ハイケム、サラワク州における燃料電池バス導入で覚書締結

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 化学品商社兼メーカーのハイケム(本社・東京都港区)は22日、サラワク州の大手バス運行会社、ビアラマス・エクスプレスと同州における燃料電池バス(FCバス)の導入・推進に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。

ビアラマスが持つ地域バス運行に関する知見と広範な車両ネットワークと、ハイケムが提供する水素輸送技術、高効率アルカリ水電解槽/膜技術、中国FCスタックサプライヤーとのパートナーシップなど、様々なソリューションを融合させることで信頼性が高い環境に優しい交通手段を提供していく。

ハイケムは2025年5月にサラワク・ペトケムとMOUを締結しており、サラワク州ビントゥルの石油化学工業団地で両社が協力してハイケムのSEG技術(合成ガスからエチレングリコールを製造する技術)を活用したプラントの開発・建設を計画している。

サラワク州では、豊富な水力資源を活用し、合計約3.5ギガワットの水力発電所が稼働しており、グリーン水素製造において大きな潜在性を有している。同州は独自の水素ロードマップを策定して水素経済の確立を目指しており、2030年までに年間10万トンの水素製造を目標としている。直近では、水素燃料供給施設の試験運用の開始や水素を燃料とする公共交通機関の導入などが積極的に進められている。

三井金属、マレーシアなどでキャパシタ材料生産能力を拡大へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 三井金属(本社・東京都品川区)は21日、薄型基板内蔵キャパシタ材料「FaradFlex」の生産体制をさらに増強するため、マレーシア工場(マレーシア・カッパー・フォイル・マレーシア)と上尾事業所の2拠点で生産能力を拡大すると発表した。

現在、マレーシア工場と上尾事業所の2拠点体制における合算生産能力は、2022年から約2.2倍に増強が完了しているが、引き続き生産設備の増設や現有設備でのさらなる生産性改善を進める事で、2026年3月までに約1.6倍(2022年比較で約3.5倍)の生産体制へ増強する。生産増強後もさらなる需要拡大に応じた増強も視野に入れて対応していく。

「FaradFlex」は、各種情報通信機器の高速化・大容量化に向けて大きな課題である通信ノイズを低減する材料として、高性能のルーター・サーバー機器やスーパーコンピュータ向けの高多層基板、スマートフォンに内蔵されるMEMSマイクロフォンなどに使用されており、極薄銅箔「MicroThin」や高周波基板用電解銅箔「VSPTM」に続く成長事業と位置づけている。

JICAの社会課題解決プログラム「QUEST」、10件を採択

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 国際協力機構(JICA)は20日、社会課題解決を目的としたプログラム「QUEST」の採択事業10件を発表。マレーシア関連では2件が選ばれ、今後PoC(概念実証)などに取り組んでいく。

マレーシア関連のうち1件は、岐阜大学発のベンチャー企業FiberCraze(ファイバークレーズ)などによるもの。FiberCrazeは高機能性素材の開発を手掛けており、マラヤ大学熱帯感染症研究教育センター(TIDREC)とともに、デング熱やマラリアなど蚊媒介感染症予防に特化した高機能性繊維製品の開発を目指す。

もう1件は、フィリピンの私立教育機関ナガ・カレッジ・ファウンデーションなどによるもの。フィリピンやマレーシアなどで、二酸化炭素を吸収する海藻の養殖を通じ炭素クレジットを生成し、地球規模の気候変動緩和への貢献を図る。

QUESTは「共創×革新」をテーマに、新規事業創出や研究開発などを通じ社会課題解決を図るプログラムコンサルティングなどのデロイトトーマツグループの3社がプログラムの委託先を務め、1件あたり300万円のPoC費用のほか、専門的なアドバイスなど伴走支援を行う。7月に実施されたアイデアコンペでの20件のピッチを基に、10件が採択された。12月までPoCを行い、来年1月に最終の戦略検討会が予定されている。

団体の所得税免除申請にオンラインサービス、歳入庁が導入

【クアラルンプール】 内国歳入庁(IRB)は20日、所得税法の第44(6)項で非営利組織・団体として認められた組織が所得税免除をオンラインで申請できる新たなサービス、「eデルマ」(デルマは寄付の意)を導入した。

免税申請が承認されたかもオンラインで確認できるサービスで、IRB長官に文書で免税を申請する現行方式にとって代わる。同項で非営利組織に認定されているのは、病院、慈善団体、大学、職業・技術訓練学校などで、所得税を自動的に免除される。

行政サービスの効率改善を目指したデジタル化で、IRBは電子申請をタブン(基金、公庫)にも拡大適用する意向だ。
(ビジネス・トゥデー、8月20日)

7月のマレーシア人訪日者数、前年同月比6.0%減の1.81万人

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2025年7月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は1万8,100人となり、前年同月比で6.0%マイナスとなった。

訪日需要が落ち着く時期であることや、祝日のずれ、査証免除措置による訪中旅行への人気の高まり等もあり、訪日外客数は前年同月を下回った。1―7月の累計では34万2,100人となり、前年同期比で31.0%の大幅増となった。

7月の世界全体の訪日者数は、前年同月比4.4%増の343万7,000人。7月としては過去最高を記録した。1―7月の累計では2,495万5,400人となり、前年同期比18.4%増となった。

東アジアや欧米豪・中東を中心に多くの市場でスクールホリデーに合わせた訪日需要の高まりがみられたこと等により、東アジアでは中国、台湾、東南アジアではインドネシア、インド、欧米豪では米国、フランスを中心に訪日外客数が増加したことが今月の押し上げ要因となった。

米国の関税はGDPを最大1.2ポイント押し下げの可能性

【クアラルンプール】 テンク・ザフルル・アジズ投資貿易産業相は、米国の対マレーシア関税(税率19%)は国内総生産(GDP)成長を0.6-1.2ポイント押し下げる可能性があると、省として予想していると明らかにした。世界的な関税の引き上げが、物価や工業品生産費にどの程度影響するかとの議員の質問に書面で回答した。

ザフルル氏は、米の関税が経済、特に食品、エネルギー、運輸という必須分野に与える影響を最小化するための措置を引き続き講じると強調。政府として自動化の採用などを通じた生産性の向上を継続し、輸出業者にはマレーシアが締結している18の自由貿易協定をフルに活用し、輸出先の拡大を奨励するという。

ザフルル氏は「国民が必要不可欠なものを入手できるようにすることが政策策定における政府の最優先事項だ」とした。また米国に報復措置を講じないのは、米国がマレーシアおよび東南アジアにとり、あまりに重要な投資家、輸出先だからだと釈明した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、8月19日)

宅配のニンジャバン、新たに44カ国への安価な国際配送を開始

【クアラルンプール】 シンガポール系宅配サービスのニンジャ・バン・マレーシアは19日、新たに44カ国への国際配送を始めると発表した。従来はシンガポールとフィリピンのみだったが、アジア太平洋、北米、中南米、中東、ヨーロッパに一気に拡大することになる。

配送時間は7―12日で、送料は70リンギから。林正 最高経営責任者(CEO)は「従来の越境輸送サービスよりも50%以上も安価で、多くの地元企業、特に中小企業のグローバル市場への進出を支援できる」と述べた。

同社はセランゴール州シャアラムに26万平方フィートの物流拠点を構え、1日200万個以上の荷物を取り扱っている。27万以上の販売業者の越境配送を可能にしており、高い輸送費や複雑な通関手続きなどの障壁を取り除くことで、企業の事業拡大に貢献していきたいとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、ベルナマ通信、8月19日)

大阪市、MATRADEなどとビジネス商談会を開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 大阪市は18日、マレーシア貿易開発公社(MATRADE)やオーストラリア・メルボルン市と共に「BPC(ビジネスパートナー都市)商談会」を9月25日に大阪市内のホテルで開催すると発表した。BPCとは大阪市が成長を続けるアジア太平洋地域との経済ネットワークを構築するため1988年から進めてきた都市提携で、マレーシアではクアラルンプール(KL)が提携都市の一つとなっている。

今回の商談会では、2025年大阪・関西万博のテーマウィーク「地球の未来と生物多様性」に焦点を当て、積極的に環境(気候)テクノロジーの開発に取り組んでいるマレーシア及びメルボルン市から環境関連企業を招き、新たな取引先の開拓や技術提携・共同開発の強化を目指す企業に直接商談する機会を提供する。

応募条件は大阪府内に事業所などの拠点を有し、両都市における環境ビジネスに関心がある、または環境関連企業に関心がある企業・団体であること。参加料は無料で、ビジネスパートナー都市等交流事業専用サイト(https://www.bpc.ibpcosaka.or.jp/environmentb2b2025内の専用フォームから申し込むことができる。

サイゼリヤ、マレーシアに100%子会社を設立へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 外食大手のサイゼリヤ(本社・埼玉県吉川市)は19日、マレーシアに100%子会社を設立することを決定したと発表した。

マレーシア法人の名称は、マレーシアサイゼリヤとなる見通し。資本金は約3億円 (予定)で、 2025年9月の設立を予定している。マレーシアでレストラン「サイゼリヤ」を展開し、更なる事業の拡大を図る。レストランの開業予定については明らかにしていない。

サイゼリヤは中国、香港、台湾に法人を設立しており、東南アジア諸国連合(ASEAN)ではシンガポールとベトナムに法人を設立。同社のウエブサイトによると、シンガポールで37軒、ベトナムではホーチミンに1軒をそれぞれオープンしている。

中国移動通信が仮想事業者に、マキシスの回線を利用

【クアラルンプール】 通信事業者のマキシスは、チャイナ・モバイル・インターナショナル(CMI)が仮想移動体通信事業者(MVNO)としてCMリンクのブランドでマレーシアにおいて事業を展開することに関し提携協定を交わした。CMIは世界最大の通信事業者、中国のチャイナ・モバイル(中国移動通信)の子会社で、MVNOとしてすでに英国、シンガポール、日本、タイ、イタリアに進出している。

両社は昨年8月、5G(第5世代移動通信)やデジタル革新での協力で合意し、覚書を交わしていた。

MVNOは自社で通信設備を持たず、大手移動通信事業者から回線を借りて通信サービスを提供する事業者。CMIは光ファイバーやモバイルネットワークなどマキシスの回線を利用しサービスを提供する。

CMリンクでは、1枚のSIMカードで複数の回線を利用できるサービスや、中国・マレーシア間での情報共有サービスを提供し、マレーシア在住の、あるいはマレーシアに渡航する中国人学生や専門職者のニーズに対応する。
(ビジネス・トゥデー、エッジ、報道資料、8月18日)