ジョホールバルのモール「シティスクエア」、大規模再開発へ

【クアラルンプール】 ジョホール州で四半世紀あまり親しまれてきたショッピングモール「ジョホールバル・シティスクエア」(JBCS)は新ホテル開設など大規模再開発を実施する。完成は2027年第4四半期の予定で、営業を続けながらの改修になる。

JBCSの運営会社によると、再開発後の床面積は現在の4%増の56万8,927平方フィートになる。4万1,300平方フィートのヘルス&ウェルネス施設や、1万5,000平方フィートの子供向けアドベンチャーパークなど50以上の新規テナントの誘致を目指す。また、2028年にはモール上部にホテル併設型アパートメントの開業を予定している。

JBCSは1990年代半ばに建設され、マレーシア国鉄(KTMB)のJBセントラル駅に近接。さらにシンガポールを結ぶ高速鉄道輸送システム・リンク(RTSリンク)の新駅も近くに開設予定で、アクセスに優れた立地となっている。

JBCSは、マレーシアの大富豪として知られるロバート・クオック氏のグループ企業がもともと所有していたが、約20年前にシンガポール政府系資産運用会社のGICリアルエステートに売却。しかし、昨年になりクオック氏のグループ企業、オールグリーン・プロパティーズが約8億5,000万リンギで株式を買い戻していた。
(ザ・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、エッジ、11月3日)

フルタイム配車運転手へのガソリン補助金割当量を800リットルに

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は4日、レギュラーガソリン「RON95」の新補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」に基づくフルタイムの配車サービス運転手の月間割当量を、規定の走行条件を満たすことを条件に800リットルに引き上げると発表した。

空港タクシーも補助金支給対象に加える。下院議会の答弁に立ったアンワル首相は、月間割当量が600リットルでは不十分だというフルタイム運転手の意見を考慮したものだと説明。800リットルは走行距離5,000キロメートルに相当すると述べた。

フルタイム配車運転手の割当量引き上げは今回で2度目。政府は既に10月13日に約5万8,000人を対象に月間割当量を月300リットルから600リットルに引き上げていた。

アンワル首相はまた、ガソリン補助金統制制度(SKPS)に基づくRON95の補助金対象車両に空港タクシーを含めることを決定したと明らかにした。

アンワル首相によると、一般受給者の補助金付きRON95の月平均使用量はわずか98リットルで月間割当量の300リットルのわずか33%に過ぎず、上限を超えたのは受給者のわずか0.7%程度にとどまっている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、エッジ、11月4日)

ペトロナスが坑井廃止の分野で人材育成、学園創設

【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は、坑井(井戸)の閉鎖・廃止に当たる技術者を育成するための学園、液圧改修ユニット(HWU)を設立した。この領域における国としての能力を高める。石油・ガス資源をペトロナスに代わり管理するマレーシア・ペトロリアム・マネジメント(MPM)が実際の業務に当たる。

採掘が終了した油井やガス井を、安全かつ環境に配慮して永久的に閉鎖・撤去する作業に当たる人材の育成で、石油・ガス上流部門に不可欠の要素だ。

MPMのバチョ・ピロン上級副社長は「マレーシア人技術者が主導的役割を果たすための学園で、ガス・石油産業エコシステムの強化にもなる」と述べた。

掘削業者のベレスト・エナジーが使用していた退役設備などを利用し、実践的訓練を施すほか、仮想現実シミュレーターなどデジタル技術も活用する。マレーシア・サバ大学、マレーシア工科大学、ペトロナス工科大学など有力大学とも連携する。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、11月3日)