プロトンが「e.MAS5」を発表、価格は初の10万リンギ以下

【クアラルンプール】 プロトン・ホールディングスは30日、電気自動車(EV)販売子会社、プロトン・ニューエナジー・テクノロジー(プロネット)を通じて同社2車種目となるEV、「e.MAS5」を正式発表した。価格は5万6,800リンギからで、マレーシアで初めて10万リンギを切る廉価EVとなる。

資本関係にある中国・吉利自動車の「星愿」(世界市場での名称はEX2)をベースとしたコンパクトEVで、最初のロットは中国から輸入されるが、今後はペラ州タンジョン・マリムにあるプロトンのEV工場で現地組立(CKD)される予定だ。

バリエーションは「プライム」と「プレミアム」の2種で、公式価格はそれぞれ事前予想を大きく下回る5万6,800リンギ、7万2,800リンギに設定。さらに発売記念として各車3,000リンギの割引を適用する。6年間走行距離無制限の車両保証と、8年間/16万kmの高電圧バッテリーおよびコンポーネント保証が付く。

上位車種の「プレミアム」は40.16kWhのLFPバッテリーと出力85kW、最大トルク150Nmを発生するモーターを搭載。プレミアムモデルは、WLTP基準で325kmの航続距離を実現した。

「プライム」は30.12kWhのLFPバッテリーと出力58kW、最大トルク130Nmを発生するモーターを搭載。バッテリー容量は小さく、航続距離はWLTP基準で225kmにとどまっている。

ボディカラーは、▽マーブルクリーム▽クォーツローズ▽ムーンストーンホワイト▽グラファイトシルバー▽スレートグレー――の5色。マーブルクリームとクォーツローズは「プレミアム」限定で、インテリアはアラバスターホワイトとなる。その他の3色のインテリアカラーはフリントグレーとなる。
(ポールタン、ジグホイールズ、ソヤチンチャウ、10月30日)

富士フイルム、健診センター新拠点をマレーシアなど4カ国に開設へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 富士フイルム(本社・東京都港区)は30日、クアラルンプール(KL)、ホーチミン(ベトナム)、バンコク(タイ)、マニラ(フィリピン)の東南アジア4都市にがん検診を中心とした健診センター「NURA(ニューラ)」の新拠点を開設すると発表した。

ベトナム新拠点は11月3日のオープンが決まっており、マレーシア、タイ、フィリピンの新拠点は富士フイルムの直営で、2025年度内の開設を予定している。

ホーチミンの新拠点は、昨年7月に開設したハノイ拠点に続くベトナムにおける2拠点目で、ベトナムで医療機関「T-マツオカ・メディカル・センター」を展開するベトナム・ジャパン・ヘルス・テクノロジー(VJH)が運営する。

富士フイルムは、2021年にインドのベンガルルに健診センター「NURA」を開設し、新興国での健診サービス事業を開始。「NURA」や、「NURA」のノウハウを取り入れた健診センターはその後、モンゴル、ベトナム、アラブ首長国連邦にも開設している。

健診センターでは、富士フイルムが持つCTスキャン・マンモグラフィなどの医療機器や医師の診断を支援するAI技術を活用して、すべての検査と医師による健診結果のフィードバックが、約120分という短時間で完了する点や、フィードバックの際に、医師から健診結果に関する説明を診断画像を見ながら分かりやすく受けられる点などが好評を得ているという。