シャアラムの「iシティー」で観光タワー「スカイシティー」を起工

【クアラルンプール】 セランゴール州シャアラムで「iシティー」の開発を行うアイ(I-BHD)は6日、観光タワー「スカイシティー」の起工式を実施した。

「スカイシティー」は、LED照明で装飾された60メートルのタワーに600メートルのガラス製滑り台を備えたもので、新たな観光名所となることが期待されている。 今年12月11日に一般公開の予定。

iシティー・セランゴールのテンク・アハマド・シャー会長は、来年iシティーは500万人の観光客を誘致する見込みだとし、ビジット・セランゴール・イヤー2025(セランゴール観光年)の観光客誘致目標(700万人)に大きく貢献できると述べた。

起工式に参加したセランゴール州のアミルディン・シャリ首相は、「観光サービス部門は州経済を牽引する重要な役割を担っており、州の国内総生産(GDP)の26.5%を占めている」と述べた。
(エッジ、ベルナマ通信、8月6日)

格安航空スクート、10月23日にシンガ―マラッカ線を就航

【シンガポール】 シンガポール航空(SIA)の格安航空子会社スクートは6日、シンガポール―マラッカ線を10月23日に就航すると発表した。小型ジェット旅客機のエンブラエル「E190-E2」型機2機が新たに9、10月に納入されることを受けたもの。これによりマレーシア線は10月までに週115便になる見込みだ。

スクートの予約サイトによると、マラッカ線は月・水・金・土・日曜の週5便の運航の予定。8月6日から航空会社のウェブサイトとアプリで予約可能となった。運賃は69シンガポールドル(税込み)から。

スクートは先ごろ、9月1日からシンガポールとセランゴール州スバン空港(スルタン・アブドル・アジズ・シャー空港)を結ぶ路線を就航すると発表。7月18日に予約受付を開始した。

スクートは「E190-E2」型機を合計9機発注しており、現在は2機を保有。年内に5機目も納入される見込みだ。同機増強により、マラッカ線のほかシンガポール―クルタジャティ(インドネシア・西ジャワ州)線も9月28日に就航する予定。
(星ストレーツ・タイムズ電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、8月6日)

来年度予算案は物価対策に重点=アンワル首相

【プトラジャヤ】 アンワル・イブラヒム首相(兼財務相)は、10月18日に下院議会に上程する予定の2025年度予算案について、生活費の高騰への対応やカルテル・独占問題に対する取り組みに重点を置く方針だと明らかにした。

アンワル首相は6日に開催された財務省の月例会議で、生活必需品の価格が安いにもかかわらず国民が依然として物価に懸念を抱いていることから、財務省にこれに関する政策を起草するよう命じたと言明。「我が国の砂糖、油、小麦粉、食用油は最も安い水準にあるが、国民は依然として負担を感じている」、「よって来年度予算では、これまで議論してきた問題だけでなく、カルテル、独占などにも対処しなければならない」と述べた。

その上でアンワル首相は、補助金の漏出、汚職、密輸、カルテルなどの様々な問題によって生活費上昇が引き起こされていると指摘。財務省の予算計画担当者は他の省庁と協力して政策や執行措置に取り組むべきだとし、財務省が主導する省庁横断的な取り組みの重要性を強調した。
(ザ・スター電子版、マレー・メイル、8月6日)

独自の車両保険、いすゞマレーシアが導入

【クアラルンプール】 いすゞマレーシアは5日、独自の車両保険「いすゞインシュアランス・プロ」の取り扱いを始めた。大手保険とタカフル(イスラム式保険)5社が引き受ける保険商品で、人気のピックアップトラック「D-MAX」など、小型から大型までトラック全車種が対象になる。

車両購入者が保険代理店などで自ら保険商品を検討する手間を省いた。岡添俊介最高経営責任者(CEO)は声明で「窓口が一元化されるだけでなく、多様な特典を速やかに受けることもできる」とした。

加入特典は▽保険請求額2万リンギ以下の場合は迅速に対応▽D-MAXの往復300キロメートルまでのけん引無料▽小型トラックエルフの往復100キロまでのけん引無料▽鍵紛失補償▽契約者および認定ドライバーの人身事故補償▽終日のけん引車サービス――など。保険は正規ディーラーで申し込みが可能。
(ポールタン、8月6日、モタオート、8月5日)

東南アジア最大の集積回路設計ハブ、セランゴール州で開設

【プチョン】 セランゴール州プチョンで、6日、東南アジア最大規模の集積回路(IC)設計パークが正式に開設された。

4月の「KL20サミット2024」でアンワル・イブラヒム首相が発表していたもので、総面積は6万平方フィート。ソフトバンク傘下の英アーム、仏ウィーロック、台湾ファイソン子会社のマイストレージ、中国・深セン芯邦科技(チップスバンク)、スカイチップ、センソレム・テックなどが入居する。5―10億リンギの経済効果が期待されている。

発表会に出席したラフィジ・ラムリ経済相は、輸入に頼り続けるのではなく、国内で半導体設計能力を開発する必要があるとし、特に相手先ブランド設計・製造(ODM)分野が重要だと言明。将来的には国内データセンターへの国産半導体チップ導入を目指すと述べた。経済省では、国内でのIC設計を拡大させるための取り組みを他にも進めているとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、8月6日)