物流のテレポート、サバ州に輸出向け冷凍貯蔵施設を設立

【コタキナバル】 キャピタルAの貨物・物流部門であるテレポートは、サバ州で輸出向けの冷凍貯蔵施設を設立したと発表した。今回が1カ所目で、同州内で合計3カ所の建設を予定しているという。

キャピタルAのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、新施設は、サバ州の農家や漁業従事者が中国や日本の市場に農産物・水産物を販売するのを支援するものだと説明。サバ州がブルネイ・インドネシア・マレーシア・フィリピンから成る東ASEAN(東南アジア諸国連合)成長地域(BIMP-EAGA)における物流の中心になり、アジアと豪州間の物流を促進できると述べた。生産拠点である同州タワウやサンダカンにも冷凍貯蔵施設を建設していくとしている。

フェルナンデスCEOはまた、サバ州内に航空機の保守、修理、オーバーホール(MRO)施設を設置する計画もあるとし、ジョホールバルには14ベイの格納庫があるが、さらに28ベイが必要であるため、サバ州での設置に向け、州政府と協議すると述べた。
(マレー・メイル、8月13日)

アミタのマレーシア海外統括、インドネシアで再資源化事業

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 アミタホールディングス(本社・京都府京都市)は、マレーシアにある海外事業統括会社であるアミタ・サーキュラー・デザイン(ACD)が、インドネシアでの100%再資源化事業の本格展開に向け、合弁会社を設立すると発表した。

ACDは9日、東南アジア最大級の複合企業サリムグループの傘下で、インドネシアで再生可能エネルギー事業や上水道事業などを行うタマリス・モヤグループのタマリス・プリマ・エネルギ(TPE)と、脱炭素・循環型の新事業創出に取り組む合弁会社アミタ・タマリス・レスタリ(アミタ・タマリス)の設立で基本合意した。8月下旬を目途に設立を目指す。

アミタ・タマリスは、9月下旬を目途にインドネシア大手セメント会社インドセメント・トゥンガル・プラカルサの子会社サリ・バクティ・セジャティと、現地で100%再資源化事業を行う合弁会社アミタ・プラカルサ・ヒジャウ(アミタ・プラカルサ)を設立する。アミタ・プラカルサは、2027年中にインドネシア国内での循環資源製造所の開所および事業の本格始動を目指し、現地での許認可取得や製造所建設などを進めていく。並行してサリムグループが有する広範なネットワークを活かした事業活動を企画、推進し、東南アジアにおける資源循環を加速していく。

両合弁会社は共同で、産業廃棄物・一般廃棄物・バイオマス資源由来のセメント産業向け代替原料・燃料を生産・供給する100%再資源化事業の開始準備を進める。具体的には、2027年中のインドネシアでの製造所稼働を目指し、サリムグループや日系企業のネットワークを軸に、廃棄物排出企業への営業活動を行いながら、事業開始に必要な許認可手続きや工場建設を進める。

技術革新指数の順位引き上げを推進、独自の指数を作成へ

【クアラルンプール】 政府はグローバル・イノベーション・インデックス(GII)の順位引き上げを目指し国全体での取り組みに着手する。チャン・リーカン科学技術革新相が12日、マレーシア商業化サミットで発表した。

チャン氏は省としてマレーシア独自のイノベーション・インデックスの開発に取り掛かっていると明らかにした。戦略策定を支援するツールとし、GII順位の上昇につなげる。行政部門、産業界、学術界にイノベーションを促す。世界知的所有権機関が2023年末に発行したGIIでマレーシアは36位だった。GIIでは132の経済圏のイノベーションエコシステムを調査し、ランキングを作成している。1位から5位は、スイス、スウェーデン、米国、英国、シンガポール。

アンワル・イブラヒム首相は「順位はマレーシアの潜在性を反映していない。あらゆる方法を講じ順位を上げるとの決意、努力が必要だ」と言明。さらにスタートアップのためのビジネスエコシステムでマレーシアはまだ多くの機会をとらえていないとし、科学技術革新省に国内だけでなく、国外でのネットワーク構築も促した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月13日、ベルナマ通信、8月12日)

サバ州の電力供給業者、25年1月から同州の適格証明のみ有効

【コタキナバル】 サバ州エネルギー委員会(ECoS)は12日、ECoSが管轄する電力供給や太陽光発電などの事業登録について、2025年1月からECoSが発行する適格証明書のみを有効とすると発表した。

同措置は「2024年電力供給法(EBE)」および「2024年電力供給規則(PPBE)」に沿ったもので、同規則では2024年1月3日以降、ECoSがマレーシア・エネルギー委員会から電力供給活動の規制権限を引き継ぐことになっている。

エネルギー委員会(EC)または持続可能エネルギー開発庁(SEDA)発行の適格証明書を保有している場合でも、ECoSから認定を取得する必要がある。

「EBE2024」と「PPBE2024」の研修コースを受講し試験に合格すれば、認定を取得できる。現在、16の認定トレーニングセンターで受講が可能となっている。

これにより、急速に設置が進められている電気自動車(EV)充電施設の運営事業者(CPO)も、サバ州内ではECoSが発行する適格証明書を取得する必要がある。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、モタオート、8月12日)

フォレストシティのジョホール経済特区への統合、州政府が提案

【イスカンダル・プテリ】 ジョホール州政府は、ジョホール州沖で開発中の人工島プロジェクト「フォレスト・シティ」を、ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)に組み入れることを提案している。

同州投資・貿易・消費者問題委員会のリー・ティンハン委員長は声明で、提案は内部で議論されているもので、今後さらなる検討に向け、JS-SEZ作業委員会に提出される予定だと述べた。

フォレスト・シティは中国の一帯一路構想のもとで提案されたプロジェクトで、ジョホール海峡を埋め立て造成した4つの人工島(面積は合計30平方キロ)でコンドミニアム、学校、オフィスビル、ショッピングモールなどを総合的に開発するもの。経営難にある中国の不動産開発大手の碧桂園(カントリー・ガーデン)と、ジョホール州政府と州のスルタンを後ろ盾とするエスプラネード・ダンガ88の合弁事業だが、先行きが不透明であることから2023年8月にアンワル・イブラヒム首相が投資誘致に向け、金融特区を設けると発表していた。

リー委員長は、フォレスト・シティはシンガポールに近接しているため利便性が高いとし、JS-SEZに統合されることで、JS-SEZへの優遇措置を同様に受けられるよう提案していくと述べた。

JS-SEZは、9月にマレーシアとシンガポールの間で正式に協定が締結される見込みとなっている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、8月12日)

物流サービス用車両の刷新を奨励する政策を検討=運輸相

【レンバウ】 アンソニー・ローク運輸相は12日、運輸省が物流企業の車両の刷新を奨励する政策を検討していると明らかにした。

ローク運輸相は、民間部門、特に物流・運送会社が新しいトラックに投資しやすくなるよう、包括的な政策を導入する予定だとし、どのような政策が最善であるのかを検討していると言明。環境に優しく持続可能な車両の普及に向け、自動車業界が電気バスや電気トラックの組み立てを行うことを奨励する政策が必要だとした。

ローク運輸相は、道路を走っている多くの旧型車が交通安全に重大なリスクをもたらし、維持費や燃費も高くつくため、新型車両への入れ替えを促進する新たな政策やインセンティブを導入すると述べた。自動車製造業者が新型バス・トラックの組み立て事業に参入することを期待するとしている。
(エッジ、ベルナマ通信、8月12日)

MMAGの航空貨物部門、全日空と貨物相互輸送契約を締結

【クアラルンプール】 総合物流会社のMMAGホールディングス傘下で航空貨物輸送に携わるMジェッツ・エアは、全日本空輸(本社・東京都港区)との間で二国間貨物インターライン(相互運送)契約を締結した。

MMAGが12日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、両社は指定路線で互いの貨物を輸送する。契約は10日付けですでに発効しており、いずれかの当事者により解除されるまで継続する。両社の提携により、東南アジア、中国、日本などのアジア地域間の接続が強化され、主要市場における貨物の流れがよりスムーズかつ効率的になることが期待できる。互いの強みやネットワークを活かし、貨物業務の最適化、プロセスの合理化、全体的な効率性の向上を目指すという。

Mジェッツは航空機4機を運航しており、魚介類などの生鮮食品の輸送を行っている。7月にキャピタルAの物流部門テレポート・エブリウェア、8月には中国南方航空との間でインターライン契約を締結するなど、運送網を積極的に拡大している。航空機2機を追加導入する予定で、さらに4機を追加調達する計画もあるという。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、8月12日)

ペナンの「シリコン島」、初の工場が27年に操業開始へ

【ジョージタウン】 建設が進められているペナン島南岸沖の人工島「シリコン島」プロジェクトについて、ペナン州政府は同人工島初の工場の建設が2026年中に開始され、2027年に操業を開始する見通しだと明らかにした。

2023年9月に着工した「シリコン島」の総面積は2,300エーカー。埋立作業全体は2032年までに完了する予定で、プロジェクト完了までには25年かかる見通し。
ペナン州政府によると、これまで40エーカーの埋立工事が終わっており、2025年末までに埋立面積が1,000エーカーに達すると見込まれる。近く最初の建物が建設される予定だ。

先ごろ同州のチョウ・コンヨウ首相は、最初の建物が2026年までに完成する予定だと述べていた。
(ビジネス・トゥデー、8月9日)

AI開発・利用の指針、科学技術省が年内に発表へ

【ジョージタウン】 科学技術革新省とデジタル省は共同で、人工知能(AI)の開発・利用に関する行動規範の策定を進めており、年内に発表の予定だ。チャン・リーカン科学技術革新相が9日、ペナンAI教育ハブの開所式で明らかにした。

行動規範の名称は「AI統治・倫理」で、AIの産業利用に関する規範とし、責任ある開発・利用を確保するという。チャン氏はマレーシアがAI関連投資先としての魅力を増していると強調した。米マイクロソフトや、ティックトックを運営する中国系バイトダンスによる投資計画が好例だという。

半導体製造の米エヌビディアはAI開発につながるデータセンターの建設を計画しており、最近では米バンテージ・データセンターズがサイバージャヤにアジア太平洋地域最大のデータセンターを建設すると発表した。クラウドとAIに注力する見通しだ。

チャン氏は「こうした投資は重要な技術移転をもたらし、マレーシアの基盤整備、人材育成につながる」と期待を表明した。
(ビジネス・トゥデー、エッジ、8月9日)

テスラ代表と22日にも投資計画について会合=投資貿易相

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 米テスラがマレーシアを含む東南アジアでの電気自動車(EV)工場建設計画を断念したと報じられたことを受け、テンク・ザフルル投資貿易産業相は、8月22日にテスラ本社代表とマレーシアにおける投資計画について話し合うと明らかにした。

10日の声明の中でザフルル氏は、テスラ代表との会談後に公式声明を発表し、これまでの公約の継続を確認すると言明。「テスラの今後の計画を知りたい。現時点でテスラの既存のサービスセンターは通常通り営業を続けている」と述べた。

ザフルル氏の声明に先駆けてアンワル・イブラヒム首相は9日、ザフルル氏がテスラの最新状況に関する直接の情報をテスラから受け取ったことを公表した上で、テスラの計画見直しの理由が中国との競争に勝てないからであって、マレーシア側に問題があったわけではないと説明。そもそもテスラがマレーシアで計画していたのは充電設備事業の拡大であって、EV工場の建設計画があったというのは誤解だと主張した。

ただ昨年のテスラによる一連のマレーシア投資に関する政府発表に関しては、創業者のイーロン・マスク氏との直接会談も含めアンワル首相が大々的に成果として喧伝していたのは事実であり、テスラに対し輸入許可証(AP)制度の適用を免除するなど特別扱いしていた経緯もあり、ネット上では「マスク氏に完全に騙された」、「投資欲しさにテスラにおもねったものの見返りは得られなかった」などと嘲笑する声も上がっている。「成果」として発表したマスク氏とのネット会談もわずか25分間で、大した内容はなかったと指摘されている。