省エネ型エアコン・冷蔵庫購入に割り戻し、7月から実施

【プトラジャヤ】 エネルギー移行・水利転換省は7月1日から、省エネ型エアコンまたは冷蔵庫を購入する世帯に200リンギ、総額3,200万リンギを割り戻す、世帯向けNUR@PETRAプログラムを開始する。

割り戻し対象の商品は、エネルギー委員会が承認した4つ星または5つ星のラベルのあるエアコン、冷蔵庫で、全体で16万件の購入に割り戻す。

同省は声明で、西アジアにおける地政学上の緊張を原因とする世界エネルギー市場の不確定性、エネルギー価格の上昇に直面する家計への支援が目的で、政府のエネルギー移行計画にも資するとした。省エネ機器の購入は電力料金の低下にもなる。

同NUR@PETRAプログラムは5年間で552.25ギガワット時の電力節約になり、家計が支払う電力料金は2億5,072万リンギ減るという。機器の寿命、運転効率にもよるが、40万8,655トンの二酸化炭素排出削減になるという。

割り戻し対象のブランドなど詳細は実施機関である持続可能エネルギー開発庁(SEDA)のホームページに掲載している。
(ベルナマ通信、ビジネス・トゥデー、6月29日)

軽便鉄道シャアラム線、初日の利用者数は推定1万人

【シャアラム】 公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアは、29日に営業運転を開始したクアラルンプール(KL)首都圏クランバレー西部地域を結ぶ軽便鉄道3号線(LRT3、シャアラム線)の初日の利用者数を5,000人から1万人と推定している。

プラサラナのアミル・ハムダン社長兼最高経営責任者(CEO)は、「利用者が新路線にどれだけ早く慣れるかにもよるが、初年度の目標である1日あたり6万7,000人の利用者に向け、利用者は徐々に増加していくと予測している」とした上で、今後、利用状況がどのように推移していくかを見守っていくと述べた。

アミル・ハムダン氏によると、好意的な反応やソーシャルメディアでのシェアも数多く見られた。寄せられた声の中には、渋滞を避けるために車を運転することなく、快適にオフィスへ通勤できることを喜ぶ声もあったという。

運行状況は現時点では順調で、ラッシュ時の運行間隔は約8分、すべての設備も問題なく稼働している。アミル・ハムダン氏は「全体としてすべての設備が適切に機能している」と述べた。初期段階においては、自動改札機や券売機の利用、駅構内の人の流れなど、利用者の利便性(ユーザーエクスペリエンス)に重点を置いて監視しているという。
(ザ・サン、エッジ、ベルナマ通信、6月29日)

「いじめ防止法」施行で、世界初の解決機関「いじめ裁判所」始動

【コタ・ティンギ】 マレーシアでは6月から、いじめ対策を強化する新法「いじめ防止法」が施行され、紛争解決機関「いじめ裁判所」が発足した。政府は「世界初」と位置づけており、アザリナ・オスマン首相府相(法務・制度改革担当)は27日、「いじめに対して断固とした措置を取る」と改めて強調した。

16日に施行された「いじめ防止法」は、18歳以下が対象。学校などの教育機関に対し、いじめ防止方針の策定、相談窓口の設置、調査・対応体制の整備、カウンセリングなどを義務付けた。

また「いじめ裁判所」は、オンラインを中心として全国をカバーする準司法機関となる。学校の対応に不服がある場合など、被害者や保護者が直接申し立てでき、原則として60日以内の解決を目指す。最大25万リンギの損害賠償や謝罪、ネット上の投稿削除、カウンセリング受講などを命じることができる。原告に費用はかからない。

27日にはジョホール州でいじめ防止啓発プログラムが開催され、アザリナ氏が出席。いじめ防止は、被害者だけでなく、加害者自身も困難な環境に苦しんでいる可能性があることに着目したアプローチが大切と指摘。「いじめを絶対に許さない姿勢と、公平性のバランスが重要」と述べた。

マレーシア国内では昨年7月、サバ州の学校内でいじめが背景とみられる事案が発生したのを機に社会問題化。報告件数は年間1万4,000件を超えているという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ベルナマ通信、6月27日)

マレーシア、世界平和度指数で12位にランクアップ

【クアラルンプール】 国際的なシンクタンク「経済平和研究所」(IEP)はこのほど、2026年版「世界平和度指数」(GPI)を発表。マレーシアは前年から1ランクアップし、163カ国中12位となった。

アジア太平洋地域では、ニュージーランド(2位)、シンガポール(8位)、日本(10位)に続く結果となった。GPIは、▽国内・国際紛争▽社会の安全・治安▽軍事化――の主に3項目で構成され、今回、世界情勢の影響で多くの国の平和度が低下する中、マレーシアは相対的に高い評価を維持した。

社会の安全・治安のスコアでみると、マレーシアは1.917で、日本(1.296)、シンガポール(1.341)との差が大きく、課題を残した。一方、日本とシンガポールは軍事化のスコアが相対的に高く、マイナス要因となった。

サイフディン・ナスティオン内務相は25日、この結果について「マレーシアはアジア地域で最も安全な国の一つとなった」とソーシャルメディアに投稿。国境管理の強化や犯罪対策を継続し、公共の安全維持に努めるとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、6月26日、ベルナマ通信、6月25日、発表資料)

軽便鉄道シャアラム線が開業、1カ月間運賃無料

【クラン=アジアインフォネット】 度重なる遅延を経てクアラルンプール(KL)首都圏クランバレー西部地域を結ぶ軽便鉄道3号線(LRT3、シャアラム線)が完成し、セランゴール州クランのジョハン・セティア駅の車両基地で行われた6月28日の開通式に続いて、29日には一般利用客向けの運用が開始された。

開通式に出席したアンワル・イブラヒム首相は、7月31日まで向こう1カ月間を運賃を無料にすると発表した。沿線のフィーダーバスの運賃も1カ月間無料となる。アンワル首相は開業式に先立ち、セリ・アンダラス駅からジョハン・セティア駅まで試乗した。開通式にはアンソニー・ローク運輸相、アミルディン・シャリ セランゴール州首相らも出席した。

LRT3は総延長距離は37.8キロメートルで、セランゴール州ペタリンジャヤのバンダル・ウタマとジョハン・セティアを結ぶ。投資額は166億3,000万リンギ。20の駅が設けられており、沿線の住宅街を結ぶフィーダーバスが運行される。

2016年の起工時点では2020年8月31日完成の予定だったが、2018年の政権交代による計画見直し、新型コロナ禍などの要因から工事がたびたび遅延した。

アンワル首相への満足度は52%でトップ維持=ムルデカ世論調査

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 世論調査機関、ムルデカ・センターが24日に発表した最新調査によると、アンワル・イブラヒム首相の満足度は52%に低下したものの、不満率(44%)を上回った。同調査は3月12日から4月9日にかけて実施したもので、18歳以上の成人1,209人から回答を得た。

トップ政治家の満足率2位は、先ごろ統一マレー国民組織(UMNO)に復党したばかりのカイリー・ジャマルディン元UMNO青年部長(50%)で、野党連合・国民同盟(PN)を率いるムヒディン・ヤシン元首相は36%で3位にとどまった。またイスラム原理主義政党、汎マレーシア・イスラム党(PAS)のハディ・アワン党首は25%で6位、アハマド・ザヒド副首相(UMNO総裁)は24%で7位にとどまった。

「国が正しい方向に向かっている」との回答率は42%で、2025年12月以降は横ばいで、「間違った方向に向かっている」(50%)を下回った。「間違った方向に向かっている」との理由については、生活費、燃料価格を含む「経済への不安」が53%でトップとなった。

直面する最大の課題を一つ挙げてもらったところ、73%が経済問題を挙げ、犯罪や民族問題、政治問題など他の回答を大きく上回った。政府の経済運営については、「満足している」との回答は46%にとどまり、「不満」(51%)を下回った。連邦政府に対しては「満足している」は50%、「不満」は48%だった。

ペトロナス給油所の燃料供給は8月まで確保=首相府相

【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)の国内給油所網における燃料供給は8月まで安定的に確保できる見通しだ。アザリナ・オスマン首相府相(法務・制度改革担当)が下院議会答弁で明らかにした。

アザリナ氏は、国家経済行動評議会(MTEN)の定例会議で報告されたペトロナスからの公式回答に基づくものだとした上で、「上場子会社であるペトロナス・ダガンガンを通じた国内供給量は燃料需要の約50%を占めている」と述べた。

またアザリナ氏はMTENの下に危機管理タスクフォース(PPPK)を設置したことについて、十分な国内燃料供給を確保し、イラン紛争に起因する世界的なエネルギー危機への政府の対応を調整するためと説明。「国内の燃料、石油、エネルギー供給状況を継続的に監視し、向こう数カ月間の供給の安定性を確保するとともに、価格統制、密輸その他の不正行為の防止にも努めている」と述べた。西アフリカやアメリカ大陸など、西アジア以外の輸出国からの原油供給確保に向けた取り組みも継続中だという。

政府はイラン紛争開始当初、燃料供給は5月末まで確保できるとしていたが、その後6月末までに上方修正。5月末にはアクマル・ナスルラー経済相が、7月末まで十分な燃料供給を確保していると発言していた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、6月26日、エッジ、6月25日)

スズキ初のEV「eビターラ」、マレーシアで発売

【クアラルンプール】 スズキ車の販売代理店、ナザ・イースタン・モータースは、電気自動車(EV)「eビターラ」を発売した。マレーシア市場におけるスズキ初のEVで、限定販売となる。

Bセグメント・コンパクトSUV「eビターラ」は、トヨタとの共同開発EVで、トヨタは「アーバンクルーザー」として4月からマレーシア市場に先行投入している。両車種の基本スペックはほぼ共通で、前輪駆動(FWD)仕様で、最高出力174PS、最大トルク193Nm、航続距離(WLTP)は426キロメートルとなる。

eビターラは六角形を強調したフロントデザインが特徴。ボディカラーは、セレスティアルブルーパールメタリック、ブルーイッシュブラックパールのほか、ブルーイッシュブラックパールとの組み合わせによる3種類のツートンカラーを加えた5色展開となる。

インドからの輸入完成車(CBU)。価格(保険料別)は18万8,000リンギで、「アーバンクルーザー」より1万リンギ安く設定されている。

eビターラは2024年11月に世界初公開されたスズキ初の量産EV。日本では今年1月から発売されている。
(ポールタン、6月26日)

NPOにいすゞの冷蔵トラック2台寄贈、日本の無償資金協力で

【クアラルンプール】 非営利組織(NPO)「ロスト・フード・プロジェクト」に、いすゞ自動車の大型冷蔵トラック2台が寄贈された。日本政府の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」(GGP)を通じたもので、23日に四方敬之 駐マレーシア日本大使が出席し寄贈式が行われた。

同団体は2015年の設立以来、余剰食品を生活困窮者らに提供するフードバンク事業を通じ、食品ロス削減を目指している。

寄贈されたトラック1台で3,000ー4,000キログラムの食料を運搬可能で、食料回収能力が10%以上向上。支援対象団体は合計115団体に拡大し、今後1年間で推定1万5,000人が食料支援を受けられるようになると見込まれる。

特に温度管理が重要な生鮮食品の長距離輸送が可能になったことから、団体の活動範囲をこれまでの首都圏クランバレーから拡大。ペラ州イポーに拠点を開設し、余剰農産物の主要供給地キャメロンハイランドへの進出を計画している。将来的には全国規模での事業展開を目指していく。
(ザ・サン、6月23日)

補助金なし「RON95」3.47リンギに引き下げ、25日から

【クアラルンプール】 財務省は24日、25―30日までの1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格を、前週の1リットル当たり3.72リンギから3.47リンギへ25セン引き下げた。

燃料補助金制度「ブディ・マダニ」適用外のハイオクガソリン「RON97」の価格も前週の4.35リンギから、4.10リンギに25セン引き下げた。半島部のディーゼルの小売価格についても、「ユーロ5 B10」および「B20」を4.07リンギに、「ユーロ5 B7」ディーゼルも4.27リンギに、それぞれ30セン引き下げた。

「RON95」の補助金付き価格は1.99リンギ、サバ州、サラワク州、ラブアンにおけるディーゼル燃料の小売価格は2.15リンギでそれぞれ引き続き据え置く。

財務省は、米国とイランの協議進展を背景に原油価格は落ち着きを見せ始めているものの、「中期的には依然として不確実性に直面している」との見方を示した。なお7月1日からディーゼルの個人向け販売は、全国的な燃料補助金制度「ブディ・マダニ・ディーゼル」が適用されることになる。漁業者、小規模農家、商品生産者、公共陸上輸送事業者などの戦略的・重要セクターに対する補助金は引き続き維持される。
(マレーシアン・リザーブ、ビジネス・トゥデー、フリー・マレーシア・トゥデー、6月24日)