米ボーイングがケダ州の複合材工場を拡張、航空機増産に対応

【クアラルンプール】 米航空機大手ボーイングは、航空機の増産に対応するため、ケダ州にあるボーイング・コンポジッツ・マレーシア(BCM)の工場を拡張し、約10万平方フィートの倉庫・物流スペースを増設したと発表した。

BCMの創業25周年に合わせて実施されたもので、世界的な航空機需要の拡大と受注増加に対応するボーイングの生産能力強化策の一環となる。これにより完成した複合材部品の保管能力の向上、物流機能の強化、生産体制の効率化を図る。

BCMはボーイングが東南アジアで初めて設立した100%子会社の製造拠点で、ボーイングの全ての民間航空機モデル向けに複合材部品およびサブアセンブリー(部分組立品)を製造している。現在約1,150人のマレーシア人を雇用している。

ファイサル・スライルディン社長は、「今回の投資は高度な製造能力を強化するとともに、ハイテク人材の育成を促進し、マレーシアの航空宇宙製造拠点としての地位をさらに高めるものだ」と述べた。BCMは、マレーシア国立青年技能訓練学院(IKBN)や先端技術研修センター(ATTC)などの職業訓練機関と連携し、航空宇宙産業で求められる高精度な製造技術を備えた人材の育成にも取り組んでいる。
(ビジネス・トゥデー、8月6日)

ネスレマレーシアの温室効果ガス削減、目標を上回る31%を達成 

【クアラルンプール】 ネスレ・マレーシアは、2025年の温室効果ガス(GHG)排出量が約136万トンとなり、基準年の2018年(約199万トン)比で31%削減。目標としてきた20%削減を大幅に上回った。3日に開催した、サステナビリティ関連の取り組みを紹介するイベントで発表した。

同社は、2050年までのGHG排出量ゼロを目標に掲げ、2025年までに20%、30年までに50%削減するという段階目標を設定している。今回の目標達成は、全事業所での再生可能電力100%利用や、世界最大のココア味粉末麦芽飲料「ミロ」製造工場(ネグリ・センビラン州チェンボン工場)などでの製造効率向上、地元農家との連携による再生型農業プログラムの拡大などによるものという。

また、混合廃棄物5万トン(うちプラスチック3万2,000トン)の回収・リサイクルや、300万本の植樹も実施してきた。

イベントには、天然資源・環境持続可能性省のサイド・イブラヒム・サイド・ノー副大臣も出席。「マレーシアの気候変動対策目標達成には民間セクターの参加が不可欠」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月4日、ザ・スター、8月3日)

KLIAターミナル1、配車車両から3リンギの入場料徴収

【クアラルンプール】 空港運営会社マレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB)は4日、クアラルンプール新国際空港(KLIA)ターミナル1の配車サービス向け指定乗車場で、1台当たり3リンギの入場料徴収を開始したと発表。配車サービス各社は現時点で対応方針を明らかにしていないが、乗客への転嫁で負担増につながる可能性がある。

MAHBはこれまでに順次、乗車場のシステムを強化。入ってくる配車車両のナンバープレートを自動認識し、待機している乗客にディスプレイ案内するシステム(PIDS)などを導入した。また、昨年12月からは車両アクセス管理システム(VAMS)を通じ、指定乗降場に10分以上滞在する車両に対しては、超過時間に応じて10―100リンギの罰金を科している。

MAHBは今回、「これらのシステムの継続的な運用のため、4日から指定乗車場に進入する配車サービス車両1台につき3リンギの入場料を導入する」とした。滞在が10分を超えた場合は、従来通り罰金が別途発生する。なお、降車場への進入については今回の入場料徴収の対象外とみられる。

入場料の導入は、乗車場の混雑緩和や、違法な配車サービス行為の抑制が狙い。MAHBは運輸省、陸上公共交通庁などに加え、配車サービス事業者との協議を踏まえて実施したと説明している。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、8月4日)

ペトロナスの燃料供給は9月まで安定維持=アザリナ首相府相

【クアラルンプール】 アザリナ・オスマン首相府相(法務・制度改革担当)は、国営石油会社、ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)給油所における全国のガソリン及びディーゼル供給は9月まで安定維持する見込みだと述べた。

アザリナ氏が7月29日付で、上院ウェブサイトに掲載された議会答弁書の中で明らかにした。国家経済行動評議会(NEAC)の定例会議で報告されたという。ペトロナスの上場子会社であるペトロナス・ダガンガンを通じて供給される燃料は国内需要の約50%を占めている。

アザリナ氏は、NEAC傘下の危機管理タスクフォース(CMT)が、西アジア紛争に起因する世界的なエネルギー危機の中、燃料とエネルギー供給の監視を継続していると言明。向こう数カ月間の供給確保に努めるとともに価格監視、密輸および違法行為の防止にも取り組むとした上で、中東以外からの原油供給確保に向けた取り組みが継続されていると述べた。

マレーシアの原油・天然ガス埋蔵量についてアザリナ氏は、ペトロナスが2026年1月1日時点で同国の原油埋蔵量を石油換算で38億9,000万バレル、天然ガス総埋蔵量を石油換算で131億9,000万バレルと推定していると述べた。推定埋蔵量と現在の生産量に基づくと、埋蔵量は20年以上の生産量に相当すると予想されるという。
(ベルナマ通信、エッジ、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、8月1日)

「118モール」11月に正式開業へ、テナント企業向け説明会で

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の超高層ビル「メナラ・ムルデカ・メイバンク」(旧ムルデカ118)の商業施設「118モール」の正式開業は、当初伝えられていた8月から11月にずれ込む模様だ。

3日付の英字紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」によると、このほどテナント企業向けの説明会が初開催され、説明があったという。説明会には200社以上の小売企業が参加した。参加企業には、家電量販店「ベスト電器」や、日本とマレーシア(エクスチェンジTRX)でハラル(イスラムの戒律に則った)店舗を展開している「麺屋帆のる」などが含まれるという。

また、これまでにアンカーテナントとして伝えられている百貨店「sogo118」のほか、高級スーパー「ビレッジ・グローサー」も主要テナントに加わる予定。

国営投資会社ペルモダラン・ナショナル(PNB)の100%子会社で、モールを運営するPNBムルデカ・ベンチャーズによると、全体では300以上の小売店が入店し、年間最大2,200万人の来場者を見込んでいる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月3日)

プロドゥア「アジア」、3日付けで最大4700リンギ引き下げ

【ラワン=アジアインフォネット】 ダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)は3日、Aセグメント「アジア」の価格を最大4,700リンギ引き下げると発表した。「アジア」の価格改定は即日実施される。仕様および品質基準はすべて変更なく、コスト削減はすべてプロセス改善と業務効率化によって実現した。

半島部での価格(保険なし)は、「1.0G」は3万8,600リンギから3万3,900リンギに4,700リンギ引き下げる。また「1.0X」は4万リンギから3万8,500リンギに1,500リンギ、「1.0SE」は4万4,000リンギから4万3,000リンギに1,000リンギ、「1.0AV」は4万9,500リンギから4万9,000リンギに500リンギ、それぞれ引き下げる。東マレーシアにおける価格もそれぞれのバリアントごとに半島部と同じ下げ幅となる。

プロドゥアの業務効率の継続的な改善を反映したもので、顧客に差額を還元する。ザイナル・アビディン社長兼最高経営責任者(CEO)は「業務効率のさらなる向上に向けた継続的な取り組みを反映したものであり、サービスコストの削減や、QV-Eおよびバッテリー・アズ・ア・サービス(BaaS)の価格改定にもつながる」と述べた。

TRXのエクスチェンジ106、ビル利用者が2万人規模に拡大へ

【クアラルンプール】 クアラルンプールの国際金融地区トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)の高層ビル「エクスチェンジ106」では、企業の入居進展に伴い企業の従業員を含めたビル利用者数が2023年から2025年にかけて倍増。現在は約1万3,000人に達しており、今後2年間で2万人規模に拡大する見込みだ。

高さ454メートルの同ビルは2019年完成で、総賃貸可能面積260万平方フィート。当初は入居テナントの確保で苦戦が伝えられていたが、その後、中国のフィンテック大手アント・インターナショナルや、世界的なコンサルティング会社アクセンチュアなど国際企業を中心に入居が進み、ビジネス拠点として存在感を高めている。

こうした状況を受け、ビルを運営するインドネシア系不動産開発会社ムリア・プロパティ・デベロプメントはこのほど、エレベーター大手シンドラーのマレーシア法人と、昇降設備システムの保守サービス強化に向けたパートナーシップ契約を締結した。

高層階用エレベーター1基あたりの走行距離は月平均8,000キロメートル(km)で、2023年9月以降の累計では26万km超に達したという。契約調印式で、ムリアのファリス・ナジャン・ハシム最高経営責任者(CEO)は「テナントのニーズを先読みし、エクスチェンジ106のサービス水準をさらに向上させていきたい」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月30日)

IOIプロパティーズ、プチョンにウェスティンを30年に開業

【プチョン】 不動産開発のIOIプロパティーズ・グループは、セランゴール州プチョン地区初となる五つ星ホテル「ザ・ウェスティン・プチョン」を2030年6月末までに開業する計画だ。米マリオット・インターナショナルとの間で30日、ホテル運営・管理契約を締結した。

同グループは、高級住宅地および商業地区のバンダル・プテリ・プチョンの用地約40ヘクタールで、ニュータウン「IOIリオ・シティー」開発を進めており、ホテルはその中核施設として位置づけられている。ショッピングモール「IOIモール・リオ」などの複合開発地区にあるオフィスビルの上層階に入居する。客室数324室で、計2万平方フィートを超える会議スペースなどを備え、ビジネス客とレジャー客の両方に対応する。投資額は約5億リンギ。

同グループは、同地区で営業中の四つ星ホテル「フォーポイント・バイ・シェラトン・プチョン」(客室数249室)など現在、9つのホテルを展開。すべてマリオットとの提携で総客室数は3,075室。今回の「ザ・ウェスティン・プチョン」と、2029年に開業予定の「Wランカウイ」(223室)など、2030年までにさらに907室を加える見込み。

グループの2026年6月期9カ月間(2025年7月―2026年6月)のホスピタリティ・レジャー部門の売上高は6億2,200万リンギで、前年同期比80.8%増となった。グループ全体の収益の20.4%を占めており、2030年に向けさらに強化を図る。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレーシアン・リザーブ、エッジ、7月30日)

99スピードマート、マイディアの小型家電を8月から販売

【シャアラム】 ミニマーケットチェーン「99スピードマート」と、中国家電大手マイディア・グループ(美的集団)は29日、戦略的提携を発表。国内で3,100店舗以上を展開する99スピードマートで8月から、マイディアの小型家電の販売を開始する。

販売されるのは、ミキサー、電気ケトル、扇風機、炊飯器、トースター、スティック掃除機、コンロなどの小型製品。店頭販売に加え、99スピードマートが展開する法人・大量購入向けのオンライン販売サイトでも27品目を取り扱うという。

マイディアは2006年からマレーシア市場に参入。昨年12月には、イオン・ビッグなどの量販店と提携し、ブランドストア(専用売り場)18店を展開しており、今回の99スピードマートとの提携もそうした販売網拡大戦略の一環となる。
(ザ・スター、ラクヤット・ポスト、7月29日)

高所得国基準到達まで残り7.1%に迫る=アクマル経済相

【プトラジャヤ】 アクマル・ナスルラー経済相は、2025年のマレーシアの1人当たり国民総所得(GNI)が5万7,200リンギ(約1万3,351米ドル)となり、世界銀行が定める高所得国基準の1万4,375米ドルに残り7.1%に迫ったと明らかにした。

28日に行われた経済協力開発機構(OECD)の報告書発表会で講演したアクマル氏は、「重要なのは経済成長がマレーシア国民の賃金向上、質の高い雇用の創出、そして購買力の強化につながるかどうかだ」と強調。高所得国基準を超えること自体が目的ではないと指摘した。

また2026年第2四半期(4―6月)の実質国内総生産(GDP)成長率が前年同期比5.8%となり、第1四半期の5.4%から加速したことを踏まえ、「政府はこの勢いを生産性の向上、質の高い雇用の創出、そしてマレーシア国民の所得増加につなげていく」と述べた。

政府は国内需要、民間投資、輸出、半導体やデータセンターなどの技術集約型産業に支えられ、2026年の通年成長率目標を4.0ー5.0%に据え置いている。

OECDはマレーシア経済について、内需と投資が引き続き成長を支えるとして、2026年の実質GDP成長率を4.9%、2027年を5.0%と予測した。一方、インフレ率は2026年2.1%、2027年2.3%、失業率は2026年2.9%、2027年2.8%と予想。財政赤字は2025年のGDP比4.3%から、2026年は4.0%、2027年は3.8%へ縮小し、連邦政府債務残高はGDP比約65%で推移すると予測している。
(ベルナマ通信、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、7月28日)