KLIA第2ターミナルで16項目の施設改修を実施=MAHB

【セパン】 空港運営のマレーシア・エアポート・ホールディングス(MAHB)は、マレーシア観光年2026(VM2026)に向けて、クアラルンプール新国際空港(KLIA)第2ターミナルで合計16項目の施設改修を実施した。約1年かけて実施したもので、旅客の流れ、快適性、業務効率の向上が狙い。

第2ターミナルのオペレーション・ゼネラルマネージャー、シャールニザム・アブドル・ジャミル氏は最新の改修と新サービスを紹介するメディア向け見学会で、「特にピーク時や祝祭期間における旅客数の増加に対応するため、チェックイン、搭乗、手荷物処理など、主要な旅客手続きに重点を置いた改修を実施した」と言明。「チェックインカウンター付近の設備改善、セルフサービス式手荷物預かり所の導入、手荷物チェックインポイントの増設を実施した。これにより長い列ができなくなり、乗客の流れがスムーズになる」と述べた。

シャールニザム氏によると、改修はソーシャルメディアで寄せられたコメントを含む乗客からのフィードバックとデータ分析に基づいて実施。トイレの5つ星基準へのアップグレード、祈祷室の改良、傾斜地での安全性を高めるために新設計された荷物用カート、車椅子とベビーカーの増設、乗り継ぎ時間が長い旅客向けの映画ラウンジ導入――などが行われた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、12月9日)

高速電車KL―JB間の運転を12日に開始、9日にきっぷ発売

【クアラルンプール】 マレーシア国鉄(KTMB)は、クアラルンプール(KL)―ジョホールバル(JB)間の高速電車(ETS)運転を12日に開始すると発表した。これに合わせて9日にきっぷの販売を開始した。

片道運賃は82リンギからで、来年5月分までのきっぷが購入可能。開業記念として12月12日から2026年1月11日までの旅行分を対象に30%割引のプロモーションを実施する。KITS Styleアプリ、KTMB公式ウェブサイト(www.ktmb.com.my)、またはKTMBのキオスク端末で購入できる。

1日2往復の運転で、所要時間は4時間20分。運行スケジュールは年内がKLセントラル発が7時45分と17時35分で、JBセントラル着は12時5分と21時55分。JBセントラル発が8時40分と16時20分。1月1日からはKL発が7時55分と17時35分で、JBセントラル着は12時15分と21時55分。JBセントラル発が8時40分と16時20分となっている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ポールタン、12月9日)

エアボルネオ、来年7月にジェット機運航を開始

【クチン】 サラワク州営航空会社エアボルネオは、サラワク州の地域航空接続強化計画の一環として、2026年7月にジェット機の運航を開始する。アバン・ジョハリ・オペン州首相が6日、発表した。

来年からの運航開始当初はターボプロップ機で運航し、その後ジェット機に移行する。アバン・ジョハリ首相はまた、シンガポールのローレンス・ウォン首相がサラワク州とシンガポール間の直行便の計画を歓迎したこと、マレーシアのアンソニー・ローク運輸大臣もこの計画を承認したことを明らかにした。またエアボルネオは域内だけでなく、韓国・済州島への路線拡大も目指している。

エアボルネオは、マレーシア航空グループ (MAG)傘下のMASウィングスの買収により誕生した。買収は2025年12月31日までに完了する予定。買収が完了し次第、サラワク州、サバ州、ラブアンの既存路線で運航を開始する。1月からの運航はエアボルネオのロゴと塗装を施したATR72-500型機1機とツインオッター1機で開始し、残りの機材の塗装は向こう6カ月をかけて段階的に行う。
(ボルネオポスト、ビジネス・トゥデー、12月6日)

最新の韓国グッズ紹介のショールーム、TRXで14日まで

【クアラルンプール】 食品や”Kビューティー”など最新の韓国グッズを紹介する「2025グローバル・ショールーム」が、クアラルンプールの国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」で開催されている。韓国中小ベンチャー企業部(省、MSS)などによるもので、韓馬の二国間貿易の促進を目的としている。

ショールームはショッピングモール「エクスチェンジTRX」のファーストフロアで14日まで開催されている。MSSと韓国のマーケティング企業「リープ・イノベーション」などが協力し、25の韓国中小企業が出展。高機能の美容製品のほか、ビーガン食品や、現代風にアレンジされた伝統的な韓国菓子などが紹介されている。

リープのミン・ゴンボ最高経営責任者(CEO)は「韓国の中小企業の中にはまだあまり知られていないものの高品質な製品が多くある。マレーシアの消費者がこれらの製品を直接体験し、購入できる場を設けることで、二国間貿易の深化と長期的な市場成長の促進を期待している」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月4日、シリソス、12月1日)

プロトン、新型サガ予約3万台突破、30年目標は33万台

【スバンジャヤ】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスのセダン「サガ」第4世代の予約台数が、11月27日の正式発表から約1週間で3万台を突破。加えて、2030年の目標販売台数を33万台とし、3割はハイブリッド車を含めた電気自動車(EV)とする計画だ。

4日にセランゴール州スバンジャヤで行われた「プロトン・テック・ショーケース2025」の開会式で、リー・チュンロン(李春栄)最高経営責任者(CEO)が明らかにした。1985年発売のサガが象徴するように、国内外ベンダーとの連携を通じイノベーションを続けてきたことが、今のプロトンを支えていると強調した。

特に第4世代サガはマレーシア国内のみならず、東南アジア諸国連合(ASEAN)のAセグメントで主力モデルになると見込まれている。この強い需要に応える生産体制の構築が鍵になるとみられ、ペラ州タンジョン・マリムの工場への正式な生産移管時期に注目が高まっている。

また昨年発売した同社初のEV「e.MAS7」は今年11月時点で8,239台を販売し、マレーシアで最も売れたEVになる見通しだ。

同社は2025年末の予想販売台数を15万6,000台としているが、2026年末にはこの数字を15%上回る18万台以上という目標を掲げている。さらに2030年に向けた目標値としてリー氏は3つの「30」を強調。EV30%に加え、30%はマレーシア国外で販売し、輸出市場は30カ国以上に拡大するとした。

5―7日に開催される「プロトン・テック・ショーケース2025」では、最新技術とともに、2026年初頭の発売予定モデルなども展示される。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレーシアン・リザーブ、ポールタン、ベルナマ通信、12月4日)

カジノのゲンティン、NYのライセンス取得で既存施設を拡張へ

【クアラルンプール】 カジノ運営会社のゲンティン・マレーシアは2日、米国の子会社ゲンティン・ニューヨークが年内にニューヨーク州(NY)の商業カジノ・ライセンスを取得すると発表。55億米ドル(231億9,000万リンギ)を投資し、既存のリゾート・ワールド・ニューヨーク・シティー(RWNYC)を、全米でも有数のラスベガス風のフルカジノに拡張する計画だ。

RWNYCには現在、スロットマシンと電子テーブルゲーム計約6,500台が設置されているが、ライセンスの取得で、対面式のライブテーブルゲームを導入できるようになる。ニューヨーク州ゲーミング施設立地委員会が年内に正式にライセンスを交付する見通しで、早ければ2026年6―7月ごろにも、ライブテーブルゲームの運用を開始する。

さらに計画では、現在のRWNYCの敷地73エーカーを、560万平方フィートに拡張。50万平方フィートのゲームフロア、6,000台のスロットマシン、800卓のテーブルゲーム、2,000室のホテル客室、7,000席のエンターテイメント施設、30以上の飲食店、大規模な会議スペース、10エーカー超の緑地などを備えた統合型リゾートにする。最大2万4,000人の雇用を創出する見通しだ。

RWNYCは、ジョン・F・ケネディ国際空港近くのアケダクト競馬場跡地(クイーンズ区)を利用し、2011年に開業された。 2021年にはホテルも開業。年間平均800万人が訪れ、州最大のカジノ施設になっているという。
(マレーシアン・リザーブ、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、12月2日)

JBセントラル―クライ間の通勤鉄道、2月開通の見込み

【クアラルンプール】 ジョホール州のジョホールバル(JB)セントラル―クライ間の25キロメートルを結ぶ通勤鉄道(セラタン線)が、2026年2月に開通する見込みだ。州公共事業・運輸・インフラ・通信委員会のモハマド・ファズリ議長(国政の閣僚に相当)が明らかにした。

1月1日を予定しているJBセントラルまでの高速電車運行サービス(ETS)延伸の1カ月後の開通を目指す。1日32往復運行され、各列車の乗客定員は400人となる。片道運賃は3リンギ以下になる見込み。これにより移動時間は乗用車での1時間から半分の30分に短縮されると期待されている。

モハマド・ファズリ氏はまた、ケンパス―パシルグダン間の貨物線に旅客列車を走らせる計画が浮上していることを明らかにした。これによりパシルグダン、マサイ、タンポイ、その周辺地域の渋滞緩和が見込まれるという。迅速な運行開始に向け、向こう6カ月内にタマン・ダヤ、バンダル・スリ・アラム、カンポン・パシル・プティ――の3カ所に仮設旅客駅を設置する計画。1日4往復の運行を予定しており、運賃は3リンギを下回る見込みだという。
(ザ・スター電子版、ポールタン、12月1日)

エアボルネオが1月に運航開始へ、MASウィングス路線継承で

【クチン】 サラワク州営航空会社エアボルネオは、マレーシア航空グループ (MAG)傘下のMASウィングスの買収に伴い、MASウイングスの既存路線を引き継ぎ、来年1月からエアボルネオとしての運航を開始する。同州のリー・キムシン運輸相が2日の州議会で明らかにした。

MASウイングスの買収は2025年2月12日に締結された株式売買契約に基づき、2025年12月31日までに完了する予定。買収が完了し次第、サラワク州、サバ州、ラブアンの既存の地方航空サービス(RAS)と連携して運航を開始する。1月からの運航はエアボルネオのロゴと塗装を施したATR72-500型機1機とツインオッター1機で開始し、残りの機材の塗装は向こう6カ月をかけて段階的に行う。

買収後の優先事項としては、現在国内およびサバ州・サラワク州の地方路線のみを許可されているMASウィングスの航空運航免許(AOL)の変更を取得することで、これに伴いクアラルンプール、シンガポール、ジャカルタ、バンコクなどの地方ハブ空港へのジェット機による運航を2026年第3四半期に開始する予定。デンパサール、香港、深圳、日本、韓国などへの乗り入れも計画している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、12月2日)

マレーシア航空、クアラルンプール―豪ブリスベン直行便を再開

【クアラルンプール】 マレーシア航空(MAS)は11月29日、クアラルンプール(KL)―豪州ブリスベン間の直行便運航を再開した。増加する旅行需要に対応する。再開初便の搭乗率はブリスベン行き往路が86%、復路のKL行きは99%に達した。

KL―ブリスベン線は火、木、金、土、日曜の週5便の運航。スケジュールは往路のMH135便はクアラルンプール発が20時30分でブリスベン着が翌日の6時25分で、復路のMH134便は、ブリスベン発が8時30分、クアラルンプール着が14時40分となっている。

ブリスベン線の就航によりMASのKL―豪州直行線の乗り入れ先は、既存のシドニー、メルボルン、パース、アデレード――と合わせて5都市に増加する。MASは豪州の一部路線に最新鋭のエアバスA330neo機材を導入する方針で、2026年初頭の運用開始を予定している。
(マレーシアン・リザーブ、エッジ、ベルナマ通信、11月30日、MAS発表資料)

プロトン第4世代の新型「サガ」発表、価格は3.9万リンギから

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは27日、第4世代の新型Aセグメント・セダン「サガ」を正式発表した。スタンダード、エグゼクティブ、プレミアムの3つのバージョンを用意した。税込・保険なし価格はそれぞれ3万8,990リンギ、4万4,990リンギ、4万9,990リンギ。

5年間/15万km保証と最初の3回の整備インターバルにおける工賃無料が込みとなる。12月31日までに予約すると1,000リンギ割引となるほか、特別版タッチ・アンド・ゴー(TNG)カードと1年間の無償整備(部品代と工賃を含む)が付く。

マニュアル(MT)車を廃止して全バージョンをオートマチック(AT)車とした。プレミアムのみは無段変速機(CVT)を搭載する。車体カラーは▽マリンブルー▽スペースグレイ▽ルビーレッド▽アーマーシルバー▽スノーホワイト――の5色を用意した。

いずれも新型の排気量1.5リッターBHE15PFI4気筒エンジンを搭載。旧型の1.3リッターエンジンより出力が大幅に向上し、最大出力120PS/6,100rpm、最大トルク150Nm/4,000―5,000rpmを発揮する。燃費は100キロメートル(km)あたりCVT車が4.9リットル、AT車が5.1リットル。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、ポールタン、11月27日)