【クアラルンプール】 政府は、来年から16歳未満の子どものソーシャルメディア(SNS)アカウント登録を禁止する方針だ。ファーミ・ファジル通信相が23日、明らかにした。実現すれば、12月から世界で初めて同様の制度を導入するオーストラリアに続くものになる。
ファーミ氏によると、性的犯罪を含めたサイバー犯罪から子どもたちを守るのが目的。アンワル・イブラヒム首相が7月、13歳未満の子どものアカウントを禁止する可能性があるとしていたが、16歳に引き上げられ、この方針はすでに10月の閣議で諮られ承認されているという。1月1日には「2025年オンライン安全法」と「2025年改正通信・マルチメディア法」が施行される予定で、これに合わせて年齢制限導入に向けた実施メカニズムを見直しているという。
現在、対象メディアや罰則規定など、他国の事例なども踏まえて最終検討中だが、ファーミ氏は、ソーシャルメディア企業に対し、マレーシア国民のスマート身分証「MyKad」など電子本人確認(eKYC)認証の導入を義務付けると言明。「すべてのプロバイダーが来年までに準備を整えることを期待している」と付け加えた。
一部に反対の声が上がっているものの、政治家や専門家らからはおおむね肯定的に捉えられている模様だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレーシアン・リザーブ、11月24日、ザ・スター、フリー・マレーシア・トゥデー、11月23日)