研究支援のクリムゾン、AI校正でマレーシアの研究団体と提携

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 学術研究支援サービス「エナゴ」を提供するクリムゾンインタラクティブ・ジャパン(本社東京都千代田区)は16日、マレーシア研究管理者協会(MyRMA)と提携し、AIライティングアシスタント「Trinka」を通じ、論文執筆をサポートすると発表した。

エナゴは、英語を母語としない研究者の論文の英文校正などのサービスを提供しており、Trinkaは学術論文およびテクニカルライティングに特化した人工知能(AI)搭載の英文校正ツールとして開発された。またMyRMAは、マレーシアの25以上の研究機関が登録する団体で、今回の提携で、会員はTrinka利用に割引などが得られるという。MyRMAのシュコール・ラザク会長は「このパートナーシップは、マレーシア全体の研究水準の向上という私たちの使命を間違いなく支えてくれる」とコメントしている。

「自然電力」傘下企業などによるケダ州の発電施設、税控除を取得

【クアラルンプール】 自然電力(本社・福岡市中央区)傘下の企業などが関わる、ケダ州の29.99メガワットAC(MWAC=AC変換済み)の大規模太陽光発電施設がマレーシア投資開発庁(MIDA)からグリーン投資税控除(GITA)の承認を取得した。大阪・関西万博のマレーシアパビリオンで16日、発表された。

発電施設は、このプロジェクトのために設立された特別目的会社(SVP)「SM01」が開発。SM01は、自然電力傘下の自然・インターナショナルのマレーシア子会社が49%、太陽光発電装置大手のソーラーベスト・ホールディングスの子会社ソーラーベスト・アセット・マネジメントが33%、エンジニアリング・プロジェクト管理コンサルのHSSエンジニアズの子会社HSSエンジニアリングが18%、それぞれ出資している。昨年11月、ソーラーベスト子会社のアトランティック・ブルーが、1億4,200万リンギで、設計・調達・建設・試運転(EPCC)契約をSM01から獲得した。

今回承認されたGITAは、マレーシア政府がグリーン技術への投資を促進するための戦略的優遇措置。SM01に出資する3社は「この優遇措置の承認により、施設の収益性の向上とプロジェクトの実現可能性の向上が期待される」としている。
(ビジネス・トゥデー、ソーラークオーター、4月17日)

NAZAオート、向こう3年でスズキ販売店を倍増へ

【クアラルンプール】 NAZAオートモーティブグループ(NAZAオート)は、今後3年間でスズキの販売会社、スズキ・カーズ・マレーシアの販売店網を倍増させる計画だ。

NAZAオート・グループのリザル・ジャイラン最高経営責任者(CEO)は、NAZAグループの自動車販売事業参入50周年を迎え、業務効率、収益性、流動性の向上、ガバナンスとコンプライアンス体制の強化に重点を置いた再編計画を実施すると言明。スズキ販売網の増強計画はスズキ車販売の全国的な前年比成長率の予測に基づいたものだとした上で、デジタルプラットフォームへの投資も強化していくと述べた。

高級車分野では、メルセデス・ベンツ・マレーシアと提携し、NZホイールズ・バングサ店に今年第3四半期末までに新たな高級ショールームをオープンする。

また既存ブランドに加え、電気自動車(EV)分野において新たなブランドとの提携を検討している。地域的には既存のブランドとの関係を活用して年内に新たな東南アジア諸国連合(ASEAN)市場で事業を展開する方針だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、ビジネス・トゥデー、4月15日)

投資貿易産業省、大阪万博で2週間の開幕記念イベントを主催

【クアラルンプール】 大阪・関西万博のマレーシアパビリオンでは、13日の万博開幕から2週間、「投資・貿易・産業ウィーク」と銘打ち、さまざまなビジネスマッチングセッションを展開している。

開幕を記念した2週間のプログラムは、投資貿易産業省(MITI)が主催。グリーンテクノロジーやハラル(イスラムの戒律に則った)産業、イスラム金融などのテーマごとに、セミナー、製品展示、ビジネスピッチなどが催される。それらを通じて、マレーシア企業30社が日本などの150社以上と話し合う予定で、今後の協力や投資などに関する複数の覚書(MoU)締結につなげたいとしている。

万博でマレーシア政府代表を務めるハイリル・ヤフリ・ヤーコブMITI事務次官は、「万博期間中に130億の投資獲得という目標に向け、この取り組みを通じてマレーシアをダイナミックで未来志向の国家として位置付けていきたい」と語った。
(ベルナマ通信、ザ・バイブス、4月14日)

ホンダマレーシア、初の電気自動車「e:N1」の予約受付開始

【クアラルンプール】 ホンダ・マレーシアは15日、同社初のバッテリー電気自動車(BEV)、「e:N1」の予約受付を開始すると発表した。同社の公式ウェブサイトから予約できる。今年第2四半期の発売を目指す。正規販売代理店8カ所で詳細情報を提供するという。

価格は明らかにされていないが、隣国タイでの販売価格は119万9,000バーツ(15万7,600リンギ)であることから、ライバルであるプロトン「e.Mas7」やBYD「アット3ウルトラ」(いずれも約12万リンギ)よりやや高めとなるとみられる。

ホンダ・マレーシアは2027年までの向こう3年間で少なくとも3種類のバッテリー電気自動車 (BEV) モデルを発売する予定で、年内に同社初のBEVである「e:N1」を発売すると発表していた。

「e:N1」は、新たな前輪駆動プラットフォーム「e:NアーキテクチャーF」をベースに開発され、最高出力204PS(150kW)、最大トルク310Nmを発揮するフロントシングルモーターを搭載。0-100km/h加速は7.7秒、最高速度は160km/hに達する。容量68.8kWhのニッケルマンガンコバルト(NMC)バッテリーを搭載し、最大500kmの航続距離を実現する。
(ポールタン、モタオート、4月15日)

大阪万博のマレーシアパビリオン、多彩なビジネスイベントを展開

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 13日に開幕する大阪・関西万博で、マレーシアパビリオンでは期間中の26週間にわたり、マレーシア政府が厳選した企業を、日本や世界中の企業や投資家と結びつける多彩なビジネスプログラムが催される。

マレーシアパビリオンは会場東ゲート近くの大屋根リング内に立地。投資貿易産業省(MITI)、外国貿易開発公社(MATRADE)、投資開発庁(MIDA)、ハラル開発庁(HDC)、輸出入銀行(EXIMバンク)が主導するビジネスプログラム運営事務局が、セミナーや商談会などを企画している。

例えば第1週は3つが予定されており、▽15日=ビジネスマッチング商談会/飲食業界向け▽17日=マレーシアハラルセミナー▽18日=ビジネスマッチング商談会/エンジニアリング、電気・電子(E&E)、石油・ガス、サービスなど――となっている。

詳しくはビジネスプログラム公式ページ https://bsp.expo2025-malaysia.miti.gov.my/ja/

タイガースポリマー、マレーシア法人の清算を決議

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 樹脂ホース製造などを手掛けるタイガースポリマー(本社・大阪府豊中市)は10日、近畿財務局宛てに臨時報告書を提出し、マレーシアの全額出資子会社、タイガース・ポリマー(マレーシア)を清算することを9日の取締役会で決議したと明らかにした。

タイガース・ポリマー(マレーシア)はジョホール州バトゥパハに所在。出資額は2,760万リンギで、自動車部品や各種ホースの製造を手掛けている。

タイガース・ポリマーのウエブサイトによると、タイガース・ポリマー(マレーシア)では自動車用ではエアダクト、家電向けではクリーナーホースや洗濯機ホースを製造している。

清算の理由などについては、明らかにしていない。

サイバーセキュリティーのLGMS、アンタレックスと提携

【クアラルンプール】 三井物産が出資するサイバーセキュリティー事業者のLGMSは、同業のアンタレックス・ホールディングスと戦略的提携で合意した。LGMSはアンタレックスへの資本参加も視野に入れている。両社は共同開発の可能性も探る。

LGMSはアンタレックスの域内業務を利用し、ブルネイ、カンボジア、タイ、インドネシア、フィリピンへの参入を図る。目玉商品のスターセントリーを売り込む。アンタレックスはスターセントリーの技術を自社のサービスに組み込み、サイバーセキュリティー能力を高める。

アンタレックスは、拡張ネットワークインテリジェンス、ダークシールドなどのプラットフォームを通じ、リアルタイムの脅威検出、自動応答サービスを提供している。
(ビジネス・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、4月9日)

ジャパンエキスポマレーシア2025、7月にKLCCで開催

【クアラルンプール】 今年で6回目を迎える「ジャパン・エキスポ・マレーシア2025」が7月18―20日、クアラルンプール・コンベンションセンター(KLCC)で開催される。日本、マレーシア、東南アジアから80社以上の出展と、7万人以上の来場者が見込まれている。

主催は、コンサルティングなどを行う「サイアム・コネクション」と、タイ・バンコクを拠点に日本関連イベントなどを手掛ける「ジーユークリエイティヴ」。2017年に始まり、今回は2023年以来2年ぶりの開催になる。グルメ、ファッション、旅行、アニメ&コスプレなどのテーマ別に出展される。

また、今回から「マレーシア・ジャパン・エキスポ・アワード」を導入。マレーシアにおける日本文化やビジネスの促進に大きく貢献した個人、組織、グループを表彰する。

公式ホームページは、http://www.japanexpomalaysia.com/
(シチズンズ・ジャーナル、4月9日)

ビーインフォマティカ、マレーシアのデジタル貸金業免許を取得

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 中小企業向け金融サービスを手掛けるビー・インフォマティカ(本社・東京都渋谷区)は、2025年3月付でマレーシアのデジタル貸金業ライセンスを正式に取得したと発表。ライセンス取得を受けて、自社開発のデジタル融資プラットフォームを正式にスタートした。

ビー・インフォマティカが開発したデジタル融資プラットフォームは、AIを活用した分析処理で時間を短縮しており、申請から最短、当日中に資金提供が可能(最短で2―3時間)。定量データが弱い中小企業向けに、定性データを活用する独自スコアリング評価を採用しており、CTOS、E-KYC、電子署名、銀行振出フォーム連携、Curlecなどを活用し申請の手間を大幅削減した。

ビー・インフォマティカは、マレーシアのデジタル貸金業ライセンスが2020年から政府により導入され、これまで20数社のみが実質的に運営している希少性の高いライセンスだとし、デジタルライセンス取得により、マレーシア全土での営業展開が可能となり、E-KYC・電子署名プロセスを含む全てのプロセスが完全にデジタル化されることで、ユーザーや運営の双方の利便性が大きく高まるとしている。