政府、RON95補助金価格1.99リンギで維持の方針

【クアラルンプール】 政府は、米国・イスラエルによるイランへの軍事攻撃で原油価格の上昇が見込まれる中、マレーシア国民向けレギュラーガソリン「RON95」の補助金価格は1リットル当たり1.99リンギで維持する方針だ。

アクマル・ナスルラー経済相は3日、クアラルンプールで開催された、マレーシアの石油・ガス(O&G)産業のトップらが一堂に会するフォーラムに出席。RON95補助金価格に触れ、財務大臣を兼任するアンワル・イブラヒム首相が1日に示した、維持の方針を改めて強調した。アクマル氏は「ブレント原油価格と関連指標を注視していくが、対象を絞った補助金制度のため、維持は可能」との見方を示した。

補助金なし価格については2月26日から、前週から5セン引き上げの2.59リンギになっている。3月5日からの価格は、4日午後8時ごろの発表で注目される。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、フリー・マレーシア・トゥデー、3月3日)

米・イラン戦争の直接的影響は管理可能=エコノミスト

【クアラルンプール】 米国とイランとの戦争がマレーシアに及ぼす影響について、マラ工科大学のラビアトゥル・ムニラ経営・管理学上級講師は、米国あるいはイランとマレーシアとの2国間貿易への影響より、石油価格、資金の流れ、投資家マインドなど2次的影響の方が大きいとの見解を示した。

ラビアトゥル氏は「国際原油価格が上昇すればペトロナスの収入が増加し、ペトロナスから政府への配当も増えるが、マレーシアは一部の石油製品の純輸入国であり、原油価格の上昇は国内経済に影響する」と述べた。

産業セクター別では、輸送業、航空業、エネルギー消費の多い製造業、農業が特に石油値上がりの影響を受ける。一方で石油上流部門は業績向上が期待できるという。

ラビアトゥル氏は「地政学上の緊張が長期にわたる石油の供給ひっ迫をもたらせば、世界的な経済減速など実体経済へのリスクが高まる」と述べた。マレーシアにとっては外需不振につながるという。
(ザ・スター電子版、マレーシアン・リザーブ、3月3日)

国家詐欺対策センターが本格始動、年中無休24時間対応に

【サイバージャヤ】 マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)タワー2内に開設された新たな国家詐欺対策センター(NSRC)が3日、本格運用を開始した。緊急ホットラインの番号は「997」で、オンライン金融詐欺に関する苦情に年中無休24時間体制で対応する。

NSRCはオンライン金融詐欺への関係各所の迅速な対応を調整するための、全国的なワンストップ対応センター。警察、中央銀行バンク・ネガラ(BNM)、MCMC、国家金融犯罪対策センター(NAC)が連携してサイバー犯罪対策にあたる。被害者から通報があると銀行口座の停止、取引の調査、回収した資金の被害者への返還が行われる。

サイフディン・ナスティオン内務相は、詐欺師がミュール口座を使って3分から10分で口座の80―90%を盗んだ例を挙げ、通報の遅れは大きな損失につながる可能性があると強調。「最初の1―2時間は非常に重要だ。対策に乗り出すまでの時間が長くなれば長くなるほど、資金の移動を阻止することが難しくなる」と述べた。

NSRCは2025年を通じて14万6,147件の苦情電話を受理し、その結果138件の資金凍結措置が実施され、詐欺シンジケートの手に渡っていた3,453万リンギが回収された。また、被害者への返還に成功した金額も急増し、2024年の50万8,407リンギから昨年は670万リンギに増加した。今年は1月だけでも、3万5,322件の通報があったという。NSRCは2022年の設立以来、中央銀行ビル内で活動を行っていた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレーシアン・リザーブ、マレー・メイル、ベルナマ通信、3月3日)