贅沢税の施行、来年5月1日を予定=財務省

【クアラルンプール】 来年度予算案に盛り込まれた一部の高額商品を対象とした特別物品税、いわゆる贅沢税について、財務省は2024年5月1日から施行する予定だと明らかにした。

財務省が1日の下院議会予算審議の中で議員からの質問に書面で回答したもので、現在贅沢税に関する政策と法案の最終(最終がかぶっているのでひとつ削除)決定に向けて最終段階にあると説明。「実施メカニズム、対象となる物品の種類、税率などは閣議決定・承認され次第発表される」と述べた。

その上で財務省は、「政策策定と法案策定のプロセスにおいて、同省とマレーシア王立税関局が実施した協議セッション中にさまざまな関係者から聴取した意見を考慮した」と強調した。

10月13日に発表された2024年予算案には、一定の価格基準を超える宝飾品や時計などの品目を対象に贅沢税を5ー10%の税率で課税する内容が盛り込まれた。アンワル・イブラヒム首相は、新税に関連する新たな法律が導入されると述べていた。
(エッジ、11月1日)

マレーシア航空の機内無料Wi-Fi、1日から全乗客に提供

【クアラルンプール】 マレーシア航空は11月1日付けで、一部のワイドボディ機に搭乗する全乗客にデータ通信量無制限の無料Wi-Fiサービスを提供すると発表した。

無料Wi-Fiは7月1日付けで導入されていたが、対象がビジネススイートおよびビジネスクラスの乗客とエンリッチ・プラチナ会員に限定されており、また、1区間あたりのデータ通信量上限が100メガバイト(MB)に制限されていた。

今回対象となった機材は、▽エアバス「A350-900」型機(6機)▽同「A330-300」型機(9機)▽同「A330-200」型機(5機)ーーの合計20機。ナローボディ機でも段階的に導入していく。

マレーシア航空の親会社であるマレーシア・アビエーション・グループ(MAG)のアハマド・ルクマン最高経営責任者(CEO)は、すべての乗客に無料Wi-Fiサービスを提供できるようになったことを喜ばしく思うと言明。データ通信量無制限制を導入したことで、搭乗中いつでも便利にネット接続が利用できるようになったとし、今後も、機内体験を向上させる取り組みに引き続き投資していくと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、ソヤチンチャウ、10月31日)

プロトン、新型セダン「S70」を発表

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは1日、新型Cセグメントセダン「S70」の生産を開始したと発表。ペラ州タンジョン・マリム工場から初出荷されたと明らかにした。同日より予約金500リンギで予約受付を開始。11月11日からは全国を巡回して主要な州都でキャンペーンを実施する。

「S70」は、2016年8月に「ペルソナ」が発表されて以来、プロトンが発表した初の新型のセダン。スポーツ多目的車(SUV)の「X50」、「X70」と同じく、プロトンに49%出資する吉利汽車をベースに開発したもので、2021年8月に中国で発売された4代目「エムグランド」がベース車となっている。

ボディサイズは全長4,638ミリメートル(mm)、全幅1,822mm、全高1,460mm、ホイールベース2,650mmとなっており、スペックは明らかにされていないが排気量1.5L ターボエンジン、デュアルクラッチトランスミッションが搭載されている。サイズ的にホンダ「シビック」を意識したものとみられる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、ポールタン、11月1日)

鶏肉の補助金が11月1日から廃止、鶏卵は維持

【クアラルンプール】 モハマド・サブ農業食糧安全相は、鶏肉への補助金及び価格統制が11月1日から廃止されるが、グレードA、B、Cの鶏卵については既存の仕組みに則って維持されると述べた。

モハマド・サブ氏は「鶏肉への補助金の打ち切りは、政府が段階的に補助金の対象を見直すというアプローチに沿ったもの」と説明。政府が今年2月までに鶏肉と卵のコストをカバーするために割り当てた補助金が、総額38億リンギに上ったと明らかにした上で、「鶏肉に対する補助金を一括で打ち切る理由は、外国人や高所得層も享受できるという補助金の抜け穴を塞ぐため」と説明した。

その上でモハマド・サブ氏は、補助金の打ち切りは鶏肉の生産コストが安定し始め、現在の市場価格が上限価格を下回っていることを念頭に置いたものだとし、現在の供給と価格の傾向も考慮していると言明。「10月22日の業界関係者との対話セッションを通じて、鶏肉価格の大幅上昇で消費者に負担をかけることがないようにする、との約束を取り付けた」と述べ、補助金撤廃後に鶏肉価格の大幅な値上げはないことを保証するとして、「パニック買い」をしないよう消費者に呼びかけた。

一方、鶏卵の補助金が維持されることについては、補助金が打ち切られた場合に鶏卵価格が1個当たり約10セン上昇すると予想されるためだと指摘。ただ養鶏業者が将来的に十分な量を提供すると保証しており、政府はその後の進展について随時発表すると述べた。

国内取引物価省のモハマド・サユティ・バカル事務次官は、国民に負担をかけない価格で鶏肉が販売されるよう、「2011年価格統制・反不法利得法」に基づき介入できると言明。ただ価格が再び上昇した場合、政府は価格統制を再度実施する可能性があるとし、今後も引き続き監視していく方針を示した。
(ザ・スター、ザ・サン、10月31日、ベルナマ通信、10月30日)

2軒目のハイアットプレイスホテル、来月ジョホールバルで開業

【クアラルンプール】 米ハイアットが展開する4つ星ホテル「ハイアット・プレイス」が来月ジョホール州ジョホールバルにオープンする。同ブランドではマレーシアで2軒目となる。

新ホテル名は「ハイアット・プレイス・ジョホールバル・パラダイム・モール」。パラダイム総合開発地区内に位置するショッピングモール「パラダイム・モール」内に位置する。客室数は202室。11月6日以降の宿泊の予約受け付けを開始している。

不動産コンサルタント会社KGVインターナショナル・プロパティ・コンサルタンツのタン・ウィーティアム調査・投資サービス責任者は、9月のジョホール・シンガポール経済特区(SEZ)の発表を受けての新ホテルの開業は時宜を得たものだとし、SEZは観光客やビジネス客の流入促進が期待できると分析。さらに、このホテルはシンガポールのウッドランズ国境検問所と高速道路セカンドリンクの間に位置し、立地にも恵まれていると述べた。

マレーシア初となる「ハイアット・プレイス」は9月にクアラルンプール郊外のブキジャリルで開業している。ホテル名は「ハイアット・プレイス・クアラルンプール・ブキジャリル」。ブキジャリルでは初の国際ブランドホテルとなり、14階建てで客室数は250室。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月30日、ハイアット発表資料)

サラワク州によるMASウイング株取得、3カ月以内に完了見込み

【クチン】 サラワク州政府系航空会社、ホーンビル・スカイウェイズは27日、マレーシア・アビエーション・グループ(MAG)との間で、MAG子会社である地域航空会社、MASウイングスの株式取得に向けて覚書を締結した。

調印式に立ち会った同州のアバン・ジョハリ首相は、買収はデューデリジェンスが完了してから3カ月以内に完了する必要があると言明。現在、サラワク州運輸局とMAGおよびカザナ・ホールディングスの間で詳細な協議が行われていると述べた。

アバン氏は、買収に関する協議が間もなく完了するとした上で、「我々はMASウイングスの過半数株の取得を望んでいるが、おそらくMAGも一部の株を望んでいるだろう」と言明。サラワク州が島部であるため、州政府には地域便と国際線の接続を良好にする必要があるとし、接続性の確保は同州の経済活動を支援するために重要だと指摘した。

またアバン氏は、現在、サラワク州の地域および国際航空路線には、マレーシア航空、ファイアフライ航空、エアアジア、スクート、バティック・エアが就航しているが、需要を満たすためには民間航空会社に依存することはできないと述べた。

サラワク州によるMASウイング買収については、今年7月20日に州政府と連邦政府の間で原則合意していた。
(ザ・スター、10月28日、マレー・メイル、10月27日)

「シェイクシャック」1号店、エクスチェンジTRXにオープンへ

【クアラルンプール】 米国のハンバーガーチェーン「シェイクシャック」のマレーシア1号店が、クアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」のショッピングモール「エクスチェンジTRX」内にオープンする。

「シェイクシャック」のマレーシア進出計画については2022年1月に発表されていたが、具体的な出店場所については明らかにされていなかった。「エクスチェンジTRX」は現在建設中で、11月29日開業の予定。

「シェイクシャック」は、クラシックなハンバーガーをモダンにアレンジして提供するのが特徴で、高級食材を使用し、作り置きせずに注文を受けてから調理する。マレーシア1号店では、代表メニューのシャックバーガー、チキンをサンドしたチキンシャック、肉を使わないシュルームバーガー、ポテトのクリンクルカットフライ、シェイク、アイスデザートのシャックアタックコンクリートなどに加え、マレーシア限定メニューも提供する。

「シェイクシャック」は米国内で305店舗、米国外でロンドン、香港、上海、シンガポール、メキシコシティ、イスタンブール、ドバイ、東京、ソウルなどに165店舗以上を展開しており、マレーシアでは、韓国とシンガポールで「シェイクシャック」チェーンを展開している韓国SPCグループが共同運営する。2031年までに韓国、シンガポール、マレーシアの3カ国で合計45店舗に増やす計画だ。
(ソヤチンチャウ、マレー・メイル、10月26日)

バティックエア、年内に航空機3機を追加購入

【クアラルンプール】 航空会社バティック・エア(旧称・マリンド・エア)は、路線拡大に向け、年内に3機の航空機を追加すると明らかにした。追加するのは、ボーイング「B737-8MAX」型機1機とエアバス「A330」型機2機。

親会社ライオン・グループの戦略ディレクターであるチャンドラン・ラマ・ムティ氏は、現在、バティック・エアではボーイング「B737-8MAX」型機16機、同「B737-800」型機10機、エアバス「A330」型機2機、またスルタン・アブドル・アジズ・シャー空港(スバン空港)で小型機であるATR「72-600」型機7機を運航しているが、アジア太平洋地域の国際路線拡大に向け、機材の追加が必要だと述べた。機材は中古市場で調達しているため、サプライチェーンの問題による遅延の影響は受けないとしている。

チャンドラン氏はまた、スバン空港の再開発に伴いATR機の運航を縮小する予定だとし、スバン空港でのジェット機使用許可が下り次第、より多くのジェット機を導入する準備ができていると述べた。クアラルンプール国際空港(KLIA)近くに独自の航空機保守、修理、オーバーホール(MRO)センターを設立することも検討しており、空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)との間で協議中だとしている。

バティック・エアの機内食についてチャンドラン氏は、自社で調理し、ポス・アビエーションの協力を得て配送を行っているとし、最近、(原文になかったので削除)敷地面積0.81ヘクタール(ha)の厨房施設の拡張に向け、ネグリ・センビラン州セレンバンのバンダル・エンステック地区で1.62haの土地を購入したと述べた。2年以内に新施設の運営を開始する予定。施設拡張後には他航空会社に機内食サービスを提供する計画もあるという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月27日)

首都圏鉄道にもオープン決済システム導入へ=運輸相

【クアラルンプール】  国営プラサラナ・マレーシアが管轄する首都圏の公共交通機関は、2025年8月までにオープン決済システムを導入する見通しだ。アンソニー・ローク運輸相が26日に明らかにした。

オープン決済システムは、既存の決済手段に加え、デビットカードやクレジットカードなどでも交通料金を支払えるようにするもので、9月に高速道路11路線での正式運用が開始されている。

ローク運輸相は下院質疑で、プラサラナは2023年初頭から首都圏の鉄道路線にオープン決済システムを導入する計画を開始しており、首都圏軽便鉄道(LRT)ケラナ・ジャヤ線、同アンパン線、首都圏大量高速輸送(MRT)カジャン線、同プトラジャヤ線、KLモノレールでの展開を最終調整していると言明。設計・開発は来年3月に開始され、2025年2月までに全駅の50%、2025年8月までに全駅にオープン決済システムを導入する計画だと述べた。

ローク運輸相はまた、マレー鉄道(KTM)が運営するKTMコミューター線については、2,900万リンギを投じて発券システムおよび自動料金収受システム(AFC)の更新を行い、11月中旬から全駅でオープン決済システムを利用できるようになるとした。従来のタッチアンドゴーに加え、クレジットカード、デビットカード、KTM専用アプリ(KITS)によるQRコード利用でも料金支払いが可能となる。
(ザ・スター電子版、マレー・メイル、ベルナマ通信、10月26日)

シェラトンホテル、クチンでソフトオープン

【クチン=マレーシアBIZナビ】 サラワク州クチンで、5つ星ホテル「シェラトン・クチン・ホテル」が先ごろソフトオープンした。マレーシア国内で3カ所目、東マレーシアで初のシェラトン・ホテルとなる。

ホテルを運営する米マリオット・インターナショナルのインドネシア・マレーシア地域事業副社長であるラメシュ・ジャクソン氏によると、同社にとりクチンでは初のホテルとなり、サバ・サラワク州では6カ所目のホテルとなる。

同ホテルは22階建てで、客室数は378室。インターナショナル・レストランや日本食レストラン、中華レストラン、カフェ、フィットネスセンター、屋外プール、最大で720人を収容できるボールルームを含む7つのイベントルームなどが併設されている。正式オープンは2024年の旧正月後を予定しており、それまではすでに完成している一部のフロアと施設のみを利用して稼動する。