警官装ったペナンの詐欺事件、日本人被告ら初公判で容疑認める

【ブキ・メルタジャム】 日本人を狙った特殊詐欺事件に関与した容疑で、ペナン州で逮捕された日本人男女14人と中国人4人の初公判が5日に行われ、被告人全員が容疑を認め、情状酌量を求めた。

被告人は25―51歳で、ペナン警察が先月20日、同州シンパン・アンパットのバンガロー2軒の家宅捜索した際、逮捕されていた。被告人は3カ月間、コールセンターのオペレーターとして勤務していたとされるが、実際には、警察官を装って日本に電話をかけ、1人あたり月5,000―8,000リンギをだまし取っていたとみられる。押収品には、日本語で書かれた台本25セット、携帯電話49台、パソコン、トランシーバーなどが含まれていた。
被告人は初公判で、警察の調べに対し容疑を認め全面的に協力したことなどを主張。これを受け裁判所は、1人につき8,000リンギ(現地保証人付き)の保釈金を設定した。次回の公判は2026年2月3日の予定。

先月5日にも、日本人を狙った「ロマンス詐欺」容疑で、セランゴール州カジャンで外国籍13人が拘束されるなど、摘発が相次いでいる。マレーシアの刑法420条(詐欺)に基づき有罪判決を受けた場合、1―10年の禁固刑に加え、鞭打ち刑と罰金刑が科せられる可能性がある。
(ベルナマ通信、12月5日)

エアボルネオ、来年7月にジェット機運航を開始

【クチン】 サラワク州営航空会社エアボルネオは、サラワク州の地域航空接続強化計画の一環として、2026年7月にジェット機の運航を開始する。アバン・ジョハリ・オペン州首相が6日、発表した。

来年からの運航開始当初はターボプロップ機で運航し、その後ジェット機に移行する。アバン・ジョハリ首相はまた、シンガポールのローレンス・ウォン首相がサラワク州とシンガポール間の直行便の計画を歓迎したこと、マレーシアのアンソニー・ローク運輸大臣もこの計画を承認したことを明らかにした。またエアボルネオは域内だけでなく、韓国・済州島への路線拡大も目指している。

エアボルネオは、マレーシア航空グループ (MAG)傘下のMASウィングスの買収により誕生した。買収は2025年12月31日までに完了する予定。買収が完了し次第、サラワク州、サバ州、ラブアンの既存路線で運航を開始する。1月からの運航はエアボルネオのロゴと塗装を施したATR72-500型機1機とツインオッター1機で開始し、残りの機材の塗装は向こう6カ月をかけて段階的に行う。
(ボルネオポスト、ビジネス・トゥデー、12月6日)

電子インボイスの免税限度額、100万リンギに引き上げ

【コタキナバル】 段階的に義務化が進められている電子インボイス制度について、政府は来年から電子インボイスの免税限度額を50万リンギから100万リンギに引き上げる。アンワル・イブラヒム首相が発表した。中小企業の負担軽減策の一環。

アンワル首相は、中小企業経営者からシステム導入コストに関する直接のフィードバックを受けたものだと説明。「迅速な評価を行った後、閣議決定した。中小企業は今後、電子インボイス導入を強制されることはなくなる」と述べた。

電子インボイス制度は、昨年8月の売上高1億リンギ超を皮切りに、企業規模に応じ順次導入が進められてきた。当初は今年7月に完全義務化が予定されていたが、6月に2,500万リンギ以下の企業を、さらに細かく3区分すると発表。500万リンギ以下―100万リンギ超は2026年1月、100万リンギ以下―50万リンギ超は2026年7月にそれぞれ延長し、50万リンギ以下については当面免除としていた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、エッジ、ベルナマ通信、12月6日)