ランカウイ島の高級ホテル、2年以内に1750室増加見込み

【ニューデリー】 マレーシア半島北西部のリゾート、ランカウイ島で2年以内に6軒の高級ホテルの開業が予定されている。
今年4月にも開業とされているのが「ヒルトン・バラウ・ベイ・ランカウイ・リゾート」。251室で、6月1日以降の宿泊予約を受け付けている。ランカウイで人気の「ザ・ダナ」などを運営するトレードウィンズ・ホテルズ&リゾーツとの提携で運営される。

米ヒルトンは、チェナンビーチでももう1軒の開発を予定しているとされる。同ビーチには、マリオット・インターナショナルと地元不動産開発のトロピカナ・コーポレーションの提携による「シェラトン」ブランドのホテル(約270室)も計画されている。

また、クアタウンの複合施設「ディー・シトリン」でも住宅に加えホテルの開業が見込まれている。またマリーナ施設の「ロイヤル・ランカウイ・ヨットクラブ」内の小規模ホテル「ラマダ・バイ・ウィンダム・ランカウイ・マリーナ」でも、拡張などの可能性がある。

ランカウイ開発庁(LADA)のムザファル・ゾヘル氏が、インド・ニューデリーで開催された観光産業フェアで国営「ベルナマ通信」の取材に対し、ホテルの進出計画を説明。それによると、これら新規ホテル開業で計1,750室が増加する。島内には現在ホテル計約2万室があり、そのうち5つ星ホテルが2,017室、4つ星ホテルが2,376室となっており、新規ホテルの完成で5つ星ホテルの客室数は約85%の増加が見込まれる。中国に加え、インドからの観光客もビザが免除されており、人気が高まっているという。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、2月26日、ペナン・ハイパーローカル、2月23日)

リンギが上昇、1米ドル=3.8リンギをうかがう勢い

【クアラルンプール】 24日の為替市場はリンギが米ドルおよびアジア通貨に対し値上がりし、一時は1米ドル=3.8790/9010リンギまで上昇。2018年4月13日に記録された3.8785/8815以来の高水準となった。ただその後はリンギが売られ、終値は3.8915/8980と前日を下回った。

相場は過去6カ月間に大きく変動しており、2025年8月は4.2350リンギだった。好調な国内経済と米国の関税政策をめぐる先行き不透明がリンギ高の主因だ。エコノミストのジェフリー・ウィリアムズ氏によると、外資によるデータセンター投資でリンギ購入の必要があり、リンギ需要増とリンギ高をもたらした。

クアラルンプール大学(UniKL)ビジネススクールのアイミ準教授は、リンギはさらに値上がりし、1米ドル=3.8リンギの水準をうかがうとみている。これはアジア通貨危機に対処するため1998年、マハティール政権が設定した固定レートだ。

リンギはアジア通貨に対しても値上がりしており、アイミ氏は、リンギ上昇は米ドルが弱くなっただけでなく、投資家のリンギ購入意欲も反映していると指摘した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、ザ・スター電子版、マレーシアン・リザーブ、2月24日)

米連邦裁判決、マレーシアの輸出などにプラスの可能性

【クアラルンプール】 米連邦最高裁判所がトランプ政権が発動した相互関税が違憲との判断を示したことを受けて、エコノミストらはマレーシアにプラスの影響を与える可能性があるものの慎重に対応していく必要があると指摘している。米連邦裁判決を受けトランプ政権は一時的に全世界一律10%の輸入関税を課すと決めた。

バンク・ムアマラット・マレーシアのモハメド・アフザニザム主任エコノミストは、トランプ米政権は依然として保護主義的措置の実施方法を模索しているものの、それには時間がかかる可能性があり、世界経済への下振れリスクはいくらか後退した可能性があると述べた。

IPPFAの投資戦略担当ディレクター兼マレーシア経済専門家のモハメド・セデク氏は、全世界一律10%の関税に変更したことは特定の国や製品を対象とした制裁措置ではなく、マレーシアの輸出業者が特に標的とされない点が重要だとし、マレーシアが地域の他の国々と比較して相対的な競争力を失うことはなく短期的に大きな変化は起こりそうにないと述べた。

ホン・リョン・インベストメント・バンクは10%の全世界一律関税は、昨年米・マが合意した相互関税率の19%から9ポイントの引き下げとなるため、最大150日の短期的ながらも輸出の勢いを支える可能性があると指摘。特に電子機器製造サービス、ゴム手袋、一部のテクノロジー関連製品は、最近の関税動向の恩恵を受けると見込まれるとした。

マレーシア中小企業協会(SAMENTA)のウィリアム・ン会長は、米国向け輸出を行っている中小企業は関税の変動による価格の不確実性により困難に直面する可能性があると指摘。「生産拠点を海外に移転できる多国籍企業とは異なり、家具、繊維、加工食品などの分野の多くの中小企業は、突然の関税調整を吸収したり、サプライチェーンを再構築したりするための規模と利益率を欠いている。その結果、関税の不確実性の中で米国の輸入業者が輸出を控えるため、中小企業は短期的な混乱に見舞われる可能性がある」とした。

マレーシア華人商工会議所(中華工商聯合会、ACCCIM)のクーン・リンローン財務責任者は、関税をめぐる不確実性が続いているため、新税率は輸出に直ちに影響を与えない可能性があると指摘。「米国が近い将来に再び関税率を引き上げるかどうか不透明であるため、対米輸出価格の下落は見込めないだろう。米国の輸入業者は再び関税が19%に戻る可能性を考慮しなければならないだろう」とした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、ザ・サン、ベルナマ通信、2月23日)

マレーシア観光年初月の1月の国内空港利用者940万人

【セパン】 空港運営会社マレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB)は23日、1月の国内空港の利用者数が940万人に達したと発表した。マレーシア観光年2026(VM2026)の幕開けを象徴する数字となった。

クアラルンプール新国際空港(KLIA)が590万人で前年比8.2%増と最も多く、ペナン国際空港も同3.8%増の74万1,183人を記録した。特に1月は、2月の春節を前に、上海、広州、香港などの中国との路線が強化された。

またVM2026を意識したサービス強化の一環として、1月にはKLIAターミナル1に、マレーシアの森林をイメージした休憩スペース「リンバ」を開設。加えて、送迎車両に対し、昨年12月に導入された車両アクセス管理システム(VAMS)は遵守率99%を達成し、渋滞解消に寄与したという。

モハメド・イザニ・ガニ社長は「堅調な旅行需要を背景に、接続性拡大などさらなるサービス強化に努めていく」としている。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、2月23日)

今年のマレーシア経済成長見通し、上方修正相次ぐ

【クアラルンプール】 昨年第4四半期のマレーシア経済の予想を上回る高い成長を受け、複数の調査会社や銀行が今年の経済成長予測を上方修正している。一部の調査会社や銀行は、現時点での政府公式目標の4%―4.5%を上回ると予想している。昨年第4四半期の成長率は6.3%だった。

メイバンク・インベストメント・バンク、MBSBインベストメント・バンク、RHBバンクは、公式目標を上回る成長率を予想している。一方、CIMBバンクとオーバーシー・チャイニーズ・バンキング・コーポレーション(OCBC)は、政府予測の上限までを引き上げた。ケナンガ・インベストメント・バンクは、予測を4.5%に据え置いたものの、現在の勢いが持続すれば5.0%ま上振れする可能性があると見ている。

アナリストは経済成長見通しの改善は、所得の増加、現金給付などの政策措置、そして消費を支える観光業の継続的な成長に支えられた国内需要によるところが大きいと分析している。

一方アナリストらは、特に米国の関税引き上げの影響と世界的な需要減退の可能性など、外的要因の不確実性が依然として大きなリスクであり、貿易パフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があると警告している
(ザ・スター電子版、ビジネス・トゥデー、ブルームバーグ、エッジ、2月16日)

リンギ相場、年末までに対米ドル3.7リンギまで上昇=MUFJ

【クアラルンプール】 三菱UFJ銀行は為替相場について、リンギは年末までに1米ドル=3.7リンギまで上昇するとの見通しを示した。リンギ高の基礎的条件がそろっているためだ。

ロイド・チャン上級通貨アナリストは、情報通信技術(ICT)関連投資、マクロ経済の安定、政府施策をリンギ高予想の根拠として挙げた。

製造業の昨年1-9月の認可投資額は前年同期比14.7%の増加で、外国からの直接投資が貢献した。マレーシアの政策、インフラ、供給網におけるマレーシアの役割への信頼が背景にある。外国からの投資は対外収支の改善になるという。認可投資のうちICT投資は32%の増加だった。

中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は今年、政策金利を2.75%に据え置く見通しで、米連邦準備制度理事会がさらに利下げを行えば両国の金利差が縮小し、リンギ高要因になる。実際、債券への外国人投資は24年以降、買い越し額が増加している。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、2月12日)

QRコード決済、インドと相互乗り入れ

【クアラルンプール】 銀行間決済システムのペイメンツ・ネットワーク・マレーシア(ペイネット)とインドのNPCIインターナショナル・ペイメンツは、QRコード決済の相互乗り入れで合意した。インドを訪問する旅行者は近々、QRコードを利用した支払いが可能になる。

第1段階ではマレーシアを訪問するインド人旅行者は、マレーシアの標準コードであるドゥイットナウQRを採用している店舗において、統合決済インターフェース(UPI)を利用した支払いが可能になる。UPIはスマホで支払い、送金ができる小口決済インフラ。NPCIインターナショナルの親会社で、決済システムを運営するナショナル・ペイメンツ・コーポレーションが開発した。

第2段階ではインドを訪問するマレーシア人は、商店などに備え付けてあるUPIのQRコードをスマホで読み取ることで、銀行アプリやeウォレットで支払いを済ますことができる。第1、2段階とも開始時期は明らかにされていない。
(エッジ、ザ・スター電子版、ベルナマ通信、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、2月12日)

補助金なし「RON95」を2.54リンギで据え置き、2月5日から

【クアラルンプール】 財務省は4日、2月5日から2月11日までの1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格は1リットル当たり2.54リンギで、前週の価格を据え置いた。

新燃料補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」適用外のハイオクガソリン「RON97」の価格も据え置き、3.10リンギとした。「BUDI95」適用価格も1.99リンギで据え置く。

一方、ディーゼルの小売価格については、「ユーロ5 B10」および「B20」は1リットルあたり2.92リンギから4セン引き上げ、2.96リンギとする。また「ユーロ5 B7」ディーゼルも3.16リンギに引き上げる。サバ州、サラワク州、ラブアンにおけるディーゼル燃料の小売価格は2.15リンギで据え置く。
(ポールタン、ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、2月4日)

「リンギ高でも、構造的弱点の解消が不可欠」=世銀エコノミスト

【クアラルンプール】 世界銀行マレーシア担当主任エコノミスト、アプルバ・サンギ氏は、リンギがアジアで最も好調な通貨の一つになっていると評価しつつ、真の経済大国になるには、さらなる構造的弱点の解消が不可欠と指摘する。

サンギ氏は現在のマレーシア経済は堅調な経済成長と低インフレ、実質賃金の上昇に支えられていると分析。一方で、所得水準の地域差が大きく、「マレーシアが40年近く中所得国にとどまっている要因で、少数の力だけでは高所得国になることはできない」と警告する。

また、マレーシアの世界経済におけるシェアは小さいものの、その潜在力は依然として大きいと強調。例えば、世界トップ10の半導体輸出国にランクインしているものの、研究開発費は国内総生産(GDP)の1%未満であり、イノベーション強化の重要性を訴える。

人工知能(AI)を引き合いに、AIによる自動化で失業が拡大する可能性がある一方、新たな雇用を生み出す可能性もあり、「マレーシアには未開拓の機会が開かれている」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、2月4日、エッジ、1月28日)

バティックエアが年内に10機を追加導入、保有機数を63機に

【クアラルンプール】 バティック・エア・マレーシアは、運航頻度の向上、待機機材の増強による運航の回復力向上、スバン空港からの接続強化の一環として、年内に10機を追加導入し、保有機数を63機に増やす計画だ。同航空は現在53機の機材を保有し、20カ国65都市に就航している。

チャンドラン・ラマ・ムティ最高経営責任者(CEO)は、「機材の新たな導入により、待機用の機材が増加し、悪天候などの混乱をより適切に管理し、連鎖的な遅延を削減できるようになる」と言明。旅行需要の増加と季節的な混乱がある中、運航の信頼性向上に努めており、年央までに定時運航率(OTP)を85%にすることを目標としていると述べた。OTPは過去3カ月で既に顕著に改善しており、70%を超える安定した業績を記録しているという。

バティック・エア・マレーシアは、旧正月に向けて固定運賃キャンペーンを実施しており、家族連れが安心して旅行できる確定運賃を提供している。予約受付は2月13日までで、旅行期間は2月13日から16日までとなっている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、ベルナマ通信、1月27日)