北東モンスーン12月8―14日に強まる、気象局が大雨予想

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 マレーシア気象局は、12月8日から14日にかけて北東モンスーンが強まり、マレーシア半島東部で降雨が続く恐れがあると警告した。半島部では11月下旬から続く断続的な大雨により広範囲で洪水が起きている。

気象局はまた、12月3日の午後から12月4日の早朝にかけて、半島東部クランタン州とトレンガヌ州で風の収束帯が形成されると予想されるとし、雷雨や大雨が発生する可能性があるとしている。

気象局は公式ウェブサイト(www.met.gov.my)で最新情報を定期的に確認して欲しいと呼びかけている。

マレーシア半島部の広範囲で発生した10年ぶりの大洪水は、1日正午時点では避難民が15万3,411人に達したが、その後は小康状態となり3日午後4時時点での避難民は8万4,902人まで減少、避難民が一時9万7,131人に達したクランタン州も、5万7,055人にまで減少している。

洪水避難民は減少傾向、クランタン州は4日の第2波を警戒

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 マレーシア半島部の広範囲で発生した10年ぶりの大洪水は、1日正午時点では避難民が15万3,411人に達したが、同日午後4時には15万482人に減少、2日はさらに午後4時時点で11万9,254人に減少した。

小康状態となっているものの今後も各地で断続的に大雨が降ることが予測されるため、最も被害が大きいクランタン州政府は、4日にも洪水の第2波が来るとして州民に警戒を呼びかけている。同州政府は1日、「注意!クランタン州は12月4日に洪水の第2波に見舞われると予測されている」とソーシャルメディアに投稿した。

避難民の数がピークとなった1日正午時点で避難民が出ているのは▽クランタン▽トレンガヌ▽ケダ▽パハン▽ネグリ・センビラン▽ジョホール▽マラッカ▽ぺルリス▽セランゴール――の9州となり、クランタン州の避難民は9万7,131人となった。2日午後4時時点で避難民が出ているのは▽クランタン▽トレンガヌ▽ケダ▽パハン▽ネグリ・センビラン▽ジョホール▽ペラ▽ぺルリス▽マラッカ――の9州となり、クランタン州の避難民は7万7,761人にやや減少した。

一方で死者は増加し、2日午後4時時点で5人となった。

半島部の大規模洪水、過去10年で最悪のレベルか

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 クランタン州、トレンガヌ州を中心に半島部の6州を巻き込む大規模な洪水が発生しており、29日午後4時時点で避難民は約9万5千人、死者は3人に上った。

洪水被害は28日午前9時半時点でクランタン、トレンガヌ州のほか、ケダ、ぺルリス、ペラ、ジョホールの各州に及び、避難民の数は3万7,189人。被災者が最も多いのはクランタン州で3万582人に上った。

避難民はその後増加を続け、29日は午後4時時点で全体で9万4,778人に達した。クランタン州が6万3,761人最も多く、トレンガヌ州が2万2,511人で続いた。

国家災害管理委員会(NADMA)の議長を務めるアハマド・ザヒド副首相は28日、今年の洪水被害が2014末から2015年初頭にかけて発生した大規模な洪水被害を上回るものになるとの見通しを示した。

ザヒド氏は、東海岸の洪水多発州を中心に8万2,794人の人員が救援のために派遣されたと言明。政府は今年の北東モンスーンに備えて、全国で210万人の避難民を収容できる一時避難所(PPS)を8,481カ所確保していると述べ、クランタン州だけでも17万5,000人を収容できるPPSが448カ所、トレンガヌ州では21万4,000人を収用できるPPSが749カ所あると強調した。

数十年で最悪と言われた2014―15年の大規模洪水は、クランタン、トレンガヌ、パハン、ジョホール、ペラの5州に及び、浸水箇所の水位は最大で4メートルに達した。50万人以上が被災し、21人が死亡。経済損失は10億リンギに達した。

交通安全研究所がEVの安全指針発表、緊急時対応を説明

【クアラルンプール】 マレーシア交通安全研究所(MIROS)は15日、電気自動車(EV)の緊急事案に関する安全確保のための指針を発表した。

アンソニー・ローク運輸相によると、指針は▽EVインシデント管理のための道路利用者と公共の安全に関する指針▽高圧EV評価手続き▽EV衝突試験所の安全指針--の3つ。EVインシデントは、爆発、感電、火災などを招く恐れがあり、そうした緊急時の対処法を、一般人が理解しやすい簡明な表現で示しているという。

MIROSは東南アジア諸国連合(ASEAN)で際立った車両試験所と認識されており、指針はマレーシア国内だけを意図したものではなく、域内各国の交通安全当局による採用も期待している。

EVインシデント管理の指針では、車両火災などに際し、その場にいる最初の対応者がどう行動すべきかを説明している。衝突試験所の安全指針では、試験所がASEAN自動車安全評価プログラム(NCAP)の条件を満たすことを求めている。
(ザ・スター電子版、エッジ、ベルナマ通信、11月15日)

今季の北東モンスーン期、降雨量が20 -40%増の恐れ

【クアラルンプール】 マレーシア気象局によると、5日に始まった今季の北東モンスーン期の降雨量がマレーシア半島東海岸諸州とサバ州北部および東部で昨年より最大40%増加する見通しだ。北東モンスーンとラニーニャ現象(海面水温が平年より低い状態が続く現象)が同時に発生したためだという。

モハメド・ヒシャム・モハメド・アニプ局長は、「昨年は北東モンスーンがエルニーニョ現象(海面水温が平年より高い状態が続く現象)と重なり、通常より乾燥した天候となった。しかし今年はラニーニャ現象が起こり、ほとんどの長期予報では昨年より降雨量が20―40%多くなると予想されている」と述べた。

その上でモハメド・ヒシャム氏は、マレーシアのラニーニャ現象については最新の研究では弱ー中程度で推移すると予想されているとし、「現在の予測モデルではラニーニャ現象は当初予測ほど強くないことが示されている。数カ月前は中程度と予想されていたが現在は弱まっているようで、大きな影響はないかもしれない」と述べた。
(ザ・サン電子版、ボルネオポスト、ベルナマ通信、11月7日)

ホンダマレーシア、「シビック」など3万6千台をリコール

【クアラルンプール】 ホンダ・マレーシアは6日、電動パワーステアリング (EPS) のギアボックスに不具合があったとして、Cセグメントセダン「シビック」と「シビック・タイプR」、コンパクトSUV「CR-V」の計約3万6,000台をリコールすると発表した。

対象となる車種(年式)は、シビック(2022ー2024年)▽シビック・タイプR(2023ー2024年)▽CR-V(2024年)。EPSギアボックスに関し、歯車(ウオームホイール)の潤滑剤の膜厚が減少し、ステアリングの異音や固着を引き起こす可能性があるという。

同社の全額負担で、部品を交換して対応する。交換部品は2024年12月から段階的に利用可能で、同社は各車両の所有者に対し、お詫びとともに、早期の点検の予約を呼びかけている。また、ほかの車種のギアボックスには影響ないとしている。
(ポールタン、ビジネス・トゥデー、11月6日)

道路交通局、プロドゥアとホンダ二輪車のリコールを公表

【クアランプール】 道路交通局(JPJ)は4日、ダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)の2車種5バリアントと、ホンダの二輪車1車種のリコール情報を発表した。

対象となるのはいずれも2024年式で、プロドゥアのコンパクトMPV「アルザ」の▽X▽H▽AV――の3バリアント計2,518台と、コンパクトSUV「アルス」の「X」及び「AV」の2バリアント計1,139 台、ホンダ二輪車「CB350RS」の65台。

プロドゥア車に関してはヘッドライトの照射高が仕様基準を満たしていないためで、ホンダ車はスピードセンサーの不具合によりスピードメーターの読み取りが不正確になるほか、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)やトラクションコントロールが誤作動する恐れがあるためだという

各メーカーが対象車両所有者の費用負担なしで点検と修正を行う。
(マレーシアン・リザーブ、11月4日)

北東モンスーン期に突入、3月まで大雨に警戒を=気象局

【クアランプール】 マレーシア気象局は、5日から北東モンスーン期が始まると発表。来年3月までの間に大雨が5―7回発生することが予想されるとしている。

大雨となる可能性が高い州として、11―12月にかけての北東モンスーンの初期段階では、クランタン、トレンガヌ、パハン、ジョホール、サラワク、サバの各州、2025年1―2月にかけては、パハン、ジョホール、サラワク、サバの各州を挙げた。

ただし、低気圧と重なる場合などは、他州でも大雨をもたらす可能性があるとして、警戒を呼びかけている。

一方、2025年1―3月の北東モンスーン期の終盤は、マレー半島北部の降雨量が減少し、暑く乾燥した天候につながりやすく、熱波が発生する可能性がある。しかし、低温傾向や降水量の増加などの影響を東南アジアにもたらす「ラニーニャ現象」が年末から2025年半ばまで続くと予想されるため、気象条件は2024年ほど厳しくない見込みだ。
(ベルナマ通信、11月1日)

政府、27年までに初の国産ハラルワクチン2種を生産

【クアラルンプール】 マレーシア政府は、科学技術革新省の主導と資金提供の下、2027年までに初の国産ハラル(イスラムの戒律に則った)ワクチン2種を生産する予定だ。マレー語紙「ウトゥサン・マレーシア」が同省のアミヌディン・ハシム事務次官の話として報じた。

初の国産化を予定しているワクチンの一つは、無細胞百日ぜきと不活化ポリオ抗原を含む六価ワクチン。もう1つはマレーシア初の肺炎球菌結合型ワクチンで、肺炎の主な原因である肺炎球菌の13の血清型(タイプ)から人体を保護する。これら2種のワクチンで▽ジフテリア▽破傷風▽百日ぜき▽ポリオ▽ヘモフィルスインフルエンザb型(Hib)▽B型肝炎――の6種類の病気を防ぐことが可能になるという。2種のワクチンは、技術移転を通じた国際的パートナーの協力のもとで地元企業によって開発される。

アミヌディン氏は、マレーシアにおけるハラルワクチン開発研究はもっと注目される必要があると指摘。取り組みを強化するために同省では研究開発助成金を出し、産学の戦略的協力を促進を図っていると述べた。

(マレーシアン・リザーブ、9月30日)

24日午後に首都圏の広範囲で断水が発生、河川汚染で

【クアラルンプール】 24日午後、首都圏の広範囲で断水が発生。水道会社アイル・セランゴールは、アクリル加工工場のタンクからセランゴール州の河川に廃棄物が混入したことにより、浄水場4カ所が一時的に操業を停止したことによるものと発表した。

アイル・セランゴールは、病院・診療所、人工透析センター、葬儀場を中心に給水車を派遣した。同日午後6時には浄水場1カ所が操業を再開し、午後9時には残り3カ所も再開したが、断水からの復旧は段階的になる見通しで、25日午前8時時点で約40%、午後8時時点で90%、完全復旧は26日午前8時になるという。

セランゴール州の公衆衛生環境委員会のジャマリア・ジャマルディン委員長は、河川を汚染したアクリル加工工場に対して調査を行い、断固とした措置を取るとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ザ・バイブス、7月23日、アイル・セランゴール発表資料)