公務員・企業・国民にAI教育の機会、AWSがイニシアチブ

【クアラルンプール】 アマゾンウェブサービス(AWS)は4日、クアラルンプールで開いたイベントで「セマラックAIマレーシア」計画を開始した。公務員、企業、学生・国民が人工知能(AI)の知識・技術を身に付け、自分で解決法を開発できるよう後押しするための取り組みだ。

式典でジョハリ・アブドル投資貿易産業相は「AIの知識を地域社会、産業界、政府にもたらそうという試みで、AI基盤への投資を生産性改善など実際の経済的利益につなげるイニシアチブだ」と述べた。

計画は、AIネガラ、AIエコノミー、AIラクヤットの3本の柱で推進。AIネガラでは最多44万5,000人の公務員に、業務効率化プラットフォームの「アマゾン・クイック」へのアクセスを認める。調達データ、政策調査を支援する。

AIエコノミーではGDエクスチェンジ、VSTECSの協力の下、中小企業に「アマゾン・クイック」と、AIを活用したソフトウエア開発ツール「Kiro」を6カ月間無料で提供する。28年までに中小企業1万社の参加を目指す。AIラクヤットでは、学生、地域社会に対するAI・デジタル技術開発・実用技術教育を通じ、AI労働力を育成する。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、エッジ、11月4日)

マラコフがルムット発電所を前倒し再稼働、429MWを供給

【クアラルンプール】 独立系電力会社マラコフは3日、子会社GB3が運営するペラ州ルムットのガス火力発電所(発電能力429メガワット=MW)が、10月7日に商業運転を再開したと発表した。政府系電力会社テナガ・ナショナル(TNB)との新たな電力購入契約(PPA)に基づく運転開始予定日である2027年1月1日より、約3カ月早い再稼働となった。

同発電所は開放サイクルガスタービン(OCGT)方式を採用。電力需要が急増した際に短時間で起動できるため、電力網のピーク需要への対応や予備供給力の確保に貢献する。2022年12月から運転を停止していたが、26年5月にTNBとの新たなPPAを締結し、契約期間は29年12月31日までとなっている。

今回の再稼働は、マレーシア半島の発電能力を確保するため、エネルギー委員会が実施した競争入札制度「プロジェクト・カテゴリー1」に基づくもの。マラコフは既存発電所3カ所の運転延長を獲得しており、ペナン州のプライ発電所(350MW)は26年4月9日に運転を再開した。残るセガリ・エナジー・ベンチャーズ(SEV)が運営するルムットの発電所は、27年7月1日までの再稼働を予定する。

ルムットの発電所2カ所の発電能力は合計1,732MWとなる。マラコフのシャールニザム・サムスディン最高経営責任者(CEO)は、データセンターを含む新規投資や産業活動の拡大に伴い、国内の電力需要が増加していると指摘。GB3の早期再稼働により、電力供給の安定性とエネルギー安全保障の強化に貢献すると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・サン、エッジ、11月3日)

KLの超高層ビルに「118モール」開業、158店が営業開始

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の超高層ビル「メナラ・ムルデカ・メイバンク」(旧メナラ・ムルデカ118)に1日、新商業施設「118モール」が開業した。

モールはビルの低層部に位置する7階建てで、賃貸可能面積は75万平方フィート。その81%にあたる部分で賃貸借契約の締結済み、あるいは交渉中という。開業時点では158店舗が営業を開始した。

3階には広さ8万平方フィートの「マレーシアン・アーティザン・ディストリクト」があり、マレーシアの地元ブランドや工芸品店、飲食店などが出店し、地元の人から観光客まで楽しめるよう工夫されている。また4階には、高さ88メートルのガラスドームを備えた吹き抜け空間「ジ・アトモスフィア」が設けられており、2万平方フィートのスペースはイベントなどにも利用される。

モールは、政府系投資会社ペルモダラン・ナショナル(PNB)の子会社、PNBムルデカ・ベンチャーズが運営。同日に行われた開業式典で、PNBのリザル・リックマン・ラムリ社長兼グループ最高経営責任者(CEO)はテナント誘致が順調に進んでおり、今後数カ月のうちにさらに多くの店舗が加わる予定だと述べた。
(マレー・メイル、11月1日)

エアボルネオ、国際線2路線目のジャカルタ線を13日就航

【クチン】 サラワク州営航空会社のエアボルネオは13日、クチンとインドネシアの首都ジャカルタ(スカルノ・ハッタ国際空港)を結ぶ直行便を就航する。同社にとって、シンガポールに続く2路線目の国際線となる。

新路線は月・金・日の週3便で運航。往路のMY396便はクチン発15時10分、ジャカルタ着16時で、復路のMY397便はジャカルタ発16時55分、クチン着19時45分となる。片道運賃(諸税込み)は、エコノミークラスが399リンギ、ビジネスクラスが888リンギからで、10月31日から販売を開始した。

同社は現在、ボーイング「737―800」型機2機をクアラルンプール線と国際線に使用している。このため、ジャカルタ線就航に伴い、シンガポール線を従来の1日1便から、10月23日から来年3月27日まで週4便(火・水・木・土)での運航に変更。クアラルンプール線は1日2便を維持する。

メガット・アルディアン・ウィラ最高経営責任者(CEO)は10月にあったメディア向け説明会で、2027年初頭までにはジェット機の運航機数を5機に増やす計画を表明している。
(マレー・メイル、サラワク・トリビューン、ベルナマ通信、10月31日)

新コンセプトの「イオンモールKLミッドタウン」、5日に開業

【クアラルンプール】 新ショッピングセンター「イオンモールKLミッドタウン」が5日、クアラルンプール(KL)にソフトオープンする。グランドオープンは来年1月8日を予定している。

同モールは8フロア構成で、賃貸可能面積(NLA)は約36万7,000平方フィート。2フロアごとに異なる内装デザインを採用するほか、ガラス窓を背景にした吹き抜け空間に、曲線状の階段を舞台のように配置した「フュージョン・ステアケース」を設け、イベントや来館者の交流の場として活用。マレーシア国内で28番目のイオンモールとなり、新たなコンセプトを打ち出している。

「イオン・スーパーマーケット」などイオン系の店舗に加え、回転寿司「スシロー」や洋菓子の「シャトレーゼ」、ベーカリーの「DONQ(ドンク)」、マレーシア初の体験型エンターテインメント施設「VS CHALLENGE」など日系テナントのほか、飲食、ファッション・ライフスタイル、家電・デジタルなど幅広い分野の店舗が出店する。

13日から2027年1月3日まで、日本発の人気キャラクター「すみっコぐらし」のマレーシア初となるポップアップイベントの開催を予定。また、開業記念として、300リンギ以上の購入者向けの豪華抽選企画も用意されている。

首都圏大量高速輸送(MRT)プトラジャヤ線のセントゥル・バラット駅などとモールを結ぶシャトルバス「イオン・モビ・コネクト」の運行も予定されている。
(エッジ、11月2日)

ジョホール州投資機関、「ネクサスセデナック」で5分野重点誘致

【クアラルンプール】 ジョホール州の投資誘致機関、インベスト・ジョホールは、ジョホール・シンガポール経済特区(JSーSEZ)北部の新たな産業拠点「ネクサス・セデナック」で、投資誘致を目指す重点5分野を明らかにした。

同拠点の総開発価値(GDV)150億リンギ。財務省傘下のサザン・カタリスト(SOCAT)が、かつてアブラヤシ農園だった2,940エーカーを段階的に開発する。

インベスト・ジョホールの投資誘致は、2027年度予算案に則ったもの。アンワル・イブラヒム首相は10月9日の予算案発表の際、120億リンギの投資と、4万5,000人の雇用創出が期待されるとしていた。中核企業を軸に関連企業を呼び込む「クイーン・ビー方式」を採用し、連邦政府と州政府の関係機関を横断して調整する特別タスクフォースを設置したと説明していた。

重点分野は、▽先端製造業▽統合物流▽農業・食品技術▽グリーンテクノロジー▽製薬産業――の5つ。インベスト・ジョホールは、開発段階やインフラの整備状況、個別の投資プロジェクトの進捗に応じて、投資誘致を段階的に進める。ナタザ・ハリス最高経営責任者(CEO)は「今後も開発業者や関係機関、業界関係者と連携し、投資の実現を加速させる」と述べた。
(ベルナマ通信、10月30日)

ドゥイットナウでの決済、中国含むアジア5カ国・地域で可能に

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 銀行間決済システムを運営するペイメンツ・ネットワーク・マレーシア(ペイネット)は、中国のアント・グループが提供する決済プラットフォーム、アリペイプラスとの提携を強化。マレーシア人旅行者は加入する銀行のアプリを用い、中国、香港、韓国、フィリピン、ラオスのアリペイプラス加盟商店で決済ができるようになったと発表した。

マラヤン・バンキング(メイバンク)、CIMB、ホンリョン・バンクの3行が最初の導入行で、バンク・イスラムも近く参加する。同5カ国・地域の加盟商店で、マレーシア人は銀行アプリでマレーシアの標準QRコード、ドゥイットナウの機能を開き、店頭に掲出されている、アリペイプラスのロゴのあるQRコードを読み取るだけで決済ができる。

ペイネットとアント・グループは23年から提携しており、アリペイプラスがサポートするウォレットを所有する旅行者は、マレーシアのドゥイットナウに参加する商店での決済が可能だ。

越境決済は増加しており、昨年のペイネットを通じた越境取引件数は3,000万件近くと、前年比150%増加した。

イオンバンクが新サービス、AI「ネコ・センセイ」が金融コーチ

【クアラルンプール】 イスラム式デジタル銀行のイオンバンクは、顧客のお金の使い方を分析し、より良い収支管理をアドバイスする「金融パーソナ」を導入した。個々のユーザー向け金融コーチで、サービスの名称は「ネコ・センセイ」。利用は無料。

ネコ・センセイは人工知能(AI)を利用した存在で、貯蓄、デビットカードでの支払い、QRコード決済、融資、公益料金支払いなどの活動を分析し、これに基づき4種の金融パーソナのうち、ユーザーのお金の習慣に適したパーソナを割り当てる。

お金の習慣が改善されたり変化した場合、それに合わせてパーソナが更新され、さらにレベルアップするためのパーソナルアドバイスが届く仕組みとなっている。

「レベルアップ」機能では顧客は、より良いお金の習慣を身に付けるための、個人向けアドバイスを受けることができる。

来年1月1日から3月31日まで、顧客はネコ・ミッション参加でネコの前足20本をポイントとして獲得でき、ファミリーマート買い物券10リンギと交換できる。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月27日)

北部4州成長計画、25年後にはGDPを5倍超に

【クアラルンプール】 SG4と呼称されるマレーシア半島北部4州(ケダ、クランタン、トレンガヌ、ペルリス)の開発を推進するSG4社のハイム・ヒルマン会長は26日、クアラルンプールで開催のSG4ビジネス・経済フォーラムにおける演説で、4州は2050年には25年の5倍超に当たる7,237億5,000万リンギの州内総生産を目指すと述べた。年率7%の経済成長率だ。

ビジョンの共有、投資家への働きかけが目的のフォーラム。25年のSG4の総生産は1,334億リンギで、マレーシア国内総生産のわずか7.8%。しかしハイム氏は4州の経済潜在性はまだほとんど活用されていないと述べた。

目標達成には、継続的投資、生産性の向上、重要経済部門の開発が必要と指摘。空港開発、港湾拡充など、空運、海運強化のためのインフラ整備も重要だとした。

フォーラムにはマハティール元首相が祝辞を寄せ、4州は「眠れる巨人」であり、資源を持ち寄り、産業を強化し、潜在性を活用すれば経済面で主要州になり得ると述べた。特に希土類埋蔵の多さを指摘し、下流部門重視を提案した。
(ビジネス・トゥデー、ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月26日)

独ルフトハンザ航空、KL―フランクフルト線を10年ぶりに再開

【セパン】 独ルフトハンザ航空は26日、フランクフルト―クアラルンプール(KL)間の直行便を約10年ぶりに再開した。火曜日と木曜日を除く週5便で運航する。

この日クアラルンプール新国際空港(KLIA)で行われた就航記念式典には、観光芸術文化省のチウ・チュンマン副大臣らが出席した。同省によると、マレーシアには700社を超えるドイツ企業が進出。フランクフルトは同航空会社の主要拠点で、今回の就航により、欧州各地との接続性の向上が期待される。あいさつでは「マレーシアと欧州を結ぶ便は現在、週57便、総座席数は週1万6,914席にのぼり、東南アジアと欧州を結ぶ重要な玄関口としてのKLIAの地位をさらに強化するものになる」とされた。

新路線は新型のボーイング787ー9型機を使用。ルフトハンザにとっては、東南アジアでバンコク、シンガポール、プーケットに次ぐ4番目の就航先となる。
(エッジ、10月26日)