エアアジアX、エアバスA220ー300型機150機を発注

【クアラルンプール】 格安航空会社エアアジアXは、機材戦略の大幅な見直しに基づきエアバス・カナダとナローボディの「A220ー300」型機(最大160席)を150機発注した。契約額は約190億米ドル(743億リンギ)。エアアジアXは同機のローンチカスタマー(初の顧客)となる。

エアアジアXの共同創業者である、キャピタルAのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)がカナダ・ケベック州ミラベルにある「A220」型機の製造拠点であるエアバス・カナダの工場で売買契約に署名した。納入は2028年から開始される予定で、2039年までに順次行われる。将来的に座席数180席以上の「A220ー500」型機150機を追加購入するオプションも含まれている。

エアアジアXは燃費効率、運航の柔軟性、収益性の向上を目指しており、稼働率の高いナローボディ機への移行に伴い、現行の「A330」型機を段階的に廃止していく計画。「A220」は「A320ceo」などの旧世代機と比較して燃料消費量が約20%少なく、排出量は約20%、運航コストは10%以上削減される。小型であるため、大型ナローボディ機では商業的に採算が合わないような地方都市や新興市場にも収益性のある路線を開設することが可能になる。

エアアジアXはこのほか、「A220」型機の唯一のエンジンサプライヤーであるRTXコーポレーションのプラット・アンド・ホイットニー部門とエンジン購入および長期メンテナンスサポート契約を締結した。
(エッジ、ビジネス・トゥデー、マレーシアン・リザーブ、ブルームバーグ、5月7日)

最大規模のバイオマス発電所、ワスコが運転開始

【クアラルンプール】 再生可能エネルギー(RE)のワスコ・グリーナジーは、セランゴール州カジャンの他社製紙工場に設置した国内最大規模のバイオマス蒸気システムの運転を開始した。1つの燃料から電気と蒸気を同時に発生させる熱電併給システムだ

燃料はアブラヤシを絞った残渣物など空果房で、80%以上の稼働率を目指している。従来型燃料および送電線への依存、二酸化炭素排出を減らすことにつながるシステムで、カーボンクレジット生成の機会も生じるという。年間最大50メガワットの電力を生産できる。

リー・イーチョン最高経営責任者(CEO)は声明で「農業廃棄物をエネルギー源に転換することで、わが社は国家エネルギー転換工程表に基づくマレーシアの願望を支える」と述べた。

ワスコは自社でシステムを建設・所有・運営する方式を採用しており、蒸気、電力を顧客企業に販売している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、ベルナマ通信、5月7日)

労働組合会議に解散の仮処分、重要書類提出怠慢で

【クアラルンプール】 団体登録局(ROS)は労働組合の総連合会、マレーシア労働組合会議(MTUC)に登録抹消の仮処分をとった。重要書類提出命令をMTUCが怠ったためだ。

メディアが入手した団体登録局命令の写しによると、MTUCは2020年から2025年までの監査済み会計報告とバランスシートの写しの提出を怠った。MTUCはまた2020年から2025年にかけ、外国居住者、外国の団体、外国政府またはその代理人から提供された資金、財産の申告を怠ったという。

処分に先立ち団体登録局は4月6日、2020年から2025年の間の会員名簿、代議員会議の議事録、外部との関係の詳細、および役員名簿を30日以内に提出するよう命じていた。

「1966年団体法」は7人以上のメンバーで構成される例外を除くすべての団体に適用されるもので、団体登録局は要請された文書の提出を怠った団体を処分できる。労働組合は通常「1959年労働組合法」の下で登録を受けるため「1966年団体法」の適用を受けないが、MTUCは労働組合法の制約を排するため、あえて団体登録局より登録を受けている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、5月7日)

補助金なし「RON95」4.02リンギに引き上げ、7日から

【クアラルンプール】 財務省は6日、7―13日の1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格は、前週の1リットル当たり3.97リンギから5セン引き上げられ、4.02リンギになった。

燃料補助金制度「ブディ・マダニ」適用外のハイオクガソリン「RON97」の価格は、前週と同じ4.90リンギに据え置かれた。

半島部のディーゼルの小売価格についても5セン引き上げられ、「ユーロ5 B10」および「B20」は5.17リンギ、「ユーロ5 B7」ディーゼルも5.37リンギになった。

一方、「RON95」の補助金付き価格は1.99リンギ、サバ州、サラワク州、ラブアンにおけるディーゼル燃料の小売価格は2.15リンギでそれぞれ引き続き据え置く。

財務省は、西アジア情勢を背景に原油価格が1バレルあたり100米ドルを超える水準で高止まりしているため、と説明。国民に対し燃料の節約使用を呼びかけている。
(マレーシアン・リザーブ、ビジネス・トゥデー、フリー・マレーシア・トゥデー、5月6日)

ネグリセンビラン州危機、連立維持により最悪の事態は回避へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ネグリ・センビラン州政権危機は、与党第一党・希望同盟(PH)率いる連立政権の一角である統一マレー国民組織(UMNO)所属議員全員が州政府への協力姿勢を再表明したことで最悪の事態は回避された。しかしUMNO内ではいまだPHとの決別を求める声が燻っており、今後の行方は不透明だ。

発端はUMNO所属の州議会議員14人全員がアミヌディン州首相(PH所属)への支持撤回を表明したこと。UMNOと野党連合・国民同盟(PN)の5議席を合わせると19議席となり、PHの17議席を上回ることになりアミヌディン氏は失職の危機に立たされた。

国政レベルでPHとの共闘を維持したいUMNO指導部の説得もあって、同州UMNO支部は最終的に不支持表明を撤回しないまま州政府との協力体制は維持していくと表明。同州UMNO支部のムスタファ・ナゴール書記は「PHとの連立を維持するという指導部の決定を尊重する」と述べた。ファーミ・ファジル政府報道官(通信相)も、「UMNOとPH首脳の会談を通じて、アミルディン州首相の続投が決まった」と宣言した。

背景には以前より燻っている州レベルでのPHに対するUMNOの不満と、州君主の選定を巡るネグリ・センビラン州の「アダット(伝統制度)」を巡る紛争がある。同州は他州と異なり4大首長(Undang)による合議で王族の中から州君主を選出するが、4大首長は先ごろ正統性を理由に現トゥアンク・ムフリズ殿下に対して「解任宣言」を行った。アミヌディン氏は4大首長の宣言を違法とみなすと述べたが、州首相の任命権者である州君主の正統性が失われれば州首相の正統性も失われることになる。

KLIAのエアロトレイン、今月中に24時間運行再開へ

【セパン】 クアラルンプール新国際空港(KLIA)ターミナル1のメインターミナルとサテライトターミナルを結ぶ無人運転列車「エアロトレイン」が今月末までに24時間運行を再開する見通しだ。アンソニー・ローク運輸相が5日、明らかにした。

エアロトレインは1998年に導入され、老朽化に伴う大規模改修工事のため2023年3月から約2年間運休していた。昨年7月に運行を再開したが、トラブルが相次いだことを受け、昨年11月から夜間(午後11時―午前5時)に運行を停止し、点検・修理作業を継続していた。また日中はエアロトレインとシャトルバスを並行して運行してきた

ローク氏によると、空港運営会社であるマレーシア・エアポート・ホールディングス(MAHB)は必要なシステム試験作業を完了し、陸上公共交通庁(APAD)に運行再開の承認手続き中という。

エアロトレインは昨年の再開後これまでに約9万5,000回の運行を行い、655万人以上の乗客を輸送したという。
(ビジネス・トゥデー、ザ・スター、5月5日)

MITIが輸入完成車EVの規制強化を発表、7月から実施

【クアラルンプール】 投資貿易産業省(MITI)は完成車として輸入される電気自動車(CBU EV)に関する新規則を発表。今年7月1日からCIF価格を20万リンギ以上、出力を180kW(245PSまたは241hpに相当)以上にするとの通達を出した。自動車専門メディア「ポールタン」が報じた。

CIFはマレーシアの港に到着した時点での実際の価格で、これに対し、実質的な販売価格となるOTR価格には最低5%の輸入関税、10%の物品税、10%の売上税、販売マージンなどの諸費用が加わる。このため、CIF価格が20万リンギ以上に規制されると、OTR価格は少なくとも30万リンギ以上になるとみられる。在庫車および輸送中の車両は新規則の対象外となる。

CBU EVはこれまで政府によるEV普及促進政策を受け、輸入税と物品税が全額免除され、最低OTR価格も通常25万リンギ以上のところを10万リンギ以上に優遇されていた。しかし今年からは免除措置が打ち切られ、これに併せてMITIはフランチャイズ承認許可(AP)ガイドラインを改正し、新たにマレーシア市場に参入するブランドや新規モデルについては最低販売価格25万リンギ、最低出力200kW(272PSまたは268hp)を条件としていた。

一見規制緩和に見えて実質的な規制強化となる今回の改正は、完全現地組立(CKD)方式を推進し、輸入格安EVから国民車プロトンを保護する意図があるとみられる

中国BYD「シール」や「シーライオン7」は最低出力要件を満たしているが、ほとんどのBYD「アット3」などの量産型モデルは最低出力要件を満たしていないため、現地組立が行われない場合は供給が止まる可能性がある。「シール」や「シーライオン7」にしても、現在20万リンギを下回る価格で発売されており、CIF価格を水増しして20万リンギに引き上げても消費者からソッポを向かれる可能性が高い。
(ポールタン、5月6日)

「118モール」8月開業、アンカー店は「sogo118」

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の超高層ビル「ムルデカ118」の商業施設「118モール」は8月に開業を予定している。300以上の小売店が出店予定で、初年度には約2,200万人の来場者が見込まれる。

モールは建物の低層部7フロア総面積80万平方フィートで構成される。また最大2万台収容可能な駐車場も完備される。アンカーテナントとなるのが百貨店の「sogo118」。現在、マレーシア国内で独自に展開されている「sogo」ブランドの5店舗目となる見込みだが、従来の百貨店を現代的に再構築し、日本製品や東アジアの厳選されたビューティーブランドに重点を置くという。

そのほか、「Live Your Story(あなたの物語を生きよう)」をコンセプトに、世界的な高級ブランドやマレーシア発のプレミアムブランドなどが集結。さらに小売りだけでなく、食や伝統工芸品などマレーシアの文化の発信拠点としての特徴を持つ。工芸品などを中心にした8万平方フィートの「マレーシアン・アーティザン・ディストリクト」、食文化を取り揃える4万平方フィートの「マカニズム・フードホール」、ガラスドームを備えた2万平方フィートのイベントスペース「ジ・アトモスフィア」などが整備される。

モールは、国営投資会社ペルモダラン・ナショナル(PNB)の100%子会社PNBムルデカ・ベンチャーズが運営する。既に70%以上の小売スペースが契約済みで、各テナントは内装工事などの最終段階に入っているという。PNBムルデカ・ベンチャーズのイズワン・ハスリ・イブラヒム最高経営責任者(CEO)は「小売り、文化、ホスピタリティなどをシームレスに結びつけ、マレーシアならではの魅力あふれる目的地となる」としている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、5月4日、ザ・スター、ニュースウェブ、5月5日)

半導体展示会「SEMICON」KLで開幕、7日まで2万人来場

【クアラルンプール】 半導体・電子機器の展示会「SEMICON Southeast Asia 2026」が5日、クアラルンプール(KL)のマレーシア国際貿易展示センター(MITEC)で開幕した。7日までの3日間で2万人の来場が見込まれる。

5日に行われた開会式にはジョハリ・アブドル・ガニ投資貿易産業相が出席。ジョハリ氏は「世界の半導体需要の拡大に伴い、マレーシアは特に高付加価値分野においてエコシステムと能力を強化し、成長機会を捉える必要がある」と述べた。

展示会は、半導体業界の国際団体「SEMI」が主催。アジット・マノチャ社長兼最高経営責任者(CEO)は「人工知能などが需要を牽引し続ける中、地域を超えた連携がますます重要になる。SEMICONは、単に技術展示の場でなく、業界の長期的成長を支える連携強化の場でもある」と強調。またマレーシア投資開発庁(MIDA)との間で、エコシステム統合、企業支援、人材育成の3分野に重点を置き、パートナーシップを引き続き強化していくことを再確認した。

今年の展示会には、ダイヤモンドスポンサーの東京エレクトロンのほか、多くの日本企業が出展している。
(マレーシアン・リザーブ、5月5日、発表資料)

身分証明書・旅券の新たなセキュリティー機能、6月に導入

【プトラジャヤ】 内務省は6月に、多機能身分証明書のMyKadと旅券に、新たなセキュリティー機能を導入する。サイフディン・ナスティオン内相が4日、省の月例会で発表した。デジタル方式で出入国サービスを提供するモバイルアプリの国家統合出入国システム(MyNIISe)は予定どおり、9月に全面導入する。

身分証明管理を簡素化・効率化し、より秩序ある、スムーズな人の移動を確保する機能・システムであり、長らく改善を目指してきた省にとり重要な節目だという。内務省は出入国サービスの効率化、ユーザーにとっての使いやすさを念頭に、システム改善とMyNIISeへのデータ移行に取り組んできた。

サイフディン氏は「セキュリティー機能を強化した、新たな身分証明書、旅券を発給する時が来た。6月は歴史的瞬間だ」と述べた。システム改善の一環として、6月には市民権申請も可能になる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、ビジネス・トゥデー、5月4日)