国交省、KLで老朽水道管の更新を実証展開

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 国土交通省は27日、道路を大きく掘り返さずに老朽化した水道管を更新する「非開削管更生技術」の実証事業をクアラルンプール(KL)などで実施すると発表した。

事業では、非開削管更生技術の一つであるCIPP(現場硬化管)を用いる。既設管の内側に樹脂を含ませたチューブ状の素材を挿入して硬化させ、新しい管を形成する方法となる。道路の大規模な開削工事が不要なため、都市部での施工に適しており、事業費の削減も期待できる。

今回、上下水道の大手建設コンサルタントの日水コン(本社・東京都新宿区)と、横島(本社・茨城県常総市)で構成する共同事業体を通じて実施。マレーシアの都市部における有用性などを検証するとともに、普及を促進する。

同事業は、「上下水道技術海外実証事業(WOW TOJAPAN プロジェクト)」の一環。2017年度から実施するプロジェクトで、従来は下水道技術を対象としていたが、今年度から上水道技術も対象に追加された。

補助金なし「RON95」を3.82リンギに引き上げ、8月27日から

【クアラルンプール】 財務省は26日、8月27日―9月2日の1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格を、前週の1リットル当たり3.77リンギから5セン引き上げ3.82リンギにする。補助金適用外の「RON97」の価格は4.25リンギから15セン引き上げ4.30リンギとする。

補助金なし「ユーロ5 B10」および「B20」ディーゼルの小売価格も4.67リンギから5セン引き上げ、4.72リンギとする。「ユーロ5 B7」ディーゼル燃料も4.87リンギから5セン引き上げ、4.92リンギとする。

一方、新ガソリン補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」適用のガソリン価格は1.99リンギで据え置く。新ディーゼル補助金制度「ブディ・マダニ・ディーゼル」適用による「B10」および「B15」ディーゼル価格も2.10リンギで維持する。

財務省は声明の中で、値上げについて米国、イスラエル、イラン間の紛争に関連したホルムズ海峡を通る石油輸送の継続的な混乱によるものだと説明。「西アジアにおける紛争が解決されず、ホルムズ海峡を通る石油の流れが正常に戻らない限り、石油製品価格は今後も大幅に変動すると予想される」と述べた。
(ポールタン、フリー・マレーシア・トゥデー、8月19日)

ECプラットフォームへの監督強化、商品への苦情受け

【プトラジャヤ】 電子商取引(EC)サイトで販売されている商品に対し多数の苦情が寄せられていることから、アンワル・イブラヒム首相は26日の閣議で、通信省と財務省にECプラットフォームの監督強化を指示した。ファーミ・ファジル通信相が閣議後の会見で発表した。

マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)には25年1月以降、1,964件の苦情がECサイトに関し寄せられており、191件は電気・電子製品に関する苦情だった。消費者以外に、EC運営者、実店舗を持つ事業者からも苦情が寄せられた。

一部のECプラットフォームは国外に住所があり、マレーシア登録の法人を持たない。こうしたプラットフォームに対し登録義務付けなどの措置を検討する。

電気・電子製品の品質面では、工業標準の研究機関である省傘下のSIRIM認証を得ていること、ハラル製品は国内基準を満たしていることを確保する。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、8月26日)

イスマイルサブリ前首相の公判開始、巨額の資産隠しで

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 イスマイル・サブリ前首相が巨額の資産を申告しなかった罪に問われた裁判が27日、クアラルンプール下級裁判所で始まった。マレーシアで首相経験者の刑事訴追は、ナジブ・ラザク氏、ムヒディン・ヤシン氏に続き3人目となる。なおイスマイル氏は罪状を否認している。

発端はイスマイル氏の元上級側近4人の汚職事件。マレーシア汚職摘発委員会(MACC)は2025年2月に4人を逮捕すると共に、複数の住宅や「セーフハウス」と呼ばれる隠し拠点の捜索を行い、外貨現金約1億7,000万リンギおよび純金塊16キログラム(約700万リンギ相当)を押収した。

この捜査の一環としてイスマイル氏はMACCの要請に基づき資産申告を行っていたが、MACCおよび検察側は、「資産申告の中に実際には保有している膨大な資産が含まれておらず、故意に開示を怠った」としてMACC法違反で立件した。

押収された現金は、マレーシア通貨1,477万リンギのほか、613万シンガポールドル、146万米ドル、300万スイスフラン、1,216万ユーロ、3億6,300万円、5万250英ポンド、4万4,600ニュージーランドドル、3,475万UAEディルハム、35万2,850豪ドル――の多種の外貨に及ぶ。

初公判は当初8月7日に予定されていたが、イスマイル氏の体調不良のため延期されていた。有罪となった場合、最長5年の禁錮刑および最大10万リンギの罰金が科される可能性がある。イスマイル氏の保釈金は30万リンギ。

ペナン州で短期賃貸施設の運営が免許制、国内初

【ジョージタウン】 ペナン州において8月1日付で、短期賃貸施設の運営を免許制にする条例が発効した。エアビーアンドビー(Airbnb)、ホームステイの運営者は管轄の市役所から免許を取得しなければならない。

発効したのは2026年ペナン短期民間宿泊施設条例で、ペナン島市議会(MBPP)と本島側に位置するセベラン・ペライ地区議会(MBSP)にこうした施設の監督権限が付与された。運営者への猶予期間は2カ月で、条例施行は11月1日。

短期宿泊施設に関する条例導入は国内の州で初めて。迷惑行為、安全上の苦情を受けての措置で、ペナン島市役所には2000年から今年3月までに、不法な短期宿泊施設に関する苦情が364件寄せられた。

規制の対象になるのは、連続で6カ月を超えない期間、賃貸契約なしで有料の宿泊サービスを提供する施設で、サービスアパート、SOHO(ソーホー)、ショップハウスがこうした施設として利用可能。医療施設や託児所、労働者住宅、低所得者用住宅は利用できない。土地付き住宅の場合、利用目的変更の許可が必要。

年間免許料は1,000リンギ(3室まで)。追加分は1室200リンギで、追加上限は2室。短期宿泊施設税が別に1室あたり1,800リンギかかる。
(マレーシアン・リザーブ、マレー・メイル、8月21日)

セランゴール州、9月1日を特別祝日に

【シャアラム】 セランゴール州は、同州で開催された2026年マレーシア競技大会(SUKMA、日本の国民スポーツ大会に相当)で、州代表団が総合優勝を果たしたことを記念し、9月1日を特別祝日とする。同州のアミルディン・シャリ首相が24日、発表した。

SUKMAは隔年開催の大会で、第22回となる今年は8月15―24日に37競技で争われた。セランゴール州は地元開催ということもあり、目標としていた金メダル80個を上回る101個を獲得するなど好成績を収め、通算10回目の総合優勝を果たした。

これに伴い同州では8月31日の独立記念日と9月1日の特別休日、土日を合わせ、8月29日―9月1日の4連休となる。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、8月24日)

外国企業の投資審査、首相が国内経済への貢献重視の方針

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は20日、国内で事業を展開する外国企業について、雇用創出や国内経済への貢献を重視して審査する方針を表明した。

アンワル首相はこの日、電子商取引(EC)関連のイベントに出席。越境ECを通じて安価な海外製品が流入し、国内の中小企業を圧迫しているとの懸念を示した。また、ポートクランなどで倉庫を借りている大手外国企業の中には、商品をマレーシアで保管・流通させる一方、国内雇用や国内企業からの製品・サービス調達につながっていないケースがあると指摘。マレーシア企業として登録されていても、輸入品を販売するだけで、国内経済や地域社会への利益が乏しい事業者についても問題視した

政府はこうした企業の活動を一部停止しており、今後の新規投資申請についても、国内経済への実質的な波及効果をより厳格に審査するとした。
(ビジネス・トゥデー、マレー・メイル、エッジ、8月20日)

「中国による台湾武力行使を容認」アンワル首相の発言が物議

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相が台湾問題を巡り、中国による武力行使を容認したとも受け取れる発言を行い、中国側から歓迎の声が上がる一方で、台湾側から抗議の声が上がっており、改めて中台問題を巡る外交バランス感覚が問われている。

アンワル首相は16日に放映された中東メディア「アルジャジーラ」のインタビューで、「私は台湾を中国の一部と見なしている」と言明。中国による台湾への武力行使に対する認識について問われた際には、マレーシアの領土的一体性を例に挙げ、「ある州が離脱を決めた場合、武力を使うのか。国家の神聖性と統一を守るためなら、私は使うと思う」と答え、平和的統一に失敗した場合の武力による統一を容認する考えを示した。

中国外務部の林剣報道官は19日、アンワル氏の発言について「一つの中国原則を守ることは正しいことだ」と評価。一方、台湾外交部は、「中国への一方的な支持はマレーシアへの投資に対する台湾企業の信頼を損なう可能性がある」とアンワル氏の発言を非難した上で、武力による威嚇を通じて台湾海峡の現状変更を一方的に推し進めることを支持する発言は、「台湾とマレーシア間の政治的信頼を著しく損なう」と警告した。

マレーシア国内では、イスラム原理主義野党、汎マレーシア・イスラム党(PAS)のハイム・ヒルマン・アブドラ氏が「深刻な外交上の誤りであり、不必要な発言だ」と指弾。与党連合構成党の人民正義党(PKR)のティアン・チュア元議員は、「一つの中国政策を認めることと、武力による統一を支持することは同じではない」と批判した。

マレーシア華人社会でも見方は分かれている。中国寄りの立場からは、アンワル氏の発言は従来の「一つの中国」政策に沿ったものとの受け止めがある一方、台湾に近い立場からは、台湾海峡情勢について戦略的曖昧さを維持すべきだとの意見も出ている。経済界からは、台湾問題への過度な関与を避けるべきだとの現実的な見方もある。

批判を受けたアンワル氏は20日になって発言の軌道を修正。マレーシアが1974年のラザク・フセイン第2代首相政権以来、「一つの中国」政策を維持していると説明した上で、「もちろん中国の立場を尊重するが、平和的な道が最善だ」と述べ、武力行使への支持ととられる発言を撤回する意向を示した。

マレーシア政府は1974年に中国と国交を樹立した際、中国を代表する唯一の合法政府として中国政府を承認。その後、台湾に関する表現は次第に中国側の立場に基づき「台湾を中国の不可分の一部」とする認識を示すようになっている。

アンワル首相発言が二転三転した背景には、中国との経済関係強化を図りつつ、台湾をはじめとするアジア主要経済国との広範な貿易・投資関係を維持しようとするマレーシアの、外交上のバランスの難しさがある。中国から多くの投資を受け付ける一方、フォックスコン・グループやASEテクノロジー・ホールディングスなどの台湾企業は、マレーシアの電子機器・半導体産業に多大な投資を行っている。
(星ストレーツ・タイムズ、エッジ、8月21日)

GSTとSSTの統合税制を検討へ、財務省に調査指示

【プトラジャヤ】 マレーシア政府は19日の閣議で、物品・サービス税(GST)と売上・サービス税(SST)を統合した「ハイブリッド型税制」の導入提案について、財務省に包括的な調査・検討を命じた。現行のSST制度の課題と過去のGST導入時の教訓を踏まえ、より進歩的で効率的な税制の構築を目指す。

政府報道官を務めるファーミ・ファジル通信相が同日の閣議後会見で明らかにした。アミル・ハムザ第2財務相が詳細な評価を行い、報告書を閣議へ提出する見通し。ファーミ氏は「初期段階であり、拙速な対応は避け慎重に調査を進める」と述べた。来年度予算案に反映させるかどうかも含め、調査の完了時期は定められていない。

今回の決定は、アンワル首相が両税制の要素を組み合わせる構想に前向きな姿勢を示したことを受けたもの。ただしアンワル首相は、現行のSSTを軸とする方針を維持し、非課税層に新たな負担を強いるような広範な課税の再導入には慎重な姿勢を崩していない。

マレーシアでは2015年4月に税率6%でGSTが導入されたが、政権交代に伴い2018年6月に実質撤廃され、同年9月から旧来のSST制度へ戻された経緯がある。

専門家や経済界からは、企業間取引における仕入税額控除(ITC)などGSTの長所をSSTに取り入れることで、二重課税(タックス・カスケード)を防ぎ税収基盤を強化できるとの声が上がる一方、手続き負担や還付遅延による資金繰り悪化への懸念も示されている
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、マレーシアン・リザーブ、8月19日)

補助金なし「RON95」を3.77リンギに引き上げ、8月20日から

【クアラルンプール】 財務省は19日、8月20日―26日の1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格を、前週の1リットル当たり3.62リンギから15セン引き上げ3.77リンギにすると発表した。補助金適用外の「RON97」の価格は4.15リンギから10セン引き上げ4.25リンギとする。

補助金なし「ユーロ5 B10」および「B20」ディーゼルの小売価格も4.47リンギから20セン引き上げ、4.67リンギとする。「ユーロ5 B7」ディーゼル燃料も4.67リンギから20セン引き上げ、4.87リンギとする。

一方、新ガソリン補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」適用のガソリン価格は1.99リンギで据え置く。新ディーゼル補助金制度「ブディ・マダニ・ディーゼル」適用による「B10」および「B15」ディーゼル価格も2.10リンギで維持する。

財務省は声明の中で、「米国、イスラエル、イラン間の紛争によるホルムズ海峡の航行制限は世界の原油供給に影響を与え続けており、解決に向けた合意には至っていない。またロシアとウクライナの紛争が世界の石油供給に圧力を加えている」と指摘。ホルムズ海峡を通る石油の流れが正常に戻るまで、石油製品価格は引き続き大幅な変動が見込まれると述べた。
(ポールタン、マレー・メイル、ベルナマ通信、8月19日)