エアアジア、セナイー昆明線を12月14日就航

【クアラルンプール】 格安航空エアアジアは、ジョホールバル(JB)のセナイ空港と中国雲南省昆明長水国際空港を結ぶ直行便を12月14日に就航すると発表した。週14便を運航しているクアラルンプール―昆明線を補完する。

週3便の運航で、セナイ発は月・水・日曜日、昆明発は月・火・木曜日の出発となる。往路のAK1380便はセナイ発が21時20分、昆明着が翌1時25分、復路のAK1381便は昆明発が深夜2時30分、セナイ着が6時45分となっている。

就航記念として、セナイ発昆明行き片道469リンギ、昆明発セナイ行き片道678人民元からのプロモーション料金を提供する。旅行期間2025年12月14日から2026年3月28日までが対象で、2025年11月23日までエアアジアMOVEアプリもしくはエアアジアのホームページ(airasia.comから購入できる。
(ビジネス・トゥデー、11月11日、エアアジア発表資料)

プロドゥアが累計生産台数550万台に到達、11月末にEV発表へ

【ラワン】 ダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)は、創業32年目で累計生産台数が550万台に到達し、アンワル・イブラヒム首相やザフルル・アジズ投資貿易産業相を招いて11日、記念式典を開催。同社初の電気自動車(EV)を11月末に発表する予定であることを明らかにした。

550万台目となったのは、2年連続でベストセラーモデルとなったAセグメントセダンの「ベザ」。1993年の創業以来の投資額は累計134億リンギに達した。プロドゥアはまたマレーシア国内の自動車産業の発展に大きく貢献しており、国内ベンダーからの調達額が累計1,161億リンギ近くに達し、今年だけでも108億リンギの調達を計画している。

アンワル首相は同社初のEVに言及し、「今月末に予定されているEV発表の日程については一両日中に決定する。内閣に対してはプロドゥアの発表を国家の重要課題として位置付けるよう指示する」と言明。「発売されるEVは手頃な価格で、国の基準を満たし、経済を刺激する効果も期待できる」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、11月11日)

マレーシア・リンギ値上がりは続く、エコノミスト見通し

【クアラルンプール】 マレーシア・リンギの値上がりが続いている。7日の為替市場での終値は1米ドル=4.172リンギで、24年10月以来の高値だった。堅調な内需と外需環境の改善が主な理由だ。

ブルームバーグの取材に回答した20数人のエコノミストによる年末相場予想の中央値は同4.18リンギで、2026年末は4.1リンギ。米国の関税措置がより明確になったことで、外需見通しが明るさを増したことが影響した。

年初からの対米ドルでの値上がり幅は7%で、昨年同様、域内通貨で最大の上昇幅。リンギはインドネシアルピアに対し10.8%、ベトナムドンに対し10.55%上昇した。

バンク・ムアマラット・マレーシアのアフザニザム主任エコノミストは、中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は政策金利を2026年を通じ2.75%に維持するとみており、米国との金利差が縮小するためリンギ資産への投資が増加すると予想している。

三菱UFJ銀行は、中国人民元の持ち直し、マレーシア産パーム油に対する米国のゼロ関税、希土類の対米輸出におけるマレーシアの戦略的役割もリンギを支えているとした。
(エッジ、11月7日)

MIHAS@上海が開幕、副首相「成約目標は30億リンギ」

【上海】 ハラル(イスラムの戒律に則った)製品見本市「マレーシア国際ハラルショーケース」(MIHAS)@上海が5日、開幕した。10日までの期間中に22億リンギ以上の成約額を目標にしている

MIHAS@上海は昨年のドバイに続く、2回目の海外開催になる。中国国際輸入博覧会(CIIE)と同時開催で、マレーシアからはハラル食品、化粧品、医薬品、イスラム金融、物流など、幅広い分野から250社以上の企業・団体に加え、州政府などが参加。中国の主要バイヤー20社を含め海外からのバイヤー100社との商談が予定されている。

中国は2,000万人以上のイスラム教徒を擁し、世界でも有数のイスラム市場として注目されている。マレーシアのハラル製品輸出額は昨年、前年比15%増の610億リンギ超となり、うち中国は62億5,000万リンギを占め、マレーシアにとって2番目に大きな輸出国となっている。

今回、マレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)は25億リンギを公式な目標としているが、開会式に出席したアハマド・ザヒド副首相は「ドバイの22億リンギという実績などを踏まえ、より高い30億リンギという目標を設定した」と言明した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、11月6日、ベルナマ通信、11月9日)

新パンタイ高速道路の延伸、IJM傘下企業が14億リンギで受注

【クアラルンプール】 新パンタイ高速道路(NPE)の延伸区間の設計・建設を、IJMコンストラクションが14億リンギで受注した。NPE事業を手掛ける親会社の大手コングロマリット、IJMコーポレーションが5日、発表した。

延伸区間は、NPEのパンタイ・ダラム料金所からジャラン・イスタナ・インターチェンジを結ぶ全長15キロメートル(㎞)の高架区間になる。同じくIJM傘下のニュー・パンタイ・エクスプレスウェイとの間で契約が締結された。2025年第4四半期に着工し、48カ月以内の完成を目指す。

現在のNPEはスバンジャヤとクアラルンプール(KL)を結ぶ19.6㎞の高速道路で、2004年に開通。IJMの完全子会社のロード・ビルダー・ホールディングスが所有・運営している。2011年ごろから延伸案が浮上していたが、2012年に政府が中止を通知。今年5月になり、再承認された。

延伸区間の完成により、バングサ地区からKL中心部への交通量が最大40%分散され、KL南部の渋滞の大幅な緩和が見込まれている。またバングサ地区の開発促進などで56億リンギの経済波及効果が期待されている。

IJMグループにとっては、ジョホール州の14億リンギのデータセンター(DC)、セランゴール州エルミナの21億リンギのDCの建設プロジェクトに続く、今年3件目の10億リンギ超の大型プロジェクトになる。
(エッジ、11月6日、ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレーシアン・リザーブ、11月5日)

ジョホールバルのモール「シティスクエア」、大規模再開発へ

【クアラルンプール】 ジョホール州で四半世紀あまり親しまれてきたショッピングモール「ジョホールバル・シティスクエア」(JBCS)は新ホテル開設など大規模再開発を実施する。完成は2027年第4四半期の予定で、営業を続けながらの改修になる。

JBCSの運営会社によると、再開発後の床面積は現在の4%増の56万8,927平方フィートになる。4万1,300平方フィートのヘルス&ウェルネス施設や、1万5,000平方フィートの子供向けアドベンチャーパークなど50以上の新規テナントの誘致を目指す。また、2028年にはモール上部にホテル併設型アパートメントの開業を予定している。

JBCSは1990年代半ばに建設され、マレーシア国鉄(KTMB)のJBセントラル駅に近接。さらにシンガポールを結ぶ高速鉄道輸送システム・リンク(RTSリンク)の新駅も近くに開設予定で、アクセスに優れた立地となっている。

JBCSは、マレーシアの大富豪として知られるロバート・クオック氏のグループ企業がもともと所有していたが、約20年前にシンガポール政府系資産運用会社のGICリアルエステートに売却。しかし、昨年になりクオック氏のグループ企業、オールグリーン・プロパティーズが約8億5,000万リンギで株式を買い戻していた。
(ザ・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、エッジ、11月3日)

ペトロナスが坑井廃止の分野で人材育成、学園創設

【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は、坑井(井戸)の閉鎖・廃止に当たる技術者を育成するための学園、液圧改修ユニット(HWU)を設立した。この領域における国としての能力を高める。石油・ガス資源をペトロナスに代わり管理するマレーシア・ペトロリアム・マネジメント(MPM)が実際の業務に当たる。

採掘が終了した油井やガス井を、安全かつ環境に配慮して永久的に閉鎖・撤去する作業に当たる人材の育成で、石油・ガス上流部門に不可欠の要素だ。

MPMのバチョ・ピロン上級副社長は「マレーシア人技術者が主導的役割を果たすための学園で、ガス・石油産業エコシステムの強化にもなる」と述べた。

掘削業者のベレスト・エナジーが使用していた退役設備などを利用し、実践的訓練を施すほか、仮想現実シミュレーターなどデジタル技術も活用する。マレーシア・サバ大学、マレーシア工科大学、ペトロナス工科大学など有力大学とも連携する。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、11月3日)

プロトンが「e.MAS5」を発表、価格は初の10万リンギ以下

【クアラルンプール】 プロトン・ホールディングスは30日、電気自動車(EV)販売子会社、プロトン・ニューエナジー・テクノロジー(プロネット)を通じて同社2車種目となるEV、「e.MAS5」を正式発表した。価格は5万6,800リンギからで、マレーシアで初めて10万リンギを切る廉価EVとなる。

資本関係にある中国・吉利自動車の「星愿」(世界市場での名称はEX2)をベースとしたコンパクトEVで、最初のロットは中国から輸入されるが、今後はペラ州タンジョン・マリムにあるプロトンのEV工場で現地組立(CKD)される予定だ。

バリエーションは「プライム」と「プレミアム」の2種で、公式価格はそれぞれ事前予想を大きく下回る5万6,800リンギ、7万2,800リンギに設定。さらに発売記念として各車3,000リンギの割引を適用する。6年間走行距離無制限の車両保証と、8年間/16万kmの高電圧バッテリーおよびコンポーネント保証が付く。

上位車種の「プレミアム」は40.16kWhのLFPバッテリーと出力85kW、最大トルク150Nmを発生するモーターを搭載。プレミアムモデルは、WLTP基準で325kmの航続距離を実現した。

「プライム」は30.12kWhのLFPバッテリーと出力58kW、最大トルク130Nmを発生するモーターを搭載。バッテリー容量は小さく、航続距離はWLTP基準で225kmにとどまっている。

ボディカラーは、▽マーブルクリーム▽クォーツローズ▽ムーンストーンホワイト▽グラファイトシルバー▽スレートグレー――の5色。マーブルクリームとクォーツローズは「プレミアム」限定で、インテリアはアラバスターホワイトとなる。その他の3色のインテリアカラーはフリントグレーとなる。
(ポールタン、ジグホイールズ、ソヤチンチャウ、10月30日)

メイバンクのモバイル銀行アプリが5周年、取引額は4兆リンギ

【クアラルンプール】 国内銀行最大手のマラヤン・バンキング(メイバンク)は29日、モバイルバンキングのアプリ「MAE app」5周年を記念した記者会見で、5年間でマレーシアの国内総生産(GDP)の2倍に当たる4兆リンギ余りの取引があったと発表した。今後もデジタル取引の拡大を国内外で推進する。

MAEのユーザー数は1,070万人、モバイルバンキングの取扱額の48%を占めており、銀行間決済ネットワークのペイネットを通じた取引で、件数、額とも国内首位。

MAEは多様な用途に利用可能で、地域社会金融サービス担当最高経営責任者(CEO)のタウフィク・アルバル氏は「アプリをライフスタイル全般にわたる金融アプリに育て、ユーザーのニーズに対応してきた」と述べた。

ウォレットの残高上限は来年から2万リンギに引き上げる。上限引き上げを求める声に応じたもので、特に旅行先でのアプリ利用が増加していることに対応する。

QR決済の海外展開では、インド、韓国、中国でも利用できるようにする。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月29日)

イオン、シャアラム店をリニューアルオープン

【クアラルンプール】 セランゴール州の「イオンモール・シャアラム」内の総合スーパー、イオン・シャアラム店が28日、リニューアルオープンした。フードコーナーの充実や、モール全体で使えるスマートカートの導入など、利便性の向上と顧客体験の強化を図った。

同店は2016年に開業。今回、デリカデッセンコーナーを拡張し、さらに12の新しいフードコンセプトカウンターを設置した。また、衣類などを含めプライベートブランド「トップバリュ」の商品が拡充された。

スマートカートは、商品のバーコードをスキャンしながら買い物を進めることができ、モール全体で使用可能。合わせて、セルフレジが増設されたほか、店内を歩き回らずに効率的に買い物できる「Grab N Go」コーナーなども導入された。
また同時に、モール内に3店舗が新たにオープンした。
(マレーシアン・リザーブ、10月29日)