いすゞD-MAX、マレーシア市場シェア17.3%に上昇

【クアラルンプール】 いすゞマレーシアによると、今年第2四半期のピックアップトラック部門における「D-MAX」の国内シェアが前期比3ポイントアップの17.3%になった。3月に発表した2026年モデルが貢献したとみられる。

現在、D-MAXはプレミアムやスタンダード、シングルキャブなどのグレード、排気量や駆動方式などが異なる10バリアントを展開。最も売れているのは、ダブルキャブの「スタンダード4×4AT」(12万2,171リンギ)で36%を占めているという。

また、シングルキャブではマレーシア初のオートマチック四輪駆動モデルが好調なほか、全体的に2.2リッターターボディーゼルと8速トランスミッションを組み合わせた仕様が支持されているという。
(カーシフ、カー・オブ・マレーシア、8月3日)

ペトロナスの燃料供給は9月まで安定維持=アザリナ首相府相

【クアラルンプール】 アザリナ・オスマン首相府相(法務・制度改革担当)は、国営石油会社、ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)給油所における全国のガソリン及びディーゼル供給は9月まで安定維持する見込みだと述べた。

アザリナ氏が7月29日付で、上院ウェブサイトに掲載された議会答弁書の中で明らかにした。国家経済行動評議会(NEAC)の定例会議で報告されたという。ペトロナスの上場子会社であるペトロナス・ダガンガンを通じて供給される燃料は国内需要の約50%を占めている。

アザリナ氏は、NEAC傘下の危機管理タスクフォース(CMT)が、西アジア紛争に起因する世界的なエネルギー危機の中、燃料とエネルギー供給の監視を継続していると言明。向こう数カ月間の供給確保に努めるとともに価格監視、密輸および違法行為の防止にも取り組むとした上で、中東以外からの原油供給確保に向けた取り組みが継続されていると述べた。

マレーシアの原油・天然ガス埋蔵量についてアザリナ氏は、ペトロナスが2026年1月1日時点で同国の原油埋蔵量を石油換算で38億9,000万バレル、天然ガス総埋蔵量を石油換算で131億9,000万バレルと推定していると述べた。推定埋蔵量と現在の生産量に基づくと、埋蔵量は20年以上の生産量に相当すると予想されるという。
(ベルナマ通信、エッジ、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、8月1日)

「118モール」11月に正式開業へ、テナント企業向け説明会で

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の超高層ビル「メナラ・ムルデカ・メイバンク」(旧ムルデカ118)の商業施設「118モール」の正式開業は、当初伝えられていた8月から11月にずれ込む模様だ。

3日付の英字紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」によると、このほどテナント企業向けの説明会が初開催され、説明があったという。説明会には200社以上の小売企業が参加した。参加企業には、家電量販店「ベスト電器」や、日本とマレーシア(エクスチェンジTRX)でハラル(イスラムの戒律に則った)店舗を展開している「麺屋帆のる」などが含まれるという。

また、これまでにアンカーテナントとして伝えられている百貨店「sogo118」のほか、高級スーパー「ビレッジ・グローサー」も主要テナントに加わる予定。

国営投資会社ペルモダラン・ナショナル(PNB)の100%子会社で、モールを運営するPNBムルデカ・ベンチャーズによると、全体では300以上の小売店が入店し、年間最大2,200万人の来場者を見込んでいる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月3日)

ネグリセンビラン州議会選で国民戦線が圧勝、PHは野党に転落へ

【セレンバン=アジアインフォネット】 ネグリ・センビラン州議会(定数36)選挙の投開票が1日に行われ、国政でアンワル政権と協力関係にある国民戦線(BN)が18議席を獲得。7議席を獲得した国民同盟(PN)と共に州憲法改正が可能になる3分の2を上回る合計25議席を獲得し、連立政権を樹立した。

両政党連合の共闘はBN中核党である統一マレー国民組織(UMNO)とPNの中核である汎マレーシア・イスラム党(PAS)の関係修復によるもので、公式発表していないもののBNとPNの事実上の選挙協力が双方の躍進を後押しした。国政レベルでBNは、国政与党連合の希望同盟(PH)と共闘しており、PNとは敵対関係にある。

BNが改選前の14議席から4議席増やす一方、PNはPASが1議席増の4議席とし、統一プリブミ党(PPBM)離党組が立ち上げた国家ビジョン党(PWN、ワワサン)は初めて3議席を獲得した。

一方、同州で第一会派だったPHは全選挙区に独自候補を擁立したが、改選前の17議席から6議席を減らし11議席にとどまり、同州政権における野党に転落した。PHの中核を担う華人系政党の民主行動党(DAP)が11議席から9議席に減らし、DAP書記長であるアンソニー・ローク運輸相が落選した。

現職のアミヌディン・ハルン州首相が敗北するなど人民正義党(PKR)が5議席から2議席に減らした。自身の信任を賭けて今回の州議会解散に踏み切ったアミヌディン氏だが、州民からノーが突き付けられた格好となった。

同州議会は国政と同様、PHとBNによる連立が政権を運営していたが、PHとUMNOの支部どうしの対立が深まっており、双方から早期選挙で決着をつけるべきとの声が上がっていた。

プロドゥア「アジア」、3日付けで最大4700リンギ引き下げ

【ラワン=アジアインフォネット】 ダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)は3日、Aセグメント「アジア」の価格を最大4,700リンギ引き下げると発表した。「アジア」の価格改定は即日実施される。仕様および品質基準はすべて変更なく、コスト削減はすべてプロセス改善と業務効率化によって実現した。

半島部での価格(保険なし)は、「1.0G」は3万8,600リンギから3万3,900リンギに4,700リンギ引き下げる。また「1.0X」は4万リンギから3万8,500リンギに1,500リンギ、「1.0SE」は4万4,000リンギから4万3,000リンギに1,000リンギ、「1.0AV」は4万9,500リンギから4万9,000リンギに500リンギ、それぞれ引き下げる。東マレーシアにおける価格もそれぞれのバリアントごとに半島部と同じ下げ幅となる。

プロドゥアの業務効率の継続的な改善を反映したもので、顧客に差額を還元する。ザイナル・アビディン社長兼最高経営責任者(CEO)は「業務効率のさらなる向上に向けた継続的な取り組みを反映したものであり、サービスコストの削減や、QV-Eおよびバッテリー・アズ・ア・サービス(BaaS)の価格改定にもつながる」と述べた。

2026年のマレーシアの総人口は推定3440万人

【クアラルンプール】 統計局の人口動態統計によると、2026年のマレーシアの総人口は推定3,440万人となり、前年比で0.5%増となった。

総人口のうちマレーシア国民は前年比0.6%増の3,100万人となった一方、外国人は0.2%減の340万人となった。男性人口は1,790万人から1,800万人に、女性人口は1,630万人から1,640万人にそれぞれ増加した。女性100人に対し、男性が110人いる計算となる。

0―14歳の人口は740万人から730万人に減少。一方、15―64歳は2,410万人から2,420万人に、65歳以上は270万人から290万人に拡大し、高齢化が進んだ。

民族別ではブミプトラ(マレー人と先住民の総称)が全体の70.7%、華人は22.0%、インド系は6.5%、その他は0.8%を占めた。

州別ではセランゴール州が750万人で最も多く(全体の21.7%)、これにジョホール州(12.3%)、サバ州(11.0%)、ペラ州(7.5%)、サラワク州(7.4%)が続いた。

【総点検・マレーシア経済】第552回:マレーシアの2026年上半期の自動車市場

第552回:マレーシアの2026年上半期の自動車市場

2026年上半期のマレーシアの自動車産業の状況を見ると、プロトンの好調と電気自動車(BEV)とハイブリッド車(HEV)の伸張が目立ちました。図1は2025年と2026年の1〜6月の自動車登録台数を燃料別に比較したものです。全体ではほぼ前年並みで推移する中で、BEV+HEV=xEVの伸びが際立ちます。2025年上半期の販売に占めるxEV比率は6〜9%台でしたが、2026年上半期は10〜16%で推移し、右肩上がりになっていることが分かります。

表1はすべての自動車販売についてのモデル別の上位10車種を示したものです。プロドゥアのBezzaとプロトンのSagaが首位を争い、8位のホンダCityを除くとプロドゥアとプロトンが独占、10位にはBEVのe.MAS 5が入っています。上半期で比較すると、プロドゥアは15.8万台で前年の16.6万台から4.9%減です。販売に占めるBEV比率は僅か0.1%となっています。一方のプロトンは9.8万台で前年の7.0万台から40.5%増となっています。販売に占めるBEV比率は13.8%、HEVは4.2%、合計すると2割近くをxEVが占めています。

表2は2026年上半期のマレーシアのBEV/HEVの登録台数の上位10車種です。プロトンのe.MAS 5が首位、さらにe.MAS 7が2位と4位に入っています。xEV市場でのプロトンのシェアは約3割に達します。

中国国内でもベストセラーであるGeely「星愿」のマレーシア版であるe.MAS 5の好調ぶりが目立ちます。プロドゥアがBEV/HEV生産に遅れをとるなかで、対抗馬となるのはBYDのAtto 3です。ただ、ここで立ちはだかるのがマレーシア政府が7月1日から施行したBEVのCBU輸入はCIF価格RM200,000以上かつ出力180kW(245PS)以上に限るという新規制です。Atto 3はこの基準を満たせないため、今後輸入できなくなります。

BYDは2025年8月にマレーシア工場の建設を発表していますが、条件面で折り合いがつかず、現在、工事がストップしていると報じられています。そうなると、e.MAS 5/7の対抗はトヨタのカローラ・クロスとヴィオスのHEVとなります。これらはブキット・ラジャの工場で組み立て・生産されています。

強力なライバルになり得るのはプロドゥアのBEV/HEVですが、自社設計のBEVであるQV-Eは生産が難航しており、HEVもようやくAtiva Hybridについて、5月に日本の経産省のグローバルサウス補助金を使って現地生産することが決まったところです。来年とみられるMyviのフルモデルチェンジでも、HEV版がどうなるかはまだ明らかではありません。

以上のように、今後も拡大するxEV市場において引き続きプロトンが強さを見せるとみられ、その好調さはしばらく続きそうです。

熊谷 聡(くまがい さとる) Malaysian Institute of Economic Research客員研究員/日本貿易振興機構・アジア経済研究所主任調査研究員。専門はマレーシア経済/国際経済学。 【この記事のお問い合わせは】E-mail:satoru_kumagai★ide.go.jp(★を@に変更ください) アジア経済研究所 URL: http://www.ide.go.jp

【イスラム金融の基礎知識】第597回 フィリピンの政府系イスラム銀行、会長兼CEOに元予算管理相が就任

第597回 フィリピンの政府系イスラム銀行、会長兼CEOに元予算管理相が就任

Q: フィリピンの政府系イスラム銀行の会長兼CEOに就任した人物は?

A: フィリピン唯一の政府系イスラム銀行であるアル・アマナ・イスラム投資銀行では、7月に新しい会長兼CEOが就任した。中銀副頭取や経済閣僚を経験したムスリムである彼女の就任を歓迎する声がある一方、前職を不明瞭な形で辞任したことに対して疑義が呈されている。

同銀行の会長兼CEOに就任したアメナ・パンガンダマン氏は、ミンダナオ島南ラナオ州出身の48歳のムスリムで、マラナオ族の王族の血筋をひく。2021年にフィリピン中央銀行の副頭取に就任、2022年からはマルコス政権の予算管理相に転身しておよそ3年半務めた。就任に際して彼女はインタビューで「取り残されてきた人びと(同国南部を中心に暮らすフィリピノ・ムスリムたち)に機会を提供する、より強力な組織の構築に貢献する」と抱負を語った。

彼女の会長兼CEO就任に対しては、国内ムスリム・コミュニティから歓迎する声が上がっている。例えば、スールー州知事のアブドゥサクル・タン知事は、インタビューに対して、彼女のキャリアを通じて「イスラム金融セクターを導くために必要な、的確な財政感覚と金融に関する洞察力」が培われているだろうと期待を示している。

一方で、彼女の就任に対する疑問の声も上がっている。予算管理相時代において、洪水対策予算を一部の企業に集中させたことが問題視され、2025年11月には同職を辞した。この件について訴追等を受けることがなく疑惑が晴れていない中、わずか8ヶ月後の今回、再び政府系ポストに復帰したことで、一部で批判を集めている。これに対して大統領府は、「問題なし」との声明を発表した。

イスラム金融市場を民間に開放して間もないフィリピンにとって、政府系イスラム銀行の強化は市場拡大に重要な点であるが、新しい経営者の手腕に期待にかかることは確かであろう。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

TRXのエクスチェンジ106、ビル利用者が2万人規模に拡大へ

【クアラルンプール】 クアラルンプールの国際金融地区トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)の高層ビル「エクスチェンジ106」では、企業の入居進展に伴い企業の従業員を含めたビル利用者数が2023年から2025年にかけて倍増。現在は約1万3,000人に達しており、今後2年間で2万人規模に拡大する見込みだ。

高さ454メートルの同ビルは2019年完成で、総賃貸可能面積260万平方フィート。当初は入居テナントの確保で苦戦が伝えられていたが、その後、中国のフィンテック大手アント・インターナショナルや、世界的なコンサルティング会社アクセンチュアなど国際企業を中心に入居が進み、ビジネス拠点として存在感を高めている。

こうした状況を受け、ビルを運営するインドネシア系不動産開発会社ムリア・プロパティ・デベロプメントはこのほど、エレベーター大手シンドラーのマレーシア法人と、昇降設備システムの保守サービス強化に向けたパートナーシップ契約を締結した。

高層階用エレベーター1基あたりの走行距離は月平均8,000キロメートル(km)で、2023年9月以降の累計では26万km超に達したという。契約調印式で、ムリアのファリス・ナジャン・ハシム最高経営責任者(CEO)は「テナントのニーズを先読みし、エクスチェンジ106のサービス水準をさらに向上させていきたい」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月30日)

公共交通利用者131万人、27年に170万人へ=プラサラナ

【クアラルンプール】 公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアは、2025年12月時点で1日平均131万人の利用があり、2027年までに170万人に増やすことを目指している。29日に行われた同社初のサステナビリティ報告書の発表会で明らかにした。

平均利用者数は2024年の118万人から11%増加し、内訳は鉄道が103万人、バスが28万人だった。また2025年12月31日には過去最高となる163万人の利用を記録した。バスでは、2027年までに電気バスの全面導入を目指し、車両更新や充電インフラ整備を進めている。

また同社は、故障発生までの平均走行距離を示す信頼性指標(MKBF)について、一般鉄道路線で100万キロメートル(km)、モノレール線で15万kmという目標値を設定しており、軽便鉄道(LRT)ケラナジャヤ線を除く路線で達成したと説明した。

こうした取り組みを通じ、毎日約37万7,000台の自家用車削減と、年間約22万5,000トンの二酸化炭素排出量削減が見込まれるという。

同社は2023年12月に策定した戦略ロードマップ「プラサラナ・サステナビリティ・ブループリント2023ー2030」に基づき、2030年までに都市公共交通機関の利用率を40%に引き上げるという目標を掲げており、さらに取り組みを進めていく方針だ。
(マレーシアン・リザーブ、マレー・メイル、ポールタン、7月29日)