【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 岐阜県南部の伝統陶磁器である美濃焼の輸出商社、フィールド(本社・岐阜県土岐市)は、27日からクアラルンプール(KL)の伊勢丹KLCC店で一般家庭で使う美濃焼の食器の販売を開始した。

 平皿や深皿、丼、鉢など27種類の食器を8.25—34.5リンギで販売する。今後の本格販売に先駆けてブランド力のある伊勢丹デパートをショーケースとして、マレーシア人消費者に対するブランド認知度を高める。
フィールドは美濃焼の製造大手、フタダの子会社。工場から出荷価格で海外に出せるのが強みで、中国・上海、広州、米国、南米、韓国向けに毎週20フィートコンテナ1個(約6万個)のペースで輸出している。年商は約3億円で、今年は新型コロナウイルス「Covid-19」流行の影響でECサイトを通じたネット販売が好調であることから年商3.3億円を見込んでいる。
東南アジア市場については、2019年10月にKLで開催されたECサイトの商談会「ラザダ(Lazada)WECOMMERCE 2019」のジャパン・パビリオンに出展したのが初めのアプローチで、すでに引き合いが来ている。同社の向井友貴子営業本部長によると、マレーシアをベースに越境ECを使って販売先を東南アジア各国に広げていく方針。