日馬の投資連携強化を確認、2国間対話イベントで

【クアラルンプール】 日本とマレーシアの二国間協力をテーマにしたトークイベントが28日にクアラルンプールで開催され、マレーシア投資開発庁(MIDA)のザフルル・アジズ会長と、四方敬之 駐マレーシア日本大使が対談。地政学的緊張や世界的な経済課題に対し、両国が協力して対応していく重要性を改めて確認した。

イベントは、在日本マレーシア大使館などが主催。主に、▽エネルギー安全保障協力▽サプライチェーンの強靭化▽投資機会▽新たな投資インセンティブ枠組み▽産業界との連携――の5つをテーマに対話が展開された。両国の政府関係者や経済界から約100人が参加した。

ザフルル氏は「日本は長年にわたりマレーシアにとって重要な投資パートナーであり、この関係をさらに高付加価値分野へと発展させたい」と述べた。その上で、半導体や人工知能(AI)、航空宇宙、レアアース、グリーン産業、サプライチェーンの多様化などを重点分野に挙げ、産業の高度化や高付加価値分野へのシフトを通じて、投資の質を一層高めていく必要性を強調した。

また四方氏は「不確実性の高い時代だからこそ、ルールに基づいた安定的な経済連携がこれまで以上に重要である」と指摘。「サプライチェーンの強靭化、投資促進などに向け、連携をさらに深化させていく」と語った。
(ビジネス・トゥデー、4月28日、発表資料)

ディーゼル燃料補助金制度、東マレーシアの陸運業者にも導入

【パパル】 政府は、ディーゼル燃料補助金制度(SKDS)の対象をサバ州、サラワク州、ラブアン島の陸運業者にも拡大するため、登録受付を5月4日から開始する。アルミザン・モハマド・アリ国内取引物価相が明らかにした。東マレーシアへのディーゼル燃料補助金拡大の第一段階となる。

対象となる東マレーシアの陸運業者の登録車両は、政府が定める料率に基づきディーゼル燃料補助金の恩恵を受けることができる。SKDSの現在の補助金価格は1リットルあたり2.15リンギで、陸運業者による補助金付きディーゼル燃料の購入は、フリートカード方式で実施される。

SKDSに登録済みの適格陸運業者は、承認書などの書類を添えて指定された石油会社にフリートカードを申請する必要がある。登録実施に関する詳細は2026年5月1日に発表される予定。

アルミザン氏は、会社登録が有効であることやすべての車両に有効な自動車税納付書類があることの確認など、登録期間開始前に準備を進めることを勧めるとしている。
(ビジネス・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、4月26日)

レンゴン渓谷とサラワクデルタ、ユネスコ世界ジオパークに登録

【クアラルンプール】 ペラ州レンゴン渓谷とサラワク・デルタが27日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界ジオパークに正式に登録された。レンゴン渓谷は2012年には世界遺産登録も受けている。

レンゴン渓谷は約183万年前の世界最古級の人類の痕跡が発見されたことで有名で、2.4億年前のプレート衝突の痕跡、隕石衝突の痕跡などが残された地質学的にユニークな地域としても知られる。テメロン、ドリアン・ピピット、レンゴン、ケネリング、ゲリックなど複数の地域にまたがり、39の地質遺産と21の文化遺産・史跡を有し、そのうち8つは国際的な評価を受けている。

サラワク・デルタはクチン管区とセリアン管区の一部を含む、陸地2,685平方キロメートル、海域427平方キロメートルの総面積3,112平方キロメートルに及ぶ地域。複雑な河川系、海岸景観、数百万年にわたる地球の歴史を示す豊かな堆積層など地質学的特徴が評価された。マングローブ林、泥炭湿地、河口域など多様な生態系も含まれており、幅広い生物多様性を支えている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、マレーシアン・リザーブ、ボルネオポスト、ベルナマ通信、4月28日)

セランゴール州、水素バスの年内導入を検討

【シャアラム】 セランゴール州政府は、年末までの水素バス(水素燃料電池バス)の導入を目指している。州投資・貿易・モビリティ担当執行評議員(国政の閣僚に相当)のン・セハン氏が27日の州議会で明らかにした。

ン氏は、実現には州開発公社傘下のワールドワイド・ホールディングス(WHB)による水素供給インフラの整備が必要と言及。「実現するには綿密な計画が必要だ」と付け加えた。マレーシアではプトラジャヤに移動式水素ステーションが設置されているが、水素供給インフラの整備はまだ限定的にとどまっている。

一方、州内の電気自動車(EV)充電ステーションは1,090基になったと説明。シャアラムの226基を最多に、カジャン(221基)、セパン(182基)、スバンジャヤ(145基)が続いた。

さらに設置加速のため、充電事業者(CPO)の調整機関としてWHBを任命。ン氏は「2030年までに4,000基のEV充電器を設置するという州の目標に向け、引き続き取り組みを進めていく」と強調した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、4月27日)

ペナン州、9月より使い捨てプラスチック包装材全面禁止を計画

【ジョージタウン】 ペナン州は、9月1日から使い捨てプラスチック製包装材を全面的に禁止し、代替素材として生分解性プラスチック製材を導入する計画だ。チョウ・コンヨウ州首相が「ペナン・グリーン産業フォーラム2026」の開会式後の記者会見で明らかにした。

チョウ氏はすでに生分解性代替素材の検討に入っているとした上で、「現在、業界関係者と協議を進めている」と言明。「供給体制と業界の準備状況にもよるが、州政府はこれらの代替素材の使用を早ければ8月31日から開始することを目指している」と述べた。

チョウ氏は、日常生活での実用性を確保するため、従来のプラスチックと同様の特性を備えている必要があると言明。プラスチック包装材の全面禁止は、露天商や小規模事業者の事業運営を阻害するものではないとし、「全面実施に先立ち、代替素材が十分に確保されるようにする」と述べた。

一方、同州住宅環境委員会のS・スンダラジュー議長(国政の閣僚に相当)は、代替材料のコストは初期段階では若干高くなる可能性があるとした上で、「生産量と使用量の増加に伴い、長期的にはコストは安定すると予想される」と述べた。
(マレー・メイル、4月27日)

レギュラーガソリン補助金割当量、月200リットルで当面維持

【クアラルンプール】 ムハンマド・カミル財務大臣政務秘書官は、世界的な石油供給危機の中、補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」が適用されるレギュラーガソリン「RON95」の月間割り当て量を当面200リットルで維持する方針だと明らかにした。

ムハンマド・カミル氏はベルナマTVの番組の中で、「すべての決定は現時点における需要と国の経済力に基づき、国家経済行動評議会の週例会議で協議される」と説明。「石油供給を含めたより広範な状況を考慮する必要がある。状況はコントロール下にあるが政府は動向を注視している」とした上で、「石油供給源も多様化しており、中東諸国からの供給だけに頼っているわけではない」と述べた。

政府は、中東紛争を受け、2026年4月1日からBUDI95の割り当て量を月300リットルから200リットルに一時的に引き下げた一方、補助金価格は1リットルあたり1.99リンギに据え置いた。

ムハンマド・カミル氏は、世界銀行がRON95の補助金価格を1リットルあたり2.05リンギに改定するよう提案しているが、政府は燃料補助金の維持に引き続き取り組んでいると強調。「当初は反対意見もあったが補助金の調整は順調に進み、漏洩を大幅に削減することができた」 と述べた。
(マレーシアン・リザーブ、エッジ、ベルナマ通信、4月27日)

イオンモールKLミッドタウン、第4四半期に開業へ

【クアラルンプール】 新たなショッピングセンター「イオンモールKLミッドタウン」が今年第4四半期にクアラルンプール(KL)の大規模複合開発「KLメトロポリス」内で開業する予定だ。

新モールの賃貸可能面積は約36万7,000平方フィート。主要テナントにはイオン・スーパーマーケットが入り、そのほかのテナントは今後順次発表される。

8.95エーカーからなるKLミッドタウンは、ホテル棟(ハイアットリージェンシー系、開業済)や、オフィス棟、住居棟などで構成され、低層基盤部がイオンモールとして展開される。モール部の屋上には1.5エーカーの緑あふれる庭園が整備される。

KLミッドタウンは、首都圏大量高速輸送(MRT)環状線(3号線)の駅の開設も予定され、75エーカーに及ぶKLメトロポリスの核施設の一つ、マレーシア国際貿易展示センター(MITEC)とは連絡橋で結ばれる。新モールは、イオン・カンパニー(M)として28番目のモールで、比較的中規模施設だが、日本人が多く住むモントキアラにも近く、都市型の小売・ライフスタイルハブとして期待されている。

3月に就任した世古継敏社長は「小売ニーズを満たすだけでなく、日々の利便性を高め、人々の交流を促す空間を創造することで、周辺地域に積極的に貢献していきたい」としている。
(エッジ、4月27日、マレーシアン・リザーブ、4月24日)

日本電気硝子、シャアラムの拠点で大規模太陽光発電設備を稼働

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本電気硝子(本社・滋賀県大津市)は、セランゴール州シャアラムのマレーシア拠点の建屋屋上に大規模太陽光発電設備を設置し、3月17日から稼働を開始した。

設備の最大出力は7.6メガワットピーク。年間発電量は同拠点で使用される電力の数%に相当し、二酸化炭素排出量を年間約6,900トン削減できる見込みという。同社グループでは2050年までのカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)を目標にしており、今後も再生可能エネルギーの活用を国内外で進めていく方針。

拠点は、1991年に設立された日本電気硝子(マレーシア)が運営しており、ガラスファイバや、医療用管ガラスなどを製造している。

アンワル首相が10月までの総選挙実施を検討か=ブルームバーグ

【クアラルンプール】 2028年初頭に任期満了を迎えるアンワル・イブラヒム首相は、政府が政治的にデリケートな燃料補助金削減の実施を検討していることに関連し、実施前の今年第3四半期中の総選挙前倒しを検討している。関係者からの情報としてブルームバーグが報じた。

匿名の関係者は政府が補助金のさらなる削減の前倒し実施を余儀なくされない限り、10月までに総選挙の実施を検討している。ただ検討はまだ初期段階であり、最終決定は下されていないという。首相府と財務省はコメントに応じなかった。

関係者によると、政府はイラン紛争の影響で世界のエネルギー価格が高止まりすると予想し、早ければ今年後半にも補助金のより的を絞った運用に着手する準備を進めているという。実施されれば政府の財政負担を軽減するため、高所得者層向けの燃料価格の値上げにつながる可能性が高い。

マレーシアでは燃料価格が極めて大きな政治的影響力を持っている数十年にわたる補助金によってガソリン価格の安さが国民の当然の期待となっており、補助金の削減は有権者の反発を招く恐れがある。

地政学コンサルティング会社ビューファインダー・グローバル・アフェアーズの創設者、アディブ・ザルカプリ氏は、「政府が補助金付き燃料価格の値上げを余儀なくされる前に議会を解散するのが最善のタイミングだ」と述べ、「燃料価格の値上げのような難しい決断は、政府が新たな信任を得てから行うことができる」とした。

関係者によると、アンワル氏は戦争が始まる前から、堅調な経済、リンギ高、そして昨年ASEAN首脳会議を主催したことで国際的に高まった自身の存在感を背景に、年内の総選挙実施を検討していたという。アンワル首相に対抗できる指導者がいないマレーシアの野党連合内の分裂も、アンワル氏に早期選挙実施への自信を強めさせている。早期選挙を求める動きの背景にはまた、今後12カ月以内に予定されている一部の州議会選挙と総選挙とを同時実施する計画があるという。
(ブルームバーグ、ビジネス・トゥデー、エッジ、4月24日)

ICT利用に関する世帯調査、25年のネット普及率は97.1%

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 統計局(DOSM)は23日、「個人および世帯におけるICTの利用とアクセスに関する調査報告書」を発表。マレーシアにおける家庭のインターネットサービスおよびデジタル機器へのアクセスは2025年も引き続き改善し、インターネット普及率は2024年比0.3ポイントアップの97.1%、コンピュータ普及率は同0.4ポイントアップの92.6%に達した。

一方、有料テレビチャンネルの普及率は大幅に低下し、2024年の67.1%から5.1ポイント減の62.0%となった。固定電話の普及率も前年の27.9%から27.6%へとわずかに低下した。携帯電話、ラジオ、テレビなどのその他の通信機器の所有率は、世帯全体で99.5%と2024年と変わらず高い水準を維持した。

統計局は、インターネットへのアクセスが都市部と農村部の両方で引き続き改善していると指摘。都市部の世帯におけるインターネットアクセス率は2025年には99.0%となり、2024年の98.8%からわずかに上昇した。農村部の世帯でも改善が見られ、インターネットアクセス率は90.3%から90.7%に上昇した。

個人レベルでは、携帯電話の利用率はほぼ100%を維持し、2024年の99.5%から2025年には99.6%へとわずかに上昇した。インターネットの利用率も98.0%から98.3%へとわずかな上昇にとどまったが、コンピュータの利用率は昨年の80.7%から0.8ポイント上昇して81.5%となった。

男女比較では、男性のインターネット利用率は女性よりもわずかに高く、2025年は男性が98.7%、女性が97.8%だった。男女間のインターネットアクセス格差は2024年の0.8ポイントから2025年には0.9ポイントへとわずかに拡大した。