セレンバンセントラル駅起工、他の9駅も刷新=ローク運輸相

【セレンバン】 アンソニー・ローク運輸相は19日、首都圏クランバレー複線化プロジェクト第2期(KVDT2)の下で、2.8億リンギを投じるマレーシア国鉄(KTMB)10駅のインフラ整備プロジェクトを発表した。発表に先駆けて、17日の閣議でプロジェクトが承認された。

1.7億リンギはネグリ・センビラン州のセレンバンにおける新駅「セレンバン・セントラル」建設に充てる。同日には新駅の起工式が行われ、同相も出席した。工事を受注したダヤ・マジュLTATには24カ月以内の完工が求められる。完成すれば国内初の二酸化炭素排出実質ゼロの駅となる予定。1904年創建の旧駅舎正面は、歴史的建造物として新駅と統合された上で保存される。「セレンバン・セントラル」建設計画は、KVDT2のコストを下げるために2019年に棚上げされていた。

また1.1億リンギは首都圏クランバレーの9駅の刷新に充てる。刷新されるのは▽セラク・サウス▽バンギ▽パンタイ・ダラム▽セリ・セティア▽バトゥ・ティガ▽パダン・ジャワ▽クラン▽ジャラン・カスタム▽ポート・クラン――。2週間以内に工事が開始される予定。

第1期のKVDT1はすでに97%完了しており、作業は4月末に完了する予定だ。
(ザ・スター、1月20日、ポールタン、ベルナマ、1月19日)

2月1日よりマレー半島、ラブアンで水道料金を値上げ

【ペタリンジャヤ】 国家水道事業委員会(SPAN)は17日、2月1日付けでマレー半島およびラブアンの利用者を対象に、水道料金を1立方メートル当たり22セン値上げすると発表した。

SPANの声明によると、値上げは供給コスト増に伴うもので、料金設定メカニズム(TSM)に基づき実施する。今回の値上げでも1立方メートルあたり1.75リンギ(2022年時点)という供給コストを全面的にカバーすることは難しいが、毎月の水道料金への影響を抑えるために最小限の値上げを行うことを決定した。世帯あたりの平均値上げ幅は3リンギ程度にとどまると予想されている。

SPANは、浄水場の建設・更新、古いパイプの交換など、給水システムのインフラ整備に向けた継続的な投資のためにも値上げの延期は難しいとし、水道料金はTSMに基づき、3年ごとに見直されることになっていると述べた。

一方、ペナン州のチョウ・コンヨウ首相は同日、州の家庭用水道料金が2月1日付けで2倍になると発表した。月間使用量が0ー20立方メートルの場合、現状1立方メートルあたり22センの水道料金が50センまで値上げされる。20ー35立方メートルでは現状の46センから1.10リンギに、35立方メートル以上では現状の68センから2リンギとなる。ただし、下から40%を占める低所得者層(B40)で8人以上の世帯および世帯収入が月額1,035リンギ以下の場合には、毎月10リンギの割引が提供される。

チョウ州首相は、過去31年間値上げが行われてこなかったことが、ペナン水道公社(PBAPP)の収入に影響を及ぼしており、値上げは、水道インフラの新設や既存インフラの維持管理のために必要だと述べた。PBAPPは値上げにより年間8,600万リンギの増収が見込まれるが、そのうち約7,800万リンギを貧困層向け補助金として支出する必要があるという。

チョウ州首相は、1月10ー14日に実施された計画断水によって老朽化した既存インフラの更新の必要性が示されたとし、今が水道料金の値上げを行う絶好のタイミングだと述べた。
(ザ・スター電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、1月17日)

 

ジャヤグローサー、シャアラムに49店舗目をオープン

【クアラルンプール】 高級スーパーマーケット・チェーンのジャヤ・グローサーは14日、セランゴール州シャアラムの「プラザ・シャアラム」に49店舗目をオープンした。シャアラムでは「プラザ・ジェルトン」及び「アーデンス・ラブズ」に次ぐ3店舗目となる。

ジャヤ・グローサーのアデリーン・フー氏は、格付会社のRAMレーティングスがマレーシアの2024年の国内総生産(GDP)成長率を4.5ー5.5%と予想していることを指摘し、「大半の調査機関による高い経済成長予測に基づき、今年はさらに業績が向上すると予想している」と述べた。

ジャヤ・グローサーは1月13日から21日まで野菜や肉などのさまざまな生活必需品を特別割引で提供するほか、輸入スナックやキャットフードなどについてもキャンペーンを実施している。
(ザ・サン、1月15日、マレー・メイル、ベルナマ、1月14日)

KLとプトラジャヤでごみの分別開始、違反者に罰金

【ペタリンジャヤ】 固形ごみの分別を規定した固形廃棄物・公共清掃法の運用が今年から開始された。同法を採用した連邦直轄領のクアラルンプール(KL)とプトラジャヤではごみの分別が義務付けられ、違反に対しては罰金が科せられる。

連邦直轄地固形廃棄物・公共清掃公社(SWcorp)によると、集合住宅の場合、管理組織または管理組合が分別の責任者とされる。罰金は1回目の違反が100リンギで、2回目が200リンギ、3回目が500リンギ。

土地付き住宅の場合、住宅所有者がごみ管理の責任を負う。違反に対する罰金は同様に、50リンギ、100リンギ、500リンギ。罰金を納付しなかった場合は罪に問われ、最高1万リンギの罰金に処せられる。4回目、5回目の違反では罰金でなく裁判にかけられる。

同法を採用しているのは、KLとプトラジャヤのほかにパハン、ジョホール、マラッカ、ネグリ・センビラン、ぺルリス、ケダの6州。政府はこれらの地域に対し、年間20億リンギ余りを廃棄物処理、公共清掃費用として支出している。

住宅管理組織・組合は住民向けに、十分な広さの廃棄物保管施設を提供しなければならず、これに違反した場合も最高1,000リンギの罰金が科せられる。
ごみの分別は埋め立てるごみの量の削減が狙い。KLにおける昨年1-11月のごみ収集量は約77万トンで、再利用率はわずか0.17%にとどまっている。

衛星通信のミアサット、スターリンクの販売代理店に

【クアラルンプール】 衛星通信事業者のミアサット・グローバルは昨年12月、衛星通信サービス「スターリンク」の再販業者となる契約を米スペースXと交わし、正規販売代理店になった。

スターリンクは、低い高度を回る衛星を使って通信網を構築した衛星通信サービスで、地球上のどこにでも高速インターネットを提供できる。スペースXはイーロン・マスク氏が率いる航空宇宙メーカー、宇宙輸送サービス会社。契約に基づきミアサットは、自社がサービスを提供するアジア、アフリカ、欧州、オーストラリアなど130カ国でスターリンクのハードウエアやサービスを販売する。

ミアサットのガネンドラ・セルバラジュ最高商務責任者(CCO)によれば、地上回線にアクセスできないマレーシア国民に対する高速インターネットサービスが強化されるという。一方、スターリンクにとっては、顧客サービス、技術サポート、保守・修理面でミアサットのマレーシアでのプレゼンスを活用できる。
(ザ・スター、1月12日)

馬・星両国、陸路国境での旅券なし往来を検討

【ジョホールバル】 マレーシア・シンガポール両国は、陸路国境における旅券なしの往来の実現に向け検討に乗り出した。マレーシア経済省とシンガポール貿易産業省が11日、共同声明で明らかにした。

旅券なし往来のシステムはQRコードシステムを使ったもので、ジョホール・シンガポール経済特区(JSSEZ)の開発支援のための取り組みの一環。両省は旅券なし往来が可能になれば、両国国境における出入国審査がより迅速に行われることになるとしている。

JSSEZについては同日、推進覚書(MoU)が締結され、両国首相が立ち会った。エレクトロニクス、金融、ビジネス関連サービス、ヘルスケアなどのセクターが対象で、両国間の貿易の促進が期待される。

JSSEZの開発支援に向けた取り組みとしては、旅券なし往来のほか、シンガポール企業がジョホール州に拠点を設立するために必要な承認・ライセンス申請を一貫して行うことができるワンストップ・ビジネス・投資センターの設立、陸路国境における貨物通関手続きのデジタル化、再生可能エネルギー協力の促進などが挙げられている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、1月11日)

マカオ航空がKLIAに新規就航、マカオ線を週4便運航

【セパン】 マカオ航空が10日、クアラルンプール国際空港(KLIA)への乗り入れを開始した。ターミナル1から週4便を運航する。

使用機材はエアバス「A320」型機。月、水、金、土曜日の運航で、「NX921」がクアラルンプール(KL)発14時55分、マカオ着が18時50分。「NX922」がマカオ発9時40分、KL着13時55分。

マカオ航空の杜国富 副社長(運航担当)は、毎日就航への増便やマレーシア国内他空港への就航も検討していると述べた。

マカオ航空はまた、KLの旅行代理店パシフィック・ワールド・トラベル(PWT)をマレーシアにおける専属販売代理店(GSA)に任命した。

マカオ航空は中国のフラッグキャリアである中国国際航空傘下のフルサービス航空会社で、エアバスのナローボディ機「A320」および「A321」型機を保有している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、1月10日)

ペナンの計画断水がスタート、前倒しで作業を進行

【ジョージタウン】 ペナン水道公社(PBAPP)による計画断水が、10日に開始された。

断水はスンガイ・ドゥア浄水場でのバルブ交換作業と、主要パイプライン数カ所での修理作業のためのもので、州内85%の地域への給水が14日までの4日間停止される。

ペナン州のチョウ・コンヨウ首相は同日、浄水場の1.2メートル制御バルブ2基の交換工事および予防保全22件中19件が完了したと発表。24時間必要と見積もられていた第1段階の作業が14時間以上前倒しで完了したと述べた。一部地域で11日朝より給水再開を見込んでいるが、州全体での給水再開が早まるかどうかは不明だとしている。

断水の影響を受ける地域には給水車やタンクが設置されるが、州民の中には断水期間中州を離れることを選択した人も多いという。

国営「ベルナマ通信」の取材に対し、バヤンレパスのリラウに住むマズリタ・アブドル・マリクさん(37歳)は、ゲンティン・ハイランドに家族で旅行することを選択したとし、大人7人と子ども2人という大家族のため、水の備蓄が大量に必要となることから州を離れることに決めたと述べた。セベラン・ペライのセベラン・ジャヤ住民のハミダ・ウディンさん(70歳)は、生活スペースが狭いため、水を大量に貯蔵することが難しく、また水を運ぶ人手も足りないため、娘とともに故郷のペラ州に戻ることにしたと述べた。

一方、レストランを経営するアッバス・アリ氏は、事前に食器洗浄用の水を備蓄でき、調理にはミネラルウォ―ターを使用するため、断水期間中も通常通り営業できると述べた。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、1月10日)

5Gの人口カバー率が80%達成、2社体制へ移行を開始

【クアラルンプール】 ファーミ・ファジル通信相は10日、第5世代移動通信(5G)ネットワークの人口集中地区におけるカバー率が80%に達したと発表した。

カバー率は月平均2ー3%増で進行し、2023年11月末時点で76%に達していた。12月に4%増となり、国営デジタル・ナショナル(DNB)の掲げていた80%という目標を達成した。今後は民間の通信企業を公開入札により選定し、2社体制に移行する。

ファーミ通信相は、12日に関係者間で会合を実施し、今後の進め方について協議すると述べた。

政府は5Gの早期普及を目指しDNB1社独占体制を敷いていたが、通信会社からの反発を受け、カバー率80%達成後に2社体制に移行するとの方針を示していた。通信企業主要5社(セルコムDigi、マキシス、ユー・モバイル、テレコム・マレーシア、YTLパワー・インターナショナル)は2023年12月、DNB株をそれぞれ14%(10万株)取得する契約を締結している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、1月10日)

高級輸入車のシスマオート、KLに3Sセンター2号店を開設

【クアラルンプール】 高級輸入車販売のシスマ・オート(KL)は、複数のプレミアム・ブランドを取り扱う、3S(販売、サービス、部品交換)センター「シスマ・オートハブ」をクアラルンプール(KL)のスンガイベシ高速道路沿いに開設した。
同社は2022年2月にセランゴール州シャアラムのグレンマリーに3Sセンター1号店を開設しており、今回が2号店となる。

新店舗は、同社既存施設の2階と3階に位置し、全ブランド対応の最新診断機器を備えている。並行輸入車やメーカー保証が切れた正規輸入車なども含め、高級車の整備や修理が可能。スペアパーツについては、正規品と相手先ブランド生産(OEM)部品を組み合わせて調達する。タイヤ・サービス、ホイールやバランスの調整、エアコン整備やフロントガラス交換などのサービスも提供し、認定中古高級車の購入や所有高級車の売却も行える。営業時間は平日は午前9時ー午後7時、土・日曜は午前10時ー午後5時。
(ポールタン、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、1月8日)