【クアラルンプール】 政府は10月から、自動ナンバープレート認識(ANPR)を用いた通行料金支払いの実証実験を南北高速道路(NSE)で実施する。ANPRを活用し、2年以内に全国規模でのマルチレーン・フリーフロー(MLFF)料金徴収システムの導入を目指していく。
実証実験が行われるのは、NSEのフタン・カンポン(ケダ州)―スンガイ・ドゥア(ペナン州)区間の13カ所の料金所の計35車線。高速道路運営のPLUSマレーシアが提供するモバイルアプリ「JustGO」と組み合わせ、自動でナンバープレートを読み取って支払いを完了することになる。順次、PLUSが運営する高速道路への拡大を図る。
MLFFは、ANPRや、すでに導入されているRFID(無線自動認識システム)などを通じ、非接触式で料金を徴収するシステムで、料金所ブースや開閉バー自体が不要となり、一時停止することなく通行できるため、混雑の緩和が期待できる。
アレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相は7日に行われた記者会見で、「ANPRは99.98%の検知精度を誇り、支払い回避の余地は極めて少ない」と説明。高解像度カメラとAIを活用し、ナンバープレートと車両のメーカーやモデルとの照合なども行われる。万が一ナンバープレートが判読できない場合でも追跡することが可能という。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、ポールタン、8月7日)