ミレニアル&Z世代「新型コロナはリセットの機会」=調査

【クアラルンプール】 デロイトが実施した2つの調査によると、新型コロナウイルス「Covid-19」の大流行下において企業や政府が自らのコミットメントを反映する世界を推進しており、ミレニアル世代(25ー39歳)とZ世代(5ー24歳)は、社会の改善に注力しリセットの機会と見ている。
デロイトは、主要調査を2019年11月ー2020年1月上旬において43カ国の1万8,426人のミレニアル世代とZ世代を対象に、パルスサーベイを2020年4ー5月間において13カ国の9,102人を対象に実施した。
新型コロナ大流行前に行った主要調査でマレーシアのミレニアル世代の46%は、不安やストレスを感じていると回答。ストレスの主な原因について▽個人の長期的な経済的将来(57%)▽家族の福祉(54%)▽仕事・キャリアの見通し(50%)ーーなどを挙げた。一方で新型コロナ大流行下に行ったパルスサーベイでは、ロックダウンによりストレスレベルがわずかに低下したことが分かった。ミレニアル世代の69%とZ世代の64%は、在宅勤務の選択肢を持つことでストレスを和らげることができると回答した。
経済面については、主要調査では50%のミレニアル世代が、来年に悪化または停滞すると考えいたが、パルスサーベイではミレニアル世代の半分以上、Z世代の半分近くが短期的な楽観的な見方を示しており、「新型コロナにより向こう3カ月の収入を節約できる」と答えた。しかし景気回復については「改善する」との回答がミレニアル世代で56%(世界では51%)に止まり、3年前の調査結果(76%)からダウンし、更にパルスサーベイではミレニアル世代で41%、Z世代で43%に止まった。
34%のミレニアル世代(世界では35%)が、5年以上の継続勤務を望んでいると回答し、2019ー2020年間において2年以内に退職した労働者は23%に止まった。また新型コロナ下における雇用主の対応については3分の2が、迅速な対応および対応内容に満足していると回答。約60%は、これらを理由に継続勤務を希望しているとした。
(ボルネオ・ポスト、7月20日、ザ・サン、7月15日)

LRT3号線、2024年2月28日に竣工予定=プラサラナ

【クアラルンプール】 軽便鉄道(LRT)3号線建設の竣工日について、同事業の所有者であるプラサラナ・マレーシアのタジュディン・アブドル・ラーマン会長は、2024年2月28日を予定していると明らかにした。
LRT3号線はセランゴール州ペタリンジャヤのバンダル・ウタマとクランのジョハン・セティアを結び、全長37.8kmキロメートルに上る。6月30日時点の建設進捗率は33.12%。
LRT3号線についてタジュディン会長は、同地域における200万人以上の人々に好影響を与え、クランバレーの都市鉄道システムの完成前において1日当たり約6万7,000人の通勤・通学者を輸送することが可能だと言明。特にクアラルンプール(KL)ーセランゴール州クラン間の連邦高速道路(フェデラル・ハイウェイ)における交通渋滞の削減し、ペタリンジャヤのグレンマリー駅においてLRTクラナジャヤ線と統合することで、経済成長への刺激も見込めるとした。
(ザ・サン、エッジ、7月19日)

公共の場でのマスク着用義務化を検討=ムヒディン首相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は20日、復興のための行動制限令(RMCO)に関する特別テレビ演説を行ない、公共の場所におけるマスク着用の義務化を検討していることを明らかにした。

新型コロナウイルス「Covid-19」感染が再び拡大することを防止するためで、ムヒディン首相は詳細については決まり次第発表すると言明。必要に応じて海外帰国者についても隔離センターに留めおくなどして、海外からの感染流入を効果的に抑制すると述べた。

ムヒディン首相は、収束に向かっていた新型コロナウイルスのクラスターがRMCO期間中に13カ所で発生したことに加え、数日前に新規感染者数が二桁に戻ったことが懸念されると指摘。「国民がロックダウンの実施を望んでいないことは分かっており、そうした危険レベルに達することがないよう願っている」と述べた上で、国民の「新常態」に対する取り組みが不十分であれば、再び行動制限令(MCO)を導入することになると警告した。

ムヒディン首相はMCOを再導入した場合には1日当たり20億リンギの経済損失を産み、数百万人の被雇用者の収入に影響を及ぼす恐れがあると指摘。これまでの政府、民間、NGOが行なってきた経済復活への取り組みを台無しにし来年の経済成長にも影響を及ぼし、企業の倒産や失業率の上昇を産むと述べた。

新型コロナ感染者新たに21人確認、2桁増加は2日連続

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は20日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から21人増えて8,800人になったと発表した。新規感染者数は2日連続で2桁となった。

新規感染者のうち6人は海外で感染した帰国者。15人が国内感染者で、うち13人がマレーシア人だった。一方で新たに2人が治癒し回復者数は8,555人に増加した。死者数は前日と同じく123人だった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は19日、▽クアラルンプール(KL)のブリックフィールズにあるレストラン▽セランゴール州セパンの建設現場▽サラワク州クチンの港ーーの3カ所でクラスタが発生していると明らかにした。感染者は全員外国人。

19日12時時点において保健省は、KLのクラスタではこれまで250人(常連客236人と従業員14人)を検査し、うちインド人2人の感染を確認した。セパンのクラスタは、インドネシア人とバングラデシュ人の2人の労働者の感染を確認し、これまでにマレーシア人9人を含む96人の検査を実施した。クチンでは、漁師25人の検査を行い、インドネシア人2人を陽性と診断した。

第1四半期の投資認可額は374億リンギ=通産省

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 通産省(MITI)とマレーシア投資開発庁(MIDA)は16日、第1四半期の投資認可額が374億リンギとなったと発表した。投資案件数は892件で、1万9,100人分の雇用創出が見込まれている。
MITIとMIDAが共同で発表した声明によると、国内直接投資(DDI)が70.4%を占める263億リンギとなった。残りの29.6%となる111億リンギは、外国直接投資(FDI)だった。スイスが27億リンギでトップ。それに▽シンガポール(21億リンギ)▽米国(20億リンギ)▽中国(14億リンギ)▽日本(9億リンギ)ーーの順となった。
セクター別では、製造業向けの投資額が最も多く、全体の67.5%を占める252億リンギだった。うち106億リンギがFDI。また146億リンギがDDIで、前年同期比で180.8%の大幅増加となった。国・地域別では、スイスからの投資が最も多く、▽米国▽中国▽日本ーーの順。投資案件数は214件で、前年の216件に比べてほぼ横ばいとなった。1万5,688人分の雇用創出が見込まれている。投資先の82.2%はセランゴール州だった。
サービス業への投資額は119億リンギで、97.5%となる116億リンギがDDIで、残りの2.5%となる3億リンギはFDIだった。投資案件数は669件で全体の75.0%を占めた。3,400人分の雇用創出が見込まれている。
一次産業向けの投資額は、全体の0.8%を占める2億8,130万リンギだった。うち1億4,440万リンギがFDIで、1億3,690万リンギはDDIだった。
MIDAは6月時点で製造業では726件、金額にして367億リンギの投資案件が寄せられていると表明。今年はマレーシアを含む全ての経済で厳しい状態に直面しており、国際連合貿易開発会議は今年のFDIが最大で40%減少することを予想しているとした。

与党PPBM、ムヒディン党首が無投票再選

【クアラルンプール】 与党・国民連盟(PN)構成党、統一プリブミ党(PPBM)は17日、8月に予定している党役員選挙に先駆けて、非公式ながらムヒディン・ヤシン党首(首相)が再選を決めたことを明らかにした。
党選挙委員会のサイド・ハミド議長は、立候補締め切りまでにムヒディン氏以外に立候補者が出なかったためと説明。8月に他の役員選が終わった後に正式発表するとした。副党首ポストについて、アハマド・ファイザル・アズム(ペラ州首相)が対抗馬なしのため無投票当選を果たした。ただ議長選については立候補者がいなかった。議長ポストは、マハティール・モハマド前首相が2月末の政変の際に辞任してから空白となっており、ムヒディン党首が代行している。
党首補選挙には17人が立候補を届け出ている。モハマド・ラジ上級相(教育担当)、レズアン・ユソフ首相府相(特別任務担当)、ロナルド・キアンディ農業農業関連産業相らが立候補した。また青年部長選にはワン・アハマド・ファイサル副青年スポーツ相ら2人、婦人部長選にはリナ・ハルン女性家族共同体開発相ら4人がそれぞれ立候補した。
PPBMの各部会は8月22日に開催され、役員選挙も実施されることになっている。
(ベルナマ通信、7月17日)

RMCO下でのマレーシア再入国

危機管理サービスをワンストップで提供するTASKAL RESOURCES SDN.BHD.の代表壁田忠幸さん。MCO中は日本に一時帰国しており、7月11日にマレーシアに戻られた。マレーシア入国の際の空港での手続きの様子を伺った。

※本記事の情報は取材を行った7月14日時点のものとなります。
最新の情報については在マレーシア日本大使館のホームページをご確認下さい。

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使用エアライン:ANA 成田→KL

搭乗までの様子

搭乗前チェックインの様子

各国の政府から出されているガイドラインと照合する必要があるので、搭乗券を渡すまでに通常の手順よりも時間がかかった。

搭乗前のPCR検査確認は?

ANAの場合なかった。出国3日前にPCR検査必要などの案内もなかった。

空港の様子で通常と違ったこと
免税店が閉まっている所も多かった。タバコは特設売り場にて販売。
ビジネスクラスラウンジは閉鎖し、ファーストクラスのラウンジに統合されていて、食べ物も特別メニューになっていた。

搭乗・機内の様子
国際線では優先搭乗のアナウンスがされていた。ソーシャルディスタンスを取るような呼びかけは国内線の方が強い様子だった。乗客はビジネスクラスで40%ほど。エコノミークラスに搭乗している人はもっと少なかった。

乗客の様子
エアカナダとの共同運航だった。日本人の他、カナダに住むマレーシア人もいた。

KL空港到着後の手続き

1.アプリに情報入力

イミグレーションの手前での動く歩道の前で列に並び、アプリをダウンロードしているかの確認があり、アプリにログインした。

空港の柱にあるバーコードをアプリのカメラで読み取り、KLの入国者と認証される。

住所など個人情報、健康状態と自分以外のマレーシアでの緊急連絡先を入力した。スマートフォンで入力しやすいように緊急連絡先も含めてあらかじめ準備しておくと便利。

2.PCR未検査の場合抗原検査

PCR検査済みの列、未検査の列に分かれ、未検査のグループは抗原チェックがあった。
外国人は検査料RM120 検査後はイミグレ前にテーブルと椅子が用意されていてそこで1時間待機するよう指示があった。待っている間に検査代を清算し、1時間弱で名前が呼ばれた。陰性だと早く呼ばれる様子。
待っている間に自宅隔離についての書類配布と案内がある。

3.イミグレ手続き

検査が陰性だった人がイミグレ手続きへ進む。外国人は別室での対応だった。自動ゲートはクローズされていた。パスポート、検査結果の書類などのチェックがあった。普段と違うスタンプが押された。

1~3までで所要時間は2時間弱だった。前の方に並んでいたので、後ろに並んでいる人はそれ以上かかることも予想される。

自宅隔離について

書類が渡され、入国後14日間の自宅隔離についての案内があった。

リストバンドを着用し、毎日1回アプリで報告する必要がある。

質問は、食欲はあるか?コロナ感染者と接触していないか?など。

13日目に指定病院に行き検査を受け、合格すれば14日間の隔離が終了となる。

自宅隔離の規制に違反するとRM1000の罰金となる。自宅隔離中でも来訪者があればマスクをして対応する必要がある。

日本空調、マレーシア子会社を事業休止

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本空調サービス(本社・愛知県名古屋市)は15日、同日開催の取締役会で、マレーシア連結子会社のニッポン・クウチョウ・サービシズ(M)の事業を休止することを決定したことを明らかにした。
日本空調は声明の中で、就労ビザ取得の遅延などによる事業開始の遅れに加え、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の影響による長期的な停滞が見込まれることとなったため、総合的な判断の下で事業休止を決定したと説明している。
日本空調のアジア全域を経済圏として捉え積極的に海外展開を図る経営戦略のひとつとして設立された。全額出資子会社であるNACSシンガポールが全額出資しており、資本金は300万リンギ。セランゴール州スバンに本拠を置き、総合建物設備メンテナンスサービスを手掛けていた。

ドンキホーテ、マレーシア1号店を近くオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ディスカウントストア「ドンキ・ホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナル(本社・東京都目黒区)は、海外ブランド「ドンドンドンキ」マレーシア1号店を近くクアラルンプール(KL)市内で開店する。
店舗の立地はブキ・ビンタンの商業施設「LOT 10」内で、開店時期は未定。「LOT 10」は大手不動産開発業者、YTLランドが運営しており、三越伊勢丹ホールディングスの「イセタン・ザ・ジャパン・ストア」や日本の飲食店街「ジェイズ・ゲート」が入居している。
「ドンドンドンキ」ブランドは、シンガポールに8店舗、タイで2店舗、香港で3店舗を展開中。パン・パシフィック・インターナショナルは別ブランド名で米国ハワイ、カリフォルニアでも展開している。

新型コロナ感染者が新たに18人、うち8人が国内感染

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は17日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から18人増えて8,755人になったと発表した。

新規感染者のうち10人が海外で感染した帰国者(7人がマレーシア人、3人が外国人)で、残り8人は国内感染者(6人がマレーシア人、2人が外国人)だった。また新たに3人が治癒し回復者数は8,541人に増加した。死者数は7日連続でゼロだった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、サラワク州マンボンにある会社でクラスタが発生している。1人目の感染者は12日に症状が出始め、14日に感染を確認した。保健省はこれまでに接触者70人の検査を実施した。2人が陽性で、68人が確認中となっている。

累計検査数についてノール事務次官は16日、危機準備対応センター(CPRC)のデータに基くと同日時点で157万7,417件(再検査を含む)に上り、人口1,000人当たり27.14人の検査を実施したと明らかにした。

これについてアンワル・イブラヒム人民正義党(PKR)党首は、「同検査率は韓国と同等である」とし、「今後も保健当局はターゲットを絞った検査に焦点を当てるだろう」と述べた。ベトナムの検査件数は人口1,000人当たり2.7人。日本は4.1人で、他国は▽韓国(26.29人)▽シンガポール(79.83人)▽ニュージーランド(87.54人)▽オーストラリア(114.15人)ーーとなっている。