TRXのエクスチェンジ106、ビル利用者が2万人規模に拡大へ

【クアラルンプール】 クアラルンプールの国際金融地区トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)の高層ビル「エクスチェンジ106」では、企業の入居進展に伴い企業の従業員を含めたビル利用者数が2023年から2025年にかけて倍増。現在は約1万3,000人に達しており、今後2年間で2万人規模に拡大する見込みだ。

高さ454メートルの同ビルは2019年完成で、総賃貸可能面積260万平方フィート。当初は入居テナントの確保で苦戦が伝えられていたが、その後、中国のフィンテック大手アント・インターナショナルや、世界的なコンサルティング会社アクセンチュアなど国際企業を中心に入居が進み、ビジネス拠点として存在感を高めている。

こうした状況を受け、ビルを運営するインドネシア系不動産開発会社ムリア・プロパティ・デベロプメントはこのほど、エレベーター大手シンドラーのマレーシア法人と、昇降設備システムの保守サービス強化に向けたパートナーシップ契約を締結した。

高層階用エレベーター1基あたりの走行距離は月平均8,000キロメートル(km)で、2023年9月以降の累計では26万km超に達したという。契約調印式で、ムリアのファリス・ナジャン・ハシム最高経営責任者(CEO)は「テナントのニーズを先読みし、エクスチェンジ106のサービス水準をさらに向上させていきたい」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月30日)

IOIプロパティーズ、プチョンにウェスティンを30年に開業

【プチョン】 不動産開発のIOIプロパティーズ・グループは、セランゴール州プチョン地区初となる五つ星ホテル「ザ・ウェスティン・プチョン」を2030年6月末までに開業する計画だ。米マリオット・インターナショナルとの間で30日、ホテル運営・管理契約を締結した。

同グループは、高級住宅地および商業地区のバンダル・プテリ・プチョンの用地約40ヘクタールで、ニュータウン「IOIリオ・シティー」開発を進めており、ホテルはその中核施設として位置づけられている。ショッピングモール「IOIモール・リオ」などの複合開発地区にあるオフィスビルの上層階に入居する。客室数324室で、計2万平方フィートを超える会議スペースなどを備え、ビジネス客とレジャー客の両方に対応する。投資額は約5億リンギ。

同グループは、同地区で営業中の四つ星ホテル「フォーポイント・バイ・シェラトン・プチョン」(客室数249室)など現在、9つのホテルを展開。すべてマリオットとの提携で総客室数は3,075室。今回の「ザ・ウェスティン・プチョン」と、2029年に開業予定の「Wランカウイ」(223室)など、2030年までにさらに907室を加える見込み。

グループの2026年6月期9カ月間(2025年7月―2026年6月)のホスピタリティ・レジャー部門の売上高は6億2,200万リンギで、前年同期比80.8%増となった。グループ全体の収益の20.4%を占めており、2030年に向けさらに強化を図る。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレーシアン・リザーブ、エッジ、7月30日)

99スピードマート、マイディアの小型家電を8月から販売

【シャアラム】 ミニマーケットチェーン「99スピードマート」と、中国家電大手マイディア・グループ(美的集団)は29日、戦略的提携を発表。国内で3,100店舗以上を展開する99スピードマートで8月から、マイディアの小型家電の販売を開始する。

販売されるのは、ミキサー、電気ケトル、扇風機、炊飯器、トースター、スティック掃除機、コンロなどの小型製品。店頭販売に加え、99スピードマートが展開する法人・大量購入向けのオンライン販売サイトでも27品目を取り扱うという。

マイディアは2006年からマレーシア市場に参入。昨年12月には、イオン・ビッグなどの量販店と提携し、ブランドストア(専用売り場)18店を展開しており、今回の99スピードマートとの提携もそうした販売網拡大戦略の一環となる。
(ザ・スター、ラクヤット・ポスト、7月29日)

高所得国基準到達まで残り7.1%に迫る=アクマル経済相

【プトラジャヤ】 アクマル・ナスルラー経済相は、2025年のマレーシアの1人当たり国民総所得(GNI)が5万7,200リンギ(約1万3,351米ドル)となり、世界銀行が定める高所得国基準の1万4,375米ドルに残り7.1%に迫ったと明らかにした。

28日に行われた経済協力開発機構(OECD)の報告書発表会で講演したアクマル氏は、「重要なのは経済成長がマレーシア国民の賃金向上、質の高い雇用の創出、そして購買力の強化につながるかどうかだ」と強調。高所得国基準を超えること自体が目的ではないと指摘した。

また2026年第2四半期(4―6月)の実質国内総生産(GDP)成長率が前年同期比5.8%となり、第1四半期の5.4%から加速したことを踏まえ、「政府はこの勢いを生産性の向上、質の高い雇用の創出、そしてマレーシア国民の所得増加につなげていく」と述べた。

政府は国内需要、民間投資、輸出、半導体やデータセンターなどの技術集約型産業に支えられ、2026年の通年成長率目標を4.0ー5.0%に据え置いている。

OECDはマレーシア経済について、内需と投資が引き続き成長を支えるとして、2026年の実質GDP成長率を4.9%、2027年を5.0%と予測した。一方、インフレ率は2026年2.1%、2027年2.3%、失業率は2026年2.9%、2027年2.8%と予想。財政赤字は2025年のGDP比4.3%から、2026年は4.0%、2027年は3.8%へ縮小し、連邦政府債務残高はGDP比約65%で推移すると予測している。
(ベルナマ通信、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、7月28日)

セパンF1開催費用負担はわずか、割引料金も検討=アンワル首相

【タイピン】 10月2―4日にセランゴール州セパン・インターナショナル・サーキットで代替開催されることになったF1バーレーン・グランプリ(GP)について、アンワル・イブラヒム首相は、「開催準備に向けたマレーシア側の負担が1,000万―1,600万リンギ程度で済むと見積もっている」と述べた。

アンワル首相によると、イラン紛争に伴う安全保障上の懸念から開催地をバーレーンからマレーシアに移すことが決定され、国際自動車連盟(FIA)への準備費用を負担することに同意した。数億リンギに上る高額な登録費用は既にバーレーンがF1に支払済みであるため、マレーシアはサーキット施設の小規模なメンテナンス作業のみを行うだけで済むという。

アンワル首相は、「他国はF1開催のために数億リンギ、場合によっては10億リンギもの巨額を投じている。マレーシアはわずか1,600万リンギの予算で、世界の注目を集めることになる」と述べた。

アンワル首相はまた、より多くの国民が観戦できるように特別割引料金の適用を検討していることを明らかにした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、7月27日)

KLミッドタウンでオフィス棟完成、イオンモールは11月開業へ

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の複合開発「KLミッドタウン」で、4棟からなる「シグネチャー・オフィス・タワーズ」が完成。このほど行われた記者会見では、このオフィス棟とつながる商業施設の中核テナント「イオンモールKLミッドタウン」が11月に開業予定であることも合わせて発表された。

8.95エーカーのKLミッドタウンは、巨大なポディウム(低層基盤部)を中心にオフィス、ホテル、住宅、商業施設などで構成される。複合企業ハップ・セン・コンソリデーテッドの子会社ハップ・セン・ランドと、不動産開発のナザTTDIの子会社TTDI KLメトロポリスによる合弁会社KLミッドタウンが開発を手がけ、当初計画による総開発費は50億リンギに上る。将来的には首都圏大量高速輸送(MRT)環状線(3号線)の駅とも結ばれる予定だ。

今回完成した「シグネチャー・オフィス・タワーズ」は19階建ての4棟で構成され、総賃貸面積は45万3,000平方フィート。環境配慮型の建築認証「LEED」ゴールドと「GreenRE」プラチナの両認証取得を目指している。

各棟の5階部分にはサブロビーが設けられ、イオンモールに直接アクセスできる。同モールは、イオン・カンパニー(M)として国内28番目のモールで、開業時期はこれまで今年第4四半期とされていた。

今回のオフィス棟の完成で、もう一つのオフィス棟を除き、KLミッドタウンの主要施設はおおむね出そろい、本格稼働に向けたテナント入居や商業施設の開業が進められる。
(エッジ、ベルナマ通信、7月23日)

F1レースが10月にセパンで開催へ、バーレーンGPの代替で

【クアラルンプール】 国際自動車連盟(FIA)とフォーミュラ・ワン(F1)マネジメント(FOM)は26日、2026年10月2―4日の日程で、F1バーレーン・グランプリ(GP)レースをセパン・インターナショナル・サーキット(セランゴール州)を代替開催地として開催することを正式発表した。F1GPがマレーシアで開催されるのは2017年以来。

バーレーンGPは当初、2026年シーズンの第4戦として4月10―12日の日程で開催を予定していたが、2月に勃発したイラン紛争を発端として中東情勢が急速に悪化したことで、第5戦として開催予定だったサウジアラビアGPとともに中止が決定。バーレーンは年後半への延期によるGP開催を希望していたが、湾岸における再度の緊張の高まりを受けて自国開催を断念していた

バーレーンGPについては様々な憶測が飛び交っていたが、最終的にF1、FIA、バーレーン政府、マレーシア政府の合意により、場所をセパンに移して存続することが決まった。アゼルバイジャンGP(9月24―26日)とシンガポールGP(10月9―11日)の間に開催される。正式名称は「F1ガルフエア・バーレーンGP」。チケット販売に関する詳細は近日中に発表される予定だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・サン、フリー・マレーシア・トゥデー、7月26日)

ペナン歴史遺産3施設、長年の修復終え再始動

【ジョージタウン】 ペナンの世界遺産を構成するコーンウォリス要塞とペナン州立博物館、1926ヘリテージホテル・ペナンの3施設が、「ジョージタウン世界遺産都市の日」(7月7日)のある今月、長年の修復・改修を経て相次いで正式に再始動する。

コーンウォリス要塞は18世紀末に英国東インド会社が築いた海防拠点で、その後、19世紀初頭にかけ城壁や砲台を備えた要塞へと強化された。1804年には、ナポレオン率いるフランスの脅威に備え堀が整備されたが、1921年にマラリア対策などを理由に堀は埋め立てられていた。このため堀の復元に向け、2022年ごろから改修工事が進められてきた。25日にアンワル・イブラヒム首相らが出席し、再開式典が行われる。

ペナン州立博物館は英国植民地時代のコロニアル建築物で、1897年からペナン・フリー・スクールの校舎として使用されていた。その後、1965年から州立博物館として利用されてきたが、修復工事のため2017年に閉館した。約1,800万リンギを投じた改修工事を終え、24日から正式再開となる。

1926ヘリテージホテル・ペナンは、英国植民地時代の行政官用住宅として建てられた24棟連棟式の歴史的建造物。2020年に営業が停止された後、シンガポールのホテル運営企業アスコット・インターナショナルとの提携で改修工事が進められ、今回、78室のホテルへと生まれ変わった。23日にチョウ・コンヨウ州首相らが出席し、開業式典が行われた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月23日、マレー・メイル、7月16日)

エアボルネオが初の国際線、22日にシンガポール線就航

【クチン/シンガポール】 サラワク州営航空会社のエアボルネオは22日、初の国際路線となるクチン―シンガポール線を就航した。当初は27日の就航が予定されていたが、サラワク・デーに合わせ前倒しされた。

同社のメガット・アルディアン・ウィラ最高経営責任者(CEO)は23日に行われた記者会見で、「初便のスムーズな運航に大変満足している。13日の販売開始以降、需要は非常に好調」と述べた。片道運賃でエコノミークラス399リンギ、ビジネスクラス871リンギからという手頃な価格設定にしたことが需要を後押ししているとの見方を示した。

同社はシンガポール線と、20日に就航したクアラルンプール線にボーイング「737―800」型機2機を投入している。今後、ジェット機を2027年に3機追加し、2028年以降は四半期ごとに1機ずつ増やし、2030年末までに17機体制を目指す計画だ。

この機材拡充に伴い、シンガポール線を現在の1日1便からまず2便に増便し、さらに来年第1四半期には1日3便に増便することも検討している
(マレー・メイル、ベルナマ通信、7月23日)

中国系ラッキンコーヒー、JBに3店舗開設で南部地域に進出

【クアラルンプール】 中国の大手コーヒーチェーン、瑞幸珈琲(ラッキンコーヒー)はこのほど、ジョホール州ジョホールバル(JB)で新たに3店舗を開業した。昨年のマレーシア初進出以来、首都圏クランバレーを中心に店舗網を拡大しており、今回が半島南部地域初進出となる。

新店舗は、JB西部のステラ・モール店、東部のオースティン・ハイツ店、北西部のタマン・ウンク・トゥン・アミナ店となる。

2017年創業のラッキンコーヒーは、モバイルアプリを通じた注文・決済システムを特徴とし、低価格と積極的な出店戦略で世界的に急速に店舗網を拡大している。マレーシアでは昨年1月の進出以来、120店舗以上を展開。今年5月以降、ネグリ・センビラン州で2店舗を展開するなど、クランバレー以外への進出を加速している。一部店舗では、ハラル(イスラムの戒律に則った)認証も取得している。

ラッキンコーヒー・マレーシアのジェフ・リム最高経営責任者(CEO)は「JB進出は、単に店舗数を増やすだけでなく、クランバレー以外でも高品質で便利かつ手頃な価格のコーヒーを提供するという長期的なコミットメントを反映したもの」としている。
(マレーシアン・リザーブ、7月21日)