野党連合PNの登録抹消手続き、高裁が執行停止命令

【クアラルンプール】 団体登録局(RoS)が20日、野党連合・国民同盟(PN)の登録抹消を発表したことを不服として、PNが高等裁判所に抹消手続きの執行停止を請求していた件で、高裁は手続きの執行停止を命じた。この結果、PNはPNとして政治活動の継続が可能で、11月14日のマラッカ州議会選挙を戦うことができる。

アジザン・アルシャド裁判官は、抹消手続きの執行を停止しないと、マラッカ州選挙を含めPNの政治活動を損なう恐れがあるとの特別な事情があるためだと説明。PNの政治活動は依然、当局による監視が可能なため、執行停止の請求を認めても被告の権利は損なわれないとした。

アジザン裁判官はさらに、執行停止命令はPN登録の自動的回復を意味するものではないと説明。RoS によるPNの登録抹消決定が合法かは、司法審査で決められることで、同裁判官の今回の判断により決定されるものではないとした。

PNを構成する統一プリブミ党(PPBM、ベルサトゥ)からの申し立てで明らかになった内部対立が登録抹消決定の背景にある。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、エッジ、フリー・マレーシア・トゥデー、10月22日)

サラワク州議会が26日付けで解散、年内にも選挙実施へ

【クチン=アジアインフォネット】 サラワク州のアバン・ジョハリ首相は、同州議会(定数82)を26日付けで解散すると発表した。州議会の本来の任期満了は2027年2月だが、連邦憲法の規定で解散から60日以内に選挙を開催する必要があるため、年内に選挙が行われる見通しだ。

同州与党連合・サラワク政党連合(GPS)の支持率が高く、有利かつ戦略的なタイミングで選挙を行うために早期解散を決めたとみられる。改選前の議席は、国民戦線(BN)や統一プリブミ党(PPBM)の支援を受けたアバン州首相率いるGPSが79議席を占めている。

与党連合の構成各党の議席は、サラワク・ブミプトラ保守党(PBB)が47議席、サラワク統一人民党(SUPP)が13議席、サラワク国民党(PRS)が11議席、進歩民主党(PDP)が8議席となっており、このほか親政府系の無所属が1議席、野党は国政与党連合・希望同盟(PH)の構成党である民主行動党(DAP)が2議席となっている。

サラワク州議会は今年7月、議員定数を現在の82人から99人に大幅に増やす法案を圧倒的過半数の賛成で可決したが、選挙委員会(EC)による区割り改定手続きや連邦議会での承認などの手続きが間に合わないため従来の82議席で争われることになる。

サラワク州議会選挙日程は後日、選挙委員会が決定することになる。

LRTマスジッド・ジャメ駅を500万リンギで美化・改修へ

【クアラルンプール】 運輸省は22日、クアラルンプール(KL)中心部にある軽便鉄道(LRT)マスジッド・ジャメ駅の美化・改修プロジェクトの開始を発表した。事業費は約500万リンギで、利用者の利便性や安全性の向上に加え、駅周辺の商業活動や観光の活性化を目指す。

アンソニー・ローク運輸相によると、改修は主に4項目で構成する。第1にジャラン・ベントン沿いの公共・商業スペースを整備し、休憩や飲食ができる空間を設ける。クラン川とゴンバック川の合流地点を望む屋外カフェの設置も計画している。第2に駅構内の緑地を拡充し、利用者が快適に過ごせる環境を整える。第3に夜間に暗いとの指摘が出ていたジャラン・トゥン・ペラ沿いの照明を改善する。第4に、案内表示を刷新し、駅構内での移動を分かりやすくする。

同駅はケラナ・ジャヤ線とアンパン線、スリ・ぺタリン線を結ぶ主要乗換駅で、1日平均約4万6,000人、月間約150万人が利用する。新しい案内表示のデザインは同駅を試験導入先とし、成果や利用者の反応を踏まえて他駅への展開も検討する。
商業スペースについては、低所得層のB40に属する起業家への出店機会の提供も検討している。ローク氏は、KL市政府(DBKL)とスペースの割り当てについて協議していると説明した。出店者には必要な営業許可の取得を求め、交通の妨げにならず、安全基準を守ることを条件とする。

ローク氏はまた、駅の商業区画ではマレーシアのブランドを優先すべきだとの考えを示した。計画中のカフェについても、外国ブランドではなく、地元の味や文化を反映したブランドを採用し、マレーシアらしさを打ち出す。
(ザ・サン、ビジネス・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、10月22日)

補助金なし「RON95」4.32リンギに引き下げ、22日から

【クアラルンプール】 財務省は21日、22日―28日の1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格を、前週の1リットル当たり4.62リンギから30セン引き下げ4.32リンギにする。補助金適用外の「RON97」の価格も30セン引き下げ、5.10リンギから4.80リンギとする。

補助金なし「ユーロ5 B10」および「B20」ディーゼルの小売価格も5.17リンギから10セン引き下げ、5.07リンギとする。「ユーロ5 B7」ディーゼル燃料も5.37リンギから10セン引き下げ、5.27リンギとする。

一方、新ガソリン補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」適用のガソリン価格は1.99リンギで据え置く。新ディーゼル補助金制度「ブディ・マダニ・ディーゼル」適用による「B10」および「B15」ディーゼル価格も2.10リンギで維持する。

財務省は声明の中で、値下げについて中国からの供給増加が見込まれること、および他のアジア諸国での生産が継続していることが要因だと指摘。「原油価格の高止まりは、地政学的な紛争が続く中での供給途絶リスクを反映している」とした上で、「中期的には世界の石油価格は引き続き変動しやすい状態が続くと予想される」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ポールタン、フリー・マレーシア・トゥデー、10月21日)

イスラエル発のカーナビアプリ「WAZE」、公務員の使用を禁止

【クアラルンプール】 政府は公務員によるカーナビアプリ「WAZE」の使用を直ちに禁止する措置を講じた。アンワル・イブラヒム首相を議長に20日に開催された国家サイバーセキュリティー委員会(JKSN)の決定としてシャムスル・アズリ官房長官が通達した。

シャムスル氏は通達で、すべての省の官房長、局長に使用禁止の即刻実施を配下の職員に徹底するよう指示した。通達は州政府に対しても行われた。「WAZE」はユーザーからのリアルタイムの交通情報の共有が特徴のアプリで、イスラエルで開発された。イスラエル政府の法律の支配下にあるという。

アンワル首相は、位置情報や移動データの取り扱いに関し安全保障上のリスクがあることを禁止の理由として挙げ、「公共サービスのデジタル化が国の安全保障、主権を危険にさらすことなく国民の利益になることが重要だ」とした。代替品としてマレーシア高速道路庁が開発した国産カーナビ「TuJu」の使用を奨励すると表明した。
(ザ・スター電子版、エッジ、ビジネス・トゥデー、10月21日)

高速バスのチケット販売、11月から認可ターミナル限定へ

【クアラルンプール】 公共陸運局(APAD)は11月1日から、高速バスのチケット販売を、APADの認可を受けたバスターミナルに限定する方針だ。これに対し、バス事業者などから懸念の声が上がっており、アンソニー・ローク運輸相は20日、「事業者と近く対話の場を設ける」と述べた。

APADは16日、バス事業者向けに新方針を通達した。認可ターミナルにチケット販売の独占権を与え、販売に関する手数料体系も変更する。主に海外に拠点を置くオンライン旅行代理店(OTA)を規制し、チケット販売や払い戻し、運行トラブルへの対応を管理しやすくする狙いがある。

マレーシア・バス事業者協会などによると、チケット販売は従来、▽バスターミナルの窓口▽バス事業者のウェブサイト▽OTA――の3つの方法がある。乗客にとっては、バス事業者と提携するOTAを利用することで、運賃などを比較しチケットを選択できるメリットがあった。またバス事業者のウェブサイトも今後、利用できなくなる可能性がある。このため、同協会のモハマド・アシュファル・アリ会長は、事前協議がなかったことに不満を表明。「利用者の利便性が損なわれる恐れがある」と指摘した。

これに対し、ローク氏は「バス事業者に不利益が生じないよう政府として対策を講じる」と強調。ターミナル運営会社が現行の手数料を超える額を請求できないようにするなどとし、将来的には手数料を引き下げ、バス会社の収益性を改善できる可能性があるとした。

APAD認可ターミナルには、クアラルンプールのターミナル・ベルセパドゥ・セラタン(TBS)や「ららぽーと・トランスポートハブ」、セランゴール州のゴンバックの総合交通ターミナルなどがある。これらは政府の認可・監督の下、民間企業が運営している。
(マレーシアン・リザーブ、ビジネス・トゥデー、10月20日、ニュー・ストレーツ・タイムズ、フリー・マレーシア・トゥデー、10月19日)

F1の他国との連携開催も検討、政府が11月末までに評価報告

【クアラルンプール】 政府は、F1(フォーミュラ1)選手権を他国と連携して数年おきに開催する可能性を検討している。モハメド・タウフィク・ジョハリ青年スポーツ相が15日、下院で明らかにした。

政府はこれまでに、省庁横断型の「F1評価委員会」を設置。開催にかかる費用や投資収益率(ROI)、経済的効果、インフラの整備状況などの評価を進めており、11月末までに報告書をまとめる予定という。報告書はその後、閣議に提出され、F1のマレーシア復帰について最終判断が行われる見込みだ。

モハメド・タウフィク氏は青年スポーツ省が同委員会を主導すると説明したうえで、他国との連携開催案について「まだ初期段階」とした。さらに「F1の開催には多額の費用がかかるため、他のスポーツ分野への予算配分に悪影響を及ぼすことなく、十分な収益を確保できるかどうかなど、多角的に検討する必要がある」と強調した。

政府は、2―4日にセランゴール州セパン・インターナショナル・サーキット(SIC)で開催された「ガルフエア・バーレーン・グランプリ」の経済効果を、約9億5,000万リンギと見込んでいる。
(ビジネス・トゥデー、フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、ベルナマ通信、10月15日)

補助金なし「RON95」4.62リンギに引き下げ、15日から

【クアラルンプール】 財務省は14日、15―21日の1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格を、前週の1リットル当たり4.67リンギから5セン引き下げ、4.62リンギとした。補助金適用外の「RON97」の価格も5セン引き下げ、5.15リンギから5.10リンギとなった。

一方、補助金なし「ユーロ5 B10」および「B15」ディーゼルの小売価格は10セン引き下げ、5.27リンギから5.17リンギに、「ユーロ5 B7」ディーゼル燃料も同様に、5.47リンギから5.37リンギとなった。

補助金付きの「RON95」の価格は1.99リンギ、「B10」および「B15」ディーゼル価格は2.10リンギで引き続き据え置く。

財務省は、北海ブレント原油価格は1バレル当たり100米ドルを超えているものの、中国が石油製品の輸出を再び認めたことなどを受け、供給に回復の兆しが見られると説明。一方、西アジアでの紛争やサウジアラビアでの攻撃が、供給途絶や石油価格上昇のリスクを高めていると指摘した。
(ビジネス・トゥデー、エッジ、ポールタン、10月14日)

データセンターの実際の電力必要量を見極め、一般への負担を回避

【クアラルンプール】 アブドル・ラーマン副エネルギー移行・水利転換相は13日の下院議会で、データセンターの実際の電力使用量を精査すると表明した。データセンターが電力購入契約で示す電力需要と実際の使用量とに開きがあるためで、過剰な発電能力が一般消費者の負担にならないよう図る。再生可能エネルギー(RE)とデータセンターへの電力供給に関する質問に回答した。

電力会社と電力購入契約を交わしたデータセンターは62カ所で、電力需要は最大で8.77ギガワット。うち稼働しているデータセンターは45カ所で、需要は同6ギガワットだが、8月末時点の実際の使用量は1.37ギガワット。

アブドル・ラーマン氏は「データセンターに太陽光など自社発電を求めることも考慮する」と述べた。

9月1日時点のRE発電能力は1万4,000メガワットで、国内総発電能力の32%。2030年までには新たに1万―1万1,000メガワットのRE電力が創出される予定だ。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、10月13日)

対中貿易赤字の拡大、是正に向け抜本的対策も=投資貿易産業相

【クアラルンプール】 ジョハリ・アブドル・ガニ投資貿易産業相は12日の下院議会の質疑で、対中貿易赤字の拡大につながっている製品を調査し、国内製造業の再建に向けて抜本的な対策を講じる考えを示した。かつて国産していた製品が輸入品に置き換わった経緯を調べ、国産の再開が可能か検討するという。

2025年には対米貿易黒字が約1,000億リンギに達した一方、対中貿易赤字は約1,460億リンギに上った。投資貿易産業省は、対中貿易赤字の原因となっている製品を特定し、国内企業が生産をやめた理由や工場閉鎖の経緯を分析する。具体的な対策や実施時期は明らかにしていない。

ジョハリ氏は、安価な輸入品への依存が国内工場の閉鎖を招き、製造能力を損なう可能性があるとした上で、国内生産が失われれば、将来的に海外供給業者への依存が強まり、輸入品の価格が上昇する恐れもあると指摘。一部の国内企業は政府の方針に異論を唱えているものの、長期的な経済利益を守るため、より踏み込んだ措置が必要だと述べた。
(ザ・サン、フリー・マレーシア・トゥデー、マレーシアン・リザーブ、10月12日)