プロトン「サガ」、シャアラム工場における生産が終了

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは、セランゴール州シャアラム工場におけるAセグメント・セダン「サガ」の生産を終了した模様だ。ソーシャルメディア上では、プロトン関係者によって9月26日に撮影されたとみられる最終出荷を記念する画像の投稿が確認された。

「サガ」は1985年7月9日の発売以来、3代にわたり最も長期にわたって売れている車種で、40年にわたって一貫してシャアラム工場で生産されてきた。プロトンは製造機能をペラ州タンジョン・マリム工場に集約させる計画で、昨年7月には2026年までに「サガ」の生産をタンジョン・マリム工場に移管すると発表していた。

現行「サガ」の販売はまだ続いているが、プロトンは近く新型「サガ」(コードネームMC3)を発売する予定で、新型モデルはタンジョン・マリム工場で製造される見通し。

シャアラム工場では以前、CセグメントMPV「イゾラ」の組立も行ってきたが、「イゾラ」の生産は2023年10月にすでに終了。「サガ」の生産終了後の施設運用の方法については明らかにされていない。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月1日、ポールタン、カーズ・オートメディア、9月28日)

ゴンバック総合交通ターミナルが正式開業、総工費は3億リンギ

【ゴンバック】 セランゴール州のゴンバック総合交通ターミナル(TBG)で9月30日、アンワル・イブラヒム首相が出席して開業式が開催された。東海岸のパハン州、トレンガヌ州、クランタン州への長距離バスが発着する7階建て交通ハブで、総工費は3億700万リンギ。

24時間対応のTBGには125のバス停車場があり、1日最大700便、2万5,000人の乗客を取り扱う能力を持つ。アンソニー・ローク運輸相によると、3月5日の運用開始からすでに30社の高速バス会社が運行しており月平均3,000便のバスが発着している。

TBGは軽便鉄道(LRT)ケラナジャヤ線のゴンバック駅に接続しており、将来的には東海岸鉄道線(ECRL)ゴンバック駅とも接続される。1,200台分の駐車場、3階建てのバスターミナル、4階建てのショッピングフロアを備える。
(ポールタン、ザ・サン、9月30日)

マレーシア最大の美容見本市BECBM、KLCCで開幕

【クアラルンプール】 マレーシア最大の美容見本市「ビューティーエキスポ&コスモビューテ・マレーシア(BECBM)2025」が9月30日、クアラルンプール・コンベンションセンター(KLCC)で開幕した。日本を含め15カ国・地域から400社1,000ブランドが出展し、10月3日まで開催される。

展示は、スキンケア、ヘアケア、ネイル、スパ・ウェルネスなど、8つのカテゴリーに分けて実施されている。また国際パビリオンとして、中国、韓国、シンガポール、台湾がブースを設置。最新の美容技術やトレンドなどが紹介されるほか、さまざまなコンテストや、ネットワーキングの場も提供されている。

またハラル開発公社(HDC)は、「マレーシア・ハラル化粧品産業ロードマップ」を発表。化粧品全般におけるハラル(イスラムの戒律に則った)認証の推進や、現地生産の拡大、研究開発の強化、グローバルパートナーシップの促進などが盛り込まれている。HDCのハイロル・アリフェイン最高責任者(CEO)は「マレーシアはハラル美容における世界的リーダーとなるための好位置につけている」と述べた。
(ザ・スター、10月1日)

DHLエクスプレス、来年1月から平均5.9%料金引き上げ

【クアラルンプール】 国際宅配便のDHLエクスプレスは29日、 マレーシアにおける配送料を2026年1月1日から平均5.9%値上げすると発表した。

同社は、インフレや為替動向、規制や安全対策に関連する管理コストを考慮して配送料を毎年調整。配送サービスを行っている220の国・地域で、現地の状況に応じて見直し額は異なるという。

マレーシア・ブルネイ担当取締役、ジュリアン・ネオ氏は「地政学的変化で世界貿易環境の複雑さは増しているが、今回の年間料金値上げにより、ネットワークの適応力を強化し、お客様のビジネスを一環してサポートすることができる」としている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月29日、DHLエクスプレス発表資料)

中国のAI活用ウェルネスティー専門店「鵲堂羽坊」、KLに開業

【クアラルンプール】 人工知能(AI)を活用した健康・ウェルネスティー専門店「鵲堂羽坊」が、クアラルンプール(KL)郊外のショッピングモール「パビリオン・ブキジャリル」にオープンした。

鵲堂羽坊のマレーシア店は、中国の南京大経鵲堂羽坊健康科技のマレーシア子会社「大経TCM」が運営。2024年に南京で開業され、マレーシアが海外初進出になる。

店舗では、脈と舌による健康評価にAIを活用。生活習慣データとも組み合わせ、体の状態に合わせたハーブティーや、ホリスティックサービスを提供する。

鵲堂羽坊はグローバル展開を計画しており、今後、マレーシアで25店舗程度の展開が見込まれる。「中国での研究開発に基づくブランド基準を継続的に輸出し、すべての国際店舗において革新性と一貫性を確保していきたい」としている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月24日)

イケアマレーシア、国内の全飲食施設がハラル認証を取得

【クアラルンプール】 スウェーデン系家具メーカー、イケア・マレーシアは24日、国内のすべてのレストランなどでイスラム開発局(JAKIM)からハラル(イスラムの戒律に則った)認証を取得した、と発表した。

イケアによると、1996年のマレーシア初進出以来、ハラル認証を受けた食材の調達から、厨房における許可されていない食材の使用禁止などを実施してきたが、正式なハラル認証は取得していなかった。取得にあたり、食材のトレーサビリティ(追跡可能性)、厨房のワークフロー、従業員の研修などの厳格な検査が行われたという。

同社小売部門責任者のマルコム・プルイス氏は「今回の認証は、信頼、文化、そしてコミュニティへの敬意を反映したもので、地元の価値観や期待を尊重した食事の提供をさらに強化していく」としている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、9月24日)

ネグリセンビラン州ニライに「オートシティ」を建設へ

【ニライ】 ネグリ・センビラン州は、「ニライ・スマートシティ」(面積728.43ヘクタール)開発プロジェクトの第1期として10億リンギ規模の近代的な自動車産業ハブ「オートシティ」を建設する予定だ。ニライ・リソーシズ・グループが23日に開催した「ニライ・スマートシティ」起工式でアミヌディン・ハルン州首相が明らかにした。

オートシティは、自動車ショールーム、スペアパーツ販売店、サービスセンター、自動車エステティックトリートメント施設、テクノロジーを駆使したライフスタイルスペースを備えた近代的な自動車ハブとして機能する。国際的な自動車ブランドを誘致するほか、地元企業が自動車サプライチェーンとエコシステムに参加する機会も提供する。技術、サービス、物流、マーケティング、管理の分野で5,000人以上の雇用が創出される見込みだという。

アミヌディン氏は、同プロジェクトが「ニライ・スマートシティ」内の他の地区における電気自動車(EV)製造、医療、教育、倉庫、住宅といった分野での開発を促進すると期待されていると述べた。
(エッジ、マレー・メイル、ベルナマ通信、9月23日)

バティックエア、コタキナバル―仁川直行便を就航

【クアラルンプール】 バティック・エアは13日、コタキナバル国際空港(KKIA)と韓国ソウル・インチョン(仁川)を結ぶ直行便を就航した。

週3便の運航でKKIA発が水・金・日、インチョン発が月・木・土となっている。機材はボーイングB733-800型機を使用。スケジュールは往路の「OD822」便はKKIA発が午後11時10分、インチョン着が翌日の午前5時20分。復路の「OD823」便はインチョン発が午前6時20分、KKIA着が午前10時45分となっている。

バティック・エアの就航により、ソウル―コタキナバル間の便数は週25便から28便に増加した。

サバ州を訪問した韓国の観光客は今年1―7月に約10万3,060人を記録し、サバ州にとり韓国は最大かつ最も急速な成長市場となっている。昨年、サバ州を訪問した韓国人観光客は19万2,059人だった。
(ザ・サン、フリー・マレーシア・トゥデー、ボルネオポスト、ラクヤットポスト、9月13日)

ペトロナス、マレーシア初の持続可能な航空燃料を納品

【セパン】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は、マレーシア・アビエーション・グループ(MAG)向けに、マレーシアで初めてとなる現地生産の持続可能な航空燃料(SAF)をクアラルンプール新国際空港(KLIA)に納品したと発表した。

SAFはペトロナスの施設で混合され、マレーシアン・リファイニング・カンパニーのパイプラインを経由してKLIAに供給された。マレーシア航空はまずは9月1日から16日にかけてロンドン行きの深夜便MH2便で同燃料を使用。SAFを通常オペレーションに導入する第一歩となる。

ペトロナスの精油・マーケティング・トレーディング担当のアハマド・アドリー・アリアス副社長は、マレーシア航空に供給されたこの燃料は、同国の航空業界の脱炭素化に向けた一歩となると言明。「航空業界の脱炭素化においてSAFは現在利用可能な最も迅速な解決策の一つだ」と述べた。

一方、MAGグループの最高サステナビリティ責任者であるフィリップ・シー氏は、SAFの生産と導入を拡大するには、航空業界全体の協力が不可欠だと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレーシアン・リザーブ、9月12日、ペトロナス発表資料)

メイバンク、バングササウスに次世代型の新支店を開設

【クアラルンプール】 大手銀行マラヤン・バンキング(メイバンク)は、クアラルンプール(KL)市内のバングサ・サウスに次世代型の支店を新たに開設。急成長するデジタルバンキングと並行して、対面で顧客と接するタッチポイントを増やし、事業基盤の強化を図る。

新支店は、多くのスタートアップ企業が拠点を構えるバングサ・サウスの商業ビル内に6日にオープン。相談用の専用ビデオ会議室や、コミュニティスペースを備え、オープンで交流型の店舗デザインを採用している。通常の支店サービスに加え、富裕層向け資産管理を行う「プライベートウェルスセンター」、中流層向け資産形成相談業務を中心とする「プレミアウェルスセンター」、自動車ローンセンター、中小企業向け融資や、大企業向けの法人サービスセンターなど幅広く対応する。

同行コミュニティ金融サービス部門のタウフィク・アルバル最高経営責任者(CEO)は「デジタルバンキングが拡大する一方で、対面での交流を重視する顧客も多い。すべての人がサービスを受けられる金融包摂を進めるうえで、物理的なタッチポイントは依然として重要であり、デジタルイノベーションと人間的な繋がりの融合を目指していく」と強調する。

メイバンクの国内のタッチポイントは473カ所となり、今後数カ月以内にジョホール州のフォレストシティとメディニにも新たに拠点を構える計画だ。
(ビジネス・トゥデー、9月10日、ベルナマ通信、9月11日)