DBKLが建設前の地盤調査を義務づけ、道路陥没事故を受け

【クアラルンプール】 クアラルンプール市政府(DBKL)は、今後クアラルンプール(KL)市内で建物の建設を行う場合に、認定エンジニアによる事前の地盤調査を義務づける。26日付けでマイムナ・モハマド・シャリフ市長名義の書簡が関係部署に送付された。

認定エンジニアが作成した地盤調査報告書の承認が下りるまで、開発命令、建築計画承認、建築許可、土木工事承認は行われないという。

23日にKLのジャラン・マスジッド・インディアの歩道で突然8メートルの深さの陥没が発生し、48歳のインド人観光客が落下した事故を受けての措置となる。28日時点で捜索救助作業が続いているが、観光客はまだ発見されていない。27日にはカンポン・ケリンチのジャラン・パンタイ・プルマイでも排水路が崩壊し、大きな空洞ができたという。

ザリハ・ムスタファ首相府相(連邦直轄区担当)は、DBKLに対し、地質学者やインフラ専門家と協力し、今後の陥没の発生を防ぐよう指示したとし、KL市長と常に連絡を取り合い、短期・長期的な戦略を策定するとともに、KLの都市計画を見直すことも検討すると述べた。

(マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、8月27日、ザ・スター電子版、8月26日)

マレーシア航空やファイアフライ、12月まで運航便数を削減

【クアラルンプール】 マレーシア・アビエーション・グループ(MAG)は24日、傘下のマレーシア航空、ファイアフライ(格安航空)、アマル(巡礼便)の3社の運航便数を12月まで一時的に削減すると発表した。

イザム・イスマイル最高経営責任者(CEO)は声明で、直近の運航遅延やフライトキャンセルなどの問題を受け、長期的な信頼性を確保し、混乱を最小限に抑えるための是正措置を実行するために、運航の縮小が必要だと説明。MAGは、航空機メーカーやエンジンメーカー、サプライヤーと緊密に連携し、サプライチェーンや技術的な問題に包括的に対処していくと述べた。

マレーシア航空とファイアフライでは16日、フライトの遅延やキャンセルが発生。またマレーシア航空では8月中に技術的な問題による緊急着陸や引き返しが複数回発生している。

イザムCEOによると、MAGは、新型コロナ感染拡大後のフライト正常化の局面でサプライチェーンの制約や人手不足の問題に直面している。新型航空機の納入遅延の影響を受け、運航に使用できる航空機数も計画より少なくなっているという。同氏はこれまでに発生した混乱について謝罪し、運航便数削減により影響を受ける顧客に対しては、予約変更に関する通知が送信されるとした。

マレーシア航空は米ボーイングから年内に「737MAX」型機を9機受領する予定だったが、生産が遅延しているという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、ビジネス・トゥデー、エッジ、8月24日)

BMWマレーシアがEV充電施設4カ所設置、年内に再増設へ

【クアラルンプール】  独系BMWグループ・マレーシアは、ディーラーおよび電気自動車(EV)充電施設運営会社(CPO)と提携し、首都圏、ネグリ・センビラン州セレンバン、パハン州クアンタンに合計4カ所のEV充電施設を設置したと発表した。BMW車に限らず、全EVが利用できるという。

首都圏では、セランゴール州ペタリンジャヤのショッピングモール「カーブ」の地下駐車場に47キロワット(kW)の直流(DC)充電器を2基、クアラルンプール(KL)の5つ星ホテル「インペリアル・レクシスKL」に22kWの交流(AC)充電器を3基、それぞれ設置した。

セレンバンでは、CMHスペシャリスト・ホスピタルに「BMW i 」ウォールボックス(AC7.4kW)を2基設置し、病院スタッフが無料で充電できるようにした。クアンタンでは、5つ星ホテル「ゼニス・ホテル・クアンタン」に160kWのDC急速充電器を設置した。

BMWによると、さまざまなCPOとの提携により、これまでに国内で2,020カ所以上の充電施設が利用可能になっている。また、正規ディーラーの店舗でも100カ所以上の「BMW i」および「MINI」の充電施設が利用でき、年内にさらに多くの充電施設を追加する予定だとした。

(ポールタン、モタオート、8月22日)

グラブペイ、9月11日よりクレカ入金に1%の手数料

【ペタリンジャヤ】 配車サービス大手のグラブは22日、9月11日より、クレジットカードからイーウォレット「グラブペイ」にチャージする際に1%の手数料を課すと発表した。

チャージ手数料が必要となるのはクレジットカードのみ。銀行振込、デビットカード、メイバンクとグラブの共同ブランドである一部のメイバンク・クレジットカード、グラブが主導するデジタル銀行GXバンクの口座からのチャージに関しては、引き続き無料となる。

決済サービスのTNGデジタルの「TNGイーウォレット」も今年2月、クレジットカード入金に対して1%の手数料を導入している。TNGはその理由として、クレジットカード入金対応に多額のコストがかかっており、またクレジットカードのショッピング枠の現金化が見られるためだとした。

(ザ・スター電子版、8月22日)

韓国のコンビニ「CU」、クランタン州コタバルに初出店

【コタバル】 韓国のコンビニエンスストア・チェーン「CU」が15日、クランタン州コタバルの「UTCクランタン」に同州1号店を正式オープンした。半島東海岸では3店舗目となる。

 トッパプ (韓国風丼)やタッカンジョン (韓国風フライドチキン) 、トッポギ  (韓国餅)、シーフードやチキンを挟んだ超特大サイズのキンパ (韓国風巻きずし)など、様々なハラル(イスラムの戒律に則った)韓国料理を提供する。「CU」は韓国のスナックや食事を提供するだけでなく、本場・韓国のコンビニ体験を顧客に提供したいとしている。

 CUマレーシアのブレイク・ダン取締役は、「CUの市場プレゼンスは、ハラル認証を受けた本格的韓国料理やドリンクの需要に支えられて半島東海岸で急速に拡大している」と言明。東海岸での店舗網拡大に力を入れると述べた。同社は2025年までに全国で200店舗の展開を目指している。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、8月21日)

タイ国鉄、バンコク―ペナン直通国際列車を再開へ

【クアラルンプール】 マレーシア・タイ両国は、タイ・バンコク(バンスー中央駅)とペナン・バタワース駅を結ぶ直通国際列車サービスを再開する方向で合意した。タイ国鉄(SRT)のエカラット・スリアラヤポン総裁室長が発表した。向こう2―3カ月内の運行開始を目指す。

直通国際列車サービス再開は、先ごろサバ州コタキナバルで開催された「第42回マレーシア国鉄(KTMB)―SRT合同会議」で合意された。プロジェクトの詳細を確定するための共同作業グループが設立され、6カ月の試験運用期間を経て本格的に直通国際列車サービスを開始する予定だ。

SRTは長らく運行されてきたバンコク―ペナン間の直通国際列車を2016年に廃止し、両国国境のパダンベサル止まりに変更していた。

エカラット氏は、観光と経済成長の促進を目指すタイ政府の政策の一環で、タイ・マレーシア間を行き来する旅行者にシームレスな接続を提供するのが狙いだとしている。

同合同会議では、クアラルンプール(KL)から運行されているKTMBの「マイサワディー」観光列車の行き先を休日だけハジャイからスラタニまで延長する計画についても議論された。

また国境を越えた貨物輸送の強化についても議論され、SRTはハジャイやパダンベサルを含む主要ルートでの貨物輸送を強化することを約束した。マレーシア、タイ、ラオス、中国を結ぶ「ASEAN(東南アジア諸国連合)エクスプレス」貨物列車サービスも運行頻度が増やされる見通しだ。

(フリー・マレーシア・トゥデー、ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、8月21日)

KL中心部に5つ星ホテル「インペリアルレクシス」がオープン

【クアラルンプール】 ホテル運営のレクシスホテルグループは、クアラルンプール中心部に5つ星ホテル「インペリアル・レクシス・クアラルンプール」をオープンした。

53階建てで、客室数は275室。インフィニティ・プールを備えているが、全客室に小さなプライベートプールも付属している。51階には宿泊客専用のスカイデッキ展望台があり、ペトロナス・ツインタワーやKLタワーを間近に見ることができる。環境にも配慮しており、アメニティやパッケージに環境に優しい素材を使用し、エネルギー効率の高い技術を取り入れている。タブレットやモバイル端末によるモバイルチェックインも採用しており、紙の使用量を削減している。

公式ウェブサイト(https://www.imperiallexiskl.com/)からの直接予約で、限定特典が受けられるという。

(ベルナマ通信、8月17日)

スポーツカーのロータス、旗艦店をシャアラムに開設

【クアラルンプール】 スポーツカーのロータス・カーズ・マレーシアは、セランゴール州シャアラムのグレンマリーに旗艦店「ロータス・クアラルンプール」を開設した。

床面積は1,765平方フィートで、そのうち987平方フィートをショールームが占める。2基の納車ベイ、顧客ラウンジ、専用商品エリア、ロータス車をカスタマイズできるコンフィギュレーター・ルームも備えている。営業時間は月―土曜が午前8時30分―午後5時30分、日・祝日は午前10時―午後4時。同社は今年3月、クアラルンプールのショッピングモール「パビリオン・ダマンサラ・ハイツ・モール」内に初の「ロータス・ストア」をオープンしており、今回開設した店舗は国内2店舗目となる。

開所式では同ブランドで初となる完全電気自動車(EV)の「エメヤ ハイパーGT」の公式発表も行われた。マレーシアには中国で製造された3バリアントが輸入され、保険なし価格は55万5,000―77万7,000リンギ。本体には5年間または走行距離15万キロメートル(km)までの保証、バッテリーには8年間または20万kmの保証が付属する。

(ポールタン、モタオート、8月16日)

新型公共バスをネグリセンビラン州で導入、今後全国にも展開へ

【ジェレブ】 アンソニー・ローク運輸相は16日、ネグリ・センビラン州で全国初となる新型バスを導入すると発表した。公共バスサービス変革(SBST)プログラムによるもので、ピンク色の新型バスおよびキャッシュレス決済システムを導入する。

ローク運輸相によると、連邦政府はネグリ・センビラン州に7,900万リンギを割り当て、44台のミニバスと2台のワゴン車を導入。地元バス運営企業ゴピ・トラベル・ツアーズにクアラ・クラワン、クアラ・ピラ/バハウ、ポート・ディクソンの3路線の運行を委託した。契約期間は5年間。新型バスでは運行間隔は30分から1時間の間で一定に保たれており、GPS(全地球測位システム)および監視カメラにより監視されるという。高齢者、障害者、学生は事前登録の上、無料で利用できるようにする。

ローク運輸相は、今後、ジョホールバル(ジョホール州)、マラッカ(マラッカ州)、カンガー(ペルリス州)、イポー(ペラ州)、クアラ・トレンガヌ(トレンガヌ州)、クアンタン(パハン州)、コタ・セタル(ケダ州)、コタ・バル(クランタン州)などの都市や、東マレーシア(サバ、サラワクの両州)での新型バスの段階的導入を目指すとし、マラッカではすでに新しい運行業者が決定しており、間もなく新型バスが導入される予定だとした。一方、他州では現行契約が満了するまで待つ必要があるとしている。

ローク運輸相はまた、新型バスの色としてピンク色を選んだのは、明るい印象を与え、より多くの人々に公共交通機関を利用してもらうためだと説明。セレンバンではバス第1ターミナルの改修も進行中で来年完工する予定だとし、同地では透析センターや病院に定期的に通う必要がある市民を対象にした、予約制のバスも運行する予定だと述べた。

(エッジ、ベルナマ通信、8月16日)

香港エクスプレス航空、11月に香港―ペナン線を就航へ

【香港】 格安航空会社の香港エクスプレス航空は、香港―ペナン線を新規開設すると発表した。11月21日にデイリー運航を開始する。

香港エクスプレス航空にとり初のマレーシア路線となる。往路の「UO748」便は香港発午後8時10分、ペナン着深夜0時10分。復路の「UO749」便はペナン発深夜0時45分、香港着午前4時40分。

同社は積極的に路線を拡大しており、今年はクラーク(フィリピン)、北京、バンコク(ドンムアン国際空港)などにも就航している。

香港エクスプレス航空のジャネット・マオ最高経営責任者(CEO)は、香港からペナンへの新規路線の開設は、マレーシア市場への参入のみでなく、同社の「香港とアジア各地域を結ぶ」戦略展開の節目ともなると述べた。今後もアジア全域で路線を拡大していくとしている。
(トラベル・デイリー・ニュース、8月15日、LARA、8月14日)