東海岸鉄道ゴンバック―コタバル間、片道運賃は125リンギから

【クアラルンプール】 東海岸鉄道(ECRL)を運営するマレーシア・レール・リンク(MRL)は19日、ゴンバック(セランゴール州)―コタバル(クランタン州)間のエコノミークラスの最低運賃を発表。各駅停車型の「トランジット」は片道125リンギ、急行型の「エクスプレス」は同147リンギからとなる。ただし、「ダイナミック・プライシング(変動運賃制)」を導入し、移動時間帯、需要、座席の空き状況に応じて価格は変動する。

運賃体系は16日に内閣の承認を得た。エコノミー、プレミアム・エコノミー、ビジネスの3クラスを設定。クラス別の最低価格などの詳細は、11月中旬の公式チケット販売開始に合わせて公表される予定。エクスプレスの途中停車駅はコタSAS(パハン州)、クアラ・トレンガヌ(トレンガヌ州)の2駅で、所要時間は約4時間。各停のトランジットの所要時間は最大5時間を見込む。

またエクスプレスの場合、ゴンバック―コタSAS間(乗車時間1時間27分)は68リンギ、ゴンバック―クアラ・トレンガヌ間(乗車時間2時間54分)は110リンギとなる。割引制度として、2―12歳の子供と、60歳以上のマレーシア国民、障害者手帳保持者、政府年金受給者は50%、13―24歳の学生には40%の割引が適用される。

MRLのダーウィス・アブドル・ラザク最高経営責任者(CEO)は、12月12日の運行開始を目指していると言及。8月から列車試験を開始し、累計走行距離は5万キロメートル(km)を超え、最高時速160kmでのノンストップ走行も実施した。10月23日からは無故障走行試験(FFR)を行い、11月初旬には試運転を行うと説明した。

座席数は編成に応じて1編成当たり409―425人となる。運行本数は月―木曜は1日12本(片道6本)、金―日曜は1日16本を運行する計画で、2027年には約220万席の提供を見込んでいる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、ザ・スター、エッジ、10月19日)

WHB、国内初の原発開発に向け31年めどに最終投資決定の準備

【クアラルンプール】 セランゴール州開発公社傘下のワールドワイド・ホールディングス(WHB)は、同国初となる原子力発電所の開発に向け、2031年ごろまでに最終投資決定(FID)の準備を整えることを目指している。アハマド・ザキ最高経営責任者(CEO)が15日、明らかにした。

ザキ氏は、この日開催された「セランゴール国際ビジネスサミット2026」で、原子力をテーマにしたパネルディスカッションに出席した。FIDに向けた準備として、実現可能な建設候補地の特定、適切な技術の評価、資金調達の選択肢の検討を進めていると説明。 「原子力技術を調査するとともに、初期の計画・開発段階から建設、最終的な運営に至るまで、プロジェクトを支えるために必要な人材を特定するためのチームも編成している」と述べた。

またザキ氏は、原発開発は州の産業成長を支える電力供給に加え、国内産業の育成にもつながると指摘。付加価値の高い雇用機会を創出する可能性もあると補足するとともに、原子力計画の推進には、規制当局間の連携や連邦政府による支援が不可欠であると強調した。

WHBは、再生可能エネルギー事業のほか、不動産開発や、医療機器事業など幅広く手がける複合企業となる。
(マレーシアン・リザーブ、10月18日、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、10月15日)

財務省、27年経済成長を4.2―5.2%に減速予想

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 財務省は9日、2027年予算案の提出に合わせて「2027年経済見通し」を発表。2027年の実質GDP成長率は4.2―5.2%と、今年の予測値4.8―5.3%から減速する見通しとなった。

今年の成長率予想は、従来の4.0―4.5%から4.8―5.3%へ引き上げられた。同報告書によると、2026年上半期の成長率は5.7%で、下半期は4.7%と見込まれている。来年は今年の水準から減速する計算だが、世界的な需要の鈍化や主要産業における成長スピードの緩和が背景にあるものの、堅調な内需と戦略的投資が下支えとなり、全体としては安定した成長軌道を維持するとみている。

2027年の個人消費は4.8%増を見込む。民間投資は7.1%増、公共投資は6.8%増の見通し。内需全体は5.1%増、うち民間支出は5.3%増となる。公的消費は3.2%増の見通しだ。

産業別では、サービス業が5.2%増と最も高い伸びとなる見通し。デジタルサービスと個人消費が牽引し、全サブセクターがプラス成長になる見込みだ。建設業は5.7%増、製造業は4.1%増と予測している。

製造業では、電気・電子(E&E)分野がAI関連製品の需要に支えられて安定的に推移する見通し。一方で、世界の半導体サイクルは2027年に落ち着くと見ている。農業は0.5%増にとどまるが回復に転じ、鉱業・採石業は1.2%増の見込みとなっている。

2027年の総輸出は3.0%増、総輸入は3.5%増と見込まれる。輸出の内訳は、製造業品が2.6%増、鉱物資源が8.3%増、農産品が4.8%増で、鉱物資源の伸びは、液化天然ガス(LNG)、原油、金属鉱石などの輸出が支える。

2027年の総合インフレ率は1.8―2.8%の範囲に収まる見通し。エネルギーや食料などのコスト上昇が遅れて価格に波及するとみている。リスクは上振れ方向に傾いており、地政学的緊張の再燃、エネルギーや供給網の混乱、運賃・肥料コストの上昇、天候による食料供給ショックが物価を押し上げる可能性がある。

JB-シンガポールRTS、開業が来年2月に延期

【ジョホールバル】 ジョホール州ジョホールバル(JB)とシンガポールを結ぶ高速輸送システム(RTSリンク)の開業が、当初予定の2027年1月から同年2月に延期される見通しとなった。安全試験や第三者による安全認証、両国当局の最終承認に時間を要するためだ。

運営会社RTSオペレーションズ(RTSO)は、12月31日までに全システムの試験と試運転を完了する予定。その後、独立した安全評価機関による安全認証を取得し、マレーシア運輸省とシンガポール陸上交通庁が認証内容を確認した上で、旅客運行に必要な規制承認を付与する。開業時期は実際の工事・試験の進捗にも左右される。

シンガポールのジェフリー・シオ運輸相は、年内に安全認証と免許取得を完了する計画だったが実現しなかったと説明。来年3月10日のハリラヤ・プアサ(断食明け大祭)前の運行開始を目指す考えを示した。マレーシアのアンソニー・ローク運輸相も、安全を確保するためRTSOが27年2月中旬に延期したとの認識を示している。

RTSは全長4キロメートルで、シンガポールのウッドランズ・ノース駅とジョホール州ジョホールバルのブキ・チャガル駅を結ぶ。マレーシアの公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアが52%、シンガポールのSMRTが48%を出資するRTSOが運営する。
(星ビジネス・タイムズ電子版、チャンネル・ニュース・アジア、エッジ、ベルナマ通信、10月2日)

MIHAS2026、総売上高は12%増の67.8億リンギ

【クアラルンプール】 ハラル(イスラムの戒律に則った)製品見本市「マレーシア国際ハラルショーケース(MIHAS)2026」の総売上高が、前年比12.0%増の67億8,000万リンギに達した。主催のマレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)が発表した。

MIHAS2026は23―26日、クアラルンプールのマレーシア国際貿易展示センター(MITEC)で開催。93カ国から6万9,104人の来場があり、2004年の開催開始以来最多となった。

売上高目標について、MATRADEは4月時点では45億リンギとしていたが、国際バイヤーからの強い引き合いを受け、8月になり50億リンギに引き上げていた。最終的な売上高はその目標を35.5%上回った。今回、人工知能(AI)を活用し、潜在的な買い手の特定や商談のマッチングを支援する仕組みを導入していた。

MATRADEのアブ・バカル・ユソフ最高経営責任者(CEO)は「マレーシアの輸出企業が世界のバイヤーと継続的につながりを持てるよう、引き続き輸出機会の確保を後押ししていく」としている。
(ビジネス・トゥデー、9月28日)

アジア開銀、26、27年のマレーシア経済成長予想を上方修正

【クアラルンプール】 アジア開発銀行(ADB)は、マレーシアの2026年と2027年の実質国内総生産(GDP)成長率予測をそれぞれ4.9%、4.7%に引き上げた。7月時点の予測は4.6%、4.5%だった。半導体需要の回復や堅調な技術輸出、データセンター投資などが成長を支えるとみている。

ADBが23日公表した「アジア経済見通し(ADO)」9月版によると、マレーシアでは純輸出が成長に強く寄与しており、企業が生産を拡大し、受注残を消化したことで製造業の活動も強まっている。2026年後半以降は成長がやや鈍化するとの予測だが、データセンター投資を背景に消費や建設が底堅く推移すると分析。2026年後半には、ハイパースケーラーによるスプリングヒル、セレンダ、ジョホールでの大規模データセンター開発が始まることで、第2次データセンター投資ブームが見込まれるとしている。またペナン州のライトレール交通(LRT)やペラ州のケリアン水資源事業などの大型公共インフラも建設・投資を下支えするとしている。

製造業と輸出については、人工知能(AI)の普及が追い風になると分析。世界の半導体売上高は2025年の7,956億米ドルから、2026年には1兆5,000億米ドルに拡大すると予測している。

一方、インフレ率については2026年、27年とも2.0%と予測。2027年については7月時点の1.9%から引き上げた。エルニーニョ現象が2027年第1四半期まで続く可能性があり、農業生産の減少やエネルギー需要の増加を通じ、食品・燃料価格を押し上げるとみている。

ADBは地域経済の下振れリスクとして、中東情勢やロシア・ウクライナ戦争の激化によるエネルギー価格の上昇、強いエルニーニョによる農業生産への影響を指摘。AI関連株の急落、金融環境の引き締まり、貿易政策を巡る不確実性もリスクに挙げている。
(エッジ、ベルナマ通信、ザ・スター電子版、マレー・メイル、9月23日)

インドネシアとハラル協議会を設立、両国間の貿易拡大目指す

【クアラルンプール】 マレーシアとインドネシアは、両国間のハラル(イスラムの戒律に則った)貿易を拡大する目的で、ハラル協議会を設けた。アハマド・ザヒド副首相がグローバル・ハラル・サミットで発表した。インドネシアのハラル認証機関の代表が議長を務め、マレーシアは事務局として機能する。初会合は10月に開催の予定だ。

会合では、2国間のハラル商品貿易をよりスムーズに行えるよう、主に認証について協議する。相手国に参入する際の障害や手続きの重複解消についても協議し、現実に即した解決法を探る。

マレーシアは基準、イスラム金融、貿易支援の面の経験を、インドネシアは生産能力の規模や起業家精神を持ち寄り、市場開放、投資促進、相互機会の創出を図る。

マレーシアは同協議会の域内版である東南アジア諸国連合(ASEAN)ハラル協議会の設立に意欲を持っており、アハマド・ザヒド氏が9月にインドネシアを訪問した際、提案していた。
(ベルナマ通信、9月18日、ザ・サン電子版、マレー・メイル、ベルナマ通信、9月25日)

寿司チェーンのエンパイアスシ、向こう3年で56店舗を新規出店

【クアラルンプール】 寿司チェーン「エンパイア・スシ」は2029年3月までの3年間に56店舗を新規出店し、全国約200店舗体制に拡大する計画だ。運営会社のエンパイア・プレミアム・フードは23日、今後3―5年間でさらに150店舗を出店できる余地があるとの見方を示すなど、積極的な拡大方針を明らかにした。

エンパイア・スシは今年3月末時点で143店舗で、前年の122店舗から拡大。またマレーシア・イスラム開発局(JAKIM)からハラル(イスラムの戒律に則った)認証の取得も2021年から順次進めており、132店舗が取得済みだ。

同社は今年4月にブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)メイン市場に上場。出店を加速させており、6月末までにはさらに8店舗増やし、持ち帰り(グラブ・アンド・ゴー)型133店舗、イートイン併設型18店舗の計151店舗となっている。

1店舗約200―2,000平方フィートという柔軟な展開も特徴で、ショッピングモール以外に、交通ハブなどにも展開。来年3月までにモール内に23店舗の出店を見込むほか、現在1店舗のみの空港施設内での展開を、来年には5―7店舗まで拡大する可能性があるという。また地域的には、東マレーシアへの出店も強化する。

ニコール・リム最高経営責任者(CEO)はこの日開かれた年次株主総会で、「重要なのは店舗数以上に、各店舗が収益を上げられるかどうかだ」と強調。新規出店に際しては立地や需要を慎重に評価していくとした。さらに、将来的にはエンパイア・スシ以外の飲食(F&B)ブランドの買収も機会があれば検討する考えを示した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、エッジ、9月23日)

DSRタイコ、パハン産ムサンキング認証制度で州開発公社と連携

【クアラルンプール】 パハン州のドリアン専門企業DSRタイコは14日、州開発公社(PKNP)と、最高級品種「猫山王(ムサンキング)」の産地認証制度の構築に向けた連携協定(MOU)を締結したと発表。栽培から流通まで追跡できるトレーサビリティを導入することでブランド価値を高め、輸出時のプレミアム価格の確保を図る。

同社は以前から、政府系の規格策定・認証機関SIRIMと共同開発した「ムサンキング統合追跡システム」(MKITS)を運用。QRコードなどを使って、農園の場所や収穫日、配送などを追跡できるシステムで、今回の提携を通じ、州内のほかの農園にも拡大することを目指す。

同社によると、マレーシアのドリアン輸出額は2025年に15億リンギを超え、農業食糧安全省の予測では2030年までに18億リンギに達する見込みという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、9月14日)

バティックエア、インドネシア行き2路線を10月から新設

【クアラルンプール】 バティック・エアは10月、新しいインドネシア行き2路線を開設する。

1つは、スルタン・アブドル・アジズ・シャー空港(スバン空港)とバリ島(デンパサール)を結ぶ路線。10月20日に就航し、週4便で運航される。同社は現在、クアラルンプール新国際空港(KLIA)からも週35便を運航しており、スバン空港からの新路線は既存路線を補完するものとなる。

もう1路線は、ペナンとバタムを結び、10月18日から週3便で運航される。

両路線ともボーイング737ー800型機を使用する。今回の路線拡大の背景には、マレーシアを訪れるインドネシア人旅行者数が前年比2.9%増の430万人を記録するなど、両国間の旅行需要の拡大がある。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、9月14日)