サバ州議会選挙公示、定数73に596人が立候補

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 第17回サバ州議会選挙(定数73、小選挙区制)の公示が15日に行われ、合計596人が立候補を届け出た。11月25日に期日前投票、11月29日に投開票が行われる。少数政党や無所属候補が乱立しており、いずれの党派も単独過半数を獲得するのは難しいとみられている。

ハジジ州首相が率いる同州与党連合・サバ国民連合(GRS)が合計55人、シャフィー・アプダル前州首相率いるサバ遺産党(ワリサン)が73人をそれぞれ擁立して選挙戦の中心となるが、GRSと国政で協力関係にある国政与党連合・希望同盟(PH)が22人、その提携先である国民戦線(BN)が45人、国政野党連合の国民同盟(PN)も42人、それぞれ独自候補を擁立している。

このほか先ごろGRSを離脱したサバ国土連帯党(サバSTAR)とサバ進歩党(SAPP)、そして先週PHから離脱したキナバル進歩統一組織(UPKO)もそれぞれ独自候補を擁立する。独自候補を擁立する党派は実に22党派に上っている。いずれの党派も過半数を獲得できなかった場合は、最大党派を中心に新たな政党連合を模索する動きが加速されるとみられる。

無所属立候補者は74人で、GRSから公認されなかった構成党数人も含まれている。少数政党や無所属候補の乱立により、立候補者数はトゥリッド選挙区は実に14人、バンダウ選挙区、タンパルリ選挙区、イナナム選挙区、カパヤン選挙区は各13人、バンギ選挙区、マヨグ選挙区は各12人で争う激戦となっている。

2020年9月の前回州議会選挙では当時、PPBMに所属していたハジジ州首相が率いる同州与党連合・サバ国民連合(GRS)が38議席を獲得し、シャフィー・アプダル前州首相率いるサバ遺産党(ワリサン)やPHなどが構成する同州与党連合(ワリサン+)を破って政権奪取に成功し、政権を樹立した。

KLIAエアロトレイン、15日より午後9時―午前7時に運行停止

【クアラルンプール】 クアラルンプール新国際空港(KLIA)のメインターミナルとサテライトターミナルを結ぶ無人列車「エアロトレイン」は、11月15日から毎日午後9時から午前7時までの10時間を運行停止とする。度重なる不具合による運休を受けたもので、当該時間帯はシャトルバスが運行される。

空港運営会社であるマレーシア・エアポート・ホールディングス(MAHB)によると、2027年6月に終了する2年間の瑕疵担保期間(DLP)中にサービス障害を改善するための包括的な行動計画を策定するための措置で、サテライトへの利用客の移動を最小限に抑えるため、期間中はメインターミナルへの搭乗ゲート割り当てを優先して行う

11月15日からの第1段階では検査、試験、調整、検証、12月1日からの第2段階ではシステム試験と車両試験、12月15日からの最終段階の第3段階では試運転を実施する。エアロトレインは現在、点検と改修工事のため、毎日午前0時から午前5時まで5時間運休となっている。

エアロトレインは、設備老朽化を受けて政府が約4億5,600万リンギを費やして改修工事を実施。2年以上の運行停止期間を経て今年7月1日に運行を再開したが、度重なる不具合発生によるサービス中断で利用客の不満が高まっていた。

MAHBのモハメド・イザニ社長は、現時点では一時的な運行停止がいつまで続くかは不明だと言明。また改修工事中に確認された不具合の状況次第では、全面運休になる可能性もあると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、エッジ、11月14日)

KLのガーデンインター、1億リンギ規模のスポーツ複合施設完成

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)のガーデン・インターナショナルスクールは1億リンギを投じて建設したスポーツ複合施設をオープンした。

ガーデンを運営するテイラーズ・スクールズによると、施設は5階建て延べ20万平方フィートで、8年をかけて建設が進められてきた。国際大会規模のプールやサッカーコート、屋内バスケットボールコート2面、フィットネス・ジムエリアなどを備える。

さらに第2期工事として、8,500万リンギを投じ舞台芸術センターの建設も予定している。これらの施設は、一般開放も検討されているという。

ガーデンは1951年創立で、来年創立75周年を迎える伝統校。イギリス式のカリキュラムを採用し、1996年からモントキアラにメインキャンパスを構えている。テイラーズ・スクールズは、テイラーズ・エデュケーショングループ傘下でマレーシアとシンガポールで計6校のインターナショナルスクールを運営している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、11月12日)

ザフルル投資貿易相、上院議員任期満了の12月2日に退任

【クアラルンプール】 投資貿易産業省(MITI)のザフルル・アブドル・アジズ大臣は13日、自身の上院議員任期が満了する2025年12月2日付で大臣職を退任すると発表した。アンワル・イブラヒム首相には、退任後も顧問として引き続きMITIに貢献していく意向を伝えたという。

ザフルル氏は第3四半期業績報告後の記者会見で、アンワル・イブラヒム首相の下で職務を遂行する機会を得られたことに感謝の意を表した上で、2022年12月の就任以来、多額の外国直接投資(FDI)の誘致とマレーシアの国際貿易競争力の強化における同省の成果を強調した。

ザフルル氏は元銀行家でムヒディン・ヤシン政権下の2020年から2022年まで民間から登用され財務相を務めた。貿易自由化、デジタル化、持続可能性に重点を置いた政策を通じて、マレーシアを地域の投資ハブとして推進する上で中心的な役割を果たしてきた。

現アンワル内閣ではすでに経済相と天然資源・環境持続可能性相の2つの閣僚ポストが閣僚辞任により空白となり現職閣僚による兼任となっており、さらに今回投資貿易産業相ポストが空くことにより、内閣改造が近まっているとの観測が高まっている。
(ベルナマ通信、ビジネス・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、11月13日)

「ACG BASE」、ららぽーとBBCC内にオープン

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 三井不動産が開発した「三井ショッピングパークららぽーとブキッ・ビンタンシティセンター(ららぽーとBBCC)」2階の日本を中心としたアニメ、コミック、ゲーム関連の小売店集積ゾーン「ACG BASE」が正式オープンし、13日にメディアツアーが開催された。

年内を予定しているフルオープン時には20あまりの店舗が入居する予定。現時点ですでに開店しているのは、日本のアニメイトとカドカワのほか、▽ディメンション・ポップタウン▽ザ・ピンク・ルーム▽シュミ(Xumi)▽ドコココ・グッズ▽ヌルセット・グッズ▽Qポケット▽モリ・モリ(ベーカリー・カフェ)――で、アニメイトは地階と地下1階にも店舗とカフェを運営している。

「ACG BASE」内にはまた、アイドルグループ「AKB48」のマレーシア姉妹グループである「KLP48」の常設劇場も設置される予定で、このほか▽バッド・エッグ・クラブ▽工房7号▽カード屋▽ゴジラ・ストア――などが近く開店を予定している。

プロトンの新EV「e.MAS5」、予約台数が1万台を突破

【クアラルンプール】 国民車プロトンの電気自動車(EV)販売子会社、プロトン・ニューエナジー・テクノロジー(プロネット)は、同社2車種目のEVであるBセグメント・ハッチバック「e.MAS5」の予約台数が1万台を突破したと明らかにした。

「e.MAS5」の予約は10月4日に受付を開始し、10月30日に正式発表した。予想通り予約は半島中央部が最も多く、次いで半島南部と半島北部となっている。東マレーシアと半島東海岸からの予約も増加傾向にあるという。

ディーラーによると、「e.MAS5」の予約客のほとんどは同モデルをメイン車両として選んでいる「ワーキングプロフェッショナル」で、多くが1,000リンギの追加割引が適用される「パワー・トレード・イン」プログラムを利用して既存車両を下取りに出している。また初めて自動車を購入する人や、EVをセカンドカーとして購入する世帯も増加しているという。

「e.MAS5」のバリエーションは「プライム」と「プレミアム」の2種で、公式価格はそれぞれ事前予想を大きく下回る5万6,800リンギ、7万2,800リンギに設定。さらに発売記念として各車3,000リンギの割引を適用する。
(ポールタン、マレーシアン・リザーブ、11月12日)

MM2Hプログラム、TRXに初のワンストップセンターを開設

【クアラルンプール】 外国人の長期滞在を奨励するマレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラム初のワンストップセンターが12日、クアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」の「ジ・エクスチェンジ106」内に開設された。

同センターは民間企業のSTFグループの子会社であるSTFレべニュー(MM2H) が運営。STFの国際業務担当ディレクター、ジョナサン・ロー・チューンワイ氏は、TRXにワンストップセンターを設立したのはMM2Hプログラム申請手続きを合理化し、参加者に快適で効率的な体験を提供するためと説明した。

開所式に合わせてSTFと不動産開発を手掛けるリバーツリー・グループの間で戦略的パートナーシップ契約が締結された。パートナーシップに基づき両社は国際的な投資家を地元の不動産に誘致し、ビザ取得支援と長期滞在支援を行う。

観光芸術文化省によると2025年7月現在、MM2Hプログラムへの新規申請を3,300件以上記録しており、推定3億リンギの外国資金の誘致と4億3,000万リンギを超える不動産投資が行われている。開設式典には観光芸術文化省のシャハルディン・アブ・ソホット事務次官が出席した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・サン、ベルナマ通信、11月12日)

補助金なし「RON95」、価格を2.65リンギに引き上げ

【クアラルンプール】 財務省は12日、2025年11月13日から19日までの1週間の燃料小売価格を発表。1リットル当たり2.60リンギとなっていたレギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格を、5セン引き上げ2.65リンギにすると明らかにした。

世界的な原油価格の上昇を受けた措置で、補助金なし「RON95」価格の変動は新燃料補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」の導入以来初めて。補助金適用外のハイオクガソリン「RON97」の価格も同様に5セン引き上げ、3.25リンギとする。一方「BUDI95」適用価格は1.99リンギで据え置く。

このほか「ユーロ5 B10」および「B10」ディーゼルの小売価格は1リットルあたり5セン引き上げ、3.07リンギとなる。また「ユーロ5 B7」ディーゼルは1リットルあたり20セン引き上げ、3.27リンギとなる。なおサバ州、サラワク州、ラブアン州におけるディーゼル燃料の小売価格は2.15リンギで据え置かれる。

次回の燃料価格改定は11月19日に発表される。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ポールタン、ベルナマ通信、11月13日)

ミシュランガイド、KLの2軒が新たに一つ星獲得

【クアラルンプール】 美食ガイドとして世界的に親しまれている「ミシュランガイド」の「マレーシア2026」が11日、発表された。第4版となる今回は、新たに星を獲得したクアラルンプール(KL)の2軒を含め一つ星として計8軒が選ばれた。マレー料理店「デワカン」は唯一の二つ星を3年連続で維持した。

新たに一つ星に選ばれたのは、「アカー」と「テラ・ダイニング」。シェフのエイダン・ロー氏によるアカーは、現代的ヨーロピアン・ダイニングで、日本やマレーシアの風味や地元食材をバランスよく取り入れた料理を提供する。テラ・ダイニングは、シェフのユーチェン・チョン氏による現代的なマレーシア料理の店になる。
二つ星・デワカンは、持続可能性の高いレストランに対する「グリーンスター」にも、昨年に続き選ばれた。またシェフのダレン・テオ氏による2つ目のフレンチビストロ「ビドゥ」は、「オープニング・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞した。

また、価格以上の満足感が得られるレストラン「ビブグルマン」には、新たに選ばれたKLの4軒、ペナンの1軒を含め計58軒が選ばれた。「セレクテッド」部門には84軒が紹介されている。
(ビジネス・トゥデー、11月12日、マレー・メイル、11月11日、ミシュラン発表資料)

エアアジア、セナイー昆明線を12月14日就航

【クアラルンプール】 格安航空エアアジアは、ジョホールバル(JB)のセナイ空港と中国雲南省昆明長水国際空港を結ぶ直行便を12月14日に就航すると発表した。週14便を運航しているクアラルンプール―昆明線を補完する。

週3便の運航で、セナイ発は月・水・日曜日、昆明発は月・火・木曜日の出発となる。往路のAK1380便はセナイ発が21時20分、昆明着が翌1時25分、復路のAK1381便は昆明発が深夜2時30分、セナイ着が6時45分となっている。

就航記念として、セナイ発昆明行き片道469リンギ、昆明発セナイ行き片道678人民元からのプロモーション料金を提供する。旅行期間2025年12月14日から2026年3月28日までが対象で、2025年11月23日までエアアジアMOVEアプリもしくはエアアジアのホームページ(airasia.comから購入できる。
(ビジネス・トゥデー、11月11日、エアアジア発表資料)