マラッカ市内中心部での車両通行禁止を試験実施

【マラッカ】 マラッカ州政府は19日午後6時から深夜12時までの6時間、市中心部のバンダルヒリル周辺への自動車の進入を禁止するテストを実施した。

車両通行禁止区域は、▽ジャラン・イスタナ▽ジャラン・マハカマ▽ジャラン・ゲレジャ▽ロロン・ゲレジャ▽ジャラン・ラクサマナ▽ジャラン・トゥン・カリル・ヤコブ▽ジャラン・ムルデカーーの2.3キロメートル(km)。

観光客や市民からの反応は様々で、車を気にせず歴史的建造物を観光できる素晴らしいアイデアだと称賛する観光客もいれば、周辺の駐車場不足に不満を漏らす観光客もいた。商店も、路上に商品を並べることができると喜ぶ店もあれば、道路閉鎖のために客足が途絶え販売数が激減したと主張する露天商もいた。

バンダルヒリルは、マラッカ・キリスト教会のあるオランダ広場やマラッカ川、ショッピングモールなどの観光スポットが集まる地区で、そこでの車両通行禁止は、アブ・ラウフ州首相が5月に発案した。州政府は、今回のテスト結果にもとづき、市内中心部周辺の交通の流れについて詳細な調査を行う予定だとしており、また、今後も土曜の午後6時から深夜12時までテストを実施する可能性があるとしている。
(ポールタン、8月21日、ザ・スター電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、8月20日)

パナソニック製造、4ー6月期は78.3%の増益

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】  パナソニック・マニュファクチャリング・マレーシアは21日、同社2024年度第1四半期(2023年4ー6月)の純利益が前年同期比78.3%増の2,042万リンギとなったと発表した。鉄鋼など主要原材料費用の減少、為替差益や金利引き上げに伴う受取利息の増加などが寄与した。

一方、売上高は、中東や東南アジア諸国連合(ASEAN)、特にベトナムやシンガポールでの扇風機製品需要が鈍化したことなどから、前年同期から6.34%減の2億2,824万リンギに減少した。

前期比では、純利益は約3倍となり、売上高は、生活家電や暖房・換気・空調製品の国内売上増加により、前期から16.73%増加した。

同社は今後について、インフレ率上昇、地政学的緊張の激化、中国の景気回復遅延などの要因で、世界経済の成長は鈍化するが、国内経済は、底堅い内需に支えられ、今年後半に緩やかなペースで拡大すると予想。生産性向上や効率化に向け、製造施設におけるテクノロジー活用を進展させると同時に、コスト削減策を継続的に実施し、収益性を改善していくとした。

シェルが新給油アプリを発表、年内に全国展開へ

【ペタリンジャヤ】 シェル・マレーシアは21日、顧客の給油体験を向上させる新アプリ「シェル・アプリ」を発表した。

クレジットカードやデビットカードにより給油の支払いができるアプリで、現在シェルのサービスステーション650カ所で利用できるが、年内に国内全ステーション(1,010カ所)に展開する予定。最寄りのシェル店舗の検索もでき、設備や提供燃料の種類による店舗の抽出も可能となっている。詐欺予防のための本人認証(3Dセキュア)システムを導入し、各種特典が得られるポイントシステムや個人に最適化したオファーも用意している。

一方、電気自動車(EV)充電については、充電施設の検索のみが可能なため、シェルEV充電施設対応のパークイージーのアプリを使用する必要がある。

シェル・マレーシアのモビリティ担当責任者のソウ・リーミン氏は、「シェル・アプリ」により、車内から安全に燃料を購入することができるようになり、車移動がより簡単で満足感が得られるものになるとし、シェルは今後も顧客体験を向上させ、より便利にすることを目指していくと述べた。
(ザ・サン、8月22日、ポールタン、ベルナマ通信8月21日)ハリアン・メトロ、8月21日)

レクサスマレーシア、「RX500h Fスポーツ」の販売を開始

【クアラルンプール】 レクサス・マレーシアは、レクサスのスポーツ車(SUV)「RX500h Fスポーツ」の販売を開始したと発表した。

同社は今年5月に、第5世代となる「RX」シリーズから「RX350ラグジュアリー」の販売を開始しており、今回発売を開始した「RX500h Fスポーツ」は「RX」シリーズ2モデル目となる。

「RX350ラグジュアリー」と同様、日本からの輸入完成車(CBU)。「RX500h Fスポーツ」には、排気量2.4リッターのターボチャージャー付き4気筒ガソリン・エンジンを搭載し、パラレル式ハイブリッドシステムを採用した。0ー100キロメートル/時の加速時間は6.2秒。ダイナミック・リア・ステアリング(DRS)も搭載されている。ボディカラーは4色。

保険なしの価格は49万8,888リンギ。5年間(走行距離無制限)の保証が付帯する。ハイブリッド・バッテリーには、8年間(走行距離無制限)の保証が付くが、追加料金を支払うことでさらに2年間延長することも可能となっている。
(ポールタン、8月18日)

中国の景気減速リスク、マレーシアは耐えられる=中銀

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラ・マレーシア(BNM)のアブドル・ラシード総裁は、マレーシアが特定の貿易相手国や産業に大きく依存していないことから、中国の経済成長減速に起因するリスクにも耐えられるとの見解を示した。

18日に2023年第2四半期(4ー6月)の国内総生産(GDP)成長率を発表したラシード総裁は、中国はマレーシアにとり第2位の貿易相手国であるが、貿易総額に占める割合はわずか13.6%程度だと指摘。中国の経済活動再開は世界経済を支え続けているものの、過去数カ月間の成長が減速しているのは認識しているとした上で、マレーシア経済は生産商品や貿易相手国を多様化しており、中国の経済成長減速の影響を緩和することが可能だと述べた。

またラシード総裁は、マレーシアの輸出減速の原因が世界的なテクノロジーサイクルの低迷と一次産品価格の下落による製造品の低迷にあるとした上で、今年の世界経済については主にコスト圧力の上昇や高金利、商品価格の低下に伴い成長が鈍化していると指摘。成長は長期的に平均を下回ることが予想されるが、完全な不況に陥るとはないとの予想を示した。
(ベルナマ通信、ボルネオポスト、8月18日)

ペナン軽便鉄道計画、市内中心部は地下路線になる見込み

【ジョージタウン】 ペナン島の軽便鉄道(LRT)建設計画を引き継いだマス・ラピッド・トランジット・コーポレーション(MRTコープ)は、市内中心部について地下路線にすることを提案しており、ペナン州も基本同意した。チョウ・コンヨウ州首相が明らかにした。

当初の計画では海峡路線を除き、高架線として建設が予定されていた。ペナン州独自で立案していた当初の見込みでは総工費は100億リンギとなっていた。MRTコープは市内中心部と半島部セベラン・ペライのトンネル路線の実現可能性に向けた調査に着手する予定だ。

チョウ州首相は17日にアンソニー・ローク運輸相と会談し、運輸省とMRTコープからプレゼンテーションを受けた。MRT側より、バターワースからジョージタウンまでの路線が海底トンネル方式で計画されているため、乗換駅付近の路線も地下に建設する必要があり、従って市内中心部を地下路線にする方が望ましいという提案があった。市内中心部に設置される駅の一つがバタワース行き路線の乗換駅となる見込み。

連邦政府は今年5月、州および市庁舎のあるコムターからタンジョン・ブンガまでの路線延伸を含め、27駅のLRTプロジェクトをMRTコープが実施することとし、連邦政府が全額資金提供すると発表した。 コムター駅が主要駅となり、コムターの隣にあるシア・ボーイ市場の隣に駅が設置される予定。年内にプロジェクトを開始し、来年初めにも着工する計画だ。5年内の完成を見込んでいる。
(ザ・スター、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、8月18日)

セランゴール州首相にアミルディン氏が再選

【シャアラム=マレーシアBIZナビ】 12日の州議会選挙で与党連合・希望同盟(PH)と国民戦線(BN)の連合が政権維持に成功したセランゴール州では、新州首相にアミルディン・シャリ前首相(人民正義党=PKR)が再選された。アミルディン氏はこれが2期目となる。

来月にも予定されているという内閣改造人事でアミルディン氏が閣僚入り候補に入っているとの情報から、州首相が交代するとの憶測が浮上していた。PH-BN連合がセランゴール州スルタンのシャラフディン殿下に提出した次期州首相の候補者リストには、アミルディン氏と共にファーミ・ンガー氏とボルハン・アハマド・シャー氏の名前が記載されていたとされる。

12日に開催された州議会(定数56)選挙で、セランゴール州は与党連合・希望同盟(PH)と国民戦線(BN)の連合が改選前の45議席から34議席に減らし、憲法改正に必要な3分の2には届かなかったものの政権維持に成功BNが12選挙区に候補者を擁立したものの10選挙区で敗北するなど不振を極めた一方で、野党連合・国民同盟(PN)は改選前の5議席から22議席に大幅に議席を増やした。

マクドナルドマレーシア、30年までにサバ州に36店舗開設

【コタキナバル】 マクドナルド・マレーシアは18日、2億リンギを投じ、2030年までにサバ州に36店舗を新規出店すると明らかにした

アズミル・ジャーファー社長は、コタキナバル工業団地(KKIP)との間の覚書(MoU)締結式後の記者会見で、現在サバ州には16店舗を構え、1,600人に雇用機会を提供しているが、コタキナバルだけでなく、クダット、トゥアラン、テルピド、プタタン、コタ・ベルドなどの小都市への新規出店により、州全体で5,000人の雇用機会が創出されると述べた。直近ではタワウに2店舗を開設する予定だという。

アズミル社長はKKIPとのMoUについては、KKIP内で1.6ヘクタールの土地を取得し、製造施設、倉庫、配送センターを建設し、東マレーシアにおける総合的な食品ハブとして機能させることを目指すものだと述べた。マレーシアにおいても、バンズやパンについては、イタリア企業ビンボQSR、野菜、ナゲット、ミートスライスなどについては米タイソンフーズ、配送設備については米HAVIロジスティクスなど、全世界共通のサプライヤーの協力を得るとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、8月18日)

印尼トランスヌサ航空、9月にJBージャカルタ線を就航

【クアラルンプール】 インドネシアの航空会社、トランスヌサ・アビエーション・マンディリは、9月7日にジョホールバルージャカルタ線を就航する。同社にとり、マレーシアでクアラルンプール(KL)に次ぐ2カ所目の乗り入れとなる。

ベルナルド・フランシス最高経営責任者(CEO)によると、使用機材は、中国商用飛機(COMAC)のジェット機「ARJ21」で、座席数は95席。8月9日よりチケットの販売を開始した。現在、チケットを片道199リンギから販売するキャンペーンを実施している。

月、木、金、土、日曜日の週5便(土曜日は9月23日から)運航で、フライトスケジュールはジャカルタ発が12時30分、ジョホールバル着が15時15分。ジョホールバル発が15時45分(9月7日は17時45分)、ジャカルタ着が16時20分(9月7日は18時20分)。

同社は今年4月、「ARJ21」を使用してクアラルンプールージャカルタ便を就航した。年末までにマラッカージャカルタ線を運航することも計画しており、現在、実現可能性調査を実施中だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月17日)

スターバックス、サラワク州初の手話ストアをオープン

【クチン】 コーヒーチェーン大手の米系スターバックス・マレーシアは、サラワク州初の聴覚障害者向け「手話ストア」をクチンのショッピングモール「ビバシティ・メガモール」内にオープンした。クアラルンプールとペナンに続く国内3店舗目となる。

店舗を運営するベルジャヤ・フードの最高経営責任者(CEO)兼社長であるシドニー・キーズ氏は、同社が店舗を展開している全ての州で「手話ストア」をオープンすることを目指しているとコメント。聴覚障害者コミュニティに雇用を提供することに加え、聴覚障害者の自信構築や聴覚障害に関する知識を人々に広げることも目的としていると説明した。

同店舗は7月27日にソフトオープンした。サラワクろう者協会(SSD)と協力して、店内で手話通訳やアクティビティを実施し、人々が集まり、繋がるための場を提供しており、顧客から非常に良い反応を得ているという。同店舗では8人の聴覚障害者が勤務しており、国内3店舗で計20人が働いている。
(ザ・スター、ザ・サン、8月18日)