補助金付き燃料の購入上限を引き下げ、4月1日付けで

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は26日に国民向けの特別演説を行い、燃料補助金適用のレギュラーガソリン「RON95」の月々の購入量上限を4月1日から一時的に従来の300リットルから200リットルに引き下げると発表した。

世界的な原油高を受けた措置で、補助金付き価格は今後も1リットルあたり1.99リンギで維持していく。また配車サービスやギグワーカーの燃料上限については、それぞれの職務内容や業務の性質などを考慮し、現行の800リットルで維持する。アンワル首相は「近隣諸国を含む多くの国が燃料価格を引き上げている中、マレーシアは補助金付き価格の維持を選択した。しかし現状ではいくつかの調整が必要だ」と国民に理解を求めた。

アンワル首相は、「補助金付きRON95の平均消費量は約100リットルであることが判明した。人口の約90%は月間使用量が200リットル未満であるため影響を受けない」とした上で、あくまで世界の原油価格、供給量、そして世界経済の回復を待つ間の暫定措置であることを強調した。

アンワル首相は、イラン紛争を受けてエネルギー供給の継続性を確保するために補助金付き燃料購入量の引き下げ決定を下したと説明。燃料補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」と対象を絞った補助金政策が継続されるよう、積極的に行動していると述べた。また供給量に関しては十分かつ安定しており、国民のニーズは十分に確保されていると保証した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、3月26日)

イランがマレーシア船のホルムズ海峡通過を許可=アンワル首相

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は26日に行った国民向けの特別演説の中で、マレーシアの石油タンカーがホルムズ海峡を通過することをイランのペゼシュキアン大統領が許可したと発表。感謝の意を表明した。

アンワル首相は、西アジアの緊張について協議するため、ペゼシュキアン大統領とエジプトのシシ大統領に連絡を取ったと表明。現在ペルシャ湾で立ち往生しているマレーシアの石油タンカーと関係する作業員が帰国の途につけるよう手続きを進めていると述べた

またアンワル首相は26日午前にパキスタンのシャリフ首相と3度目の会談を行い、米国とイスラエルによるイラン攻撃をきっかけに勃発した紛争後の和平に向けた取り組みについて詳細を聞いたと公表。「イランはこれまで何度も欺かれてきたと考えており、拘束力のある合意と安全保障がなければ和平への動きを受け入れることは難しい。そのため、事態は容易ではない」と述べた。

その上でアンワル首相は、ホルムズ海峡の封鎖と世界的な石油・ガス供給の混乱はマレーシアにも影響を及ぼす可能性があると言明。ただマレーシアは国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)の供給管理能力とエネルギー安定供給能力のおかげで、比較的有利な立場にあるとし、国民の利益と安全、そして国家経済の保護を確保しつつ、地域和平への取り組みを積極的に支援していくと述べた。
(ザ・スター電子版、ザ・サン、マレーシアン・リザーブ、マレー・メイル、ベルナマ通信、3月26日)

高知県産有機食材のプロモーション、KLで試食会を開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 高知県産有機食材のプロモーション活動を行っている「高知アンビシャスの会」は25日、クアラルンプール(KL)市内のホテルで同県産の野菜を使った料理の試食会「きらめく土佐の晩餐会inマレーシア」を開催した。

高知県産の有機野菜の海外展開が狙い。昨年の台湾に次いで2カ国目の開催となる。EQホテルが会場提供やメニュー作りなどで協力した。

「高知アンビシャスの会」が持ち込んだオーガニックの里芋、トマト、ピーマン、ニンジンを同ホテルの日本料理店「勘八」レストランのシェフが、和食コース料理にした。「勘八」は今後、これらメニューを定番化していく考えだ。

日本食材などを取り扱っている輸入業者ら20人あまりが出席した。そのほか四方敬之 駐マレーシア日本大使、マレーシア農業食糧安全省から3人、クアラルンプール市から副市長ら3人が来賓として出席した。

ゲンティンハイランドへのアクセス道、有料化で来月から試験運用

【クアラルンプール】 パハン州の観光地ゲンティン・ハイランドへの高原アクセス道の有料化に向け、システムの試験運用が4月2日から開始される。ゲンティン・マレーシアの完全子会社で道路管理を行うリンカラン・チェカプ(LCSB)が23日発表した。

高原アクセス道は全長24キロメートルで、ゲンティンが所有する私道。1969年の開通以来、同社が保守・管理を行ってきた。しかし昨年11月、維持管理費用の負担が急増しているとして、2026年前半に有料化する方針を発表。州政府などと協議を進めてきた。

今回の試験運用は、本格導入を前にしたシステム検証のため、料金は徴収されない。ただし通過の際は、クレジットカードやタッチ・アンド・ゴー(TnG)カードなど、決済カードをタッチする必要があるという。

カラック高速道路(KLK)からの出口付近にあたるゲンティン・センパと、中腹にあたるゴトンジャヤの2カ所にシステムを設置。山頂に向かう車のみが対象となる。

本格導入時期や徴収料金などは未定だが、10リンギ以下になると予想されている。また州政府などは地元住民らへの配慮を求めている。

ゲンティン・ハイランドの2024年の観光客は、前年比12.9%増の2,810万人で、さまざまな施設の従業員だけでも1万人超と見込まれている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月24日、フリー・マレーシア・トゥデー、ポールタン、3月25日)

KLIAで過去2週間に中東便188便が欠航、イラン紛争で

【クアラルンプール】 空港運営会社マレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB)は、イラン紛争が続き航空会社が中東便の運航体制を調整したことから2月28日から3月12日までの間に10社の航空会社で計188便が欠航になったと発表した。

中東情勢の緊迫化を受け、航空会社はクアラルンプール新国際空港(KLIA)のネットワークを見直し、変更したため、一時的な運航混乱が生じている。マレーシア航空グループ(MAG)は先日、マレーシア航空がドーハ便を3月20日まで一時的に運休すると発表した。

ただKLIA発着の中東便の1日平均便数は徐々に回復しており、現在は1日平均15―16便まで増えている。紛争発生後数日のうちに、特にジェッダとメディナへの便を中心に、複数の航空会社が運航を再開したという。

MAHBは、中東情勢の緊迫化が旅客需要、空港運営、財務実績に及ぼす影響を完全に評価するには時期尚早であり、状況は依然として非常に流動的であると指摘。不確実な状況下におけるあらゆるシナリオに備えており、乗客の快適さを最優先事項とし紛争が続く中で航空会社と緊密に連携を取り、最新の動向を把握していくとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、3月25日)

補助金なし「RON95」が3.87リンギに引き上げ、26日から

【クアラルンプール】 財務省は25日、3月26日から4月1日までの1週間の燃料小売価格を発表。世界的な石油価格高騰が続いていることから、レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格は、前週の1リットル当たり3.27リンギから60セン引き上げ、3.87リンギとした。

新燃料補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」適用外のハイオクガソリン「RON97」の価格も4.55リンギから60セン引き上げ5.15リンギとする。また半島部における「ユーロ5 B10」および「B20」ディーゼル価格を1リットルあたり4.72リンギから5.52リンギに80セン引き上げる。また「ユーロ5 B7」ディーゼルも5.72リンギに引き上げる。

一方、レギュラーガソリン「RON95」は、「BUDI95」適用価格は1.99リンギ、サバ州、サラワク州、ラブアンにおけるディーゼル燃料の小売価格は2.15リンギでそれぞれ据え置く。

財務省は声明の中で、補助金の不正流用と密輸行為を抑制する取り組みの一環として、特にサバ州、サラワク州、ラブアンでディーゼル燃料の購入規制を導入する計画だと発表した

政府は3月、燃料費高騰の影響を緩和するため、対象を絞ったディーゼル車への支援策を強化した。対象は世帯収入が10万リンギ以下の非高級ディーゼル車所有者や小規模農家などで、給付額が従来の200リンギから300リンギに引き上げられた。
(ポールタン、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、3月25日)

ハイネケンマレーシア、シンガポール・アジア太平洋地域に供給へ

【クアラルンプール】 オランダ系ビール醸造大手のハイネケン・マレーシアは、アジア・パシフィック・ブリュワリーズ・シンガポール(APBS)の醸造事業縮小に合わせて、ハイネケン・ベトナムと共同でシンガポールおよびその他のアジア太平洋地域市場向けにビール製造・供給を開始する。

ハイネケン・アジア・パシフィックの完全子会社であるAPBSの事業縮小はハイネケンの「エバーグリーン2030」戦略の一環。マレーシアとベトナムへの製造移管は2027年までに段階的に実施する予定。縮小されるAPBSのトゥアス工場は将来的に地域物流と製品開発を支援するために再開発され、新製品の試験醸造を行うパイロット醸造所が設置される。

ハイネケン・マレーシアの醸造所は、セランゴール州ペタリンジャヤのスンガイ・ウェイに位置し、マレーシア半島部および東マレーシアに13の営業所を構えている。従業員数は500人以上で、ハイネケン、タイガー、ギネス、アンカー、エーデルワイス、アップルフォックス、キルケニー、アングリアシャンディ、マルタなどのブランドを製造しているが現時点での総売上高に占める輸出の割合は1%未満にとどまっている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ビジネス・トゥデー、エッジ、3月24日)

「焼肉すだく」が5月にペナン州で開業、マレーシア初進出

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 総合近江牛商社(本社・滋賀県守山市)は24日、「焼肉すだく」を5月15日にペナン州で開業すると発表した。

マレーシア初進出となる新店舗は、商業施設「セントラル・ガーニー」に入店。開業にあたり、現地で日本食レストランを運営する「タイリョウ」とフランチャイズ契約を締結した。ペナンは富裕層や外国人居住者が増え、高品質な外食へのニーズが高まっているとして進出を決めたという

「焼肉すだく」は日本産黒毛和牛を使用した本格焼肉を気軽に楽しめる店として、現在、日本国内の48店舗に加え、シンガポール、フィリピン、インドネシアに進出。今後、マレーシアのほか、中国、モンゴル、イギリスなどにも進出を予定しており、東南アジアを中心とした海外展開戦略を加速させていく方針。

日馬首脳が電話会談、中東情勢の早期沈静化に向けた連携確認

【クアラルンプール】 日本の高市早苗首相とアンワル・イブラヒム首相は24日、約15分間の電話による首脳会談を実施。中東情勢の早期沈静化に向け連携していくことで一致した。

高市首相は、19日に出した英・仏・独・伊・蘭・日によるホルムズ海峡の安全な航行に関する共同声明などを踏まえ、最近の中東情勢や安全保障の問題について説明した。アンワル首相はマレーシアの立場から、国際法に則った対話と外交による解決が喫緊の課題であることを強調したという。

会談後、アンワル首相はソーシャルメディアに投稿。「これまでの二国間協力をさらに強化し、地域および世界の平和、繁栄の促進において建設的な役割を果たすことで合意した」とした。
(ビジネス・トゥデー、エッジ、3月24日、外務省発表資料)

原油価格高騰を受け補助金負担が32億リンギに急増=首相

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は22日のフェイスブックへの投稿で、中東紛争による原油価格高騰を受け、政府補助金負担額が1週間足らずで約7億リンギから32億リンギに急増したと公表。不確実性が高まる世界情勢の中、国民の福祉と生活を守るための燃料補助金政策は現政権にとって引き続き最優先事項であると述べ、補助金政策を継続していく考えを示した。

その上でアンワル首相は、世界的な原油価格が高騰する中でなぜ産油国であるマレーシアも影響を受けているのかという疑問が多くの人々から寄せられているとし、「マレーシアは産油国ではあるものの、実際には輸出量よりも輸入量の方が多い」と説明。マレーシアの原油供給量の約50%がホルムズ海峡を通過するため、マレーシアも影響を受けていると述べた。
(ビジネス・トゥデー、マレーシアン・リザーブ、エッジ、ベルナマ通信、3月22日)