5州の規制を5日付けで緩和、第2フェーズへ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は3日、国家復興計画(NRP)における第1フェーズ(完全ロックダウン)にある▽ペルリス▽ペラ▽クランタン▽トレンガヌ▽パハン——の5州が5日から第2フェーズに移行すると発表した。
次のフェーズへの移行条件となる基準をクリアすれば、全国一律でなくても州ごとに移行を認めるとする国家安全委員会(NSC)の決定を受けたもの。第2フェーズでは▽書店・文具店▽パソコン・通信機器販売▽家電製品▽洗車場▽理髪店(カットのみ)▽農産品市場▽朝市▽ジョギングやサイクリング、ゴルフなどの個人スポーツ——などが認められる。
また必需品・サービスの出勤社員の上限を60%から80%に引き上げる。ただし単身赴任社の相互訪問(警察の許可が必要)や受験のための教師や生徒の移動を除き、地区・州を越えた移動は依然、禁じられる。
NRP第1フェーズから第2フェーズに移行するための指標は▽新規感染者数が1日平均4千人以下になること▽ICU稼働率を中程度に下げるなど公共衛生システムの危機的状況から脱すること▽総人口の10%のワクチン接種完了——となっているが、ワクチン接種などの感染対策が進んで感染が抑えられている州からは感染が多い州と同様に規制されるのは不公平との声が上がっていた。

ワクチン接種率、1週間で5.8%から7.3%に上昇

【クアラルンプール】 マレーシアでは7月1日現在、総人口の7.3%が新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの2回接種を完了した。1週間前の5.8%から1.5ポイント上昇した。
接種回数は、6月25日から7月1日までの1週間で131万回。前週(6月18日-24日)の153万回に比べて減少した。1日あたり接種数が最も多かったのは7月1日の26万3,012回。政府はこれまで7月中に1日あたり20万回、8月中に1日あたり30万回の接種を目標としていた。
7月1日時点で、累計835万回分のワクチン接種が完了しており、内訳としては1回目接種が595万回、2回目接種が239万回。人口の約18.2%が1回目の接種を受け、7.3%が2回目まで接種完了したことになる。
州別では、最も多くの1回目接種を行なっているのがサラワク州で、112万回(人口の39.6%)。次いでクアラルンプールが106万回(人口の59.5%)。2回目接種回数は、セランゴール州が最も多く、31万8,774回(人口の4.9%)、次いでジョホール州の25万6,096回(人口の6.8%)。
他の東南アジア諸国との比較では、シンガポールが人口570万人に対し36.70%と最も高く、▽カンボジア(人口1,695万人に対し18.50%)▽マレーシア(人口3,278万人に対し7.30%)▽インドネシア(人口2億7,636万人に対し5.10%)——が続いている。
■感染者数は増加傾向だが、死者数は減少■
6月26日から7月2日までの1週間の数字で見ると、新規感染者数は4万3,290人(6月19日から25日までの1週間では3万7,445人)。州別ではセランゴール州が最多で1万7,236人。1日あたりの新規感染者数が最も多かったのは7月1日で6,988人。アクティブ感染者数は、前週の6万117人から増加し、6万6,084人。新たに回復したのは3万6,799人で回復率は90.7%。死者数は524人で、前週の527人から減少。死者数が最も多かったのは、6月29日で107人。
保健省によると、1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す「基本再生産数(R0)」は現在1.06。今年の最高R0は5月23日の1.21だった。
(エッジ、7月2日)

 

新型コロナの新規感染者数は6387人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は5日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が6,387人となったと発表した。アクティブ感染者数は6万9,447人で、累計感染者数は78万5,039人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く2,610人だった。それに▽クアラルンプール(KL、819人)▽ネグリ・センビラン州(523人)▽サラワク州(424人)▽ジョホール州(324人)▽パハン州(312人)▽ケダ州(273人)▽サバ州(263人)▽ペラ州(249人)▽マラッカ州(206人)▽ペナン州(157人)▽クランタン州(114人)▽ラブアン(71人)▽プトラジャヤ(25人)▽トレンガヌ州(17人)ーーが続いた。ペルリス州はゼロだった。新たに4,532人が回復し、累計治癒者は71万18人となった。死者数は77人増えて、累計で5,574人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は4日、17カ所のクラスターを新たに確認したと明らかにした。
職場で11カ所、コミュニティで5カ所、医療センターで1カ所のクラスターが発生した。
州別では、ジョホール州が5カ所で最も多かった。またサラワク州で3カ所、パハン州、セランゴール州、クランタン州でそれぞれ2カ所、トレンガヌ州、ペナン州、サバ州でそれぞれ1カ所発生した。

デジタルナショナルとエリクソン、110億リンギ投じて5G構築

【クアラルンプール】 5G(第5世代移動通信)基盤を構築するため政府が設けた特別目的事業体(SPV)、デジタル・ナショナル(DNB)は1日、スウェーデン系エリクソン(マレーシア)と協力して、5Gのネットワーク整備とエコシステムの展開を実施すると発表した。投資額は110億リンギ。
DNBは今年3月、5G基盤構築を目指して、公開入札を実施。ファーウェイ(華為技術)やZTE、シスコ、日本電機(NEC)、ノキア、サムスン、ファイバーホームなどが参加していた。
DNBが発表した声明によると、エリクソンが通信塔のレンタルや光ファイバーのリースなど全国の5G基盤構築のためにシステムの設計やネットワーク開発を行う。110億リンギのうち60%以上のプロジェクトがブミプトラ(マレー系および先住民)企業に発注されることになるという。国内のベンダー向けにも能力育成などの機会を設ける他、5Gの利用促進に向けた取り組みも実施するという。
DNBのアスリ・ハミドン会長は、5Gを通じて国民的に包括的な繁栄をもたらすことを1つ目の目標に掲げていると説明、エリクソンにより技術移転などが行われるとした。また、2021年末までにクアラルンプールやプトラジャヤ、サイバージャヤで5Gサービスを開始することを2つ目の目標に掲げていると表明。2022年にセランゴール、ペナン、ジョホール、サバ、サラワク5州、2023年以降は17の都市でサービスを開始し、2024年までに人口カバー率80%を目指すとした。
(ベルナマ通信、フリー・マレーシア・トゥデー、7月1日)

首都圏のロックダウン強化、エコノミストが懸念

【クアラルンプール】 7月3日から16日まで首都圏であるセランゴール州の大部分とクアラルンプール(KL)の一部が強化行動制限令(EMCO)に指定されることを受け、エコノミストからはすでに厳しい状況に置かれている経済への更なる影響を懸念する声が上がっている。
市場研究センターのカリメロ・フェリト最高責任者(CEO)は、セランゴール州とKLがマレーシアの総人口の25.5%、国内総生産(GDP)の40%を占めている点を指摘。マレーシアの経済回復力は永久に損なわれ、傷跡が長期間にわたると懸念されるとし、イデオロギー主導の政策によって孫子の代が高いコストを支払わされることになると述べた。
フェリト氏は政策は健全なトレードオフ分析に基づいて決定する必要があるとした上で、ロックダウンによる年間コストが1,750億リンギに上る一方で、新型コロナウイルス「Covid-19」患者の治療費はわずか80億リンギでしかないとの最新研究を引用。「予防・対策と速やかな治療のための医療システムへの投資はロックダウン費用のほんの一部でしかないのに、成果が期待できない多額のコストのかかる政策を推進するのはおかしいとし、もっと医療向けに資金を投じるべきだと指摘した。
またフェリト氏は、生活がかかっている点では必需品・サービスとそれ以外のセクターも同様であり、分けて対応するのをするのは止めるべきと主張。たとえ食品製造が可能であっても包装材がなかったり物流や生産機械の保守がなければ意味がなく、複雑な経済の仕組みの中で要不要の区別をつけることは無意味だと指摘した。
一方、サンウェイ大学経済学部のイア・キムレン教授は、EMCOを14日間に限って行なうならば地域経済への継続的影響を抑えられるとした上で、重要なのは政府が自立できない世帯のために救援物資、特に食料やその他の必需品を準備することだと指摘。感染が増加していることを考えると、救命救急施設が機能不全に陥るのを防ぐためにターゲットを絞った封鎖、移動の監視、ワクチン接種の迅速化が必要だとした。
マレーシア経営者連盟(MEF)のサイド・フセイン会長は、6月1日に始まった完全ロックダウンですでに苦しんでいる雇用主がEMCOによってさらに困難に直面するだろうと指摘。特に必需品・サービス以外の中小企業や零細企業にとって厳しい状況になるだろうとした。
(フリー・マレーシア・トゥデー、7月1日)

「第4次産業革命に関する国家政策」を発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 政府は1日、「第4次産業革命(4IR)に関する国家政策(国家4IR政策)」を発表した。マレーシアをテクノロジーとデジタル化によって高所得国へと変革することを目的とする。
ムスタパ・モハメド首相府相(経済担当)は、テクノロジーは生活の質と経済成長の向上に重要かつコロナ後の生活様式にも必要不可欠であることから、技術立国を目指して「国家4IR政策」を起草したと述べた。
▽国民が4IRに関する知識とスキルを身につける▽デジタルインフラの整備を通じて接続性のある国家を作る▽技術の変化に柔軟に対応できるよう、将来のニーズを想定した適切なルールを策定する▽イノベーションと4IR技術の導入を加速する——という4つの目標が掲げられ、これらは今後省庁が4IR関連プログラムを策定する際の指針とされる。プログラムは、政府により指定された16の戦略、32の全国的イニシアチブ、60の部門別イニシアチブによって推進される。
カイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、強化する5つのコア・テクノロジーとして▽人工知能(AI)▽モノのインターネット(IoT)▽ブロックチェーンと分散型台帳技術(DLT)▽クラウド・コンピューティングを活用した先端材料の開発▽ビッグデータ分析(BDA)——を定めたと発表した。同省はこれらのテクノロジーに関連する政策やロードマップの策定に取り組んでいるという。
「国家4IR政策」はムヒディン・ヤシン首相が2月に発表したデジタル経済促進のための青写真「マイデジタル」を補完するもの。2030年までにすべての分野で生産性を2020年比30%向上させることを目標としている。

新型コロナの新規感染者数は6982人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は2日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が6,982人となったと発表した。アクティブ感染者数は6万6,084人で、累計感染者数は76万5,949人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く2,907人だった。それに▽クアラルンプール(KL、637人)▽ネグリ・センビラン州(606人)▽ジョホール州(517人)▽サラワク州(440人)▽パハン州(329人)▽ペナン州(351人)▽ケダ州(257人)▽サバ州(230人)▽マラッカ州(202人)▽ペラ州(182人)▽ラブアン(131人)▽クランタン州(129人)▽トレンガヌ州(44人)▽プトラジャヤ(20人)ーーが続いた。ペルリス州はゼロだった。新たに6,278人が回復し、累計治癒者は69万4,538人となった。死者数は73人増えて、累計で5,327人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は1日、21カ所のクラスターを新たに確認したと明らかにした。
職場で11カ所、コミュニティで9カ所、医療センターで1カ所のクラスターが発生した。
州別では、クランタン州が5カ所で最も多かった。またケダ州で4カ所、ペナン州で3カ所、セランゴール州、KL、ジョホール州でそれぞれ2カ所、ペラ州、ペナン州、サバ州でそれぞれ1カ所発生した。

セランゴール州の制限令厳格化、「場当たり的」との批判の声

【クアラルンプール】 7月3日付けでセランゴール州の大部分で強化行動制限令(EMCO)が発令されることを受け、同州選出の野党系下院議員は「無知すぎる」、「場当たり的」と与党連合・国民同盟(PN)政権を厳しく批判している。
野党・民主行動党(DAP)所属のチャールズ・サンチアゴ下院議員は、一部の企業や労働者をロックダウンで苦しめながら、多くの必需セクターで営業継続が認められるのであればEMCOは無意味だと指摘。標準的運用手順(SOP)が緩められたEMCO発令は場当たり的であり、6月1日の完全ロックダウン時にもっと厳しい制限を課すべきだったとした。
その上でサンチアゴ氏は、連邦政府はむしろ州内における集団検診と予防接種を推進すべきと指摘、例えば工場に3日に一度のスピード検査キットを使った感染検査を義務づけるべきだとした。またワクチン接種のために人々を待たせるのではなく、こちらからワクチンを届けるべきとした。
野党・国民信任党(Amanah)所属のカリド・サマド下院議員は、連邦政府が発表したEMCOの概要をみると十分にターゲットを絞り切れておらず、クラスターがどこにあるかを特定できていないようだと指摘。州内のクラスターの80%が工場からのものだが、連邦政府はこうした見解を考慮していないようだと述べた。
またカリド氏は、EMCO実施発表が2日前だったことに言及。住民がパニック買いをしないで済むよう十分な猶予を与えるべきだったと述べた。営業時間の短縮についても、短時間に多くの人が殺到し「密」な状態を作ってしまうと批判。対策をしているとアピールするだけのための場当たり的政策が多すぎるとし、もっと州政府と連携して問題点を分析すべきだとした。
(フリー・マレーシア・トゥデー、7月1日)

ホテルイスタナ、8月いっぱいで営業停止

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)にある5つ星ホテル「ホテル・イスタナ」が8月いっぱいで営業を停止する。6月30日付けでゼネラルマネジャー(GM)名義で従業員に通達があった。従業員には自主退職制度(VSS)が提示されている。
同ホテルは新型コロナウイルス「Covid-19」流行に伴う移動制限を受けて業績が悪化。最近では隔離施設として運営が続けられていたが、赤字が続いていたという。
GMのヌーラズディン・オマル氏は、「競争上の優位性は、新規および近隣のホテルやサービス付きアパートとの激しい競争に直面して低下していた」とした上で、新型コロナ禍の中にあって経営努力を続けていたがすべてのオプションを検討した結果、営業停止を決定したと説明した。
「ホテル・イスタナ」の創業は1992年で、客室数は486室。オーナーであるトレードウィンズは「イスタナ」に加え▽ムティアラ・ダマンサラ▽メルタス・ペランギ・ビーチ・リゾート(ランカウイ)▽ザ・ダナ・ランカウイ▽ヒルトン・ペタリンジャヤ▽ヒルトン・クチン▽ムティアラ・ジョホールバル——を所有しているが、ムティアラ・ジョホールバルは5月に営業を停止している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、7月1日)

日本と米国からの寄付ワクチンが到着

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は、日本とアメリカからの寄付ワクチンについて、到着日を明らかにした。

7月1日に日本からアストラゼネカ製ワクチン100万回分が到着済みで、7月2日には米国からファイザー製ワクチン100万回分が到着する予定だ。日本は、マレーシア以外にもフィリピン、タイ、インドネシアにも同量のアストラゼネカ製ワクチンを寄付する。

ファイザー製ワクチンについては、12歳以上の未成年への接種計画が進められていたが、10代に心臓病の発症率が高いという副作用の報告を受け、未成年への接種について再検討を行なうという。

同時にカイリー氏は、デルタ変異株(インド株、B.1.617.2)に対するワクチンの有効性について懸念の声が上がっていることに対して、認可を受けているすべてのワクチンは程度の差はあっても変異株から身を守るのに有効であり、どのワクチンでも接種するよう国民に呼びかけた。

ワクチン接種率は引き続き増加中で、6月21—27日の接種数は、前週(6月14—20日)と比べて19%増加、6月24日には1日あたり接種数が26万8,604回という新記録を達成している。