10の主要高速道の通行料は来年も据え置き、クリスマスは半額

【クアラルンプール】 政府は2026年も10の主要高速道路の通行料を値上げしない方針だ。アレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相が17日、フェイスブックに投稿した。

高速道路料金については、アンワル・イブラヒム首相が今年7月、値上げの延期を発表。17日に開かれた閣議で、さらに1年間の料金据え置きが承認されたという。

対象となるのは▽セナイ・デサル高速道(SDE)▽東海岸高速道2号線(LPT2)▽南クランバレー高速道(SKVE)▽バタワース外環道(LLB)▽マジュ高速道(MEX)――など。政府が総額6億リンギを事業者に対して支払うという。

加えて、今年のクリスマス休暇に合わせ、すべての有料道路(一部料金所を除く)で23日と24日の2日間、通行料金が50%割引になる。対象はクラス1(一般乗用車)。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、エッジ、12月18日、ザ・スター、12月19日)

ナジブ元首相の自宅軟禁は認めず=高裁判決

【クアラルンプール】 汚職の罪で収監中のナジブ・ラザク元首相が「残りの刑期を自宅で過ごすことを認めるアブドラ前国王の追加命令書が存在していた」と主張していた裁判で、クアラルンプール高等裁判所は22日、追加命令は連邦憲法の範囲を超えたものであり無効だとしてナジブ氏側の訴えを棄却した。

高裁のアリス・ローク裁判長は、「君主には恩赦を与える特権があるものの、それは連邦憲法、特に恩赦権に関する憲法第42条の制約内でなければならない」とし、国王が恩赦委員会から独立して決定を下すことはできないと指摘。またこうした案件での国王命令の前例はないとし、「同追加命令は刑罰の性質を大きく変えるものであり、恩赦委員会で審議されるべき」と述べた。このままではナジブ氏は2028年8月23日まで刑務所に収監されることになるため、原告の弁護団はさらに上告する方針だ。

政府系ファンド、ワン・マレーシア・デベロプメント(1MDB)に絡む複数の汚職の罪に問われたナジブ氏は、2022年8月23日に刑が確定して収監された。しかしその約1年半後の2024年2月、連邦直轄地恩赦委員会が、ナジブ氏側から出されていた恩赦請求を受け入れて禁固12年の刑を半分の6年に減刑し、2億1,000万リンギの罰金も5,000万リンギに大幅減額した。

さらにナジブ氏側は、アブドラ元国王の追加命令書の存在を認める内容の証言に基づき、高裁に同命令書の存在の法的確認と命令内容の履行を求めたが、2024年7月の判決では「命令書に関する主張は伝聞に過ぎない」との理由で請求は棄却されていた。
(エッジ、フリー・マレーシア・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月22日)