軽便鉄道シャアラム線、9月末の開通式には間に合わない公算

【クアラルンプール】 建設中の首都圏軽便鉄道(LRT)3号線(シャアラム線)について、アンソニー・ローク運輸相は7月10日時点で進捗率が99.21%に達したと明らかにしたが、いまだ試運転段階にあり9月30日に予定している開業式に間に合わないとの観測が浮上している。

公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアは7月25日付のフェイスブックの投稿で、バンダル・ウタマ駅からヨハン・セティアの車両基地までの区間で24時間体制で列車の試験・試運転を実施していると発表した。ただ試験・試運転にどれぐらいの日数を要するのかは明らかにしておらず、以前の投稿では10月31日まで行われるとしていたことから9月30日どころか10月中の開業も不透明との見方が広がっている。

LRT3号線は当初2016年に発表され、当初は26駅が計画されていたが、その後、2つの乗り換え駅を含む20駅に修正された。しかし新型コロナ・パンデミックや資材や労働力不足のため工事は遅延を余儀なくされていた。
(ザ・スター電子版、マレー・メイル、ポールタン、ローヤット・ドットネット、8月4日)

MTUCの権力闘争が終結へ、ハリム氏が選挙で会長職に復帰

【ペタリンジャヤ=アジアインフォネット】 トップによる権力闘争が続いていた全国労組、マレーシア労働組合会議(MTUC)が特別代表者会議を開催し、ハリム・マンソール前会長が出直し会長選挙で新会長に選出された。これにより6年間にわたって続いていたMTUCの内紛は収束に向かうとみられる。

特別代表者会議はセランゴール州シャアラム高等裁判所の命令により開催されたもので、ハリム氏は正統性を主張して争っていたエフェンディ・アブドル・ガニ氏を7票の僅差で破った。

ハリム氏は2016年にMTUC会長に初当選し、2017―19年の任期を務めた。3年後の2019年の選挙では会長に立候補したエフェンディ氏とモハメド・ジャファル氏の票が同数となり、ハリム氏が「多数を獲得する候補者が出ない場合は前会長が引き続き会長職に就く」との会則をタテに自身を正統な会長と称したことで争いが勃発した

結局、内部分裂を嫌うジャファル氏がエフェンディ氏に当選を譲る意向を示していったんは落着に向かったが、当時のMTUC事務局と作業部会がハリム氏を不適格だとして同氏の2022年の選挙への出馬資格を剥奪したことでハリム氏サイドが態度を硬化。ハリム氏を支持する16の加盟労組が、エフェンディ氏が再選を果たした2022年の選挙無効を裁判に訴え出た。シャアラム高裁は2023年、選挙を無効と裁定し、現執行部は日常業務の遂行以外の政策決定、公式声明、労組代表としての活動を禁じられた。

政府系農業専門アグロバンク、オンライン口座開設サービス開始

【コタキナバル】 政府系農業専門金融機関アグロバンクは1日、オンライン銀行口座開設サービスを開始した。農村部に住む人々が銀行に足を運ぶことなく口座を開設できるようになる。

新サービスは最低20リンギから、オンラインを通じ10分程度で預金口座の開設を可能にする。アグロバンクは3カ月以内に1,500口座の新規開設を目標としており、口座数で10―15%、6カ月以内に20%の増加を目指している。また銀行の運営コストも最大30%削減されるという。

サバ州で行われたサービス開始式には、アーサー・ジョセフ・クルップ副農業食糧安全相らが出席。アーサー氏は「すべての人が安定して金融サービスを受けられるようにするという国の金融包摂の目標とも一致するもの」と述べた。
(ボルネオポスト、ベルナマ通信、8月1日)