インターネット接続のIIJ、海外顧客向けITサポートを強化

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 インターネット接続サービスのインターネットイニシアティブ(IIJ、本社・東京都千代田区)は1日、海外顧客向けITサポートサービス強化に向け、同業務をマレーシア現地法人であるPTCシステムズに移管し、同日付けで運営開始したと発表した。組織運営を効率化するとともに、「IIJグローバルサポートセンター」として提供業務を拡大する。

従来は、約300社の海外進出企業および現地企業向けのバイリンガルITサポートサービスは、IIJグローバル・ソリューションズ・シンガポールが2019年にマレーシアに開設した地域事務所が担当していたが、地域事務所の形態では営業活動に制限があったことから移管を決定した。PTCシステムズが担当することにより、マレーシアおよび他国の現地企業や海外進出企業の要望に直接対応できるようになる。IIJは2023年12月にシステムインテグレーション(SI)事業を営むPTCシステムズの全株式を取得し、完全子会社化したと発表していた。

「IIJグローバルサポートセンター」では現地企業や海外進出企業の要望を汲み取りつつ、より高品質なITサポートサービスを提供していく方針だ。

ジェトロKL、日系企業の脱炭素化への取り組みカタログを発表

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール(KL)事務所は3月29日、マレーシアの脱炭素化に貢献する日系企業の取り組みをまとめたカタログ「マレーシアの脱炭素化に貢献する日系企業の製品・サービスカタログ」を公開した。

カタログでは、マレーシア政府が2023年7月に発表した「国家エネルギー移行ロードマップ(NETR)」で指定された重要6分野10基幹事業に沿った取り組みを行っているスタートアップ8社を含む17社を掲載している。所在地別内訳はマレーシアが5社、日本が9社、シンガポールが2社、インドネシアが1社。規模別では非上場企業が5社、スタートアップ企業が8社、上場企業が4社となっている。

マレーシア政府は2050年までにカーボンニュートラルを達成することを宣言、脱炭素制作の柱であるNETRを発表し、エネルギー移行に向けた取り組みを本格化させている。ジェトロKLは、脱炭素化がマレーシアにおいて日系企業がビジネス展開する上で把握しておくべき重要なトレンドとなる中、日系企業による、マレーシアでの事業活動における脱炭素化・排出削減に貢献できるビジネスを紹介するものとして本カタログを作成したと説明している。

JX石油開発、ペトロナスとCCS技術を活用したガス田新規開発へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 JX石油開発(本社・東京都千代田区)は26日、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)の上流部門子会社ペトロナス・チャリガリとの間で、マレー半島沖の高濃度二酸化炭素(CO2)を含む未開発の5ガス田群(BIGST)を対象とした共同操業協定(JOA)を締結したと発表した。アクティブパートナーとして開発計画の作成に積極的に関与していく。

JX石油開発は100%子会社JXニッポン・オイル&ガス・エクスプロレーションを通じ、ペトロナスとの間で、BISSTの生産分与契約(PSC)を締結し、同ガス田の権益を取得している。BIGSTの権益構成は、JX石油開発が50%、ペトロナス・チャリガリが50%となっている。

JX石油開発は、2020年4月から約1年半をかけ、エネルギー・金属鉱物資源機構と共同で、CO2回収・貯留(CCS)技術を用いた既発見未開発ガス田の低環境負荷での開発実現を目指す共同研究を実施した。この共同研究が高く評価され、2022年12月に、CCS を伴う形でのBIGSTの開発技術提案をペトロナスに行うこと、および権益取得の検討を進めることについて覚書を締結していた。今回、PSCおよび JOAを締結のうえ、開発・生産に向けた具体的な検討を進める運びとなった。

BIGSTは豊富な天然ガス埋蔵量(約4兆標準立方フィート)を有することが確認されていたが、ガスと共に高濃度のCO2を含むことから、これまで開発が見送られてきた。天然ガスとともに産出されるCO2を分離・回収して近隣の減退ガス田に圧入することで、BIGSTの新規開発の実現を目指す。

リザーバーリンク、ケダ州での太陽光発電で住商などとJV設立へ

【クアラルンプール】 石油・ガス関連サービスのリザーバー・リンク・エナジーは25日、ケダ州での太陽光発電に向け、合弁会社(JV)を設立すると発表した。

リザーバー・リンクがブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、同社は20日付けで100%子会社であるリザーバー・リンク・リニューワブル(RLR)を通じ、住友商事、太陽光発電のMAQOエンジニアリング(MESB)、同SRMウタマ・セランバウ(SUS)との間で株主間契約を締結した。JVには住友商事が49%、RLRが29%、MESBが22%を出資する。

RLRと住友商事、MESBから構成される企業連合体が2023年8月に再生可能エネルギーの販売枠を規定する、環境天然資源気候変動省の「コーポレート・グリーン・パワー・プログラム(CGPP)」で、太陽光発電事業者として選ばれており、販売枠として約30メガワット(MW)が割り当てられている。
(ザ・スター電子版、エッジ、3月25日)

三洋化成が高吸水性樹脂事業から撤退、マレーシア子会社を解散へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 三洋化成(本社・京都府京都市)は25日、高吸水性樹脂(SAP)事業から撤退すると発表。これに関連してマレーシア子会社のSDPグローバル(マレーシア)(SDPM)などを解散すると明らかにした。

2023年度より始動した「新中期経営計画2025」における構造改革の一環で、SAP製造販売を手掛けるSDPMは3月末で生産を停止し、2024年度中に解散する。SDPMは三洋化成が全額出資する、SDPグローバル(本社・東京都港区)の完全子会社で、2018年にジョホール州パシル・グダンに設立された。

三洋化成は、世界的な紙おむつの普及に伴いSAP事業を拡大してきたが、近年ではアジアにおける紙おむつ市場の拡大に伴い、新規参入が相次いだことにより供給過剰の状況が鮮明となり、市場の競争環境が厳しくなっていた。新規参入メーカーのSAP製造技術レベルが向上してきたことにより、品質による差別化を訴求することが困難な汎用製品となったことで、同社SAP事業の収益性が急速に悪化し、2024年3月期の営業利益は約18億円の赤字見込みとなっている。

GMO、マレーシア企業の端末レス決済アプリを日本で提供

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 GMOインターネットグループで対面キャッシュレス決済プラットフォームを展開するGMOフィナンシャルゲート(本社・東京都渋谷区)は25日、アジアで決済ソリューションを提供するマレーシアのフィンテック企業ソフトスペースと提携し、3月より日本国内で端末レス決済アプリ「ステラタップ」の提供支援を開始したと発表した。

ソフトスペースが開発した「ステラタップ」は、専用決済端末を導入する必要なく、アンドロイドのスマートフォンにダウンロードするだけでタッチ決済の取り扱いが可能となるソリューションで、中小企業の利用を想定している。市販端末や外付け端末のセキュリティ基準を定めた最新規格であるPCI MPoC規格認定も取得した。

ソフトスペースは、世界初のPCI MPoC認定ソリューション・プロバイダーで、今回はその技術を日本で初めて活用することになる。GMOフィナンシャルゲートが日本国内での決済センター事業およびアプリ配信を担当する。

GMOフィナンシャルゲートは、これまで端末導入に障壁のあった個人事業主や決済端末の持ち運びが難しい移動販売のシーンにおいても「ステラタップ」は導入しやすいため、運送業者、注文タブレット、移動販売など、様々な活用に向けてサービスを展開する予定だ。

イオンクレジット、能登半島地震の被災者に50万リンギを寄付

【クアラルンプール】 消費者向け総合金融サービスのイオンクレジットサービス(マレーシア)は、イオン・カンパニー(M)(イオンマレーシア)およびマレーシアイオン財団と共同で、1月1日に発生したマグニチュード7.6の能登半島地震の被災者支援として50万リンギの寄付を行った。

イオンクレジットとイオンマレーシアがそれぞれ17万5,000リンギを拠出。マレーシアイオン財団が2024年1月に実施した寄付金募集で集まった15万リンギを加えて総額50万リンギとなった。クアラルンプールの在マレーシア日本大使館で模擬小切手授与式が行われ、髙橋克彦大使が受領した。

イオンマレーシアは石川県出身者らが中心となった能登半島地震の被災者支援にも協力しており、イオン・タマンマルリ店で3月23、24、30、31日の4日間、募金活動が行われている。


(ビジネス・トゥデー、3月22日)

経理AIのファーストアカウンティング、電子請求書導入支援に参画

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 経理AI(人工知能)のファーストアカウンティング(本社・東京都港区)は22日、ブリッジインターナショナル(本社・東京都世田谷区)のマレーシア現地法人である、総合マーケティング企業ブリッジインターナショナルアジアが設立予定の「e-Invoicingワーキンググループ」に対し、スポンサーとして参画することを決定したと発表した。

「e-Invoicingワーキンググループ」は、マレーシアで8月から導入される電子請求書制度(e-Invoice)への対応について、マレーシアに進出している日系企業を対象に総合的にサポートするもので、4月17日付けでの設立を予定している。

ファーストアカウンティングの森啓太郎代表取締役社長は、「e-Invoicingワーキンググループ」では約1年にわたり、マレーシア内国歳入庁(IRB)および関連組織から発表される情報に基づいた情報共有を継続的に行うとし、マレーシアにおける日系企業が電子請求書制度に対応できるよう有益な情報を提供していくと述べた。海外での電子請求書対応における生の声に触れることで、学べることも多いとしている。

環境団体、日本とマレーシアに対しCCSの取りやめを要求

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国際環境ネットワーク「フレンズ・オブ・ジ・アース(FoE)インターナショナル」のメンバーである、環境団体サハバット・アラム・マレーシア(FoEマレーシア)とFoEジャパンは21日、日本政府とマレーシア政府に対し、炭素回収貯留(CCS)技術を促進しないよう求める公開書簡を提出した。

二酸化炭素(CO2)の排出量が多い日本では、マレーシアを含む他国へのCO2輸出を積極的に検討しており、海外CCSバリューチェーン構築に向けた共同検討に関する覚書の締結などを行っている。

両団体は、マレーシアのようなグローバル・サウスの国々にCO2を投棄することは、「歴史的に多くの温室効果ガスを排出してきた国々がより多くの気候変動対策への責任をとる」という気候正義の原則に根本的に反しており、 またCCSはリスクが大きく、コストも高い有効性の立証されていない技術であり、長期的な責任を伴うと主張。このような技術に依存することは、日本の気候変動対策を遅らせるだけだとして、輸出を行わないよう求めている。

FoEジャパン事務局次長で気候変動・エネルギーキャンペーナーの深草亜悠美氏は、これまでも多くのCCS事業が高いコストと技術的困難により失敗してきたとし、日本にはまだ商業規模のCCS事業は存在せず、技術的・財政的な障壁があると説明。日本政府が公然と、他国にCO2を輸出する方が安価な選択肢であると主張しているのは恥ずべきことであり、日本政府は気候変動への公平性の原則とその歴史的責任に基づいて、より高い排出削減目標を設定し、こうした誤った解決策の推進をやめるべきだと述べた。

FoEマレーシアのミーナクシ・ラーマン代表は、他国から輸出されたCO2を受け入れることは、マレーシア自身の排出削減努力を台無しにすることになるとし、マレーシア政府に対し、富裕国からの廃棄物をこれ以上受け入れないよう要求すると言明。マレーシアは、世界のあらゆる廃棄物の投棄場所となるべきではないと述べた。

デジタル分野に関する競争政策セミナー、JICAと公取委が共催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国際協力機構(JICA)と公正取引委員会(JFTC)は21日、マレーシア競争委員会(MyCC)の職員を対象に、デジタル分野における競争政策をテーマとするオンラインセミナーを共同で開催した。

MyCCがデジタル分野における競争上の問題点の把握を目的とする実態調査を計画する中、MyCCの職員にJFTCの知見を提供し、当該実態調査を充実させることを目的としたもの。セミナー当日は、デジタル分野における競争上の問題に関するJFTCと他の政府機関との連携のあり方やJFTCによって実施されたデジタル分野における各種実態調査の内容についてJFTCが紹介した。セミナーにはMyCCの職員約40人が参加した。

マレーシアでは2010年に競争法が制定され、翌年に競争法の執行機関であるMyCCが設置された。JICAは2021年1月から1年間、さらに2022年11月からは2年間、MyCCに競争法のアドバイザー専門家を派遣し、その後も支援を続けている。今年3月6、7日にもJFTC職員4人が講師として来馬し、「リニエンシー制度」をテーマとする競争法セミナーを共同開催した。