのポリシリコン生産能力を持つ。OTSMのスティーブ・チョイ最高経営責任者(CEO)によると、工場は2027年第1四半期に完成し、段階的に生産を増強し、2029年1月までにフル生産体制になる予定という。

同製品は、データセンターやスマートフォン、電気自動車、人工知能(AI)技術などの重要な基盤となるチップの製造に使用される。現在の世界需要は年間5万トンで、その約6分の1を生産する世界有数の主要プレーヤーとしての地位確立を目指していく。主に日本、韓国、台湾へ供給する。

また、州営電力会社サラワク・エナジーと10年間の電力購入契約を締結。工場への電力供給の70%を再生可能水力発電、残りの30%をガス火力および石炭火力発電所からの供給が見込まれている。
(ザ・スター、ボルネオポスト、7月14日、トクヤマ発表資料)

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