ドゥイットナウでの決済、中国含むアジア5カ国・地域で可能に

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 銀行間決済システムを運営するペイメンツ・ネットワーク・マレーシア(ペイネット)は、中国のアント・グループが提供する決済プラットフォーム、アリペイプラスとの提携を強化。マレーシア人旅行者は加入する銀行のアプリを用い、中国、香港、韓国、フィリピン、ラオスのアリペイプラス加盟商店で決済ができるようになったと発表した。

マラヤン・バンキング(メイバンク)、CIMB、ホンリョン・バンクの3行が最初の導入行で、バンク・イスラムも近く参加する。同5カ国・地域の加盟商店で、マレーシア人は銀行アプリでマレーシアの標準QRコード、ドゥイットナウの機能を開き、店頭に掲出されている、アリペイプラスのロゴのあるQRコードを読み取るだけで決済ができる。

ペイネットとアント・グループは23年から提携しており、アリペイプラスがサポートするウォレットを所有する旅行者は、マレーシアのドゥイットナウに参加する商店での決済が可能だ。

越境決済は増加しており、昨年のペイネットを通じた越境取引件数は3,000万件近くと、前年比150%増加した。

イオンバンクが新サービス、AI「ネコ・センセイ」が金融コーチ

【クアラルンプール】 イスラム式デジタル銀行のイオンバンクは、顧客のお金の使い方を分析し、より良い収支管理をアドバイスする「金融パーソナ」を導入した。個々のユーザー向け金融コーチで、サービスの名称は「ネコ・センセイ」。利用は無料。

ネコ・センセイは人工知能(AI)を利用した存在で、貯蓄、デビットカードでの支払い、QRコード決済、融資、公益料金支払いなどの活動を分析し、これに基づき4種の金融パーソナのうち、ユーザーのお金の習慣に適したパーソナを割り当てる。

お金の習慣が改善されたり変化した場合、それに合わせてパーソナが更新され、さらにレベルアップするためのパーソナルアドバイスが届く仕組みとなっている。

「レベルアップ」機能では顧客は、より良いお金の習慣を身に付けるための、個人向けアドバイスを受けることができる。

来年1月1日から3月31日まで、顧客はネコ・ミッション参加でネコの前足20本をポイントとして獲得でき、ファミリーマート買い物券10リンギと交換できる。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月27日)

北部4州成長計画、25年後にはGDPを5倍超に

【クアラルンプール】 SG4と呼称されるマレーシア半島北部4州(ケダ、クランタン、トレンガヌ、ペルリス)の開発を推進するSG4社のハイム・ヒルマン会長は26日、クアラルンプールで開催のSG4ビジネス・経済フォーラムにおける演説で、4州は2050年には25年の5倍超に当たる7,237億5,000万リンギの州内総生産を目指すと述べた。年率7%の経済成長率だ。

ビジョンの共有、投資家への働きかけが目的のフォーラム。25年のSG4の総生産は1,334億リンギで、マレーシア国内総生産のわずか7.8%。しかしハイム氏は4州の経済潜在性はまだほとんど活用されていないと述べた。

目標達成には、継続的投資、生産性の向上、重要経済部門の開発が必要と指摘。空港開発、港湾拡充など、空運、海運強化のためのインフラ整備も重要だとした。

フォーラムにはマハティール元首相が祝辞を寄せ、4州は「眠れる巨人」であり、資源を持ち寄り、産業を強化し、潜在性を活用すれば経済面で主要州になり得ると述べた。特に希土類埋蔵の多さを指摘し、下流部門重視を提案した。
(ビジネス・トゥデー、ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月26日)

独ルフトハンザ航空、KL―フランクフルト線を10年ぶりに再開

【セパン】 独ルフトハンザ航空は26日、フランクフルト―クアラルンプール(KL)間の直行便を約10年ぶりに再開した。火曜日と木曜日を除く週5便で運航する。

この日クアラルンプール新国際空港(KLIA)で行われた就航記念式典には、観光芸術文化省のチウ・チュンマン副大臣らが出席した。同省によると、マレーシアには700社を超えるドイツ企業が進出。フランクフルトは同航空会社の主要拠点で、今回の就航により、欧州各地との接続性の向上が期待される。あいさつでは「マレーシアと欧州を結ぶ便は現在、週57便、総座席数は週1万6,914席にのぼり、東南アジアと欧州を結ぶ重要な玄関口としてのKLIAの地位をさらに強化するものになる」とされた。

新路線は新型のボーイング787ー9型機を使用。ルフトハンザにとっては、東南アジアでバンコク、シンガポール、プーケットに次ぐ4番目の就航先となる。
(エッジ、10月26日)

仏クラブメッド、サバ州に国内2カ所目の新リゾートを11月開業

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 オールインクルーシブ型リゾートを展開する仏企業「クラブメッド」は11月16日、サバ州南西部のクアラ・ペニュに「クラブメッド・ボルネオ マレーシア」を開業する。

新リゾートは、コタキナバル国際空港から車で約2時間の場所にあり、17ヘクタールの敷地は白砂のビーチと熱帯雨林に囲まれる。敷地に隣接するマングローブ保護区のほか、周辺には2つの森林保護区が広がり、テングザルなどの野生動物が生息する。海洋保護区域に指定されるプラウ・ティガ公園も沖合にある。

客室は400室で、2つのレストランと2つのバーを設けるほか、東南アジアのクラブメッド初となる、スイート宿泊者向けの専用宿泊エリア「エクスクルーシブ・コレクション・スペース」も備える。また子供から大人まで豊かな自然を満喫できる30種類以上のアクティビティなどを用意する。

今回の施設は、国内2カ所目のクラブメッドとなる。一方、もう1カ所のパハン州の「クラブメッド・チェラティン」は、大規模改修のため今月11日から一時休業。2027年12月の再開を予定する。同施設はアジア初のクラブメッドとして1979年に開業された。クラブメッドは現在、世界60カ所で展開されている。

東海岸鉄道ゴンバック―コタバル間、片道運賃は125リンギから

【クアラルンプール】 東海岸鉄道(ECRL)を運営するマレーシア・レール・リンク(MRL)は19日、ゴンバック(セランゴール州)―コタバル(クランタン州)間のエコノミークラスの最低運賃を発表。各駅停車型の「トランジット」は片道125リンギ、急行型の「エクスプレス」は同147リンギからとなる。ただし、「ダイナミック・プライシング(変動運賃制)」を導入し、移動時間帯、需要、座席の空き状況に応じて価格は変動する。

運賃体系は16日に内閣の承認を得た。エコノミー、プレミアム・エコノミー、ビジネスの3クラスを設定。クラス別の最低価格などの詳細は、11月中旬の公式チケット販売開始に合わせて公表される予定。エクスプレスの途中停車駅はコタSAS(パハン州)、クアラ・トレンガヌ(トレンガヌ州)の2駅で、所要時間は約4時間。各停のトランジットの所要時間は最大5時間を見込む。

またエクスプレスの場合、ゴンバック―コタSAS間(乗車時間1時間27分)は68リンギ、ゴンバック―クアラ・トレンガヌ間(乗車時間2時間54分)は110リンギとなる。割引制度として、2―12歳の子供と、60歳以上のマレーシア国民、障害者手帳保持者、政府年金受給者は50%、13―24歳の学生には40%の割引が適用される。

MRLのダーウィス・アブドル・ラザク最高経営責任者(CEO)は、12月12日の運行開始を目指していると言及。8月から列車試験を開始し、累計走行距離は5万キロメートル(km)を超え、最高時速160kmでのノンストップ走行も実施した。10月23日からは無故障走行試験(FFR)を行い、11月初旬には試運転を行うと説明した。

座席数は編成に応じて1編成当たり409―425人となる。運行本数は月―木曜は1日12本(片道6本)、金―日曜は1日16本を運行する計画で、2027年には約220万席の提供を見込んでいる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、ザ・スター、エッジ、10月19日)

WHB、国内初の原発開発に向け31年めどに最終投資決定の準備

【クアラルンプール】 セランゴール州開発公社傘下のワールドワイド・ホールディングス(WHB)は、同国初となる原子力発電所の開発に向け、2031年ごろまでに最終投資決定(FID)の準備を整えることを目指している。アハマド・ザキ最高経営責任者(CEO)が15日、明らかにした。

ザキ氏は、この日開催された「セランゴール国際ビジネスサミット2026」で、原子力をテーマにしたパネルディスカッションに出席した。FIDに向けた準備として、実現可能な建設候補地の特定、適切な技術の評価、資金調達の選択肢の検討を進めていると説明。 「原子力技術を調査するとともに、初期の計画・開発段階から建設、最終的な運営に至るまで、プロジェクトを支えるために必要な人材を特定するためのチームも編成している」と述べた。

またザキ氏は、原発開発は州の産業成長を支える電力供給に加え、国内産業の育成にもつながると指摘。付加価値の高い雇用機会を創出する可能性もあると補足するとともに、原子力計画の推進には、規制当局間の連携や連邦政府による支援が不可欠であると強調した。

WHBは、再生可能エネルギー事業のほか、不動産開発や、医療機器事業など幅広く手がける複合企業となる。
(マレーシアン・リザーブ、10月18日、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、10月15日)

財務省、27年経済成長を4.2―5.2%に減速予想

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 財務省は9日、2027年予算案の提出に合わせて「2027年経済見通し」を発表。2027年の実質GDP成長率は4.2―5.2%と、今年の予測値4.8―5.3%から減速する見通しとなった。

今年の成長率予想は、従来の4.0―4.5%から4.8―5.3%へ引き上げられた。同報告書によると、2026年上半期の成長率は5.7%で、下半期は4.7%と見込まれている。来年は今年の水準から減速する計算だが、世界的な需要の鈍化や主要産業における成長スピードの緩和が背景にあるものの、堅調な内需と戦略的投資が下支えとなり、全体としては安定した成長軌道を維持するとみている。

2027年の個人消費は4.8%増を見込む。民間投資は7.1%増、公共投資は6.8%増の見通し。内需全体は5.1%増、うち民間支出は5.3%増となる。公的消費は3.2%増の見通しだ。

産業別では、サービス業が5.2%増と最も高い伸びとなる見通し。デジタルサービスと個人消費が牽引し、全サブセクターがプラス成長になる見込みだ。建設業は5.7%増、製造業は4.1%増と予測している。

製造業では、電気・電子(E&E)分野がAI関連製品の需要に支えられて安定的に推移する見通し。一方で、世界の半導体サイクルは2027年に落ち着くと見ている。農業は0.5%増にとどまるが回復に転じ、鉱業・採石業は1.2%増の見込みとなっている。

2027年の総輸出は3.0%増、総輸入は3.5%増と見込まれる。輸出の内訳は、製造業品が2.6%増、鉱物資源が8.3%増、農産品が4.8%増で、鉱物資源の伸びは、液化天然ガス(LNG)、原油、金属鉱石などの輸出が支える。

2027年の総合インフレ率は1.8―2.8%の範囲に収まる見通し。エネルギーや食料などのコスト上昇が遅れて価格に波及するとみている。リスクは上振れ方向に傾いており、地政学的緊張の再燃、エネルギーや供給網の混乱、運賃・肥料コストの上昇、天候による食料供給ショックが物価を押し上げる可能性がある。

JB-シンガポールRTS、開業が来年2月に延期

【ジョホールバル】 ジョホール州ジョホールバル(JB)とシンガポールを結ぶ高速輸送システム(RTSリンク)の開業が、当初予定の2027年1月から同年2月に延期される見通しとなった。安全試験や第三者による安全認証、両国当局の最終承認に時間を要するためだ。

運営会社RTSオペレーションズ(RTSO)は、12月31日までに全システムの試験と試運転を完了する予定。その後、独立した安全評価機関による安全認証を取得し、マレーシア運輸省とシンガポール陸上交通庁が認証内容を確認した上で、旅客運行に必要な規制承認を付与する。開業時期は実際の工事・試験の進捗にも左右される。

シンガポールのジェフリー・シオ運輸相は、年内に安全認証と免許取得を完了する計画だったが実現しなかったと説明。来年3月10日のハリラヤ・プアサ(断食明け大祭)前の運行開始を目指す考えを示した。マレーシアのアンソニー・ローク運輸相も、安全を確保するためRTSOが27年2月中旬に延期したとの認識を示している。

RTSは全長4キロメートルで、シンガポールのウッドランズ・ノース駅とジョホール州ジョホールバルのブキ・チャガル駅を結ぶ。マレーシアの公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアが52%、シンガポールのSMRTが48%を出資するRTSOが運営する。
(星ビジネス・タイムズ電子版、チャンネル・ニュース・アジア、エッジ、ベルナマ通信、10月2日)

MIHAS2026、総売上高は12%増の67.8億リンギ

【クアラルンプール】 ハラル(イスラムの戒律に則った)製品見本市「マレーシア国際ハラルショーケース(MIHAS)2026」の総売上高が、前年比12.0%増の67億8,000万リンギに達した。主催のマレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)が発表した。

MIHAS2026は23―26日、クアラルンプールのマレーシア国際貿易展示センター(MITEC)で開催。93カ国から6万9,104人の来場があり、2004年の開催開始以来最多となった。

売上高目標について、MATRADEは4月時点では45億リンギとしていたが、国際バイヤーからの強い引き合いを受け、8月になり50億リンギに引き上げていた。最終的な売上高はその目標を35.5%上回った。今回、人工知能(AI)を活用し、潜在的な買い手の特定や商談のマッチングを支援する仕組みを導入していた。

MATRADEのアブ・バカル・ユソフ最高経営責任者(CEO)は「マレーシアの輸出企業が世界のバイヤーと継続的につながりを持てるよう、引き続き輸出機会の確保を後押ししていく」としている。
(ビジネス・トゥデー、9月28日)