AIを活用したホテル「ウィンダム iシティ」、12月に開業

【クアラルンプール】 不動産開発のアイ(I-BHD)は、米系ウィンダム・ホテルズ・アンド・リゾーツと提携。セランゴール州シャアラムに、人工知能(AI)を活用したホテル「ウィンダム iシティ」を12月に開業する。

ホテルはアイが開発を進めるスマートシティ「iシティ」内の55階建ての建物の39―55階を占める形で開業。200室で、キッチン付きの1ベッドルームから3ベッドルームで構成される。ウィンダムは2億リンギを投資したという。

さらに、同じ建物の12―38階はサービス付きレジデンス「ウィンダム・スイーツ・iシティ」となり312戸が入居する。建物全体の設備管理にAIが活用されるほか、ホテルではコンシェルジュや配膳などのサポート業務へのロボット活用も予定されている。

またホテルの開業に合わせ、マレーシア初のAI・ロボティクス体験センター「iシティAIワールド」もオープン。同施設は、ロボット開発を手掛ける上海智元新創技術(AgiBot)との提携によるもので、iシティの中核と位置付けられている。アイのリム・キムホン会長は「ホスピタリティとテクノロジーが一体化した未来の姿を提供していく」としている。

両社は昨年12月にクアラルンプール中心部に「ウィンダム・スイーツKLCC」を開業。屋内型テーマパーク「ウィンスポーツ」などが人気を集めている。72エーカーにも及ぶiシティでも同様のテーマパークやヘルスケア施設を展開するなど提携を強化していく計画だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月2日)

クラン港、初の世界トップ10コンテナ港入り

【クアラルンプール】 クラン港(セランゴール州)が「ロイズ・リスト2025」のトップ100コンテナ港ランキングで10位にランクインし、初めてトップ10入りを果たした。クラン港は2022年に13位、2023年に11位と着実に順位を上げていた。

クラン港の2024年のコンテナ取扱量は1,464万4,527TEU(20フィート標準コンテナ換算)で、前年(2023年)の1,406万1,000TEUから4.1%増加した。

マレーシア運輸省は、クラン港の取扱能力を強化するための継続的な取り組みを反映したものであり、2025年の取扱量は1,500万TEU近くにまで増加すると予想されると言明。「ウエストポートのターミナル拡張により2028年までに処理能力が倍増する予定であり、ノースポートのバースのアップグレードとキャリー島の大規模プロジェクトにより、最終的には2060年までに国内の処理能力が年間3000万TEUに増加する」と述べた。

マレーシアではクラン港のほか、タンジョン・プルパス港(PTP、ジョホール州)が取扱量が1,225万TEUで15位に入った。両港を合わせると世界5位の水準となる。

日本勢は東京港の45位が最高で、横浜港は70位、神戸港は75位、名古屋港は76位、大阪港は87位だった。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、9月1日、ロイズ・リスト発表資料)

99スピードマート、福州に中国初店舗をオープン

【クアラルンプール】 コンビニエンスストアチェーンを展開する99スピード・マート・リテール・ホールディングスは、8月31日に福建省福州市に中国初店舗をオープンしたと発表した。投資額などの詳細は明らかにしていない。

99スピード・マートがブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明の中で、「福州市内に試作店舗を開設し、段階的に拡大していく計画だ」とし、「今回の出店は2025年12月期のグループの収益や純資産に重大な影響を与えることはないと予想している」とした。

マレーシアの華字紙の報道によると、中国事業は99スピードマートが全額出資することになるという。

99スピードマートは6月末現在、マレーシア全土で2,894店舗を展開している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、9月2日)