「マレーシア観光年2026」、27年末まで1年延長=副首相

【クアラルンプール】 マレーシア政府は、国内観光業を支援するため「ビジット・マレーシア・イヤー2026(VM2026、マレーシア観光年2026)」を2027年末まで1年間延長することを決めた。中東紛争により世界の観光セクターが混乱している現状を考慮した

アハマド・ザヒド副首相は6日に自身が議長を務めたVM2026国家運営委員会の第2回会合で延長が合意されたと公表。今回の延長によりマレーシアはプロモーション戦略の強化、安全で安定した競争力のある観光地としての地位確立、変化する世界の旅行トレンドへの対応において、より積極的なアプローチを取ることができると述べた。

中東からの観光客数は11―27%減少する可能性があり、最大3,800万人の観光客の減少と最大560億米ドルの経済損失につながる可能性があるという。ザヒド氏は紛争によって国際航空路線が混乱し、原油価格の高騰と輸送費の増加により旅行費用が上昇し、旅行者の信頼感が低下していると指摘した。
(ザ・スター電子版、ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、4月6日)

エアアジアX、運賃を30―40%値上げ

【セパン】 エアアジアグループの航空事業を統括するエアアジアXは6日、ジェット燃料価格の高騰に対応するため、運賃を30―40%値上げしたと発表した。

同社によると、運賃の値上げに加え、燃料サーチャージも最大20%引き上げられたという。グループのボー・リンガム最高経営責任者(CEO)は、「値上げは手頃な価格とコスト回収のバランスを考慮して慎重に分散させながら実施している」と説明し、今後も定期的に運賃を見直していくとした。

運航便数も10%削減したが、ハリラヤ(断食月明け大祭)のピークシーズン後の例年パターンに沿ったものだとした。また燃料ヘッジの導入も検討していたが、価格の急騰で実現しなかったと付け加えた。

一方で、「コスト上昇にもかかわらず需要は依然として堅調」と強調。6月のバーレーンへの就航などの計画は予定通り進めるほか、従業員の解雇や無給休暇の付与は現時点では考えていないとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、マレー・メイル、エッジ、4月6日)

外務省、マレーシア船1隻のホルムズ海峡通過を確認

【クアラルンプール】 外務省は7日、マレーシア企業が所有する船1隻がホルムズ海峡を通過した、と発表した。中東紛争の開始以降、イランが海峡通行を許可した初のマレーシア関連の船で、ペルシャ湾内に停留中の船は残り6隻とみられる。

ペルシャ湾内で停留中のマレーシアの船について、アンワル・イブラヒム首相が5日、7隻の航行が許可されたと発言。在マレーシアイラン大使館も6日、Xの公式アカウントで「イラン・イスラム共和国は友人を忘れない」として、船が通過したと投稿していた。

今回海峡を通過したのはタンカー「オーシャン・サンダー」とみられる。国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)傘下のペトロナス・トレーディング・コーポレーション(PETCO)がチャーターした船で、重質原油100万バレルを積載し、3月2日にイラク南部バスラを出航していた。4月中旬にジョホール州ペンゲランで荷揚げされる見込みだ。

このほか、バントリス・エナジー(旧サプラ・エナジー)、MISCなどの船が通過待ちの状態とみられる。
(ベルナマ通信、4月6、7日、フリー・マレーシア・トゥデー、4月6日、ロイター通信、4月5日)

メニコンが現地子会社を名称変更、東南アジア事業推進で

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 メニコン(本社・名古屋市中区)は3日、マレーシアとインドネシアの販売子会社の社名を、それぞれ「メニコン・ビジョン」、「PTメニコン・ビジョン・ケア」 に変更したと発表した。東南アジアにおいて統一して「メニコン」ブランドを前面に打ち出すことで、事業拡大を推進する。

メニコンは2024年、シンガポールの製造・販売会社、オキュラスから、マレーシアとインドネシアの子会社を買収。これまでは買収時のまま、マレーシアでは「オキュラス」、インドネシアでは「PTオキュラス・インドネシア」を使ってきた。
さらに、メニコンは今年2月、1日使い捨てのコンタクトレンズ専用工場をケダ州に開設。グループ最大の工場で、東南アジア地域における重要な生産拠点と位置付けている。

今回の社名変更はこうした生産・販売体制が整ったことを受けたもの。今後、1日使い捨てのコンタクトレンズを中心とする海外向けブランド「Miru」シリーズの展開を本格化させる方針で、東南アジア地域でのブランドプレゼンスのさらなる向上を目指す。

AI技術で29年までに30万人を育成、オラクルが協力

【クアラルンプール】 マレーシア・デジタル経済青写真の実施機関、MyDIGITALと米オラクルは29年末までに、30万のマレーシア人に人工知能(AI)の知識・技術を習得させるため協力することで合意し、3日、ゴビンド・シン・デオ・デジタル相が「オラクル技能開発イニシアチブ」の名称で育成プログラムの開始を宣言した。

ソーシャルメディアへの投稿でゴビンド氏は「マレーシア人の雇用可能性を高め、キャリア開発を後押しする」と述べた。

学生、専門職者を対象にしたプログラムで、クラウドコンピューティングサービスの基盤オラクル・クラウド・インフラストラクチャー(OCI)、生成AI、データサイエンス、ローコード開発、セキュリティなどに関する知識・技術を提供する。

オラクル・ユニバーシティーの無償学習プログラムで、認定資格も提供する。ゴビンド氏は「人材育成は30年のAI国家目標の達成に不可欠」と語った。
(エッジ、マレーシアン・リザーブ、テックノード、4月3日)

ラブアン―コタキナバル間のフェリーが運休、コスト急増を受け

【ラブアン】 新型コロナパンデミックによる運休を経て昨年5月28日に再開したラブアン―コタキナバル間の高速フェリーサービスが、燃料費の高騰とコタキナバルのジェセルトン桟橋ターミナルの高額な使用料のため、週末から再び運航を休止した。

ラブアン国際フェリーターミナルの運営会社であるLDAホールディングスのノール・ハリム・ザイニ最高経営責任者(CEO)は、フェリー運航コストが持続不可能な水準に達したため運休を決定したと発表。マレーシア人乗客は現在フェリー運賃の50%補助を受けているが、燃料費には補助金がないため、運営上の課題がさらに深刻化していると指摘した。フェリー運航会社だけでなく旅行者や観光業界全体にも影響を及ぼすため、政府に調査を期待しているという。

ノール・ハリム氏によると、同フェリーによってラブアンとコタキナバルが直接結ばれることでメヌンボクを経由する必要がなくなったと指摘。旅行者に大きな恩恵をもたらし、両都市間の観光客増加にも貢献したと強調した。
(ザ・スター電子版、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、4月2日)

マレーシア航空、福岡線を9月2日から20年ぶりに再開

【クアラルンプール】 マレーシア航空(MAB)は9月2日から、20年ぶりにクアラルンプール(KL)―福岡路線を週5便で再開する。

機材はナローボディの「ボーイング737MAX8」型機を使用。往路のMH0056便は月・水・金・土・日、KL発23時45分、福岡着は翌7時5分。復路のMH0057便は月・火・木・土・日で、福岡発10時、KL着15時45分となる。

MABは現在、日本路線としてKLと東京、大阪を結ぶ2路線を運航。マレーシア航空などマレーシア航空グループ(MAG)のナサルディン・A・バカル社長兼最高経営責任者(CEO)は3月27日の決算会見で「日本の路線の搭乗率は90%前後で推移している」と述べていた。今回の福岡線の再開はそうした好調を受けたものとなる。MABの福岡線は1989年に就航されたが、MABの経営悪化を受け、2006年8月から運休されていた。

またMABは中国の深圳と長沙への直行便の就航も合わせて発表した。深圳線は7月1日から、長沙線は同8日からでいずれもデイリー便となる。MABの中国路線は計9都市に拡大される。
(ビジネス・トゥデー、エッジ、4月3日、MAB発表資料)

バティックエア、12日まで定期便を35%削減

【クアラルンプール】 バティック・エア・マレーシアは1日、中東情勢に伴う燃料費高騰を受け、12日まで定期便の35%削減すると明らかにした。就航路線は維持しつつ減便で調整し、13日以降については状況を見ながら改めて検討する方針だ。

チャンドラン・ラマ・ムティ最高経営責任者(CEO)によると、燃料費はこれまで営業費用の30―35%程度だったが、現在は50―55%にまで上昇している。すでに運賃と燃油サーチャージの値上げで対応しているものの、高騰分を相殺するには不十分とした。ただし、「(運航規模縮小は)予防措置であり、あくまで一時的なスケジュール調整に過ぎない」と強調した。

また希望する社員向けに、6日から無給休暇制度も導入するとした。

さらに価格変動リスクを低減するヘッジ契約について、導入している航空会社も多いが、同社は導入していないと説明。「ヘッジ取引により、価格が下がった際に多額の損失を被った航空会社も過去に見てきている」とし、今後も慎重な姿勢を示した。

同社は現在、21カ国60以上の都市に週約1,400便を運航している。従業員数は約3,500人。

石油価格情報プロバイダーのS&Pグローバル・プラッツによると、3月27日までの週のジェット燃料の平均価格は1バレルあたり195.19米ドルに達し、前月比104%に上昇している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、4月2日)

ソニーがマレーシア子会社を中国TCLに売却、テレビ事業再編で

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ソニーグループは3月31日、テレビやホームAV機器などを製造するマレーシア子会社「ソニーEMCS」の全株式を、中国の大手テレビメーカー、TCLエレクトロニクス・ホールディングスに譲渡すると発表した。

株式譲渡は、ソニーグループの事業再編に伴うもの。ソニーはTCLと合弁会社「BRAVIA(ブラビア)」を設立し、テレビ事業を分離する方針で、ソニーEMCSはその新会社に移管される見通しだ。ソニーのホームエンターテインメント事業とソニーEMCSを合わせ754億円規模の取引となる見込み。新会社は2027年4月に事業開始を予定している。

ソニーEMCSは1989年に設立され、セランゴール州バンギに製造拠点を構える。一時期はペナン州にも研究開発施設などを構えていたが、2022年ごろに閉鎖された。

富士物流、「クリムロジスティクスセンター2」の営業を開始

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 富士物流(本社・東京都港区)のマレーシア法人、富士物流マレーシア社は1日、昨年12月に着工したケダ州のクリム・ハイテクパーク(KHTP)内の新倉庫「クリムロジスティクスセンター2」を竣工し、同日付けで営業を開始したと発表した。

「クリムロジスティクスセンター2」は、既存の「クリムロジスティクスセンター」に続きクリム地区で2棟目となる自社倉庫。立地はペナン港から約30キロメートル、ペナン国際空港から約50キロメートルとアクセスに優れている。

敷地面積は約2万8,800平方メートル、倉庫面積は約1万3,500平方メートルで、建物構造は柱部分が鉄筋コンクリート造りで梁部分が鉄骨造。平屋建(事務所2階建)で、保税倉庫、24時間守衛常駐・監視カメラ設置、ドックレベラー18基を備える。

富士物流マレーシア社は、クリムハイテクパーク内唯一の日系物流企業として、10年以上にわたり半導体分野を中心に物流サービスを提供してきた。